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9章離れた場所

182話 3人目の勇者

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俺は新井勝(あらい まさる)


ここに来る前はニートだった、1年仕事をして嫌になったんだ。


そして俺は買い出しの途中でバスに乗った所までの記憶しかない、気づいたらここにいた。

何でも勇者召喚って魔法でここに呼ばれたらしい、こんな俺でいいのかと思ったがゲームのような世界だから俺としては結構楽しく生活をしている。


向こうには未練が無いし、ここで一生暮らしてもいいかもな、俺の他に3人召喚されたが、俺と同じで2人はどっちでも良いとか言っていた、どうせ向こうで生活していても楽しくないからな。

最後の一人が問題だな、10歳行ってるかどうかのガキだったんだ、帰りたいとずっと泣いていたからここに召喚したやつらがあやしていた。


「マサル様クエストの報酬をもらってきました」


俺のPT仲間の男騎士兼、護衛のカイが冒険者ギルドの受付から帰ってきて報酬を渡してきた。


「ああすまんな、じゃあ分配するか」


俺のPTは5人だ、他の奴は俺の要望で全員人族の女にした。

勇者って事を有効に使わせてもらってるよ、それでもちゃんと戦闘にも使えるぞ、これでもゲームではバランス派なんだ。


勇者と騎士がいるから魔法使い2人と拳闘士だな、みんな俺好みのスタイルだ。


「マサル様、私たちは奴隷です、報酬を分けるなんてしなくてもいいのです」


拳闘士のカカナが言ってきた、騎士の男以外は俺の奴隷なんだ、俺好みの冒険者が集まらなかったから手ごろな所で買った。

だが俺はこの世界の奴らのように奴隷を使う気はない。


「良いんだよカカナ、これはお前たちの正当な報酬だ、前に言っただろ」


食事も一緒に取っている初めは大変だった、床で食べるとか寝るとか言ってたんだ。


「そ、そうですけど」


「いいかげん慣れろよ、俺は奴隷としてお前たちを買ったんじゃないんだ、夜も頼むぞ」


そう言ってキスをした、まあそう言う事だ、ハーレムにしたかったが騎士の男は国が付けたからしょうがないんだ。

騎士のカイにも言ったんだぞ、気まずくなるからな、だがカイは堅い奴なんだ、直ぐに断ってきたよ。


「どうしてダメなの!これがあるから冒険者として戦えるんだってば」


ギルドの中に響くくらい大きな声が聞こえた、受付で何かもめてるようだな。


「カイちょっと見てきてくれ」


騎士のカイにそう言って見てきてもらった、ここから見ると人の大きさで石のゴーレムが受付にいたな。


「マサル様、あのゴーレム操っている者がいます」


魔法使いのガージュが言ってきた、どうしてわかるんだ?


「そうなのか?ガージュ」


「はい、魔力がつながっています」


なるほど、魔力で分かったのか、それにしてもゴーレム使いか。


「これは使えるか?」


そう思いながらカイが帰って来るのを待った。


「お待たせしました」


カイの話を聞いたらゴーレムの肩に乗っていたのはフェアリーだそうだ、ギルドに登録をしようとして拒否されているらしい。


「ゴーレムを操作して戦うから大丈夫だと言っていましたが、フェアリーでは冒険者として戦力にならないと言われています」


「そうか、それで強そうだったか?」


カイが無言で頷いていた、ゴーレム使いを見たのは初めてらしいが、相当な使い手だと言っている。


「カイ!仲間に誘って見てくれ」


「い、良いのですか!?」


カイがすごく驚いている、まぁ俺の今までの行いがあるからな、だがこれ以上ハーレム要員はいらん、身体が持たんからな。

今欲しいのは戦力だ!確実に強い者が欲しい。


「ああ、強い者がいれば今後楽だろう、こいつらが傷つくのはあまり見たくない」


俺の女なんだ、戦力としても考えているが出来れば苦しい事はしてほしくない、だがこの世界は戦わないといけない場所だ、それなら出来るだけそうした方が良いだろう。


「分かりました、この剣に誓って連れてきます」


「あ、ああ、頑張ってくれ」


頭を下げて受付に走って行った。


「良い奴なんだが、まじめすぎるんだよなぁ」


「マサル様の為に頑張りたいんすよ、私たちもそうっすよ」


もう1人の魔法使いポンデュが俺に抱き着いて言ってきた、そう言う事にしておくよ。


「そうだといいな」


ポンデュを撫でているとカイがあのゴーレムを連れてきた、肩にフェアリーが乗っている。


「マサル様お連れしました」


「どうも紅蓮の勇者様」


カイに聞いたのか?俺の二つ名を言って来るとはな。


「ああ、それで話しは決まってるのか?」


「はい、マサル様」


カイの話では俺たちのPTに入る事でギルドカードを貰えたそうだ。


「これからよろしくお願いします、フェアリーのマコマコです、こっちはゴーレムのゴレゴレよ」


ゴーレムと一緒にフェアリーが頭を下げてきた、なかなか礼儀を知ってるな。


「じゃあ早速強さを見たいな、何かクエストをするか」


「そう言うと思いまして、こちらを持ってきました」


カイが紙を持ってドヤ顔をしている、やはりなかなか使えるな。


「ふむふむ、アイアンのオーク討伐クエストですね」


カイの肩に飛んでマコマコが紙を見て言ってきたが、人懐っこいのか?それに余裕そうだ。


「じゃあ行くぞ」


「「「「「はい」」」」」



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