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第二章 二人の関係
19置き去りの心※
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奥をゆるく刺激される。動いてるのか動いてないのか微妙な刺激。それくらい少しの刺激で、気が狂いそうになる。
「エヴァっ、さ……」
「大丈夫ですよ、そんなすぐガツガツ動きません。俺もちょっとヤバいんで」
全然やばそうに見えないと思ったけれど、よく見たらエヴァンさんの額に汗がにじんでいる。
頬も上気してるし、目も潤んでるし、こうして見ると、ものすごくエロい。
西洋風のシュッとした綺麗な顔立ちの男が、呼吸を荒くして紫の目をとろけさせている。なんて禁忌。
この人、絶対女の子百人くらい抱いてる。
思考がななめに飛んでたことに気づかれたのか、エヴァンさんがツッと目を細めて、奥を刺激するように腰をまわす。
「ひっ、アッ……! そ、れっ。やめっ……」
「ん、イきそうです? いいですよ、たくさんイッてください」
汗を伝わせながら、エヴァンさんはググッと腰を押し付けてくる。
逃げそうになる私の腰を片手で押さえつけて、もう片方の手は、私の右手を強く握る。
「ひ、ぁっ、うそ、やだ、やだっ、いくっ」
それだけで、イッた。なんならちょっと深くイッた。一瞬意識が飛んだ気がした。
これ、本格的に動かれたら、ヤバくない? 私、死んじゃうんじゃない? 生命の危機を感じて背中が強ばる。
「エヴァン、さん、あの、もう、終わり」
「俺、まだイッてませんよ」
「……」
ですよね。
くすぐるように耳にキスされる。そのまま耳の形を確かめるように舐められて、たまに甘噛みされる。
ドロドロに溶けてしまいそうな、甘々な空気が、エヴァンさんから溢れ出てる。
エヴァンさん優男だけど、これはちょっと、いきすぎた優男じゃない? 女の子勘違いしちゃうよ。危険だよ。いつか刺されるよ?
「動いてもいいですか?」
「だ、め」
いや、ほんとにだめ。たぶん死んじゃう。
「だめですか?」
う、その声は卑怯じゃない? 期待と甘さがこもった、低い声。
なんかいっぱいちゅっちゅしてくるし。かすれた声はエロいし。
……空気に負けてしまう。
「……い、いです、よ」
ああ、私も本当に、馬鹿な女だ。
エヴァンさんが嬉しそうに笑って口づけてきた。
手馴れてますね? 女心知り尽くしてますよね? 今まで何人とこんなことしてきたんですか。
ああ、もう、だめだ。そんなこと考えたって、しかたないのに。
グッと奥に押し付けられて、強く揺さぶられる。ズルリと抜けて、また入り込む。突かれるたびに、頭がチカチカした。
気持ちいい、気持ちいい。なんにも考えられなくなっていく。
「ぅ、ううっ」
「我慢しないで、ミツキ」
浅いところから一気に奥に突き入れられて、あっさりイッた。そのまま奥をぐりぐりされれば、続けてイく。
もうずっとイってる。ヤバい、止まらない、こわい。溺れたくない。溺れたくない──。
「ミツキ、ミツキ」
愛おしそうに口づけられて、頭が麻痺してくる。
拒否したいのに、手をぎゅっと握りしめられて、奥を突かれれば、考えてたことが全部吹き飛ぶ。
「は、あっ、エヴァ、ンっ……」
「ん、ミツキ、ミツキ」
ぐずぐずに溺れるように口づけられた。汗ばんだエヴァンさんの顔が、ちょっと苦しげに歪む。ぎゅっと寄せられた眉が、なんだかえっちだ。
イきそうになってるんだとわかって、その首にぎゅっとしがみついた。
「ん……、ミツキ、もう」
「い、ですよ」
はぁ、と色っぽい息を吐いて、エヴァンさんが動きを速める。腰震えてヤバい。奥突かれる度にイってる。
「んっ、あっ、あっ、だめっ……ンンンッ」
「は、あっ、ミツキっ」
甘ったるく私の名前を呼んで、エヴァンさんがググッと奥に押し入ってきた。
待って。まさか、中に。
一瞬、まあいいかと思った私をタコ殴りだ。
でも、拒否しようにも強く抱き込まれて、腰をググッと奥深くに押し当てられて、結局私は深くイッた。
「ッ……ミツキっ」
耳もとで、苦しそうなセクシーな声が聞こえた。
ぐったりと体をベッドにあずける。
呼吸を乱したエヴァンさんがちょっと起き上がって、唇を重ねてくる。ちゅっちゅと何度も何度も合わせて、私の額に張り付いた髪を優しく避ける。
うわぁ、できる男はえっちしたあとも優しいのか。そりゃモテる。そして勘違い女が続出だ。罪な男だな、エヴァンさん。
「すみません、中に」
「ん、この世界、避妊、は」
薬とかあるのかな。なさそうだけど。
どうしようか。
「……子どもは、やっぱり嫌ですか?」
え、なにを言ってるんだ。できて困るのはエヴァンさんだぞ。「どうしてくれるのっ、責任とって!」とか言われちゃうんだぞ。
「魔法かけておきますね」
ええ、そんな便利な魔法あるの?
さすが魔法の世界。避妊も魔法なんてすごい。
感動してると、エヴァンさんが眠そうに目をこすった。
そうだよね、眠いよね。昨日寝てないんだっけ。それで森で魔法使いまくって、えっちまでしちゃって。
「すみません、少し……」
「おやすみなさい、エヴァンさん」
私の隣に横になったエヴァンさんが、ウトウトと微睡む。伸ばされた手を握ると、強く握り返された。
エヴァンさんは、そのままストンと眠りに落ちた。
じーっとエヴァンさんを見る。
よく寝てる。だいぶ寝てないみたいだし、簡単には起きないよね。
「エヴァンさん、たくさんありがとうございました」
ちゅっとまぶたに唇を落として、起き上がる。
うわ、体痛い。でもわりと動ける。私タフだなぁ。
落ちてた服を着る。
後ろ髪引かれる思いで、少しだけ振り返った。
って、いやいや、なに未練タラタラな女みたいになってるんだ。えっちして彼女気取りとかやばいよ。男の人って、そういうのと彼女は明確に分けるって言うし。
でもこのまま一緒にいたら、私、絶対彼女面しちゃう。それはやばい。イケメンにハマる女は身を滅ぼすって言うもんね。
その他大勢のひとりになって、絶対泣きを見る。
エヴァンさんはすごく優しくしてくれるけど、優しいと好きは、別物だからね。特に、エヴァンさんの優しさは、義務のようなもの。
前払い金になるほどいい体してないけど、あとはまた働いたら返しに来るね。
パタンっと、静かにエヴァンさんの家を出た。
さてと、一文無しだけど、王都まで行けるかな?
「エヴァっ、さ……」
「大丈夫ですよ、そんなすぐガツガツ動きません。俺もちょっとヤバいんで」
全然やばそうに見えないと思ったけれど、よく見たらエヴァンさんの額に汗がにじんでいる。
頬も上気してるし、目も潤んでるし、こうして見ると、ものすごくエロい。
西洋風のシュッとした綺麗な顔立ちの男が、呼吸を荒くして紫の目をとろけさせている。なんて禁忌。
この人、絶対女の子百人くらい抱いてる。
思考がななめに飛んでたことに気づかれたのか、エヴァンさんがツッと目を細めて、奥を刺激するように腰をまわす。
「ひっ、アッ……! そ、れっ。やめっ……」
「ん、イきそうです? いいですよ、たくさんイッてください」
汗を伝わせながら、エヴァンさんはググッと腰を押し付けてくる。
逃げそうになる私の腰を片手で押さえつけて、もう片方の手は、私の右手を強く握る。
「ひ、ぁっ、うそ、やだ、やだっ、いくっ」
それだけで、イッた。なんならちょっと深くイッた。一瞬意識が飛んだ気がした。
これ、本格的に動かれたら、ヤバくない? 私、死んじゃうんじゃない? 生命の危機を感じて背中が強ばる。
「エヴァン、さん、あの、もう、終わり」
「俺、まだイッてませんよ」
「……」
ですよね。
くすぐるように耳にキスされる。そのまま耳の形を確かめるように舐められて、たまに甘噛みされる。
ドロドロに溶けてしまいそうな、甘々な空気が、エヴァンさんから溢れ出てる。
エヴァンさん優男だけど、これはちょっと、いきすぎた優男じゃない? 女の子勘違いしちゃうよ。危険だよ。いつか刺されるよ?
「動いてもいいですか?」
「だ、め」
いや、ほんとにだめ。たぶん死んじゃう。
「だめですか?」
う、その声は卑怯じゃない? 期待と甘さがこもった、低い声。
なんかいっぱいちゅっちゅしてくるし。かすれた声はエロいし。
……空気に負けてしまう。
「……い、いです、よ」
ああ、私も本当に、馬鹿な女だ。
エヴァンさんが嬉しそうに笑って口づけてきた。
手馴れてますね? 女心知り尽くしてますよね? 今まで何人とこんなことしてきたんですか。
ああ、もう、だめだ。そんなこと考えたって、しかたないのに。
グッと奥に押し付けられて、強く揺さぶられる。ズルリと抜けて、また入り込む。突かれるたびに、頭がチカチカした。
気持ちいい、気持ちいい。なんにも考えられなくなっていく。
「ぅ、ううっ」
「我慢しないで、ミツキ」
浅いところから一気に奥に突き入れられて、あっさりイッた。そのまま奥をぐりぐりされれば、続けてイく。
もうずっとイってる。ヤバい、止まらない、こわい。溺れたくない。溺れたくない──。
「ミツキ、ミツキ」
愛おしそうに口づけられて、頭が麻痺してくる。
拒否したいのに、手をぎゅっと握りしめられて、奥を突かれれば、考えてたことが全部吹き飛ぶ。
「は、あっ、エヴァ、ンっ……」
「ん、ミツキ、ミツキ」
ぐずぐずに溺れるように口づけられた。汗ばんだエヴァンさんの顔が、ちょっと苦しげに歪む。ぎゅっと寄せられた眉が、なんだかえっちだ。
イきそうになってるんだとわかって、その首にぎゅっとしがみついた。
「ん……、ミツキ、もう」
「い、ですよ」
はぁ、と色っぽい息を吐いて、エヴァンさんが動きを速める。腰震えてヤバい。奥突かれる度にイってる。
「んっ、あっ、あっ、だめっ……ンンンッ」
「は、あっ、ミツキっ」
甘ったるく私の名前を呼んで、エヴァンさんがググッと奥に押し入ってきた。
待って。まさか、中に。
一瞬、まあいいかと思った私をタコ殴りだ。
でも、拒否しようにも強く抱き込まれて、腰をググッと奥深くに押し当てられて、結局私は深くイッた。
「ッ……ミツキっ」
耳もとで、苦しそうなセクシーな声が聞こえた。
ぐったりと体をベッドにあずける。
呼吸を乱したエヴァンさんがちょっと起き上がって、唇を重ねてくる。ちゅっちゅと何度も何度も合わせて、私の額に張り付いた髪を優しく避ける。
うわぁ、できる男はえっちしたあとも優しいのか。そりゃモテる。そして勘違い女が続出だ。罪な男だな、エヴァンさん。
「すみません、中に」
「ん、この世界、避妊、は」
薬とかあるのかな。なさそうだけど。
どうしようか。
「……子どもは、やっぱり嫌ですか?」
え、なにを言ってるんだ。できて困るのはエヴァンさんだぞ。「どうしてくれるのっ、責任とって!」とか言われちゃうんだぞ。
「魔法かけておきますね」
ええ、そんな便利な魔法あるの?
さすが魔法の世界。避妊も魔法なんてすごい。
感動してると、エヴァンさんが眠そうに目をこすった。
そうだよね、眠いよね。昨日寝てないんだっけ。それで森で魔法使いまくって、えっちまでしちゃって。
「すみません、少し……」
「おやすみなさい、エヴァンさん」
私の隣に横になったエヴァンさんが、ウトウトと微睡む。伸ばされた手を握ると、強く握り返された。
エヴァンさんは、そのままストンと眠りに落ちた。
じーっとエヴァンさんを見る。
よく寝てる。だいぶ寝てないみたいだし、簡単には起きないよね。
「エヴァンさん、たくさんありがとうございました」
ちゅっとまぶたに唇を落として、起き上がる。
うわ、体痛い。でもわりと動ける。私タフだなぁ。
落ちてた服を着る。
後ろ髪引かれる思いで、少しだけ振り返った。
って、いやいや、なに未練タラタラな女みたいになってるんだ。えっちして彼女気取りとかやばいよ。男の人って、そういうのと彼女は明確に分けるって言うし。
でもこのまま一緒にいたら、私、絶対彼女面しちゃう。それはやばい。イケメンにハマる女は身を滅ぼすって言うもんね。
その他大勢のひとりになって、絶対泣きを見る。
エヴァンさんはすごく優しくしてくれるけど、優しいと好きは、別物だからね。特に、エヴァンさんの優しさは、義務のようなもの。
前払い金になるほどいい体してないけど、あとはまた働いたら返しに来るね。
パタンっと、静かにエヴァンさんの家を出た。
さてと、一文無しだけど、王都まで行けるかな?
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