スライムから人間への転生〜前世の力を受け継いで最強です

モモンガ

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2章 

レイムさん視点③

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 リュークさんが、悪魔界に行ってから数日が立ちました。

 私は桜花さんに、リュークさんの弱点になる。と…言われ、桜花様と稽古の真っ最中です。

 桜花さんは、武術や魔法を巧みに使います。

 流れるように動きは、1つの芸術と言ってもいいのではないでしょうか?

 そして、桜花さんのレベルは300を超えたばかりといってました。

 私のお爺ちゃんは、小さい頃聞いた時は250と教えてくれました。

 今、こうして凄い人に鍛えてもらえるなんて幸福な事なのかもしれません。

 私のレベルは32…。

 考えてみれば、私はリュークさんに甘えていたのだと思います。

 リュークさんだって、人間です。

 ある日、急に私の前からいなくなる可能性もあります…。

 私はリュークさんが好き。

 それはきっと、桜花さんも私と同じ気持ちなんだと思います。

 好きだから…好きだからこそ、私は貴方リュークと、これからも同じ時間を過ごしていきたい。

 その為には、力がいります。

 隣に立てなくてもいい。

 でも、決して貴方リュークの弱点にはなりたくない!

 「ハァーー!!」

 両手に持った、短剣を振るう。

 「うむ、良いぞ! その調子で魔力を練り全身に行き渡せ…五感を鋭くさせよ!! さすれば不意打ちなど、其方には通用せぬ! だが、その道は遥か遠い。
 集中せよ、心を鎮めるのだ。
 さすれば、おのずと其方が望む力を身につけようぞ」

 「はい!」

 そうだ、集中。

 これからも、貴方リュークと一緒にいる為に、私はどんな険しい道のりでも乗り越えてみせる!!

 「ハァーー!!」



 ………


 「ハァハァ…」

 空が赤い。

 桜花さんが、倒れた私の顔を上から覗いてる。

 今日も、桜花さんには、一撃も当たる事ができませんでした…。

 きっと桜花さんなら、リュークさんの隣に立ち…支える事が出来るんだと、頭によぎる。

 心にチクリ…と嫌な気持ちになる。

 貴方リュークの側にいたい気持ちに嘘はありません…。

 ですが…。

 「桜花さん、私は貴女が羨ましいです」

 気がつけば、そんな事を口走っていた。

 慌てて口を閉じるが、桜花さんの耳に入ったみたいです。

 「ふむ、それは妾の力の事を言うておるのか?」

 「そう…なのかもしれません」

 桜花さんは、真剣に私の眼を見て話を聞いてくれました。

 「確かに妾は、天使や悪魔といった者を除けば…負けぬ事はないであろうな…」

 「……」

 それに比べて私は…。

 「焦るでないぞレイムよ、今の其方は蕾にすぎん。花が咲くまで耐えることしかできぬ…」

 「はい…」

 もしも…その間に何かあったら…。

 「…其方はリュークを信じておるか?」

 「え…?」

 それは、もちろん

 「はい、信じてます。
 私を助けてくれたリュークさん。私に笑顔をくれたリュークさん」

 そんな貴方リュークだからこそ私はーーーー

 「好いておる…か?」

 「!!」

 私は急に言われた言葉に、びっくりして、桜花さんを見た。

 そこには、赤く染まった空を見上げた桜花さんの姿が…。

 顔が赤く見えるのは、夕空のせいでしょうか…。

 「さて、稽古を再開するとしようぞ」

 「はい!」

 桜花さん…私は負けません。

 だからー

 見ててください。リュークさん。

 私はいつか、貴女に頼ってもらえるような女性になります。

 それまで待っていてくださいね。




 それから数日後…リュークが、知らない女性を連れてきて荒れるのは、まだ先の話。


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 更に宣伝。

『孤高の英雄は温もりを求め転生する』は2話から面白くなるので、1話でやめてしまった方は、2話を読んでくれると嬉しいです。
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