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第一王子ヴィンセントからの手紙2

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社交シーズンに入り、王都では頻繁に夜会が開かれている。着飾った令嬢達がたくさん群がってくるが、ちっとも惹かれない。やはり君に勝る者はいないようだ。だから心配などしなくても大丈夫だ。私の心はすでに君のものだ。早く私の手をとってダンスを一緒に踊って欲しいものだ。私と並ぶ君はきっと注目の的だ。数多の令息達から羨ましがられるだろうな。次に君が夜会に出る時は、私の婚約者としてだな。今から楽しみで仕方ない。


未来の夫 ヴィンセント・マグノリア


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【ヴィンセントside】

王都中の令嬢達が綺麗に着飾って、我こそはとアピールしてくる。まったく辟易するな。しかし、レティシア嬢に勝る者は現れない。やはりレティシア嬢が私の妃にふさわしいからであろう。君は私の隣が似合う。あぁ、早く私のものだと皆に見せびらかしたいものだ。一緒にダンスを踊る姿を見せれば、令息達も悔しがるであろうな。次の社交シーズンにはレティシア嬢は参加してくれるだろうか。私の瞳の色と同じ、サファイアカラーのドレスを着てもらいたいな。早く私のものにしたい。もしかすると、レティシア嬢は、私を焦らして気を引こうとしているのか?そんな事せずとも、もうすでに君の虜だというのに。早く私の腕の中においで。


【レティシアside】

相変わらず自信満々ね。その自信はどこからくるのかしら。そんなにたくさんアピールされるなら、その中から選べばいいのに。何も心配なんてしてないわ。私は殿下の心なんていらないもの。殿下とのダンス・・・注目されたいわけじゃないから、ごめんだわ。一回でも踊ろうものなら、離してくれなさそうよね・・・なんで私が殿下の婚約者になるなんて話になっているのかしらね・・・全く、想像力が豊かだこと・・・手紙、送ってこないで欲しいわ。マリーリアお姉様が不機嫌になるのよ。一々面倒だし、返事出すのも面倒だし・・・本当、やめて欲しいわ・・・




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次回

ないものねだりは寂しいものだな

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