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2章 

24話  純粋に漬け込む悪魔

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 ラストさんが出て行った後…。

 あっラストさんっていうのは、ご飯を台無しにしてお仕置きした、悪魔の女の人だよ。

 ラストさんが言った通り、頭に4本角を生やした、悪魔さんが現れて…いきなり僕に襲いかかってきたんだ。

 名前を聞くと、【憤怒】のラースっていう名前の悪魔だと教えてくれた。

 ラースさんは、周りの事なんか気にせずにめちゃくちゃ暴れた。

 トゲが付いた鉄の玉を、いくつも生み出し…僕を目掛けて投げた。

 避ければ僕の後ろにいる、良い悪魔さんが怪我をしちゃうし…家も壊れちゃう。

 だから、僕は避けることはせずに…全部スライム触手で受け止め、吸収した。

 それなのに、ラースさんはそんな事をお構いなし! みたいにトゲトゲ鉄球を何百…何千…投げてきた。

 吸収している途中、なんだか楽しくなってきた僕は、全部受け止めた。

 たまには、こうゆうもいいよね!!

 1秒で10は飛んでくる、トゲトゲ鉄球を吸収しつづけ…1時間…。

 大人しくなった、ラースさんをスライム触手でぐるぐる巻きにしておいた。


 少し運動して、お腹が空いたので、アイテムボックスからおまんじゅう、テーブル、湯呑みを取り出して、お茶を入れる。

 はぁ…おまんじゅうも減ってきたなぁ~

 残り100ちょっとしかないことに…残念な気持ちになるけど、また、神様から貰えばいいか! と気持ちにもなる。

 今度貰う時は、1万個ぐらいは欲しいよね。

 流石に、大事なお菓子をタダで貰うわけにはいかないから…代わりに僕もお菓子をいっぱい作って交換した方がいいよね!!

 無銭飲食、駄目! 絶対!!

 どこかズレているリュークが、ズズズ…と音を立て、お茶を飲んでいると遠くから近づいてくる、2つの影があった。

 「あ、おかえり~ラストさん!」

 「ただいま戻りましたわご主人様♡ 御志望通り【嫉妬】の悪魔エンヴィーを捕らえてきましたわ!! さぁ! ご主人様!! ワタクシにご褒美を! ハァハァ…」

 ハァハァしてる、ラストさんは…激しい戦いをしたのか服はボロボロで、体にもいくつかの切り傷が目に入った。
 その足元には、縄で縛られ僕を睨みつける、悪魔の女の人も…。

 そっかぁ~ラストさん頑張ったんだね!!

 いい子いい子。

 僕より、背が高いラストさんに背伸びをしながらダークヒールを手の平に集め…頭を撫でた。

 「あぅ…ご主人様? ワタクシは罵倒や踏まれる方が…」

 足下に寝かされている、悪魔の女の人が凄い驚いてるみたいに、口をパクパクさせて、ラストさんを見ていた。

 「罵倒? ごめん、分からないや。踏むのも別にラストさんが悪い事をしたわけじゃないんだから、そんな事しないよ?」

 そう言うと、ラストさんは地面に手と膝をつき落ち込んだ。

 えっ!? そんなに落ち込むの!? でも、罵倒は何なのか分からないし…女性を踏むのもお母さんに怒られそうだし…。

 どうしようか、頭を悩ませていると…何かを思いついたのか、ラストさんが急に頭を上げた。

 「で! では! 今度からワタクシを呼ぶ時は雌豚メスブタと呼んではもらえませんか!? ハァハァ…」

 「ん~と、今度からラストさんを雌豚メスブタ? って呼べばいいの?」

 「ハァン!! あぁ純粋なるご主人様になんて汚い言葉を…でも、それがいい!!」

 顔を手で隠し、体を反りかえり…頭を地面につけるラストさん…。いや、雌豚さんがプルプルさせていた。

 汚い? 雌豚メスブタが? メスって女の子の事でしょ? そしてブタさん。

 なるほど、それを合わせて雌豚って言うんだね!!

 勉強になった!!

 「ありがとう! 雌豚さん!!」

 「ハァ~~~ン!!」

 周りいる、ラスト以外の悪魔は、2人の様子を見てドン引きしていた…。

 足下に転がる【嫉妬】の悪魔エンヴィーまでも…。
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