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奴隷調教はじめました
8話
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「あらー、男二人じゃ散らかし放題かと思ったけど、意外と綺麗にしていたのね」
満面の笑みで先にリビングに入ってきたのは、倫の実母だった。その後ろを大荷物を抱えた雄哉の実父が続く。
フリーダムな新婚旅行から帰った両親は、片付いたリビングと、いつの間にか距離が縮まった義兄弟が照れたような、あるいは気まずそうな顔で迎えた姿を微笑ましく見ている。
確かに両親の旅行前は、雄哉も倫も微妙な距離感があったのだが、今の二人にその距離感はなく親しみすら感じさせる。
「お土産もいっぱいあるわよ! ずいぶん長くお留守番させたから奮発しちゃった!」
快闊に笑う母親を前に二人の息子は微妙な面持ちだ。なにしろ部屋が綺麗なのは、ついさっきまでこのリビングでいかがわしい事をしていて、その証拠隠滅に徹底的に掃除をしたせいなのだから。
それを褒められても素直に喜べない。
倫の母親の良いところは物怖じしない明るさと積極性だ。それに対し、雄哉の父親は物静かで鷹揚な男だった。
久々の家族の再会。積もる話も土産話もある。それを無にするほど雄哉も倫も親不孝ではなかった。
とはいえ。
――旅の思い出を語りつつ、その場所で買ったお土産を開く両親を前に、雄哉が密かに悶えているのは隣に居る倫にはよく分かっていた。
両親が帰ると聞いて慌てて雄哉の陰茎を擦って射精だけは済ませてやったが、今の雄哉は射精だけで満足できるはずがない。
ディルドーで期待を持たせた淫らな穴は、期待を裏切られてさぞかし疼いているはずだ。
貪婪な欲望を欲しがる肉体は、倫に責め苛まれたいと望んでいる。
だからこそ、倫は母親に話を合わせて土産話を長引かせた。
もっと雄哉が倫を欲しがるように。
倫のことしか考えられなくなるように。
久々に家族が揃い、出前の寿司を取って夕食まで語り、全員が話し疲れた深夜。
ひっそりと控えめなノックの音に、倫は口角を上げながら自室の扉を開ける。そこには端整な顔を上気させた雄哉が所在なさげに立っていた。
「……なに、義兄さん? 眠いんだけど?」
ウソです、目も股間もギンギンに冴えてます。――心の声は不機嫌そうな声音で押し隠す。
びくりと揺れた肩が可愛かった。
「……り、倫……その……」
「ん? なーに?」
内股を擦り合わせるように蠢きながら、義兄は目の縁を赤くして言い淀む。
「用がないなら、寝たいんだけど? おやすみ、義兄さん」
扉を閉めるそぶりに雄哉が慌てて顔を跳ね上げてきた。その媚びるような、縋り付くような、倫だけを見つめる瞳にぞくぞくしてしまう。
「なにが言いたいの、義兄さん?」
親しい義弟の顔で微笑んで促せば、それがきっかけとなって雄哉が床に座り込んだ。
いや、正しく言うなら土下座だ。
「……ご、主人……さま……、どうか、ご主人様、専用の、か、家畜に……おチンポ、お恵みください……ッ」
義弟から主人に切り替わった瞬間だった。
満面の笑みで先にリビングに入ってきたのは、倫の実母だった。その後ろを大荷物を抱えた雄哉の実父が続く。
フリーダムな新婚旅行から帰った両親は、片付いたリビングと、いつの間にか距離が縮まった義兄弟が照れたような、あるいは気まずそうな顔で迎えた姿を微笑ましく見ている。
確かに両親の旅行前は、雄哉も倫も微妙な距離感があったのだが、今の二人にその距離感はなく親しみすら感じさせる。
「お土産もいっぱいあるわよ! ずいぶん長くお留守番させたから奮発しちゃった!」
快闊に笑う母親を前に二人の息子は微妙な面持ちだ。なにしろ部屋が綺麗なのは、ついさっきまでこのリビングでいかがわしい事をしていて、その証拠隠滅に徹底的に掃除をしたせいなのだから。
それを褒められても素直に喜べない。
倫の母親の良いところは物怖じしない明るさと積極性だ。それに対し、雄哉の父親は物静かで鷹揚な男だった。
久々の家族の再会。積もる話も土産話もある。それを無にするほど雄哉も倫も親不孝ではなかった。
とはいえ。
――旅の思い出を語りつつ、その場所で買ったお土産を開く両親を前に、雄哉が密かに悶えているのは隣に居る倫にはよく分かっていた。
両親が帰ると聞いて慌てて雄哉の陰茎を擦って射精だけは済ませてやったが、今の雄哉は射精だけで満足できるはずがない。
ディルドーで期待を持たせた淫らな穴は、期待を裏切られてさぞかし疼いているはずだ。
貪婪な欲望を欲しがる肉体は、倫に責め苛まれたいと望んでいる。
だからこそ、倫は母親に話を合わせて土産話を長引かせた。
もっと雄哉が倫を欲しがるように。
倫のことしか考えられなくなるように。
久々に家族が揃い、出前の寿司を取って夕食まで語り、全員が話し疲れた深夜。
ひっそりと控えめなノックの音に、倫は口角を上げながら自室の扉を開ける。そこには端整な顔を上気させた雄哉が所在なさげに立っていた。
「……なに、義兄さん? 眠いんだけど?」
ウソです、目も股間もギンギンに冴えてます。――心の声は不機嫌そうな声音で押し隠す。
びくりと揺れた肩が可愛かった。
「……り、倫……その……」
「ん? なーに?」
内股を擦り合わせるように蠢きながら、義兄は目の縁を赤くして言い淀む。
「用がないなら、寝たいんだけど? おやすみ、義兄さん」
扉を閉めるそぶりに雄哉が慌てて顔を跳ね上げてきた。その媚びるような、縋り付くような、倫だけを見つめる瞳にぞくぞくしてしまう。
「なにが言いたいの、義兄さん?」
親しい義弟の顔で微笑んで促せば、それがきっかけとなって雄哉が床に座り込んだ。
いや、正しく言うなら土下座だ。
「……ご、主人……さま……、どうか、ご主人様、専用の、か、家畜に……おチンポ、お恵みください……ッ」
義弟から主人に切り替わった瞬間だった。
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