スライムから人間への転生〜前世の力を受け継いで最強です

モモンガ

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1章 

17話 謁見そして…

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 闘技場にギガホエールの死骸を置いて、冒険者ギルドから、さらに大金を貰って5日…。

 僕はこの大陸の美味しい物を求めてチロも一緒に色んな所を【フライ】で飛び回った…。

 食べた感想はボリュームがあって大変美味しかった!

 獣人達は肉をガッツリ食べるのが一般的みたいで質より量というのが感じられた。

 僕もお金払ってたっぷり食べさせてもらった! 途中から大食い対決みたいになって、もちろん僕が勝ちました!

 賞品として1年分のお肉を貰ったけど…これだと…あのギガホエールの半分ぐらきしかないから1週間ぐらいだと思う…。嘘つき…。




 そんな事があって7日後に来てくれ、…と言われた冒険ギルドに着いた僕は待っていた獅子のお兄さんに、Aランクの冒険カードにしてもらって、そのまま強制的に馬車? 馬じゃなくて虎が引いてるから虎車なのかな? それに乗せられそうになって、チロが獅子のお兄さんに尻尾を顔に当てて、凄く痛そうにしていたのが面白かった!

 軽い説明をしてもらった結果、どうやらこの大陸の王様の獣王ビーストキングから連れてきてくれ! …って言われたみたい。



 そして虎車に乗せられる事3日…引いてくれた虎達にたくさんモフモフして別れを告げて、前を見ると…。。

 城の周りには大きな池があって、真ん中に橋がある。今は橋が上がっていて渡れないけど…多分案内される時は下げてくれるんだと思う!

 肝心なお城は土台は灰色な石が登りづらいように斜めにされていているみたい。
 その上に獅子のお兄さんいわく、瓦…と言うものが屋根に使われていて、1番高い所には何か金色の魚? みたいなのが2つ向き合って置かれてる…。

 …あれ食べられるかな?

 そんな事を獅子のお兄さんに言ったら頭を叩かれた…酷い!

 後で仕返しすると言ったら、何度も何度も頭を下げてきたから許してあげた…。



 そんなこんなでお城の中まで案内されて王様のいる所まで着いた…。

 獅子のお兄さんからは俺の真似をすればいいと言われて、ドアを守っている獣人の2人がドアを開けた…


 中に入ると広々とした空間に左右に鎧を着た獣人達がいて、さらに奥には高そうな服を着ている獣人もいる、まぁ数人だけど…

 僕は獅子のお兄さんの真似をし、右膝を床につけ頭を下げた


「面を上げ」

「ハッ!」

「……ハッ!」

 顔を上げると…獅子のお兄さんがいた…ん? あれ?

 僕はつい隣にいるギルドの獅子のお兄さんを見て、もう1回王様を見た…うん。似てる!

「ガッハッハ!! お前の言いたい事は分かるぞ! その隣にいる奴と余りに似ているから驚いたんだろ!」

「…うん。」

 王様はイタズラが成功したように笑みを浮かべていた。

「俺達は兄弟だからな! 似ているのは当たり前だ!」

 そう言って『ガハハハハハ!!』と笑う、隣にいる獅子のお兄さんも笑っていた…

 むぅ~

 僕は少し何か騙されたようで、悔しくて頬を膨らました。

「ハッハッハッ! そう怒るな怒るな! 冗談はこれくらいにして…お前…強いな…。どこでその強さを手に入れた?」

 さっきまで笑っていた王様が目を鋭くして、僕を見た…。

「えっと…いっぱい食べて、いっぱい頑張ったから?」

《………》

 首を傾げて答えら、何故かその場にいる皆が『ポカーン』と顔をして、王様は椅子から落ちそうになっていた…。おかしな事は言ってないと思うんだけど…。


「クククク…アハハハ…アーハッハッハー!! そうか! いっぱい食べて、頑張ったからか! そうだよな! 強くなるにはいっぱい頑張らなくちゃいけないもんな!!」

 王様は凄い上機嫌になり自分の足をバンバンと叩いて眼の端についた涙を指ですくった…


「ハァハァ…。こんなに笑ったのは久しぶりだ…。まぁお前の力に関してはもういい…だが…」

 王様な顔がニヤリ…と意地悪い笑みを浮かべながら僕に言った…。

「俺と拳で語ろうか…」

「え?」

 僕は何を言われたわけが分からず呆気に取られていると、周りにいる人は『またか…』…と苦笑みを浮かべていた…。


 ………



「よし! ここで拳ぶつけあうぞ!」

「ここで?」

 王様に案内された場所は数日前にメガホエールの死骸を置いて、所々血が染み付いている闘技場コロッセオは…ぐるっと空いた空間に4メートルの壁があり、その先には皆が観戦できる場所…と獅子のお兄さんが歩きながら教えてくれた。

 そして、嬉しそうに拳を何度も突き出している

「ああ、戦うルールは簡単だ! 魔法は身体強化以外は禁止として、勝敗はどちらかが降参か気を失う…事にしよう」

「分かったー!」

「では…このコインが落ちたら開始する…。審判はいらんだろ…」


 王様はコインを親指で弾き……落ちた…。


 その瞬間、僕達は…消えた…。










 獅子のお兄さん目線…



 今…俺の前では全く理解できない事が起きている…。

 コインが落ちたら2人の姿が消えた…と思ったら『ドオオオン!!』 と音と共に…凄い風が俺を襲った…。

「ぐぅ…なんだこの風…!」

 強い風を何とか腕で庇いながら見ると…そこには拳と拳を合わせた嬢ちゃんと兄がいた…

『早い…』…ここにいる誰もが思った…。

 王の兄はこの大陸1の強さを持つSランク冒険者でもある自慢の兄だ…まぁ戦闘狂だが…。


 そして何度も…何度も…同じように消えては音、衝撃、風が俺達を襲う…。

 俺は急いで身体強化を、それで何とか動きだけは見えた…。

 兄が放った拳を嬢ちゃんが顔を晒しカウンターを放つ…! 兄は反対の手で受け止め…

 「楽しい! 楽しいぞ! 最高だ! もっと! もっと俺を楽しませろぉぉ!!!!」

 兄は凄く楽しそうに笑いながら拳を放ち、回し蹴り、かかと落としなどを放つ…。

 しかしそれさえもかわし続ける

「どうした!? その程度か!? 反撃してこい!!」

 辺りには拳、蹴りの音が響く中俺は…違う音が聞こえた…

 クゥ……と…

「ほら! ほら! もっと! もっと…俺を――「あっオヤツの時間だ!」

 ドガアァァァン!!

 嬢ちゃんが放った裏拳が兄の頬を捉え、兄は綺麗に吹き飛び…顔が壁に埋まった…。


《は……⁇》

 この場にいる誰もが点となり、その中でも嬢ちゃんは…。

「今日のオヤツは何しようか~チロ♪」

「キュ~…」

 相棒のと戯れる姿に俺は乾いた笑みで笑うのだった…。
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