17 / 72
快楽調教はじめました
7話
しおりを挟む
「ん、ごぉ……ッ、ご、ぉ……ッ、ッ……お、おぉぉッッ」
玄関先に響くうなり声。
外に喘ぎ声が聞こえてしまうとか、痴態を誰か見つかってしまうとか、そういった懸念は体の中心を支配されたことでどうでもよくなる。
入っている。ねじ込まれている。みっちと塞がっている――逞しい、チンポで。
ずっとずっとこれが欲しかったのだ。
ボールギャグで潰された声で待ち侘びていたと必死に態度で示した。視界も声も塞がれた身では、相手に伝えられる方法など限られていた。
腰を引き寄せられ、尻の皮膚に相手の陰毛を感じるほどに密着し、深々と穿たれている事実を全身で受け入れていた。
たぶん、相手も何か言っているのだろう。背後から抱えられてガツガツと前立腺や腸壁を叩かれながら、首筋に相手の荒い呼吸や生ぬるい吐息を感じる。その呼吸のリズムから何かを言っているのだと分かった。
『気持ちいいんだろう? 恥ずかしい声で泣きやがって。もっと泣けよ! 俺のモノでずっと囀ってろ!」
イヤホンから大音量で流れる声優の声が鼓膜いっぱいに張り付いて正体は有耶無耶になり、相手の正体や年齢、そしてどんな声でどんな口調なのかは分からないままだ。
脳で知る声の快楽、肉で知る体の快楽、どこからどこまでが境界線だったのか分からない。穿たれる肉の槍に挫け、全部混じり合って一つになってなってしまった。
水に絵の具を溶けば分離できなくなるのと同じで、雄哉は声と肉の両方に理性を溶かされ混じり合ってしまっている。もう二度と普通の世界に戻れなくなったと頭の隅で考えたが、押し寄せる絶頂に流されてそれすらどうでもよかった。
ふと気づけば、外から流れてきた夜気が、淫らに火照った体の表面を通り過ぎる感覚がした。
気がつけばイヤホンもボールギャグも外されて、玄関先の廊下に一人で倒れている自分に気づく。
相手が出て行ったのだから、玄関の鍵は開いたままだろう。今は何時だろうか? 義弟の倫が帰ってくるかも知れない。
その前に自分の格好と犯された痕跡をどうにかしなくては。
頭では義弟の帰宅を怯えるのに、心のどこかで「このままでいれば、倫も犯してくれるかも」などとあり得ない希望が頭を過ぎる。
雄哉は背徳的な快楽の虜になっていた。
あれだけ社交的でアウトドア派だった雄哉は、大学以外はほとんど家にこもりがちになっている。
それもそのはず。飲み会やコンパやサークル活動中に“連絡”があったらどうするのか。連絡を途切れさせてしまったら、二度とあの快楽は得られないかも知れない。
それが嫌だ。
雄哉はもう体も頭も心までも、常識を踏みにじった快楽に飼い慣らされてしまっている。
スマホを片時も離さず待つ時間は恐ろしく長いのに、犯される時間はとても短く感じてしまう。
それでも三回目はバズルームで待ち、四回目は夜のベランダで待った。
旅行で不在の両親やバイトに精を出す義弟の姿が見えないのを良いことに、家中のありとあらゆる場所で雄哉は顔も声も名前も分からない男に与えられる快楽を貪った。
このままずっとこの快楽がてに貼るのかも知れない――だがそんな都合良い事を思い始めた途端、一方的な連絡が途絶えてしまったのだ。
玄関先に響くうなり声。
外に喘ぎ声が聞こえてしまうとか、痴態を誰か見つかってしまうとか、そういった懸念は体の中心を支配されたことでどうでもよくなる。
入っている。ねじ込まれている。みっちと塞がっている――逞しい、チンポで。
ずっとずっとこれが欲しかったのだ。
ボールギャグで潰された声で待ち侘びていたと必死に態度で示した。視界も声も塞がれた身では、相手に伝えられる方法など限られていた。
腰を引き寄せられ、尻の皮膚に相手の陰毛を感じるほどに密着し、深々と穿たれている事実を全身で受け入れていた。
たぶん、相手も何か言っているのだろう。背後から抱えられてガツガツと前立腺や腸壁を叩かれながら、首筋に相手の荒い呼吸や生ぬるい吐息を感じる。その呼吸のリズムから何かを言っているのだと分かった。
『気持ちいいんだろう? 恥ずかしい声で泣きやがって。もっと泣けよ! 俺のモノでずっと囀ってろ!」
イヤホンから大音量で流れる声優の声が鼓膜いっぱいに張り付いて正体は有耶無耶になり、相手の正体や年齢、そしてどんな声でどんな口調なのかは分からないままだ。
脳で知る声の快楽、肉で知る体の快楽、どこからどこまでが境界線だったのか分からない。穿たれる肉の槍に挫け、全部混じり合って一つになってなってしまった。
水に絵の具を溶けば分離できなくなるのと同じで、雄哉は声と肉の両方に理性を溶かされ混じり合ってしまっている。もう二度と普通の世界に戻れなくなったと頭の隅で考えたが、押し寄せる絶頂に流されてそれすらどうでもよかった。
ふと気づけば、外から流れてきた夜気が、淫らに火照った体の表面を通り過ぎる感覚がした。
気がつけばイヤホンもボールギャグも外されて、玄関先の廊下に一人で倒れている自分に気づく。
相手が出て行ったのだから、玄関の鍵は開いたままだろう。今は何時だろうか? 義弟の倫が帰ってくるかも知れない。
その前に自分の格好と犯された痕跡をどうにかしなくては。
頭では義弟の帰宅を怯えるのに、心のどこかで「このままでいれば、倫も犯してくれるかも」などとあり得ない希望が頭を過ぎる。
雄哉は背徳的な快楽の虜になっていた。
あれだけ社交的でアウトドア派だった雄哉は、大学以外はほとんど家にこもりがちになっている。
それもそのはず。飲み会やコンパやサークル活動中に“連絡”があったらどうするのか。連絡を途切れさせてしまったら、二度とあの快楽は得られないかも知れない。
それが嫌だ。
雄哉はもう体も頭も心までも、常識を踏みにじった快楽に飼い慣らされてしまっている。
スマホを片時も離さず待つ時間は恐ろしく長いのに、犯される時間はとても短く感じてしまう。
それでも三回目はバズルームで待ち、四回目は夜のベランダで待った。
旅行で不在の両親やバイトに精を出す義弟の姿が見えないのを良いことに、家中のありとあらゆる場所で雄哉は顔も声も名前も分からない男に与えられる快楽を貪った。
このままずっとこの快楽がてに貼るのかも知れない――だがそんな都合良い事を思い始めた途端、一方的な連絡が途絶えてしまったのだ。
52
お気に入りに追加
1,443
あなたにおすすめの小説
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
塾の先生を舐めてはいけません(性的な意味で)
ベータヴィレッジ 現実沈殿村落
BL
個別指導塾で講師のアルバイトを始めたが、妙にスキンシップ多めで懐いてくる生徒がいた。
そしてやがてその生徒の行為はエスカレートし、ついに一線を超えてくる――。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
身体検査
RIKUTO
BL
次世代優生保護法。この世界の日本は、最適な遺伝子を残し、日本民族の優秀さを維持するとの目的で、
選ばれた青少年たちの体を徹底的に検査する。厳正な検査だというが、異常なほどに性器と排泄器の検査をするのである。それに選ばれたとある少年の全記録。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる