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快楽調教はじめました
1話
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「親父達はいつ帰って来るんだっけかな?」
スマホのカレンダーを眺めつつ、雄哉は首を捻る。
仕事人間だった父は新しい伴侶を得て、控えめに言えば人生に潤いを、有り体に言えばはっちゃけた模様で長期の海外旅行中だ。
異国の空の下を自由に二人で歩くと気取ったことを良いながら、帰国日は告げないフリーダムさ。
まぁ、最低でも半月は帰国しないと言っていたから、少なくともあと1週間は戻ってこないだろう。
長らく父親と二人暮らしで家のことはそれなり出来るし、大学生活にも私生活にも問題は無い。
問題があるとすれば――バイト以外は比較的に家に居る義弟の存在だろうか。
もっとも家に居てもリビングを占拠することもなく、顔合わせ程度に少し会話すれば、後は自室に籠もっているのだから気楽と言えば気楽だ。
雄哉が自慰したいとき以外は――。
この前の壁と吸盤着きディルドーを使った自慰はヤバかった。頭が溶けて真っ白になるくらいに気持ちよかったがあれを経験すれば、普通のアナニーでは満足できなくなってしまった。しかも二回、三回と回数を重ねれば目新しさが減ってしまって、初回の満足がいく衝撃は得られないのだ。
自慰とはなんと奥深いのか。
せめて雄哉が惚れ込んでいるボイスドラマの新作でもあれば、新たな盛り上がりがあるのだが。
もうずっと声優の言葉責めをオカズにしてきたため、次が何か来るかと予測できるようになってしまった。それでも色褪せない最高な声なのだが。
サディスティックな素晴らしい演技を見せたあの声優。確かTOMOという名前だったか。
彼が出ている他の作品も試しに聞いてみたが、上手くはあるのだが股間を直撃しない。
やはりあのシリーズが最高で至高と言うところか。
あの声を思っていたら、また尻がむずむずしてきた。
今夜、倫は友人のところに泊まりに行くと言っていたし、また吸盤のディルドーで楽しもうか。今度は壁ではなく床か椅子で試すのも悪くない。
そんな期待を持っていた雄哉だったが――。
なぜ? どうして?
混乱する雄哉の頭には、自分の言葉のそればかりが反芻する。
どうして? なぜ?
「――ぶ、ッ……ぐぅうぅぅっ!」
自分の口から漏れる、不明瞭な潰れた声。声は出せるが言葉は出せない。
雄哉の口には玉の形をしたボールギャグが嵌められ、目には視界を隠すアイマスクが掛けられていた。
そしてイヤホンからは、エンドレスリピートするサディスティックな声優の声。
誰も居ないという開放感から鍵も掛けず自室でディルドーに跨がり、思う存分腰を振ってドライブオーガズムを迎え、いつものように疲れてうとうととしていたのだが。
違和感に気づいたときは遅かった。
目を開けても暗闇。何かを叫ぼうとしても潰れた声が漏れるだけ。暴れようとしても右手首と右足首、左手首と左足首がそれぞれテープのような物で纏めて拘束されて真面に動くことも出来ない。
耳には音量を上げた声優の言葉責めばかりが響いて、肝心の自分の周囲の様子を窺い知ることは不可能だった。
そして一番の違和感。
ディルドーによく似た、だがディルドーでは決して無い“本物”の感触が腸壁を縦に割ってねじ込まれていたのだ。
そう。
雄哉は誰とも分からない本物の男に犯されていたのだ。
スマホのカレンダーを眺めつつ、雄哉は首を捻る。
仕事人間だった父は新しい伴侶を得て、控えめに言えば人生に潤いを、有り体に言えばはっちゃけた模様で長期の海外旅行中だ。
異国の空の下を自由に二人で歩くと気取ったことを良いながら、帰国日は告げないフリーダムさ。
まぁ、最低でも半月は帰国しないと言っていたから、少なくともあと1週間は戻ってこないだろう。
長らく父親と二人暮らしで家のことはそれなり出来るし、大学生活にも私生活にも問題は無い。
問題があるとすれば――バイト以外は比較的に家に居る義弟の存在だろうか。
もっとも家に居てもリビングを占拠することもなく、顔合わせ程度に少し会話すれば、後は自室に籠もっているのだから気楽と言えば気楽だ。
雄哉が自慰したいとき以外は――。
この前の壁と吸盤着きディルドーを使った自慰はヤバかった。頭が溶けて真っ白になるくらいに気持ちよかったがあれを経験すれば、普通のアナニーでは満足できなくなってしまった。しかも二回、三回と回数を重ねれば目新しさが減ってしまって、初回の満足がいく衝撃は得られないのだ。
自慰とはなんと奥深いのか。
せめて雄哉が惚れ込んでいるボイスドラマの新作でもあれば、新たな盛り上がりがあるのだが。
もうずっと声優の言葉責めをオカズにしてきたため、次が何か来るかと予測できるようになってしまった。それでも色褪せない最高な声なのだが。
サディスティックな素晴らしい演技を見せたあの声優。確かTOMOという名前だったか。
彼が出ている他の作品も試しに聞いてみたが、上手くはあるのだが股間を直撃しない。
やはりあのシリーズが最高で至高と言うところか。
あの声を思っていたら、また尻がむずむずしてきた。
今夜、倫は友人のところに泊まりに行くと言っていたし、また吸盤のディルドーで楽しもうか。今度は壁ではなく床か椅子で試すのも悪くない。
そんな期待を持っていた雄哉だったが――。
なぜ? どうして?
混乱する雄哉の頭には、自分の言葉のそればかりが反芻する。
どうして? なぜ?
「――ぶ、ッ……ぐぅうぅぅっ!」
自分の口から漏れる、不明瞭な潰れた声。声は出せるが言葉は出せない。
雄哉の口には玉の形をしたボールギャグが嵌められ、目には視界を隠すアイマスクが掛けられていた。
そしてイヤホンからは、エンドレスリピートするサディスティックな声優の声。
誰も居ないという開放感から鍵も掛けず自室でディルドーに跨がり、思う存分腰を振ってドライブオーガズムを迎え、いつものように疲れてうとうととしていたのだが。
違和感に気づいたときは遅かった。
目を開けても暗闇。何かを叫ぼうとしても潰れた声が漏れるだけ。暴れようとしても右手首と右足首、左手首と左足首がそれぞれテープのような物で纏めて拘束されて真面に動くことも出来ない。
耳には音量を上げた声優の言葉責めばかりが響いて、肝心の自分の周囲の様子を窺い知ることは不可能だった。
そして一番の違和感。
ディルドーによく似た、だがディルドーでは決して無い“本物”の感触が腸壁を縦に割ってねじ込まれていたのだ。
そう。
雄哉は誰とも分からない本物の男に犯されていたのだ。
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