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2章
2話 獣人国の策
しおりを挟む沢山の感想、誤字報告やアドバイスありがとうございます!!
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「じゃあちょっと行ってくるね!」
「い、行ってきます…」
「キチュ!」
「はい、気をつけてね~」
何故かお父さんがいない中、僕達は空飛ぶ畳で浮かび上がり…レイムさんのお家に向かった。
何で行くことになったかと言うと、レイムさんから、お父さんはともかくお爺ちゃんには心配かけただろうし…会っておきたいんだって。
確かに好きな人にはちゃんと言っておきたいもんね! 分かるよ!
と…いうことで、お母さんから10段の重箱を貰い…魔国シドーを目指して旅だったんだ!!
…まではいいんだけど…。
「暇ー! 暇暇暇ーー!!」
この狭い畳じゃゴロゴロできないし…窮屈でやる事もない! 出発して、まだ1時間も経ってないけどお弁当食べちゃおうかな~?
「あはは…は…」
「きゅ~」
視線を感じ、振り向くとレイムさんが苦笑いを浮かべ…チロは呆れたように首を振っていた。
「むぅ~仕方ないじゃん! スピードも早くないし…僕だけならテレポート………アアーーーーーーーーー!!!!」
「キュ!? ッ! キュキューー!!」
「はわ! ってチロちゃん!?」
リュークの大声でビックリしたチロが畳から落ちそうになり、レイムさんが尻尾を掴み…何とか救出する事ができた。
「そうだよ!! 僕、テレポート出来たんだった!! 何で忘れてたんだろう!!」
ハッ! 獣人国から旅立つ時に、空飛ぶ畳を渡されたのって、嫌がらせ!?
違います。
僕が美味しそうなお魚を独り占めしたからなのか!!
違います。
むぐぐぐぐぐ…なんとゆう策略!! そこまで食べたかったというのか!!
違います。
このかりは返してやるからなぁ~~!!
リュークの、とんでもない勘違いと八つ当たりに獣人国のお偉いさんが頭を抱えるのは…そう遠くない。
…レイムさんの要望もあって、今日はこのまま空の旅を楽しむ事にした。
何でも、空から見る景色を見たかったみたい。
でも、景色なら僕がレイムさんを拐った時に見なかったの? と聞いてみた所。
「あの…リュークさんの…顔しか……み、みみみ…えええええ!!」
顔を真っ赤にし、目をぐるぐるしていた。
最近、よく顔を真っ赤にするなぁ…と思い。明日は体にいいご飯を作ってあげる事にした!!
レイムさんが満足するまで、空を進み…夕暮れをバックに、お母さん印のお弁当を食べ終わり…近くに眠れそうな場所がないか、探していると、小さな島が見えた。
「あっ! 島見っけ! 今日はあそこで寝よ?」
「寝る!? 一緒に!?」
「えっ? うん。お父さんも1人じゃ寂しいだろうから、同じテントで寝た方がいいって言ってたし」
お父さんからそう言われて…もしかしたら、あの気持ち悪い魔力の人に触られていたのもあるし、ほっとけないしね!!
僕はアイテムボックスからテントを取り出し…1つの布団を引いた。
「さぁ、レイムさん一緒に寝よ?」
呆然とするレイムさんの腕を引っ張り…1つの布団に一緒に入った。
「ヒュッ! あう…あう…ぅぅううう!!」
えっと…確か、この後はギュッと抱きしめれば気持ちよく眠れるんだったよね。
レイムさんをギュッと抱きしめると、細く柔らかく…これなら気持ちよく眠れると確信した!!
お父さんの言う通りだった!!
レイムさんはもう、眠ってるみたいだし、大丈夫そうだね!
…そういえば、お父さん。この事を教えてもらってから、見てないけど、どうしたんだろう…。
……まぁ、いっか!!
おやすなさぁ~い~
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