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1章
チロ視点 チロがレアルと出会う前
しおりを挟むこの話は、チロの「でしゅ」が多く読みづらい…と指摘をいただきました。
なので、少しでも読みやすいように、語尾は減らせる所は減らしたり…一行を開ける事で少しでも読みやすいように修正いたしました。
追伸 チロの語尾は「でしゅ」以外認めません。
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これはまだチロがレアルと会う前のお話…
アタチは元々、世界樹と言われる大きな木で住んでいたんでしゅ!
世界樹は妖精とエルフの島にあるんでしゅ。
そこは緑と魔力が溢れ世界樹の葉からエリクサーと言われる伝説のポーションも作れるんでしゅ!
そんな貴重な素材を欲しがる奴等が多いんでしゅ!
その為にアタチがいるんでしゅ! アタチは世界樹を守る為に生み出された守護者の1人なのでしゅ!
世界樹の守護者は3人いるんでしゅ。
まずユグドラシルの私でしゅ!
そして、火を司るフェニックス…あの子は真面目すぎて一緒にいると疲れてしまうのでしゅ…
最後はジンオウと言う雷を司る、虎の獣でしゅ! ジンオウは暇さえあれば、常に寝ている子。
本気を出せば強いのでしゅが、とにかくめんどくさがりやで、どうしようもないのでしゅ…。
そしてあの頃のアタチの姿は体長が50mあり体の色は緑のそれは、美しい色をしていたのでしゅ…。
タダ…あの体はもう限界がきていたので、転生する事にしたのでしゅ!
アタチはフェニックスに転生の魔法をかけてもらったのでしゅ!
その結果…本当なら世界樹の直ぐ側で目覚めるはずだったのでしゅが、何故か魔族が住む魔人国で転生してしまったのでしゅ…。
あの、魔法特化のフェニックスが失敗するなんて考えられないのでしゅ…と、考えるとなんらかの干渉があったと見て間違いないと思うのでしゅ!
…でも不味いでしゅ、転生したばっかりで本来の力を使うことが出来ないのでアタチの力は生命のエネルギーを使い操る事が出来るのでしゅ!
例えば土や草、生命が宿っている力をアタチの力で何十倍、何百倍にして操る事が出来るのでしゅ!
だけど…既に死んでいる物にはアタチの力は使えないのでしゅ…。
アタチは周りを見てみると、土は死んでいて、植物に至っては1つも見当たらないのでしゅ…
魔人国は天候や土地の空気の環境がとても悪く植物は生えない。魔人でない限りこの地で暮らすのは困難なのでしゅ…。
そんな場所で転生してしまったアタチはピンチ!!
土は死んでいる、植物は生えていない…空気は汚染されていてアタチにとっては1番いたくない場所なのでしゅ!!
…それでも! アタチを待っていてくれる世界樹や皆の為に、どんな困難に見舞われるとしても帰るのでしゅ!
皆が寂しくて泣いているに違いないのでしゅ!
急ぐでしゅ!!
………
「おっ! 何だこの蛇…やけに毒毒しい色をしてんなぁ~」
アタチは見るからに凶悪な魔人に捕まってしまったのでしゅ!
離せなのでしゅ!!
アタチがジタバタ暴れても顎の所を抑えられていて噛むことも出来ず、巻きつく事しか出来ないのでしゅ…。
「ん? おい何だその蛇は?」
「ああ…? !?す、すみません! ボス! ボスとは知らず…」
凶悪そうな魔人が新たに来たコートを着て上の歯に2つ尖った牙がある魔人が現れたのでしゅ。
あれは魔人の中でも上位の吸血鬼なのでしゅ…。
「いいから質問に答えろ」
「は、はい! この蛇、毒の沼にいたんですが、初めて見る奴だったので捕まえておいたんです」
「ふむ…鑑定……!? ヨルムンガンドだと!?」
誰がヨルムンガンドでしゅか!!
あんな毒の化身の大蛇と一緒にしないでほしいのでしゅ!!
アタチは世界樹の守護者…ユグドラシルな・の・で・しゅ!!!!
「キーキーうるさいな…伝説のヨルムンガンドたどしてもまだ子供か…よし、こいつは人間の住む島を滅ぼす、道具になってもらうとするか…。
まずは人間に化けている魔族の商人にこいつを人間の住む島で売れば…やがて成長し、毒をばらまくだろう…クククク」
「そ、そんなにうまくいきますかね…」
「いくさ、ヨルムンガンドは破壊と毒の化身だ…成長すれば厄災となる、その場にいるだけで近くにいる生き物は死んでいくのだからな…。分かったら早く動け!」
「は、はい!」
凶悪な顔の魔人はアタチを鉄格子の小さなカゴに入れらて船に乗せられたのでしゅ…。
アタチも自分を鑑定してみると…ユグドラシルからヨルムンガンドに種族が変わっていたのでしゅ…。グスン…。
どうやら長く毒の沼に浸かっていた事が原因みたいなのでしゅ…。
アタチみたい生命力が大きくないと、あの強力な毒の沼では生きていけないのでしゅ…。
それが原因でヨルムンガンドになってしまったのでましゅ…。
これじゃあ皆の元に帰れないのでしゅ~~
うわ~~~~~~ん!!!!
グスン…。グスン…。
………
もう…どうでもいいでしゅ…。
アタチは一生ヨルムンガンドとして災厄として生きていくんでしゅ…。
アタチを運んでいた人達が襲われてこんな、薄暗い所に入れられて暗くてもお腹空いても…もう、どうでもいいのでしゅ…。
ドガガァァンン!!
何か上が騒がしいのでしゅ…。
どうせ、また何かやっているんでしゅ…。
人間はどうしようもないのでしゅ…。
……静かになったのでしゅ…。
…と思ったらアタチの目の前に急に可愛い男の子が現れたんでしゅ…。
一瞬女の子とおもったんでしゅが、匂いで分かったんでしゅ…。
男の子はアタチを可愛いと言ったり、次は何か1人でブツブツ言ったり、何かを思い出したりしていたんでしゅ…。
何故かその男の子からは、優しく暖かい魔力を感じたのでしゅ…この魔力は勇者のでしゅ!!
他にも何かあるみたいでしゅけど…。分からないでしゅ!
アタチに人差し指を向けてどうしたんでしゅ?
【テイム】
何かテイムされたみたいでしゅ…。
でも…勇者みたいでしゅし…付いて行ったらもしかしたらユグドラシルに戻れるかもしれないのでしゅ!!
勇者の持つ神聖な魔力で!
「ついてきてくれるんだね! ありがとう!これから宜しくね!」
「キチュ!(仕方ないからついていってあげるでしゅ!)」
こうしてアタチはご主人ちゃまと会うことになったのでしゅ…。
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