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カテドラル
#56 一杯の珈琲
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目の前で少年が一人戦死したことがある。十七歳くらいか。あるいは十六。とにかく若い奴。目元にそばかすがあった。十代の兵士なんて珍しくもなかったが我々の頭の隅には今もそいつのために誂えられた小部屋があって部屋のドアは閉まっていても鍵は挿しっぱなしになっている。奴さんの名前を呼ぶと子犬みたいに駆けてきて命令を待っていたもんだ。直立不動の姿勢でね。それが面白くて部隊の中には用もないのにそいつを呼びつける奴もいたくらいだ。
そいつが死んだのは二回か三回の攻勢を経たあとの真夏の昼下がりだった。彼は白兵戦ですでに一人殺していた。教えた通りに研いだシャベルを教えた通りに振るって相手の肩口から胸にかけてをばっさり切り裂いた。見事なもんだった。血まみれになった奴さんに肩を貸して何とか自陣に舞い戻った。仲間達は口々に好くやったとか褒めていたが聞こえていないのか首を振ることもしなかった。それから数時間後に少年は息の根を止められた。
□
今でも疑問なのはそばで榴弾が炸裂する直前にその若い奴が伸ばした指の先には何があったんだろうってことだ。あれだけ塹壕から顔を出すなと云いつけておいたのに花に寄せられる蜜蜂か何かみたいに立ち上がって太陽とは反対の方向に腕を差し出したんだ。あまりにおもむろとした動作だったんで我々は止める間もなかった。
砲弾が着弾した瞬間そいつの首がガクンと揺れるのが見えた。それからぐにゃりとくずおれて仲間の一人にもたれかかった。目は開いていた。きれいな死に顔だった。一見しただけじゃどこに傷があるのか全く分からなかった。まるで炸裂の衝撃波がそいつの魂だか生命力だかの根っこを見えない手で抜き取っていったかのようだった。実際には何かの気まぐれみたいに首筋に飛び込んだほんの小さな金属片が原因だったんだがね。冗談のようだが人間ひとりの命を奪うにはそれだけで充分なんだ。
□
その後の何日か我々は議論した。あの子がつかもうとしていたものはなんだったんだ? 伸ばした指の先にはいったい何が見えていた? ある仲間は青い蝶々でも見たんだろうと云った。他の一人は殺した敵兵の亡霊に誘われたんじゃないかと自論を述べた。太陽が眩しくて不意に自殺したくなったんじゃないかなんて意見も出た。
だが結論は出なかった。我々はすぐにそいつのことを話題にしなくなった。あの戦場じゃ突飛な行動をとる奴なんて珍しいもんでもなかったからだ。
相手さんからの砲撃のさなか三日三晩掩蔽壕にこもっていたとき不意に誰かが立ち上がってどうしても珈琲が一杯飲みたいと叫んで出口に突進したこともあった。砲声がドドドドと繋がって轟いている最中にだ。数人がかりで取り押さえたが嫌だ離せ俺は珈琲が飲みたいんだと暴れた。
またある一人は昔飼っていた犬を見つけたとか云い出して突然梯子をよじ登って塹壕を飛び出していった。当然三歩と行かずに狙撃手の餌食となったわけだがその死に顔は本当に懐かしげに微笑んでいた。
要するにあの戦場じゃ誰しも自分の命よりも大切と思えるものにふとした時に後ろから肩をつかまれることがあったってことだ。この場合の大切なものってのは国家の大義だとか故郷で待ってる家族や恋人のことを指してるんじゃない。そうであったらどれだけ好かったかと思うよ。実際には青い蝶々だとか一杯の珈琲だとか飼い犬の幻影だとかそうした平時には考えもしないようなもののために命を放り出そうとしたんだ。これを狂ってしまったとひと言で片づけるのは簡単だ。だが我々の間では議論の種になるくらいには実際的な問題だった。糧食を喰い荒らすネズミへの対策だとか効率的な虱の駆除方法と同じくらいにはね。
□
この一杯のために生きてる。
と戦友の一人が感想を漏らした。恐らく一番長いこと前線で共に過ごした奴だ。黒い髪で右目の下に傷があった。痩せぎすでのっぽだった。前線勤務に出たら三日ともたずにくたばっていそうな枯木を思わせる風貌だったが不思議なことにそういう奴が長生きするもんだ。
奴が手にしていた錫製のカップはまだ湯気を立てていた。豆はチコリが混ぜてある代用品だったがむしろその方が香りが好いのだとそいつはのたまった。ブリキの水筒に配給の珈琲を淹れては時間を空けてちびちびと飲んでいた。まるでそれを一杯飲むだけで寿命が一年伸びるとでも云うように。
奴に限らず何かしらのこだわりを縁起担ぎに続けている兵士はたくさんいた。日誌に小物や草木のスケッチを毎日描いている奴もいた。煙草の吸い殻を捨てずにせっせと溜め込んでいる奴もいたな。あるとき溜めていた吸い殻を間違って捨てられたときそいつは榴散弾の炸裂もかくやという勢いで喚き散らした。それからうずくまって声を上げて泣き出した。大の男がだ。だが誰も笑わなかったし怒りもしなかった。肩を叩いてそっとしておいてやった。今から思えば笑い話なんだが笑う気になれなかったんだな。
□
銃砲が飛び交うなか戦友が斃れその亡骸をかき抱いて途方に暮れる。
いかにもあり得そうなドラマだがそんな幸運にはなかなか与れなかった。攻勢にしろ防勢にしろ他人どころか自分が何やってんのかさえ分からんほど無我夢中だった。鋼鉄の嵐の中で身をかがめて走り続ける。砲弾孔に飛び込んで身の安全を確保する。鉄条網を工具で切断する。手榴弾を何個か放り込んで突入を開始する。腹を狙って銃剣を突き刺す。そん中で誰が死んだかなんてどうして分かる?
もしも平和になったらという話題が泥の底から顔を出すのを許されるようになるのは決まって攻勢を生き残った後だった。前線から後方地域に五体満足で戻ってくる。草地で寝転ぶ。凍りついていた心臓が春の陽気でほぐれてくる。でも酒を飲む気にはまだなれない。そんな瞬間だ。
平和になったら何をするか。
古参兵の我々は身内でずいぶん話し合ったもんだった。戦線の向こうでは珈琲よりもどす黒く染まった草一本生えていない大地が広がっていて町はもちろん家一軒に至るまで徹底的に破壊されていた。榴散弾の煙がまだ上がっていてあの一発で飛び散った何千という破片がいったい何十人の男の内臓を引きちぎったのか知っているのは肥ったネズミどもだけだろう。しかもそれが一度の攻勢で何万発と発射されるんだからな。とにかくそうした中を生き残ってからじゃないと曲がりなりにも将来が関わる話題なんて出せたもんじゃなかった。
ある奴は生きてるかどうかも分からない家内や娘に会いにいくと云っていた。またある奴は恩給で一日酒を飲んで暮らすとのたまった。信じられんことだが軍隊に残って今より多少は威張れる地位に昇ってやると豪語する奴もいた。そいつは戦前鉱山で働いていた。石炭なんぞよりもよっぽど危険で厄介な代物を掘り出していたらしい。だから軍に残ろうが炭鉱に戻ろうが早晩死んじまうのに変わりないのだとも。
平和になったら何をするか。
そうした問いに対して我々が持ち合わせていた回答はただの希望やもっと云えば夢なのであって何をして生計を立てるかという具体性のある話じゃなかった。復員だとか賃金だとか将来設計だとかいう単語を考えただけで当時の我々は吐き気がした。その時点で塹壕での生活はたぶん六年目を迎えていた。人生の何分の一かを泥と硝煙と血と腐肉にまみれて過ごしていた。軍のお偉いさんが述べるところの遠大的戦略事項は考慮の外だった。ある奴はぽつりとこう口にした。真っ当な生活?
□
ある日鉱山出身の奴が情報を仕入れてきた。もうじき新兵器が投入されるらしい。それも今度は桁がちがう威力を持っているとも。我々は笑った。そうした噂話には慣れっこになっていた。だが鉱山の奴は興奮した口調を緩めなかった。奴の飛ばした唾が塹壕に溜まった泥水に飛び込んで波紋を広げていった。
そいつはこう叫んだ。
すべての戦争を終わらせるための兵器。
我々はまた散々笑ったもんだ。
□
結論から云えばそいつが仕入れた情報は嘘じゃなかった。
だが間違いもあった。
その兵器が終わらせたのは戦争だけじゃなかったってことだ。
--------------------
ここまでのご読了、まことにありがとうございます。
新章となります。今回は過去に登場した老スカベンジャーや廃教会の少女・クロエさん達が主役を務めます。
恐らく不定期となりますので、思い出した時にでも覗いてくださると嬉しいです。
そいつが死んだのは二回か三回の攻勢を経たあとの真夏の昼下がりだった。彼は白兵戦ですでに一人殺していた。教えた通りに研いだシャベルを教えた通りに振るって相手の肩口から胸にかけてをばっさり切り裂いた。見事なもんだった。血まみれになった奴さんに肩を貸して何とか自陣に舞い戻った。仲間達は口々に好くやったとか褒めていたが聞こえていないのか首を振ることもしなかった。それから数時間後に少年は息の根を止められた。
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今でも疑問なのはそばで榴弾が炸裂する直前にその若い奴が伸ばした指の先には何があったんだろうってことだ。あれだけ塹壕から顔を出すなと云いつけておいたのに花に寄せられる蜜蜂か何かみたいに立ち上がって太陽とは反対の方向に腕を差し出したんだ。あまりにおもむろとした動作だったんで我々は止める間もなかった。
砲弾が着弾した瞬間そいつの首がガクンと揺れるのが見えた。それからぐにゃりとくずおれて仲間の一人にもたれかかった。目は開いていた。きれいな死に顔だった。一見しただけじゃどこに傷があるのか全く分からなかった。まるで炸裂の衝撃波がそいつの魂だか生命力だかの根っこを見えない手で抜き取っていったかのようだった。実際には何かの気まぐれみたいに首筋に飛び込んだほんの小さな金属片が原因だったんだがね。冗談のようだが人間ひとりの命を奪うにはそれだけで充分なんだ。
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その後の何日か我々は議論した。あの子がつかもうとしていたものはなんだったんだ? 伸ばした指の先にはいったい何が見えていた? ある仲間は青い蝶々でも見たんだろうと云った。他の一人は殺した敵兵の亡霊に誘われたんじゃないかと自論を述べた。太陽が眩しくて不意に自殺したくなったんじゃないかなんて意見も出た。
だが結論は出なかった。我々はすぐにそいつのことを話題にしなくなった。あの戦場じゃ突飛な行動をとる奴なんて珍しいもんでもなかったからだ。
相手さんからの砲撃のさなか三日三晩掩蔽壕にこもっていたとき不意に誰かが立ち上がってどうしても珈琲が一杯飲みたいと叫んで出口に突進したこともあった。砲声がドドドドと繋がって轟いている最中にだ。数人がかりで取り押さえたが嫌だ離せ俺は珈琲が飲みたいんだと暴れた。
またある一人は昔飼っていた犬を見つけたとか云い出して突然梯子をよじ登って塹壕を飛び出していった。当然三歩と行かずに狙撃手の餌食となったわけだがその死に顔は本当に懐かしげに微笑んでいた。
要するにあの戦場じゃ誰しも自分の命よりも大切と思えるものにふとした時に後ろから肩をつかまれることがあったってことだ。この場合の大切なものってのは国家の大義だとか故郷で待ってる家族や恋人のことを指してるんじゃない。そうであったらどれだけ好かったかと思うよ。実際には青い蝶々だとか一杯の珈琲だとか飼い犬の幻影だとかそうした平時には考えもしないようなもののために命を放り出そうとしたんだ。これを狂ってしまったとひと言で片づけるのは簡単だ。だが我々の間では議論の種になるくらいには実際的な問題だった。糧食を喰い荒らすネズミへの対策だとか効率的な虱の駆除方法と同じくらいにはね。
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この一杯のために生きてる。
と戦友の一人が感想を漏らした。恐らく一番長いこと前線で共に過ごした奴だ。黒い髪で右目の下に傷があった。痩せぎすでのっぽだった。前線勤務に出たら三日ともたずにくたばっていそうな枯木を思わせる風貌だったが不思議なことにそういう奴が長生きするもんだ。
奴が手にしていた錫製のカップはまだ湯気を立てていた。豆はチコリが混ぜてある代用品だったがむしろその方が香りが好いのだとそいつはのたまった。ブリキの水筒に配給の珈琲を淹れては時間を空けてちびちびと飲んでいた。まるでそれを一杯飲むだけで寿命が一年伸びるとでも云うように。
奴に限らず何かしらのこだわりを縁起担ぎに続けている兵士はたくさんいた。日誌に小物や草木のスケッチを毎日描いている奴もいた。煙草の吸い殻を捨てずにせっせと溜め込んでいる奴もいたな。あるとき溜めていた吸い殻を間違って捨てられたときそいつは榴散弾の炸裂もかくやという勢いで喚き散らした。それからうずくまって声を上げて泣き出した。大の男がだ。だが誰も笑わなかったし怒りもしなかった。肩を叩いてそっとしておいてやった。今から思えば笑い話なんだが笑う気になれなかったんだな。
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銃砲が飛び交うなか戦友が斃れその亡骸をかき抱いて途方に暮れる。
いかにもあり得そうなドラマだがそんな幸運にはなかなか与れなかった。攻勢にしろ防勢にしろ他人どころか自分が何やってんのかさえ分からんほど無我夢中だった。鋼鉄の嵐の中で身をかがめて走り続ける。砲弾孔に飛び込んで身の安全を確保する。鉄条網を工具で切断する。手榴弾を何個か放り込んで突入を開始する。腹を狙って銃剣を突き刺す。そん中で誰が死んだかなんてどうして分かる?
もしも平和になったらという話題が泥の底から顔を出すのを許されるようになるのは決まって攻勢を生き残った後だった。前線から後方地域に五体満足で戻ってくる。草地で寝転ぶ。凍りついていた心臓が春の陽気でほぐれてくる。でも酒を飲む気にはまだなれない。そんな瞬間だ。
平和になったら何をするか。
古参兵の我々は身内でずいぶん話し合ったもんだった。戦線の向こうでは珈琲よりもどす黒く染まった草一本生えていない大地が広がっていて町はもちろん家一軒に至るまで徹底的に破壊されていた。榴散弾の煙がまだ上がっていてあの一発で飛び散った何千という破片がいったい何十人の男の内臓を引きちぎったのか知っているのは肥ったネズミどもだけだろう。しかもそれが一度の攻勢で何万発と発射されるんだからな。とにかくそうした中を生き残ってからじゃないと曲がりなりにも将来が関わる話題なんて出せたもんじゃなかった。
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そうした問いに対して我々が持ち合わせていた回答はただの希望やもっと云えば夢なのであって何をして生計を立てるかという具体性のある話じゃなかった。復員だとか賃金だとか将来設計だとかいう単語を考えただけで当時の我々は吐き気がした。その時点で塹壕での生活はたぶん六年目を迎えていた。人生の何分の一かを泥と硝煙と血と腐肉にまみれて過ごしていた。軍のお偉いさんが述べるところの遠大的戦略事項は考慮の外だった。ある奴はぽつりとこう口にした。真っ当な生活?
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ある日鉱山出身の奴が情報を仕入れてきた。もうじき新兵器が投入されるらしい。それも今度は桁がちがう威力を持っているとも。我々は笑った。そうした噂話には慣れっこになっていた。だが鉱山の奴は興奮した口調を緩めなかった。奴の飛ばした唾が塹壕に溜まった泥水に飛び込んで波紋を広げていった。
そいつはこう叫んだ。
すべての戦争を終わらせるための兵器。
我々はまた散々笑ったもんだ。
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結論から云えばそいつが仕入れた情報は嘘じゃなかった。
だが間違いもあった。
その兵器が終わらせたのは戦争だけじゃなかったってことだ。
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