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【レイバンside】何もかも順調に
しおりを挟む上手くいった・・・
こんなに簡単に騙されてくれるとはね
近衛騎士達も危機管理がまだまだだな
これで全て終わる・・・
終わらせる
「おい、お前達・・・わかっているな」
「あぁ、トドメはお前が、だろ?」
「あぁ・・・乗り込むぞ」
「おう」
これで終わるんだ
全てが終わる!
何度も悪夢を見てきた
あの時の光景が頭に焼き付いて離れない
夢に見ては飛び起きる毎日だ
「失礼します」
「おぉ・・・レイバンか・・・」
「副騎士団長、どうされましたか?」
「アイオロス、王宮内にまだ協力者がいないか、侵入できる経路がないか再度確認をして欲しい。陛下には私がついている。騎士も・・・連れてきたから、休息も兼ねて一度城内を回ってこい」
「し、しかし・・・」
「陛下の護衛は数刻で終わるものではないのだ。体力の消耗、集中力の欠如。何を持っても完璧な護衛などできんからな。休息も大事な時間だ」
「は・・・はい、そ、それでは・・・失礼します」
「あぁ、お前達もアイオロスと共に、城内を確認してこい」
「はい、承知しました」
よし・・・これでアイオロスと担当騎士達は遠ざけた
「陛下・・・中々気が休まらないのではないですか?」
「あぁ・・・」
「では、私めの話にお付き合い頂けませんか」
「構わんが・・・それよりも後ろの者達はなんだ?この城の兵ではないようだな」
「緊張状態になられているが故に、疑い深くなっておられるのですね。この者達は、新人騎士達です。先日入隊したばかりで、まだ顔を覚えられていないのも仕方ありません」
「それはおかしな話だな。近衛に入団するには、私への面通しが必ずある。だが・・・私はその者達の顔には見覚えがない」
「・・・さすがに・・・陛下は騙されてはくれませんか・・・」
「レイバン・・・何を企んでいる」
「・・・陛下、昔話をよろしいでしょうか?」
「昔話だと?」
「えぇ・・・陛下・・・20年前の戦・・・勝利に導けてよかったですね。国は栄え、民も幸せそうだ・・・」
「何が言いたい」
「この幸せは、たくさんの犠牲の上にあると言っているんですよ」
「・・・犠牲・・・」
「私・・・孤児だったのはご存知ですよね?」
「・・・それは知っている。お前が入団してきた時に聞いた」
「何故孤児になったのかは・・・ご存知ないでしょう?」
「・・・まさか・・・」
ふっ、
ここまで言えば察しがつくだろう
私は前達のせいで、大切な者を失った
幸せだった日々は簡単に壊れ、失われた
私の大切な家族が
何をしたと言うのだ・・・
真面目に、ただそこで生きていただけなのに
悔やんでも悔やみきれない
終わらせる
みんなの仇を討ってやる
ーーーーーーーーーーーーーーー
次回
いくら考えても、答えはまるででないのです
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