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僕の彼氏が家畜になった夜⑦
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“イけ”、“メス豚”。
それがスイッチだったかのように、圭樹の体が大きく跳ねた。
『ご、しゅじん、さま……ちんぽ……、お、おぢん、ぽっ……い、イく……イく、イくイくイくイくイ゛グゥゥゥゥゥゥッッッ』
なんて淫らで、浅ましくて、知性のない声。圭樹に脳内では、晴の怒張で抉られる自分が見えているのかもしれない。そんな想像で理性をかなぐり捨てたのだ。
けれどその理性のない声に殴られ、晴は堪えきれずに二度目の射精をしてしまう。
自分の手というよりも、晴は圭樹のイき声でイッたという方が正しいだろう。
自分を求めて壊れた声を出すなんて、なんて可愛い可愛い、晴だけのメス豚。
「……も、圭樹さん……えろい……」
呼吸を乱しながら、やっと果てたであろう圭樹の様子を見ようとスマホの画面を覗く。
それは圭樹をよく知る晴ですらめったに見ない光景があった。
イけと晴が罵りながら命じた瞬間、圭樹は獣のような声を上げて全身を硬直させた。可能な限り身体を突き上げて胴を震わせ、一瞬の静寂の後、腰を中心に痙攣してから崩れ落ちたのだ。
『……ひ、……ぃ……ひ……ィ……ごしゅ、じん……さま……』
陸に上がった魚のように腰を痙攣させながら、トロトロと濃い精液を溢れ出させて圭樹は声を上げる。
「なに?」
大丈夫? と尋ねたいのを我慢して短く返すのは、向けられた顔があまりにも凄艶だったから。
いつもはきちんと整えた黒髪が乱れ、目の淵を赤くして泣き濡れた顔はトロ顔を超えた色気がある。
『イ、キ……ました……あり、がとう……ご、ざ、いま……』
それだけ言ってくたりと床に崩れる。全身を痙攣させる姿は、未だ収まらない快楽の余韻に浸っているのか。
「イッたって……圭樹さん、射精してないじゃん――あ、そうか」
よく見れば圭樹の陰茎からはとろとろと勢いのない射精が長く続いている。
それは、つまり……。
「ヤバ……ッ」
慌てて晴は口を手で押さえた。そうしないと盛大ににやけた顔がビデオ電話で見えてしまうかもしれない。
離れてからからというもの、電話やメールだけの繋がりだった。
顔は見れるけど、触れたくても触れられない距離を埋める手立ては、晴が指示して圭樹が自分の手なり道具なりを使って自慰をして果てるしかなかった。
けれど今夜はアナルプラグ以外、圭樹の体に触れたものはない。
それなのに圭樹は“イッた”と告げたのだ。
それはつまり――。
「圭樹さん、僕の声と想像の僕で脳イキしてメスイキまでしちゃったんだ……」
自分の声と姿の想像だけで、あんなに乱れてあんなに盛大にイッただなんて、なんて圭樹は晴に相応しい奴隷でメス豚で恋人なんだろう。
「あー! もー圭樹さんっ、好き好き大好き!!」
嬉しさのあまりに思わず叫ぶ。
すると弱弱しい、しかしはっきりとした言葉で返事があった。
『……私は……それ以上……です』
それっきり圭樹からの返答はない。疲れて意識が朦朧としているのだろう。
晴は目を瞑ってその言葉を何回もリピートし、カッと目を見開いた。
「よし、会いに行こう」
長距離? 構うもんか。
大学? ハイ、自主休校。
だって晴は飼い主でご主人様で恋人だ。遠く離れた圭樹に会う理由なんてそれでいい。
飼い主を残して寝ちゃうようなぐうたらなメス豚を、きっちり一晩中躾なおす義務が飼い主にはある。
そして十分に躾なおしたら……あとはたっぷり恋人同士いちゃつくんだと晴は優しく笑ってもう一度『大好き』と告げた。
終
それがスイッチだったかのように、圭樹の体が大きく跳ねた。
『ご、しゅじん、さま……ちんぽ……、お、おぢん、ぽっ……い、イく……イく、イくイくイくイくイ゛グゥゥゥゥゥゥッッッ』
なんて淫らで、浅ましくて、知性のない声。圭樹に脳内では、晴の怒張で抉られる自分が見えているのかもしれない。そんな想像で理性をかなぐり捨てたのだ。
けれどその理性のない声に殴られ、晴は堪えきれずに二度目の射精をしてしまう。
自分の手というよりも、晴は圭樹のイき声でイッたという方が正しいだろう。
自分を求めて壊れた声を出すなんて、なんて可愛い可愛い、晴だけのメス豚。
「……も、圭樹さん……えろい……」
呼吸を乱しながら、やっと果てたであろう圭樹の様子を見ようとスマホの画面を覗く。
それは圭樹をよく知る晴ですらめったに見ない光景があった。
イけと晴が罵りながら命じた瞬間、圭樹は獣のような声を上げて全身を硬直させた。可能な限り身体を突き上げて胴を震わせ、一瞬の静寂の後、腰を中心に痙攣してから崩れ落ちたのだ。
『……ひ、……ぃ……ひ……ィ……ごしゅ、じん……さま……』
陸に上がった魚のように腰を痙攣させながら、トロトロと濃い精液を溢れ出させて圭樹は声を上げる。
「なに?」
大丈夫? と尋ねたいのを我慢して短く返すのは、向けられた顔があまりにも凄艶だったから。
いつもはきちんと整えた黒髪が乱れ、目の淵を赤くして泣き濡れた顔はトロ顔を超えた色気がある。
『イ、キ……ました……あり、がとう……ご、ざ、いま……』
それだけ言ってくたりと床に崩れる。全身を痙攣させる姿は、未だ収まらない快楽の余韻に浸っているのか。
「イッたって……圭樹さん、射精してないじゃん――あ、そうか」
よく見れば圭樹の陰茎からはとろとろと勢いのない射精が長く続いている。
それは、つまり……。
「ヤバ……ッ」
慌てて晴は口を手で押さえた。そうしないと盛大ににやけた顔がビデオ電話で見えてしまうかもしれない。
離れてからからというもの、電話やメールだけの繋がりだった。
顔は見れるけど、触れたくても触れられない距離を埋める手立ては、晴が指示して圭樹が自分の手なり道具なりを使って自慰をして果てるしかなかった。
けれど今夜はアナルプラグ以外、圭樹の体に触れたものはない。
それなのに圭樹は“イッた”と告げたのだ。
それはつまり――。
「圭樹さん、僕の声と想像の僕で脳イキしてメスイキまでしちゃったんだ……」
自分の声と姿の想像だけで、あんなに乱れてあんなに盛大にイッただなんて、なんて圭樹は晴に相応しい奴隷でメス豚で恋人なんだろう。
「あー! もー圭樹さんっ、好き好き大好き!!」
嬉しさのあまりに思わず叫ぶ。
すると弱弱しい、しかしはっきりとした言葉で返事があった。
『……私は……それ以上……です』
それっきり圭樹からの返答はない。疲れて意識が朦朧としているのだろう。
晴は目を瞑ってその言葉を何回もリピートし、カッと目を見開いた。
「よし、会いに行こう」
長距離? 構うもんか。
大学? ハイ、自主休校。
だって晴は飼い主でご主人様で恋人だ。遠く離れた圭樹に会う理由なんてそれでいい。
飼い主を残して寝ちゃうようなぐうたらなメス豚を、きっちり一晩中躾なおす義務が飼い主にはある。
そして十分に躾なおしたら……あとはたっぷり恋人同士いちゃつくんだと晴は優しく笑ってもう一度『大好き』と告げた。
終
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