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【アリエルside】俺の今後を決めるのは

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「アリエル・モーガン様、いえ、アリエル・アルタイル様」




その名で呼ぶな!




「お見事でした。全ての事を一夜で片付けられましたな」

「あぁ、全てはリシェの為だ」




リシェを傷つける奴は誰であっても許さん。万死に値する、始末するに決まってるだろうが。





「あなた様に悲劇が起きて、行方不明となったと聞いた時は、本当に悔やみました。国にとって惜しい方を失ったと。まさか、アリエル様の元にいらっしゃるとは知らず・・・ご無事でなによりでした」




宰相はちゃんとリシェの優秀さと素晴らしさをわかっているようだな。リシェはいい女だ、そして俺の嫁だ。




「アリエル・モーガン辺境伯当主様、貴殿に次代の国王になって頂きたい!」




単純だな・・・兄上がダメなら弟の俺か?俺は国王になんかなるつもりはない。それに、俺だって王族、俺には罪を犯したあいつらと同じ血が流れているんだ。そんな奴が国王になるなど、民が良く思うわけがないだろう・・・




「それは間違いありません。しかし、私は、リシェリア様のお姿をずっと見て来ました。アイスフォード殿下に寄り添い、王子妃教育を頑張って続けてこられ、外交や事業に関する見聞も広めておいででした。私の知る、どのご令嬢よりも、未来の国母にふさわしい」




確かに、リシェは王妃になるにふさわしい女だ。だが、それと俺が国王になるのは別の話だ




「そんなリシェリア様が選んだお方です。アリエル様、私はあなたを幼い頃から存じ上げております。あなたは本当に民を想っている方だ。外見のせいで怖がられる事も多々ありました。しかし、他を想って動くあなたは、とても優しいお方なのです」




リシェが選んだ俺か・・・なんだかいい響きだ。しかし、シグルドよ、リシェと同じ事を言うとはな・・・




「リシェリア様の様子を見ていればわかります。本当にお二人は互いを想っておいでだ。私は、アリエル様・・・あなた以外の王は考えられません。ご決断を!」




何がご決断だ。リシェの様子?想いあって・・・そう言われると・・・くそっ、早く帰らせろ!俺は早く帰って、この可愛い嫁を抱きしめて、ちゅっちゅの刑を執行せねばならんのだぞ!(←なんだそれ)




「俺は王になりたいとは思わん。地位など不要だ。今の生活にも不満はない。国王になる利点が思いつかん」




俺は今の生活になんの不満もない。むしろ潤っている。潤いすぎてぷるぷるだ。




「だが、少々誉めてやる。お前はリシェリアをきちんと評価している。そしてロシェリアと同じ事を言った。俺が民想いだと。俺だけの意見で言えば、答えは却下だ。宰相よ・・・最後にチャンスをやろう」




俺だけの意見であれば却下だが、リシェがどう思っているのかを聞きたい。ここは俺の可愛い嫁の意見を聞こうではないか。最後のチャンスだ。これでダメなら諦めるんだな。




「俺が今後どうして欲しいか、どんな俺でいて欲しいか、お前が決めろ、リシェ」




さぁ、どうする、リシェ?お前は何を思うのだ・・・俺は国王なんぞにならなくても、お前への愛は変わらん。いや、大きくなっていく一方だ。国王であってもなくても、俺は俺だ。可愛い嫁のリシェを溺愛する俺に変わりはない。さぁ、お前の考えを聞かせてくれ。





ーーーーーーーーーーーーーーー


次回

幸せな未来を見せてくれませんか?


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