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【ウィルフレッドside】焦りと不安で
しおりを挟む「それで、街の何を見たいんですか?」
「うむ、レティシア嬢の行きたいところでいいぞ?」
「目的はないと言う事ですね・・・迷惑」
!?今、確実に迷惑と言ったよな?殿下には聞こえてないみたいだが、レティシア嬢は本気で殿下には気持ちがないのか・・・
「では、防壁の上に登ってみます?」
「ほぉ、あれの上に登れるのか!」
「えぇ、見晴らしもいいですし、街が一望できます」
景色の良い場所か・・・防壁の上だが・・・雰囲気はどうなのだろうか?・・・殿下と街歩きをしたくないという事なのか?
ここが防壁の入口・・・は?騎士達は全て下で待機?二人きりにでもなるつもりなのか?
俺だけ一緒に上に?
殿下の意図がわからんが、二人きりにしなくて済むなら良い
確かに街が一望できるな・・・見晴らしがいい
ここで待っていろと?どこへ行く気なんだ!くそっ、どんどん離れていく・・・何を話してるのかも聞こえない。レティシア嬢が街を見て話しているところを見ると、今は説明でもしているのかもしれんな・・・
!!!
か、彼女に!レティシア嬢に触れるな!!
気付けば歩き出していた。
ダメだ!彼女は誰にも渡したくないんだ!
「殿下、そろそろ戻りませんと、視察のお時間が」
「ちっ・・・レティシア嬢、続きはまた今度だね」
殿下に次なんか来なくて良い・・・
彼女は今のでドキドキしたり惹かれたりしなかっただろうか・・・
そうさせれるのは俺であって欲しい。
何度も振り返って彼女の表情を確認してしまった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーー
次回
自分とは全く違うものを持っている辺境の騎士達に焦りを感じている
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