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2章 

13話 怪しい人

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 「ここかな?」

 僕は、微かに残る魔力マナを見つけ…琉月るかさんを地面に下ろすと、手と膝を地面についた。

 どうしたんだろう…?

 「はぁ…はぁ…ふぅ~、リューク殿? いきなり女性の体に触れるなど…どうゆうおつもりですか?」

 「え? こっちの方が早いと思ったから」

 そう言うと、琉月さんは頭に手をあてた。

 「今の事は桜花様に報告させていただきますが、構いませんね?」

 「? うん、いいよ?」

 琉月さんが何を言いたいのか、よく分からないけど…とりあえず今は、この魔力マナの残りを調べようっと!

 僕は【空間魔法】で魔力マナの残りの周りだけ切り取り…食べる。

 もぐもぐ…うへぇ…まずぃ~

 どうして、こんなに魔力がまずぃんだろぅ~信じられない!!

 僕は食べた魔力と同じ物を【空間魔法】を使い…を見通す。

 これなら直ぐに見つかるし楽でいいよね!!

 すると直ぐにーー

 「見つけた!!」

 僕は空間を曲げ…残っていた魔力と同じ人の所に転移した。

 あっ! 琉月さん忘れてた!!

 まぁ…いっか!!

 僕は、たいして気にせず心を入れ替えた。

 ブゥン。と音をたて…転移すると、魔人族の人達がいた。

 魔人族の人達は、急に現れた僕に一瞬ポカーンとしていたけど…直ぐに武器を持ち、僕に向けてきた。

 「お、お前どこから現れやがった!」

 ん~と…あの魔力の持ち主は…と…。

 僕はキョロキョロと見渡し…見つけた。

 「テメェ!! 無視してんじゃねぇぞこら!!」

 とりあえず暴力を振るってくる人を、軽く投げ飛ばして…と。

 僕は、おうちゃんを傷つけた人の目の前に…転移した。

 「ヒィ!」

 「さて! おうちゃんを傷付けた罪は重いよ!! み~んなお仕置きだー!!」

 僕は右腕をスライムの触手に変え…、だいたい12人くらいを纏めて、ぐるぐる巻きした。

 そして…おうちゃんと同じ毒を作り、1人1人に注入していく。

 もちろん、死なない程度には薄めてあるよ!!

 …でも、何かおかしいなぁ~

 これくらいなら、おうちゃんでも大丈夫だと思うんだけど…。

 そんな事を思っていると…何もない所から1人の男の人が現れた。

 空間魔法? ん~、微妙に違うような気がする?

 「おや? これは貴方がやったんですか?」

 「そうだよ?」

 そう答えると…考えるように顎に手を当て、顔を上げた。

 「まぁ…いいでしょう。その者達は所詮コマにも満たないゴミでしかありません。なら…最後くらい私の役に立ってもらわないと…ね?」

 パチン。
 と指を鳴らす音が男の人から鳴った。

 僕は右腕の触手に違和感を覚え、見てみると…魔人族の人達の黒かった肌が、赤黒くなり、角や翼も大きくなっていた。

 その姿は、知性が感じられなかった。

 『グゥゥゥガァォァァ!!!!」

 「ハッハッハ!! さぁ、これで少しは時間を稼げるはずーー」

 ぐるぐるぐる~と!

 「よし! 怪しい人も捕まえた!!」

 僕は右腕の触手を2つに分けて、もう1本を怪しい人を縛った。

 「ど、どうゆう事ですか!? あの者達は私の血を与え、能力が数倍になっているはず!!」

 怪しい人は、僕の触手がやぶられていない事に驚いているけど…、これくらいで僕の触手は負けないよ?

 それに、魔人族の人達は体が大きくなったせいか…触手が食い込んで苦しそうだけど、仕方ないよね!

 「さっ! 帰ろうっと!」

 「離しなさい!! この汚い手で私に触れるなどーー「うるさい!」」

 僕は触手に電気を流し…静かにした。

 ついでに、うるさい魔人族の人も…電気を流しといた。

 全く…早く帰ってキノコを集めたいんだから大人しくしててよね!!

 僕は、魔人族と怪しい人と一緒に転移した。
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