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30、★☆あなたを信用できない

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しばらく森を進んでいた馬車が止まった。ここはリシェリアとアリエルが初めて出会った森。道から少し入った所で、通りからは見えづらくなっている。


「リシェリア、さっきも言ったが、私はリシェリアを愛している。リシェリアでないとダメなのだ・・・」

「その言葉は信用できません」

「信用か・・・これから回復させると誓う。とにかく王都に戻ろう?」

「私は王都には戻るつもりはありません」

「リシェリア・・・心配しているんだろう?大丈夫、フラムもリアンもアシュトスもいない」

「いない・・・とは?」

「君がいなくなった翌日に王宮に侯爵がきた。すべて陛下に話されて、フラムは塔に幽閉されている。リアンとアシュトスも屋敷にて謹慎中だ」

「そう・・・ですか」

「侯爵達も心配している。なぁ・・・戻ろう?」

「戻りません」

「リシェリア、君はよく頑張ってくれていた。未来の王妃にふさわしいのは君だ。君しかいない」

「私は王妃という地位にこだわりはありません」

「なぜ・・・なぜわかってくれないんだ・・・こんなに愛しているのに!!リシェリアを愛しているのに!!」

「殿下、何度申されても同じです。私はもう殿下を信用できません」


リシェリアは、顔も見たくないという意思表示のため視線をそらした。


「そうか・・・もう無理なのか。気持ちで繋ぎ止めることはできないらしい・・・」


アイスフォードが力なく言う声に、リシェリアは諦めたのかとホッとしていた。


「じゃあ・・・仕方ないよね?」


そうぼそっと声が聞こえたと同時に、腕を掴まれると強く引っ張られた。アイスフォードは引っ張ると同時に、自身はリシェリアの後ろにまわった。腕を押さえつけられている為身動きが取れずにいると、急に身体に重みを感じた。アイスフォードが後ろから覆いかぶさってきたのだ。


「で、殿下!何をするのです!離してください!」

「リシェリア・・・気持ちが繋がらないというのなら、ここを・・・物理的に繋げるしかないよね?」


アイスフォードは、ドレスの上からゆっくりと、リシェリアのお尻から秘部に向かって撫でていく。


「つ・・・繋げる!?・・・いやっ!やめてくだい!!」

「そんなに拒まないでくれないか?愛している者から拒まれるなど・・・悲しいよ。ここに私を受け入れてくれないか?」

「は、離してください!いやぁぁ!!」

「・・・フラムとはできて私とはできないなどと言わないよな?それとも嫉妬させて、無理矢理されるのが好きになってしまったのかな?私はそんなリシェリアも愛しているよ・・・ここは・・・・このなかはいろんな男を知ってしまったよだな・・・大丈夫、愛するリシェリアの為に私は満足させれるように頑張るよ。私のモノしか考えられないようにしてあげるからね。こんな所で性急だが・・・繋がろう。リシェリア・・・愛している、私のものになってくれ。私のモノを咥えこんで、すがって、強請ねだって、狂ってくれ。私だけにその瞳を向けてくれ・・・王宮に戻ったら、部屋を準備させよう。私以外立ち入る事のできない部屋で君を守ると誓うよ?大丈夫、退屈しないように毎日君を抱いてあげる・・・互いが求めるままに愛し合おうではないか!」


アイスフォードはリシェリアの腕を押さえつけたまま、もう片方の手でドレスの首元を力強く引いて引き裂いた。露わになった膨らみを揉みしだき、次第にぷっくりと勃ちあがってきた突起を指で弾いて反応を見ていく。


「いや、いやっ!あっ・・・うっ・・・」

「イヤイヤ言いながら感じているではないか・・・やはり私の事がまだ好きなのであろう?私の手に触れられているのが嬉しいのだろう?はぁ・・・リシェリアは意外と胸が大きいのだな・・・ふふっ、感度がいいみたいだ。さぁ・・・こちらはどうかな?」


アイスフォードがドレスをたくし上げ、太ももから秘部へと手を滑らせていく。


「やっ、いやぁぁ!!やめてください!!」


必死に抵抗するもアイスフォードの力が強く、拘束から逃れる事ができない。


「リシェリア、そんなに怖がらなくていい。大丈夫、優しくする・・・いや、リシェリアのなかに入ってしまえば・・・優しくできる自信はないがな・・・」

「いやっ!やめてください!助けて・・・助けて、あるさまぁぁぁ!!!」

「リシェリア・・・誰に助けを求めているんだ?アル様とは誰だ?俺以外に男がいるのか?答えろ!アル様とは誰なんだ!!」


下着の中に手が侵入し、触れるといった瞬間、馬車の扉が勢いよく開いた音がした。


バタンッ!!





ーーーーーーーーーーーーーーー


次回


お前が無事だと確かめさせろ

落とし物だ
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