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【レティシアside】貞操の危機はあなたよ

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はぁ・・・疲れた・・・ダンスに誘われるのを断るのも面倒だし、声をかけられれば他の令嬢達から睨まれるの繰り返し・・・もう帰りたいわ・・・


こっちは静かね。はぁ・・・今日はよく晴れていたし、月が綺麗ね。


ん?何かしら?誰かいるわ。


体調でも崩されたのかしら?


あら・・・騎士様ね・・・




「あなた、どうされましたの?」

「・・・はぁ・・・はぁ・・・離れてくれ・・・近寄るな・・・」




心配してるのに近寄るなって・・・




「どこか具合が悪いのではなくて?」




まったく・・・離れろとしか言わないわね。さっきまではよく顔が見えなかったけれど、中々見目の整った方のようね・・・ん?・・・あぁ、そういう事ね・・・災難ね。誰かに盛られたのかしらね。もう・・・仕方ないわね。




「立てるかしら?」

「近寄るな・・・はぁ・・・うっ・・・危ない・・・早く離れてくれ!」




もう強情ね。まったく・・・これは時間が経てばいいってものじゃないの。それに盛られた相手がいるのよ?どこの誰だか知らないけど、貴方と既成事実を作ってしまおうとしている女性がいるのは確かだわ。貴方だって、想ってもいない相手を襲ってしまうのは本望ではないでしょう?




「このまま放置する方が危険よ。とりあえず人目のつかない場所に行きましょう?ここは人通りはないけれど、誰が通るかわからないわ。しかも今日は夜会。普段王宮に来ない貴族や令嬢もいるでしょう?さぁ、行くわよ!」




もう、重いっ!男の人ってだけで支えるのが大変なのに、相手は騎士様だもの。普通の令息達より鍛えているんだから当たり前なんだけど・・・ったく、なんで媚薬なんて盛られてるのよ・・・ここにいるって事は近衛騎士でしょう?しっかりしなさいよね・・・


この部屋には誰もいないわね・・・ソファに座ってて。鍵をかけて・・・カーテンも閉めないとね。明かりは・・・むしろいらないわ。


さぁ・・・始めますわよ?恥ずかしがってる場合じゃないわ。不能になりたくなければ・・・おわかりよね?




ーーーーーーーーーーーーーーー


次回

【???騎士side】

なんでこんな事に・・・

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