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10章動き出す者たち

194話 ダンジョンマスターと対面

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「お、お前ほんとに勝なのか」


「そうだよ俊郎兄さん、兄さんこそどうしてここにいるんだよ、それにここってダンジョンだろ」


どうもマコッチことマコマコです、私たちは今南の魔王領だった場所にあるダンジョンに来ています、ここのダンジョンマスターは2階までしか作ってなくて、しかもただ広いだけのダンジョンなんです。


勇者がここを見つけたので入って見たのよ、そしてダンジョンマスターに会いました、どうやら知り合いみたいよ。


「お前には関係ないだろう、俺の問題だ」


「兄さんはいつもそうだ、たしかに関係はないかもしれない、でも兄弟だろ俺たち」


しかも今回は兄弟です、これは何だか作為的な匂いがしますね、てことは4人目のケイト君も誰かの親戚なのかな?

外に出れるようになったら他のマスターに会わせてみようかしら、そうすればきっと精神が安定するわ。


「関係ない、それより何の用だ、用が無いなら出て行けよ」


「わかったよ、こんなつまらないダンジョンに用はない、マコマコここはハズレだった、他に行こう」


マサルが私にそう言ってみんなが階段の方に歩いて行きました、あまりいい出会いではなかったね、でもいるって知っただけいいよね、それが兄弟であったらなおさらだよね。


「まったく相変わらずだったな兄さん」


「マサル様」


マサルに奴隷の3人がくっ付いてるわ、まあすでに妻として契約してるらしいからいいけど、ちょっとイラっとします、まぁ今はマサルも不安定だろうから分かるんだけど、この人たちいつもなのよ。


「魔王領の偵察はこれくらいでいいだろう、ランク上げに戻るぞ」


それから私たちはセルフィルデイルの街、ヤトゥーイに戻って冒険者生活をしました。


「やっとアイアンランクだな」


「そうですねマサル様、シルバーのクエストが受けれるのは正直助かります」


シルバーからはかなり手ごわいモンスターを相手に出来ます、それこそ自分たちの自己責任で何でも狩れるんですよ。

ここらへんだと強いのはオーガかトロールですかね、ちょっと変わったのでスピリット系とか。


「マサル様、オーガのクエスト取ってきた」


噂をすればって感じでマサルの妻の1人カカナが嬉しそうに持ってきたわ。


「ありがとな、じゃあ今日はオーガを狩りに行くぞ」


マサルの意見はほとんど決定事項よ、たまに私の意見が通るけど、それもマサルが賛成しないとだめなの、他の人達がマサル中心だからしょうがないけどね。


「ゴレゴレ!ゴーレムパンチよ」


私の操作しているゴーレムに指示を出し、ゴーレムの腕が飛んで行きオーガのお腹を貫きました。


「良いぞマコマコ、だあー」


とどめをマサルが刺して終了です、他の勇者PTのとこでもそうだけど、外のモンスターって数が少ないのよね。

ダンジョンが冒険者に人気なのが解るわね。


「マサル様奥から匂いがします」


「そうか、じゃあもっと奥に行くぞ」


それからしばらくしてオーガを4体倒しました、やっぱり効率が悪いなぁ。


「もっとモンスターを狩りたいとこだな、どう思うカイ」


「そうですね、ですがダンジョンに行かないとこれ以上は無理ですよ、それに我が国にはダンジョンはありません」


そうなんだよね、セルフィルデイルってダンジョンがないんだよ、南の国か東に行かないとね。

北は魔王の領地だし、出来れば私がまだ行ってない東が良いかな。


南はファーレルのとこだから私の事を勘違いしそうだからね、でも東に行くだろうなぁ。


「マサル様、東にダンジョン成長型がある」


「そうなのかガージュ、じゃあそこに行くぞ、早く強くなりたい」


ガージュって魔法使いの子が言ってそこに行くようです。


「待ってくださいマサル様!」


「どうしたカイ?」


珍しく騎士のカイが意見をしてきましたね、凄く焦った感じです。


「もう少しこの街で実力をつけてシルバーランクになったほうがいいと思います」


「だがシルバーまでなら今でも受けられるだろう、何が違う」


恐らくもっと上のモンスターの事が気になってるのね、シルバーまでいってればオークとかの集落を殲滅してもいいからね。

アイアンまでだと報告をするのが決まりなの、間違って討伐してもいいんだけど何度もは使えないわ、それに何度も討伐してしまうと命令違反って事で降格もあり得るわ。

まあそれは言い過ぎかな、大体が査定に響いてミスリルに上がれないってとこだろうね。


「って事です、遠くに行けば行くだけその可能性が生まれます、なのでシルバーランクまで上がりミスリルランクのクエストを受けれるようにいたしましょう」


「フム、確かに査定に響くのは今後困るか、だがシルバーランクに上がるには護衛をしないとダメなんだろ?最近無いって話じゃないか」


そうなんです、今は年始だから外に出る商人が少ないんですよ、街や村でとどまって調査をする時期なんです。


「はい、ですがそろそろ出始めます、それを受けましょう」


カイがそう言ったので街に帰ったら見てるみることになりました。


「あったなマコット商会か、カイこの商会はどうなんだ?」


「はい、最近立ち上げた商会ですね、ですが悪い噂は聞きません問題ないかと」


「そうか、じゃあ受けるぞ、それさえ終われば後は試験を受けるだけだ」


こうして護衛を受ける事になりました、予定通りです。
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