異世界にきたら天才魔法使いに溺愛されています!?

猫山みぶ

文字の大きさ
上 下
33 / 48
第三章 逃げる者と追う者

33熱は止まらない※

しおりを挟む
 ぼんやりする頭で、のろのろと繋がっている手を見る。

 手、紋様があるって言ってた。そういえば、快感が上がったときって、手、繋いでたような。

 そんなことある?
 嘘でしょ。手を繋いでいると、気持ちよさが上がるってこと?

 試しに手を振りほどこうとすると、エヴァンさんがギュッと手を握りしめ、綺麗な笑みを作った。

 え、なにその笑顔、こわい。
 もしかして、知ってたの? 手を繋ぐと、快感が強くなるって。

「ミツキ、ダメですよ。抗わないで、ほら、イッていいですから」
「え、や、だっ、手っ! ああっ!」

 片手を繋いだまま、エヴァンさんがまた私の中を掻き回す。擦って、羽毛でくすぐるみたいに撫でて、強く押して。
 全部の快感が、腰から背中を伝って頭に響く。
 ダメ、ダメ、これやばい。
 溺れる、こわい。

「あっ、だめっ! やめてっ、だめっ、エヴァンっ」
「は、ミツキ……」

 エヴァンさんが指の動きを止めた。
 荒い呼吸をしたまま、ゆっくりと指を引き抜く。その瞬間に腰が震えて、またイッた。

「……っ、ミツキさん、今のでイッたんですか?」
「ふっ……言わないでっ……だって、体、へんっ」

 ぐすぐすと半分泣きながら文句を言う。

「ミツキ、泣かないで。大丈夫ですよ、いっぱいイッて」

 すぐにエヴァンさんが宥めるように唇を合わせてきた。

「今のミツキさん、すごくエッチだったから、すみません」

 話しながら時折唇が重なる。
 やっぱり百戦錬磨だ。手慣れてる。

 ちゅっちゅっと柔らかい軽いキスが続いて、乱れていた呼吸と思考も落ち着いてくる。
 と、思ったら、グッと、入り口に大きいモノが押し当てられた。
 ハッと息を呑む。

 熱した鉄の棒のような、熱くて太くて硬いエヴァンさんの。ちゅぷっと先が入ったと思ったら、張り出ているところで引っかかって止まる。

 こんなのが今入ったら、やばい。

 しかも、手、繋がってるし。
 ダメだよ、ダメだって。
 キスしてくるエヴァンさんを見ながら、首を振った。足をさりげなく閉じようとすると、エヴァンさんの体が割って入ってくる。そして、グッと腰に圧をかけられた。

「ん、んっーーーッ!?」

 中、入った、待って。い、く。
 すぐに腰が跳ねた。逃れようとシーツを蹴る。でも、エヴァンさんの腰の動きは止まらず、どんどん中を侵食していく。
 息が詰まって、中がギュッと締まって、腰がガクガクと震えれば、エヴァンさんは少しだけ腰を引いてくれる。
 けど、またすぐに押し入ってくる。

「ひあっ、あ、あーーッ! だめ、だめっ、こわれちゃっ」
「大丈夫ですよ。たくさん感じて」

 無理だとエヴァンさんの肩を押し返す。でも、顔を丸ごと抱きしめるように包まれて、ぐずぐずと泣きながら顔をエヴァンさんの肩に押し付けた。

「だめ、だめ、いくっ」
「いいですよ」

 ググッと、お腹の裏側を熱い棒が引っ掻いたような感覚がした。強く押されて、そこを擦り付けるように、エヴァンさんは腰を回す。
 そんなの、無理。耐えられない。
 快感が駆け上がってきて、弾けた。
 腰が勝手に震えて、エヴァンさんが気持ちよさそうな吐息を漏らす。

「はっ……ミツキ……」

 少し腰が引かれて、また戻ってくる。
 そしてまた引かれて、戻ってきて。
 気づけば、ゆるやかな律動が始まっていた。ぐちゃぐちゃと水音が響き、エヴァンさんが少しずつ挿入を深める。

「はっ、あっ、も、ぜんぶっ」
「ん、半分くらいです。もう少し」
「むりっ、できない、もうだめ!」
「前回は入りましたよ。あと三分の一は入ります」

 ほら、とでも言うように、腰が押し進められた。その瞬間に頭がスパークして、エヴァンさんにしがみついて震える。

「ミツキかわいい」
「ひぃ、んっ、だめって、言ったのに……!」
「今少し入れただけですよ。まだ半分と変わりません」
「うそ、うそつきっ、いっぱい入れたっ」
「なら、いっぱい挿れてみますか?」

 エヴァンさんが熱っぽい目で私を見て、期待するように腰を回す。

「だめ、だめっ、いれないでっ」
「ダメですか? 俺はもっとミツキの中に入りたい」

 強請るように、腰を揺らされる。
 こんなに気持ちいいのに、もっと挿れるなんて無理に決まっている。

「ミツキ、奥まで、欲しくないんですか?」
「だって、ほんとに、壊れちゃうからっ」
「前は大丈夫だったでしょう?」
「でもっ」
「もう少しだけ、ダメですか?」

 紫の瞳に強請られると、心がぐらっと揺れる。ダメなのに。絶対にダメなのに。

「……す、少しだけ……」

 エヴァンさんがとろけるような笑みを浮かべた。
 そして、私の腰を押さえつけるように、片手が伸びてくる。グルリと私の腰に腕を巻き付け、動けないようにしたまま、エヴァンさんは少しだけ腰を引いた。
 確認するようにぬちゃぬちゃと動かして、一気に深く押し入ってきた。

「ひっ!? あ、やーーっ!?」

 ズブっと奥深くまで入って、奥の壁にゴリッと先端が当たった。腰が浮いて、跳ねる。エヴァンさんが、私の腰骨を指先で撫でて、それだけでまたイッた。

「はっ、やだ、むりっ、できないっこわいっ」
「ミツキ、奥まで入りましたよ。いい子ですね。残りはちょっとずつ入るようにしましょう」

 エヴァンさんが、気持ちよさそうな息を吐いて、私の額に何度もキスをする。

 そして、奥の壁を撫でるように、腰を回して円を描く。

「あ、あーーっ!? それ、奥にっ、だめっ」
「奥の壁、キュッて吸い付いてきます。先のとこを食べるみたいに、何度も何度も。ココで出してと言われている気分です」

 エヴァンさんが熱っぽい吐息をこぼして、何度も腰を揺らす。眉が切なげに寄せられて、目が合えば、ふっと表情を緩めてキスしてくる。

「ミツキっ、はっ……きもちいっ」

 耳元でエヴァンさんのエロい声が響く。熱がたっぷりこもった男の人の声。
 頭の中に入り込んで、それすらも気持ちよくて、視界が白く染まっていく。

 少し引いた腰が奥を突けば、それだけでイってしまう。私の腰がガクガク震えるのが気持ちいいのか、私がイくたびにエヴァンさんがたっぷりの熱い吐息を漏らして、私を抱きしめる。

「も、おわりにっ……」
「まだ始めたばかりですよ。もっと、ミツキ」

 とろけるような笑顔を向けられて、ひくりと頬が引きつった。
しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

異世界から来た娘が、たまらなく可愛いのだが(同感)〜こっちにきてから何故かイケメンに囲まれています〜

恋愛
普通の女子高生、朱璃はいつのまにか異世界に迷い込んでいた。 右も左もわからない状態で偶然出会った青年にしがみついた結果、なんとかお世話になることになる。一宿一飯の恩義を返そうと懸命に生きているうちに、国の一大事に巻き込まれたり巻き込んだり。気付くと個性豊かなイケメンたちに大切に大切にされていた。 そんな乙女ゲームのようなお話。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

旦那様が多すぎて困っています!? 〜逆ハー異世界ラブコメ〜

ことりとりとん
恋愛
男女比8:1の逆ハーレム異世界に転移してしまった女子大生・大森泉 転移早々旦那さんが6人もできて、しかも魔力無限チートがあると教えられて!? のんびりまったり暮らしたいのにいつの間にか国を救うハメになりました…… イケメン山盛りの逆ハーです 前半はラブラブまったりの予定。後半で主人公が頑張ります 小説家になろう、カクヨムに転載しています

【完結】うっかり異世界召喚されましたが騎士様が過保護すぎます!

雨宮羽那
恋愛
 いきなり神子様と呼ばれるようになってしまった女子高生×過保護気味な騎士のラブストーリー。 ◇◇◇◇  私、立花葵(たちばなあおい)は普通の高校二年生。  元気よく始業式に向かっていたはずなのに、うっかり神様とぶつかってしまったらしく、異世界へ飛ばされてしまいました!  気がつくと神殿にいた私を『神子様』と呼んで出迎えてくれたのは、爽やかなイケメン騎士様!?  元の世界に戻れるまで騎士様が守ってくれることになったけど……。この騎士様、過保護すぎます!  だけどこの騎士様、何やら秘密があるようで――。 ◇◇◇◇ ※過去に同名タイトルで途中まで連載していましたが、連載再開にあたり設定に大幅変更があったため、加筆どころか書き直してます。 ※アルファポリス先行公開。 ※表紙はAIにより作成したものです。

キャンプに行ったら異世界転移しましたが、最速で保護されました。

新条 カイ
恋愛
週末の休みを利用してキャンプ場に来た。一歩振り返ったら、周りの環境がガラッと変わって山の中に。車もキャンプ場の施設もないってなに!?クマ出現するし!?と、どうなることかと思いきや、最速でイケメンに保護されました、

甘すぎるドクターへ。どうか手加減して下さい。

海咲雪
恋愛
その日、新幹線の隣の席に疲れて寝ている男性がいた。 ただそれだけのはずだったのに……その日、私の世界に甘さが加わった。 「案外、本当に君以外いないかも」 「いいの? こんな可愛いことされたら、本当にもう逃してあげられないけど」 「もう奏葉の許可なしに近づいたりしない。だから……近づく前に奏葉に聞くから、ちゃんと許可を出してね」 そのドクターの甘さは手加減を知らない。 【登場人物】 末永 奏葉[すえなが かなは]・・・25歳。普通の会社員。気を遣い過ぎてしまう性格。   恩田 時哉[おんだ ときや]・・・27歳。医者。奏葉をからかう時もあるのに、甘すぎる? 田代 有我[たしろ ゆうが]・・・25歳。奏葉の同期。テキトーな性格だが、奏葉の変化には鋭い? 【作者に医療知識はありません。恋愛小説として楽しんで頂ければ幸いです!】

【完結】異世界に転移しましたら、四人の夫に溺愛されることになりました(笑)

かのん
恋愛
 気が付けば、喧騒など全く聞こえない、鳥のさえずりが穏やかに聞こえる森にいました。  わぁ、こんな静かなところ初めて~なんて、のんびりしていたら、目の前に麗しの美形達が現れて・・・  これは、女性が少ない世界に転移した二十九歳独身女性が、あれよあれよという間に精霊の愛し子として囲われ、いつのまにか四人の男性と結婚し、あれよあれよという間に溺愛される物語。 あっさりめのお話です。それでもよろしければどうぞ! 本日だけ、二話更新。毎日朝10時に更新します。 完結しておりますので、安心してお読みください。

処理中です...