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公爵家の家族
しおりを挟む「お義姉様、あとで一緒にお茶しましょう!庭に綺麗な花が咲いているんです、僕が案内します!」
「あら、ルシアン様ありがとうございます。楽しみですわ」
「ちょっと待て!ルシアン、それは俺の役目だ、とるんじゃない!」
「兄上、少しぐらいいいじゃないですか!僕だって、お義姉様が欲しかったんですから」
「シアはダメだ!お姉様も俺がしてやる」
「ウィル、さすがにそれは無理よ・・・」
「レティシアちゃん、娘ができるなんて嬉しいわ。一緒に街にお買い物に行きましょうね!カフェでお茶もいいわね。そうだわ!私のお友達のお茶会に一緒に参加しましょう!嫁自慢ができるわ!」
「母上、勝手にシアの予定を決めないでください。シアの時間は俺で埋め尽くされていますからそんな時間はありません」
「ウィル、一日中屋敷にいても仕方ないわ。ウィルが騎士団にいっている間ならいいでしょう?」
「ダメだ!シアが街に出てみろ?男達が群がってくる。それに夫人達のお茶会に参加でもすれば、シアを気に入って自分の息子をと薦めてきかねん。敵は男ばかりとは限らない」
「考えすぎよ・・・」
「ウィルフレッド、お前がそんなに嫉妬する男だったとは知らなかったな。それに人前でそんなことができる奴だったとはな・・・」
「これはシアに対してだけです」
レティシアは公爵家の面々と話していた間も、ウィルフレッドの膝の上に座らせられたまま。
「そんなにいいものなのか?」
「えぇ、最高ですよ」
「ほぉ・・・」
「今は腕の中にいてもらいたいので、この体勢が一番安心するんです」
「ウィルフレッド」
「何です?」
「私もレティシア嬢をお膝に乗せてみたいな」
「なっ、何言ってるんですか!ダメに決まっているでしょう!シアに触れていいのは俺だけです。父上でもダメです!・・・もうダメだ!ここはシアを狙っている奴しかいない」
ウィルフレッドの嫉妬が激しい。レティシアもびっくり、辺境伯ギルベルトもびっくり。そして家族も驚いている。これがあの騎士団長なのか・・・これがあの息子なのか・・・これがあの兄上なのか・・・。皆、目の前の光景にただただ驚くばかりである。
ーーーーーーーーーーーーーーー
次回
同じ屋敷の中にいるのに、何故別々にいないといけないんだ?
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