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義兄弟になりました
7話
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腰を少し引く。
腸内を圧迫していたシリコン製のディルドーに、粘膜が引き摺られるような錯覚がした。
腰を深く押す。
腸内を拡げる偽物の陰茎が、本物さながらにS字結腸を目指して突き刺さってくる。
床に肘を着いて尻を高く掲げる格好のまま、縦割りに肉体をディルドーで深々と抉られる感覚は、本当に誰かに――倫に犯されている気がした。
咄嗟に音楽プレーヤーの音量を上げる。
『物欲しげに腰を振って……そんなに俺の物は気に入ったのか? ほら、もっと腰を振って強請れよ!』
「ん、んぁ、ッ、あ、ッ……すご……んんっ、おっきぃ……はぁ、あッ……リ、リン……リンッ……!」
前後に揺らす腰の動きがだんだん激しくなる。
このスタイルはヤバかった。鼓膜に感じる声優の声と本物に似た質量と変則的な四つん這い。
妄想が現実になればこんな感じなのだろうか。
『――は、淫乱なメス犬だな! ほら、もっと乱れて俺を楽しませろよ!』
イヤホンから粘った水音、肉と肉を打つ効果音が響く。
その音に合わせて腰を振りながら、冷ややかで色っぽい声に責められて下半身は爆発しそうだった。
『イきたいか? ……良いぜ、俺の名前を呼んでイけよ。――じゃなく、俺の名前を呼んで、俺のオンナになれよ!』
「イ、く――イく、イくイく――り、リン! ……りん、倫の……ちん、ぽ、で……イくぅぅっっ!」
声優の迫真の演技に押され、狂ったように腰を振ってよがり叫ぶ。脳内では声優の台詞を吐く義弟の姿が映っていた。
興奮のあまりに尻を壁に押しつければ、射精機能付きディルドーの睾丸に尻がぶつかり、ぶちゅりと睾丸部分を尻の圧で押し潰してしまう。睾丸部分に仕込んであったローションが潰された勢いで噴き出し、中出しをしたように雄哉の中に叩きつけられた。
頭が真っ白になった。
――ええと?
雄哉の部屋の前で立ち竦んだまま、倫は混乱していた。
帰宅後、足音を忍ばせて雄哉の部屋の前に来れば、思った通り家人が留守だと油断した義兄は鍵も掛けずに自慰に耽っていた。
そこはいい。そこまでは想定の範囲内だ。
だがイヤホンをつけ、無人だと油断した雄哉の股間を直撃する喘ぎと声は廊下に潜む倫にもはっきりと聞こえたくらいだった。
咄嗟にスマホで録音したほど、雄哉の声は倫のオスの性を刺激した。
けれど、雄哉が叫んだ人の名前――リン、と、そう熱っぽく呼んでは居なかったか。
リン、リン、と――。
「リンリンって、義兄さんの恋人は中華系の女の子なのかな?」
その女の子にペ二バンで虐められているとか?
倫の脳内では、お団子ヘアのチャイナ服からふたなりチンポを出して雄哉を責める男の娘が描き出されていた。
リンと発音で聞いても、まさかそれが自分の名前だと想像もしない。
二次元の妄想が現実に義兄として現れただけでも奇跡なのに、それが都合よく自分を求めているとは、いかに妄想力に長けたオタクの倫でも理解できなかったのだ……。
腸内を圧迫していたシリコン製のディルドーに、粘膜が引き摺られるような錯覚がした。
腰を深く押す。
腸内を拡げる偽物の陰茎が、本物さながらにS字結腸を目指して突き刺さってくる。
床に肘を着いて尻を高く掲げる格好のまま、縦割りに肉体をディルドーで深々と抉られる感覚は、本当に誰かに――倫に犯されている気がした。
咄嗟に音楽プレーヤーの音量を上げる。
『物欲しげに腰を振って……そんなに俺の物は気に入ったのか? ほら、もっと腰を振って強請れよ!』
「ん、んぁ、ッ、あ、ッ……すご……んんっ、おっきぃ……はぁ、あッ……リ、リン……リンッ……!」
前後に揺らす腰の動きがだんだん激しくなる。
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妄想が現実になればこんな感じなのだろうか。
『――は、淫乱なメス犬だな! ほら、もっと乱れて俺を楽しませろよ!』
イヤホンから粘った水音、肉と肉を打つ効果音が響く。
その音に合わせて腰を振りながら、冷ややかで色っぽい声に責められて下半身は爆発しそうだった。
『イきたいか? ……良いぜ、俺の名前を呼んでイけよ。――じゃなく、俺の名前を呼んで、俺のオンナになれよ!』
「イ、く――イく、イくイく――り、リン! ……りん、倫の……ちん、ぽ、で……イくぅぅっっ!」
声優の迫真の演技に押され、狂ったように腰を振ってよがり叫ぶ。脳内では声優の台詞を吐く義弟の姿が映っていた。
興奮のあまりに尻を壁に押しつければ、射精機能付きディルドーの睾丸に尻がぶつかり、ぶちゅりと睾丸部分を尻の圧で押し潰してしまう。睾丸部分に仕込んであったローションが潰された勢いで噴き出し、中出しをしたように雄哉の中に叩きつけられた。
頭が真っ白になった。
――ええと?
雄哉の部屋の前で立ち竦んだまま、倫は混乱していた。
帰宅後、足音を忍ばせて雄哉の部屋の前に来れば、思った通り家人が留守だと油断した義兄は鍵も掛けずに自慰に耽っていた。
そこはいい。そこまでは想定の範囲内だ。
だがイヤホンをつけ、無人だと油断した雄哉の股間を直撃する喘ぎと声は廊下に潜む倫にもはっきりと聞こえたくらいだった。
咄嗟にスマホで録音したほど、雄哉の声は倫のオスの性を刺激した。
けれど、雄哉が叫んだ人の名前――リン、と、そう熱っぽく呼んでは居なかったか。
リン、リン、と――。
「リンリンって、義兄さんの恋人は中華系の女の子なのかな?」
その女の子にペ二バンで虐められているとか?
倫の脳内では、お団子ヘアのチャイナ服からふたなりチンポを出して雄哉を責める男の娘が描き出されていた。
リンと発音で聞いても、まさかそれが自分の名前だと想像もしない。
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