SとMの15日間

3話

　「……んん、ぁ、はぁん……♡　あは♡　キミの、どんどんおっきくなるね♡」

　まるで陰茎に蜂蜜でも垂らせばこんなに美味そうに頬張るのか、ジェリーは嬉々としてと迪いたるの勃起した肉の竿に舌を絡めて吸い付いてくる。舌の動きはもちろん、肉厚の唇の裏は想像以上に柔らかくぬるぬると竿を扱いていく。
　迪の経験で覚えている似た感触として一番近いのは濡れた膣か、潤滑剤たっぷりのオナホだ。けれど口腔のはずなのに、それ以上の気持ちよさを与えるのはどういうことなのか。
　口を窄めたジェリーが亀頭のくびれを厚ぼったい唇で締め付け、丹念に尿道を舐め啜る。
　巧みな舌使いにもっと、と、迪の腰が浮いてしまうのを止められない。
　温かくぬめる淫らな口腔。もっとその中に、もっと奥深くと浮かんだ腰が滾ってしまう。
　男同士だという忌避感はすでになかった。膣よりオナホよりジェリーの口腔いっぱいに頬張ってもらい、精巣に溜まった精子を啜り上げて欲しかった。

「ぅ、あ……な、なあ……もっと……！」
「んふふ♡　もっとなぁに？　もっとぉどうしてほしーの？」

　赤い亀頭にリップ音を鳴らして口づけてから、ボディソープの泡に塗れた自分ほ胸で迪の肉竿をぬちゅぬちゅと扱き出す。たまにジェリーのコーラルピンク色の乳頭で尿道口を小突くことも忘れない。

「……あん♡　言ってぇ？　ボクにお願いしても、命令してもいいヨ？」

　尿道に入った泡の刺激が滲みて痛痒さを覚える。それを分かっているジェリーはその刺激さえも快楽に変えようと、迪の泡で滑る裏筋を固くなった乳頭で擦り上げる。
　ふー、ふー、と迪の呼気が乱れた。

「なんでもするヨ？　キミのおチンポ、ステキだもん♡」

　ジェリー声は甘すぎた。
　砂糖菓子が溶けるように理性はボロボロと崩れていく。
　肉欲は簡単に倫理を踏み潰すのだとジェリーの肌と声といやらしさが教えてくれる。

　気がつけば迪は下腹を痙攣させながら叫んでいた。　

「い、イカせろ、よ……っ！　なんでもいいから、射精したいんだって……っ！」
「あっは♡　まぁだまだ。もっとボクにおねだりして♡　命令でも燃えちゃうナ♡」

　むっちりとした弾力のある尻が勃起した迪の亀頭を挟み込む。腰を落として迪に見せつけるように尻の谷間で亀頭を擦って突くさまは、まるでボールを転がしているみたいだ。尻肉の圧を感じたかと思えば、ジェリーが腰を捻って谷間から弾き出す。
　自分の陰茎がジェリーの尻で遊ばれ揺れる様にどんどん欲望は大きくなっていった。

「う、あ……くそ……！　俺のチンポ……っ、チンポから、ザーメン搾り取れ……ッッ！！　俺のチンポに従えよ！」
「あぁん♡男らしい♡喜んで♡♡」　

　追い込まれた命令に陶然となったジェリーが、ビクつく迪の腹部に両手を当てて意地悪だった尻をあてがう。
　狙いを定めているのか、円を描きながら甘い嬌声とともに一気に腰を沈めていった。
　硬いゼリーの塊を分け入るような、穴のすべて迪の勃起した肉を味わうような、捕食にも似た強烈な快楽が迪の脳をを痺れさせる。
　だが縦割れに肉を割られたジェリーも痺れきった声を張り上げていた。

「……ッ、あ、……あぁあぁあぁん♡　このおチンポ、きもち、いいよぉ♡」

　両手を頭の後ろに組み、舌を出して盛ったメス犬のように尻を揺するジェリーの声はさらに大きかった。