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30、思いがけない人物は
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国王と話をしていると、王妃と一緒に思いがけない人物が現れた。
「あら、楽しそうね」
「王妃殿下・・・と、父上!?」
「わしが呼んだのだ」
「二人がここにいるなんて思わなくて驚いたけど、ちょうどよかったわ!」
王妃がパンッと手を鳴らして嬉しそうにしている。
「まさかミーティアとバージルが今来るとは思わなかったが、なんだか、頃合いを見計らったようになってしまったな」
王妃の後ろには久しぶりに会うバージルの父、ハリー・ユリシールがが立っていた。
「陛下におかれましては」
「そうかしこまらず、座ってくれ」
「バージル、久しいな、元気そうで何よりだ」
「ええ、父上こそお元気そうで」
ハリーが穏やかに笑い、息子のバージルを見ている。
「ここにユリシール子爵を呼んだのは、お前達二人の事を話合う為だ。まあ、言葉で聞かずとも、最近の二人を見ておれば必要もなかろう」
バージルとミーティアは、互いを見つめ微笑む。
「ユリシール子爵よ、これだ、もう説明はいるまい」
「そのようですね」
国王、王妃、ハリーから見られているのに気付き、二人は赤くなった。
「ユリシール子爵よ、貴殿には本当にすまない事をした」
「陛下!頭をお上げください!」
「いや、余は謝っても許して貰えぬ事をしたのだ」
国王の突然の謝罪に、バージルとミーティアは何事かと二人に交互に目を向けた。
「もう、28年も前の事、お気にされずとも・・・」
「なにかあったのですか?」
「まぁ、話せばいろいろあるが・・・」
歯切れの悪い国王に、王妃が口を開く。
「ユリシール子爵、当時は辛い想いをさせましたね・・・」
「いえ、王妃様のせいではありません。全ては先代国王の王命によるものです」
(先代国王の王命?何の事だ?)
「それにその事があったからこそ、亡くなった妻との縁もあり、二人の子供に恵まれたのです」
「ユリシール子爵には、本当に申し訳なかったと思っておる。わしの至らなさで、みんなの人生を狂わせた、詫びを言う」
「本当に狂わされましたわ・・・」
「エリアナ、すまない・・・」
「でも、もう過去には戻れないのです。済んだ事」
「そうですよ陛下、もう過去の事です」
大人三人で昔の話をしているようだが、何とも後味の悪い話のようだ。国王は一体何をしたのか、王命で何が起きたのか。バージルとミーティアは、親達三人の様子を伺う。
その後、国王が語ったのは驚く過去だった。
「あら、楽しそうね」
「王妃殿下・・・と、父上!?」
「わしが呼んだのだ」
「二人がここにいるなんて思わなくて驚いたけど、ちょうどよかったわ!」
王妃がパンッと手を鳴らして嬉しそうにしている。
「まさかミーティアとバージルが今来るとは思わなかったが、なんだか、頃合いを見計らったようになってしまったな」
王妃の後ろには久しぶりに会うバージルの父、ハリー・ユリシールがが立っていた。
「陛下におかれましては」
「そうかしこまらず、座ってくれ」
「バージル、久しいな、元気そうで何よりだ」
「ええ、父上こそお元気そうで」
ハリーが穏やかに笑い、息子のバージルを見ている。
「ここにユリシール子爵を呼んだのは、お前達二人の事を話合う為だ。まあ、言葉で聞かずとも、最近の二人を見ておれば必要もなかろう」
バージルとミーティアは、互いを見つめ微笑む。
「ユリシール子爵よ、これだ、もう説明はいるまい」
「そのようですね」
国王、王妃、ハリーから見られているのに気付き、二人は赤くなった。
「ユリシール子爵よ、貴殿には本当にすまない事をした」
「陛下!頭をお上げください!」
「いや、余は謝っても許して貰えぬ事をしたのだ」
国王の突然の謝罪に、バージルとミーティアは何事かと二人に交互に目を向けた。
「もう、28年も前の事、お気にされずとも・・・」
「なにかあったのですか?」
「まぁ、話せばいろいろあるが・・・」
歯切れの悪い国王に、王妃が口を開く。
「ユリシール子爵、当時は辛い想いをさせましたね・・・」
「いえ、王妃様のせいではありません。全ては先代国王の王命によるものです」
(先代国王の王命?何の事だ?)
「それにその事があったからこそ、亡くなった妻との縁もあり、二人の子供に恵まれたのです」
「ユリシール子爵には、本当に申し訳なかったと思っておる。わしの至らなさで、みんなの人生を狂わせた、詫びを言う」
「本当に狂わされましたわ・・・」
「エリアナ、すまない・・・」
「でも、もう過去には戻れないのです。済んだ事」
「そうですよ陛下、もう過去の事です」
大人三人で昔の話をしているようだが、何とも後味の悪い話のようだ。国王は一体何をしたのか、王命で何が起きたのか。バージルとミーティアは、親達三人の様子を伺う。
その後、国王が語ったのは驚く過去だった。
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