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9章離れた場所
177話 ミントとアルエド
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「ここか」
アルエドだ、俺たちが改良型ポーションを王都に売り込んだのは知ってるかな?
売り込みが終わって今ヴェルンにいるんだ。
俺たちは最初、コルル街に戻ろうとしたんだが、マコッチ様の通信で戦争が起きそうだからと、他の街に俺たちが作った物を広めるって名目であの馬車で旅をしているんだ。
「シャラたちはホントにここにおるのかアルエドよ」
「魔法薬の店だからそうだろ?魔法薬ギルドはここにはねぇしさ」
王都やサーマルじゃ魔法薬ギルドがあって特許ってのを申請した、俺たちの魔道具もだぞ。
そしてここヴェルンでは、俺とデデルトは買い出し、シャラたちはポーションを魔法薬の店に卸しに行ったんだ、同じ物を作ってもらう為にな。
だが待ち合わせ場所にシャラたちが来なかったんだ、だから俺たちは店に来た。
「まあそうじゃな、じゃまするぞい」
俺たちが店の中に入ると店員と言い争ってるシャラが見えた。
「どうしたんだシャラ?」
「ああアルエド、ちょうどいいところに来たわ、ちょっとこの子を説得するのを手伝ってよ、値段の交渉でどうしても引いてくれないの」
シャラがそう言ってきた、シャラと一緒にいたテトとネローネは既に飽きて店の中を見て回っている。
「当然でしょうがよ、どこの世界に下級ポーションに銅貨30枚も出す人がいるのよ、売る時はその倍にしないとだめなのよ、銅貨60枚よ!絶対売れないわよ」
「だからそれは味がすごく良くなってるからなんだってば、あなたも味を確認したでしょ、それに魔法薬ギルドではすでに了承してもらってるわ」
シャラの言う通りだ、すでに確認してもらっている、そしてそれをどこかの学会で出したいとかそこのギルマスに言われた、俺たちは特許さえもらえればいいと了承してきたぞ。
「味は確認したわよ、効力も下がってなかったよ、でもね値段が倍もしたんじゃ売れないのよ」
確かにそうかもな、王都や他の街では言われなかったらしいが、この子はよく考えてるな。
マコッチ様も次の改良版じゃないと売り出すのは困難だと言っていたんだ、でも初めだし、こういったのも出来たんだぞってことで、出してもいいってマコッチ様に言われたから出し始めたんだ、この子はそこら辺をわかってるんだな。
「でも王都じゃ」
「あなたね、王都で売れたからってここでも売れると思わないでよ、ここの冒険者はなるべく安く多くのポーションを求めてるのよ、味じゃないのよ」
そうだな、王都ではなんでも高いからあの値段でも良かったんだろうよ、でも魔法薬ギルドとかがない場所では薬草とかの素材は定期的には送られて来ない、クエストを申請して集めたり、冒険者から買うしかないんだ、数が少なくなるんだな。
そんな中、数はあるのに値段が高く、その理由が味が良いって言われても誰も買わないんだろう、今までの味の物で安くくれって言ってくる奴だっているだろうな。
「シャラわかってやれ」
「でもそれじゃ、あなたがやってきたことが無駄になるじゃないの」
「そうでもないぜ、やっと先を見ている奴が出てきて俺は嬉しいぞ」
シャラがキョトンとしてるな、まぁわからないかそう言った話し合いはしてないし、商売人じゃないシャラじゃな。
「あんた名前はなんてんだ?俺はアルエドだ」
「なによ、あたいはミントよ」
「そうか・・・ミントさんあんたの薬を見る目と、商売人としての力を見込んで頼みたいことがある」
このミントと言う魔法屋ならきっとマコッチ様の目的を達成できる、俺はそう感じた。
「なによ、いったい何を頼むきよ」
「ああ、値段を下げる方法を探してほしいんだ」
「「な!?」」
何故かシャラまで驚いているな、そんなに驚くことか?
「そんな方法があるのアルエド!どうして私には言ってくれなかったのよ」
「シャラその段階じゃなかったんだ、ギルドの奴らの反応を思い出してみろって」
シャラが考え始めたな、あそこに居た奴らは効力が下がらないで味が良くなったことしか見てなかった、色々な素材を追加で入れてるからシャラの言った値段でないと元が取れないのにだ。
今はそれだけでもすげえ事なんだな。
「って事だ、だから量産されて売り始めるのはまだまだ先の話なんだよ、だから特許だけ貰ったんだ」
「な、なるほど、でも王都とかだと売れたじゃない、それはどうして?」
「他の物も高いからじゃねえか?少し高くても売れるんだよ、そこは俺も驚いたな、ははは」
あれは驚いたぜ、まあ売れたからいいけどよ、もしかしたら今後を考えて売ろうとしてるのかもな。
「そっちで話し合ってるとこ悪いけどちょっといいかしらなのよ」
「あ!わりぃな、なんだ?」
「あたいは魔法薬生成で忙しいのよ、そんなことしてられないのよ」
まあ普通はそう言うわな、値段を下げるのにだって相当な時間がかかるからな。
「安心しろって、既に方法は見つけてここに記した、あんたにはそれの中からどれが1番効率がいいかを調べてほしいんだ」
紙を渡しながらそう言ったんだが、既に紙をジッと見ている、どうやらやる気はあるんだな。
「確かにこれなら量が沢山作れそうなのよ、でもどうしてこんなにあるのよ」
紙に書いてある方法は4つだ、魔石を有効に使う方法や、他の素材を追加で入れて薄める方法とあるんだ。
そして初級中級とそれぞれ方法が違うんだ、実はもう解ってるんだ量を作るのは俺たちがしなくてもいいから頼んでるんだ。
「あんたなら分かるだろ、薄めちゃダメな等級があるからだ、でも薄めないと安くは売れねぇ」
「た、確かにそうよ、上級を薄めたらきっと効力が下がるのよ、でも素材を多く使い値段を下げるには薄めるしかないのよ」
想像しているだけでそこまで解る、やっぱりこいつはすごいな。
「あんたの想像通りだ、だからこっちの素材を乾燥させてから入れるんだ」
「なるほどなのよ、確かにリザードマンの尻尾なら効力が上がるのよ、そして乾燥させれば、たとえ薄めても下がらずに済むかもなのよ」
初級は魔石の効率化でそのまま薄めても問題はない、そして今言った尻尾は中級だ。
上級にはリザードマンの上位種の尻尾と冬虫夏草ってモンスターが必要だ、そして特級にはドラゴンの鱗とか血が必要なんだ。
「だろ!だからあんたには分量とか微調整を任せたいんだよ」
「ちょっと待つのよ!これとかこれを揃えるって事は」
お!そこまで分かるんだな。
「そうだな龍の素材とかを入れるんだ、あんたの思っている物に使うんだよ」
「そ、そんなことってあるはずないのよ!だって特級なのよ実験なんて出来るはずないのよ」
ああ、そう言えば数が無いんだっけか。
「俺は設備とパトロンがいるからな、マーコト商会って知ってるだろ」
「マーコト商会!?」
「ああ、だからあんたも同じなんだぜ、今後頼むな」
俺は手を前に出して待った、これで握手してくれればイエスって事だろ。
「まぁパトロンが出来るのはいい事なのよ・・・いいわよ量産は任せてなのよ」
握手をしてくれた、マコッチ様に報告しておかないとな。
アルエドだ、俺たちが改良型ポーションを王都に売り込んだのは知ってるかな?
売り込みが終わって今ヴェルンにいるんだ。
俺たちは最初、コルル街に戻ろうとしたんだが、マコッチ様の通信で戦争が起きそうだからと、他の街に俺たちが作った物を広めるって名目であの馬車で旅をしているんだ。
「シャラたちはホントにここにおるのかアルエドよ」
「魔法薬の店だからそうだろ?魔法薬ギルドはここにはねぇしさ」
王都やサーマルじゃ魔法薬ギルドがあって特許ってのを申請した、俺たちの魔道具もだぞ。
そしてここヴェルンでは、俺とデデルトは買い出し、シャラたちはポーションを魔法薬の店に卸しに行ったんだ、同じ物を作ってもらう為にな。
だが待ち合わせ場所にシャラたちが来なかったんだ、だから俺たちは店に来た。
「まあそうじゃな、じゃまするぞい」
俺たちが店の中に入ると店員と言い争ってるシャラが見えた。
「どうしたんだシャラ?」
「ああアルエド、ちょうどいいところに来たわ、ちょっとこの子を説得するのを手伝ってよ、値段の交渉でどうしても引いてくれないの」
シャラがそう言ってきた、シャラと一緒にいたテトとネローネは既に飽きて店の中を見て回っている。
「当然でしょうがよ、どこの世界に下級ポーションに銅貨30枚も出す人がいるのよ、売る時はその倍にしないとだめなのよ、銅貨60枚よ!絶対売れないわよ」
「だからそれは味がすごく良くなってるからなんだってば、あなたも味を確認したでしょ、それに魔法薬ギルドではすでに了承してもらってるわ」
シャラの言う通りだ、すでに確認してもらっている、そしてそれをどこかの学会で出したいとかそこのギルマスに言われた、俺たちは特許さえもらえればいいと了承してきたぞ。
「味は確認したわよ、効力も下がってなかったよ、でもね値段が倍もしたんじゃ売れないのよ」
確かにそうかもな、王都や他の街では言われなかったらしいが、この子はよく考えてるな。
マコッチ様も次の改良版じゃないと売り出すのは困難だと言っていたんだ、でも初めだし、こういったのも出来たんだぞってことで、出してもいいってマコッチ様に言われたから出し始めたんだ、この子はそこら辺をわかってるんだな。
「でも王都じゃ」
「あなたね、王都で売れたからってここでも売れると思わないでよ、ここの冒険者はなるべく安く多くのポーションを求めてるのよ、味じゃないのよ」
そうだな、王都ではなんでも高いからあの値段でも良かったんだろうよ、でも魔法薬ギルドとかがない場所では薬草とかの素材は定期的には送られて来ない、クエストを申請して集めたり、冒険者から買うしかないんだ、数が少なくなるんだな。
そんな中、数はあるのに値段が高く、その理由が味が良いって言われても誰も買わないんだろう、今までの味の物で安くくれって言ってくる奴だっているだろうな。
「シャラわかってやれ」
「でもそれじゃ、あなたがやってきたことが無駄になるじゃないの」
「そうでもないぜ、やっと先を見ている奴が出てきて俺は嬉しいぞ」
シャラがキョトンとしてるな、まぁわからないかそう言った話し合いはしてないし、商売人じゃないシャラじゃな。
「あんた名前はなんてんだ?俺はアルエドだ」
「なによ、あたいはミントよ」
「そうか・・・ミントさんあんたの薬を見る目と、商売人としての力を見込んで頼みたいことがある」
このミントと言う魔法屋ならきっとマコッチ様の目的を達成できる、俺はそう感じた。
「なによ、いったい何を頼むきよ」
「ああ、値段を下げる方法を探してほしいんだ」
「「な!?」」
何故かシャラまで驚いているな、そんなに驚くことか?
「そんな方法があるのアルエド!どうして私には言ってくれなかったのよ」
「シャラその段階じゃなかったんだ、ギルドの奴らの反応を思い出してみろって」
シャラが考え始めたな、あそこに居た奴らは効力が下がらないで味が良くなったことしか見てなかった、色々な素材を追加で入れてるからシャラの言った値段でないと元が取れないのにだ。
今はそれだけでもすげえ事なんだな。
「って事だ、だから量産されて売り始めるのはまだまだ先の話なんだよ、だから特許だけ貰ったんだ」
「な、なるほど、でも王都とかだと売れたじゃない、それはどうして?」
「他の物も高いからじゃねえか?少し高くても売れるんだよ、そこは俺も驚いたな、ははは」
あれは驚いたぜ、まあ売れたからいいけどよ、もしかしたら今後を考えて売ろうとしてるのかもな。
「そっちで話し合ってるとこ悪いけどちょっといいかしらなのよ」
「あ!わりぃな、なんだ?」
「あたいは魔法薬生成で忙しいのよ、そんなことしてられないのよ」
まあ普通はそう言うわな、値段を下げるのにだって相当な時間がかかるからな。
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紙を渡しながらそう言ったんだが、既に紙をジッと見ている、どうやらやる気はあるんだな。
「確かにこれなら量が沢山作れそうなのよ、でもどうしてこんなにあるのよ」
紙に書いてある方法は4つだ、魔石を有効に使う方法や、他の素材を追加で入れて薄める方法とあるんだ。
そして初級中級とそれぞれ方法が違うんだ、実はもう解ってるんだ量を作るのは俺たちがしなくてもいいから頼んでるんだ。
「あんたなら分かるだろ、薄めちゃダメな等級があるからだ、でも薄めないと安くは売れねぇ」
「た、確かにそうよ、上級を薄めたらきっと効力が下がるのよ、でも素材を多く使い値段を下げるには薄めるしかないのよ」
想像しているだけでそこまで解る、やっぱりこいつはすごいな。
「あんたの想像通りだ、だからこっちの素材を乾燥させてから入れるんだ」
「なるほどなのよ、確かにリザードマンの尻尾なら効力が上がるのよ、そして乾燥させれば、たとえ薄めても下がらずに済むかもなのよ」
初級は魔石の効率化でそのまま薄めても問題はない、そして今言った尻尾は中級だ。
上級にはリザードマンの上位種の尻尾と冬虫夏草ってモンスターが必要だ、そして特級にはドラゴンの鱗とか血が必要なんだ。
「だろ!だからあんたには分量とか微調整を任せたいんだよ」
「ちょっと待つのよ!これとかこれを揃えるって事は」
お!そこまで分かるんだな。
「そうだな龍の素材とかを入れるんだ、あんたの思っている物に使うんだよ」
「そ、そんなことってあるはずないのよ!だって特級なのよ実験なんて出来るはずないのよ」
ああ、そう言えば数が無いんだっけか。
「俺は設備とパトロンがいるからな、マーコト商会って知ってるだろ」
「マーコト商会!?」
「ああ、だからあんたも同じなんだぜ、今後頼むな」
俺は手を前に出して待った、これで握手してくれればイエスって事だろ。
「まぁパトロンが出来るのはいい事なのよ・・・いいわよ量産は任せてなのよ」
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