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露出調教はじめました
1話
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公園まではタクシーを利用した。自宅から多少遠かったせいもあるが、なによりアナルプラグを入れたまま歩いて移動など出来ないと判断したのだ。
緑地化のために作られた公園は遊具はさほど多くないが、無駄に余らせていた土地を再利用しただけあって敷地はとにかく広かった。
昼間なら芝生やクレーコートでスポーツに興じる若者や子供、散歩がてらに散策する家族連れや老人などが数多く居たかも知れない。ようは市民の憩いの場というわけだ。
公園の広さゆえに夜ともなれば、訪れる人間の数はぐっと減ってしまう。夜に無駄に広い敷地は、それだけで警戒心や恐怖を抱かせる。
それでも少ないながらも人の気配がないわけではなかった。駐車場に止まった車の数や、比較的に街灯の多い入り口付近で人の声が聞こえていた。
夜の公園にも、それなりに人が来るのだろう。雄哉がタクシーから降りてからも、駐車場に車が入って来たくらいだし、雄哉のように夜に紛れて――と考える人間は皆無ではなかった。
「……どこ、に、行けば……」
駐車場からそろそろと歩きながら周囲を見回す。
公園の入り口や駐車場付近は明るいが、奥へ行くほど暗がりが広がっていく。用件が用件だ。おそらくだが人の気配が多い場所や明るい場所は違う気がした。
雄哉はアナルプラグを刺激しないように遊歩道をゆっくりと歩き、目的地が見つからない夜の公園をさまよう。
しかし雄哉が待つ存在を感じられず。雄哉は泣きそうな気分になった。
間に合わなかったのか、見つけられなかったのか、それとも最初から相手は来る気がなかったのか。
全てが正解なような気がして、鳥肌が浮かんだ肌を抑えながら自分で自分の体を抱く。
これで普通の日常に戻るのだからいいじゃないかと、心にもない真っ当な意見で自分を慰めてみるがうまくいかなかった。
だって犯されたいのだ、自分は。
それが男として曲がった認識なのは分かっている。分かっていても覚えてしまった、あの圧倒的にねじ伏せられる高揚は捨てきれなかった。
オスの力で蹂躙される喜びを根深いほどに知って、今さら普通の生活に戻れとは無理な話なのだ。
「……くそ……」
アナルプラグの違和感は鈍い刺激となって雄哉の体を苦しめる。じわりと炙られる熱は重く体に蟠り、欲望を燻られて頭がおかしくなりそうだ。
公園の入り口から離れた大木に寄りかかるようにして、澱む熱を堪えようと大きく息を吐いたときだった。
「ひ、ぁ……アァッ……!」
体に馴染み、ときおり角度によって神経の集まったアナルや前立腺を刺激する程度だったアナルプラグが、なんの予兆もなく体内で大きく震えた。
咄嗟に両手で股間を押さえて木の根元にへたり込む。尻の中を掻き回す振動に目を潤ませて周囲を見回した。
アナルプラグが動いたと言うことは、リモコンの電波が届く範囲に“彼”が居ると言うことだ。
それは10メートルなのか20メートルなのか。
必死に見つけようとする雄哉のスマホに、軽快な音を鳴らしてメールが届く。
“ニアミス。罰として自分で乳首を一分間弄れ”
緑地化のために作られた公園は遊具はさほど多くないが、無駄に余らせていた土地を再利用しただけあって敷地はとにかく広かった。
昼間なら芝生やクレーコートでスポーツに興じる若者や子供、散歩がてらに散策する家族連れや老人などが数多く居たかも知れない。ようは市民の憩いの場というわけだ。
公園の広さゆえに夜ともなれば、訪れる人間の数はぐっと減ってしまう。夜に無駄に広い敷地は、それだけで警戒心や恐怖を抱かせる。
それでも少ないながらも人の気配がないわけではなかった。駐車場に止まった車の数や、比較的に街灯の多い入り口付近で人の声が聞こえていた。
夜の公園にも、それなりに人が来るのだろう。雄哉がタクシーから降りてからも、駐車場に車が入って来たくらいだし、雄哉のように夜に紛れて――と考える人間は皆無ではなかった。
「……どこ、に、行けば……」
駐車場からそろそろと歩きながら周囲を見回す。
公園の入り口や駐車場付近は明るいが、奥へ行くほど暗がりが広がっていく。用件が用件だ。おそらくだが人の気配が多い場所や明るい場所は違う気がした。
雄哉はアナルプラグを刺激しないように遊歩道をゆっくりと歩き、目的地が見つからない夜の公園をさまよう。
しかし雄哉が待つ存在を感じられず。雄哉は泣きそうな気分になった。
間に合わなかったのか、見つけられなかったのか、それとも最初から相手は来る気がなかったのか。
全てが正解なような気がして、鳥肌が浮かんだ肌を抑えながら自分で自分の体を抱く。
これで普通の日常に戻るのだからいいじゃないかと、心にもない真っ当な意見で自分を慰めてみるがうまくいかなかった。
だって犯されたいのだ、自分は。
それが男として曲がった認識なのは分かっている。分かっていても覚えてしまった、あの圧倒的にねじ伏せられる高揚は捨てきれなかった。
オスの力で蹂躙される喜びを根深いほどに知って、今さら普通の生活に戻れとは無理な話なのだ。
「……くそ……」
アナルプラグの違和感は鈍い刺激となって雄哉の体を苦しめる。じわりと炙られる熱は重く体に蟠り、欲望を燻られて頭がおかしくなりそうだ。
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「ひ、ぁ……アァッ……!」
体に馴染み、ときおり角度によって神経の集まったアナルや前立腺を刺激する程度だったアナルプラグが、なんの予兆もなく体内で大きく震えた。
咄嗟に両手で股間を押さえて木の根元にへたり込む。尻の中を掻き回す振動に目を潤ませて周囲を見回した。
アナルプラグが動いたと言うことは、リモコンの電波が届く範囲に“彼”が居ると言うことだ。
それは10メートルなのか20メートルなのか。
必死に見つけようとする雄哉のスマホに、軽快な音を鳴らしてメールが届く。
“ニアミス。罰として自分で乳首を一分間弄れ”
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