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4章 活発

閑話 学園の秘密会議

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「ダメです!」


「どうしてですかマリアンナ様!」


わたくしは今学園にいますわ、理由はユーヤ君です、彼が授業で色々やらかしているんですのよ。


「当たり前でしょう、彼はマリアの護衛騎士ですわよ、護衛が離れてどうします」


今学園側はユーヤ君の技術を提供してほしいと言ってきています、無理もないですわ彼は魔法薬で使われている魔法の構成式の欠点を見つけ改善し効力の上がった魔法薬を作ったのよ、そして魔道具でも同じことをしたわ。

それだけでは終わらず、戦略の授業で変わった作戦を説明し教師を驚かせ、魔導巨神の授業で模擬ゴーレムを200体以上を倒したと言います、そして極めつけはあの元Aランク冒険者教師であるバリミアです、彼女の強さはSSランクといってもいいくらいだと評判だったのよ、その彼女に圧勝したというのです、そんなこと現役冒険者を探してもいませんわよ。


「で、ですが彼が研究に参加してくれれば多大な進展ですよ」


「それは分かっています、ですが娘の護衛が離れては困りますわ、あなた達は公爵家であるわたくしの娘マリアよりも研究を取るというのかしら?」


私の言葉で皆が口を閉ざしたわ、わたくしだってユーヤ君にはそっちの方が良いかもとか思っていますわよ、ですが彼に強要はしたくないの、それをするとわたくしたちの前からいなくなってしまうのではないかと不安なのよ。


「嫌がる顔も見たいのだけどね、ふふ」


学園側に聞こえないように呟きましたわ、マリアの護衛で良かったですわね、でも教師たちもこれで引き下がるほど彼の価値を過小評価はしてないわ。


「で、では護衛に支障のない程度なら問題ないですかなマリアンナ様」


「ええ校長さんそれなら問題は無いわ、でも強要はダメよ!あくまでも教育の中でやって頂戴」


わたくしはクギを差しておきました、授業にならなくなったら大変ですし、それが分からない彼ではないわ。

もし彼がそれを知ったらここを去るかもしれない、そんなことはさせたくないの、せっかく親しくなって楽しいのですもの。


「それは勿論です、ですがそろそろ」


校長のアンサがそう言ってあの教師たちが部屋に入ってきたわ、それもかなり興奮してね。


「「話は終わったか校長!!」」


「まあまてバリミア、それにジャジャル」


そうなのよ、ユーヤ君に圧倒されたバリミアに魔導巨神の魔法繊維を改良されたジャジャル、この二人がわたくしがここに来た一番の理由です。


「落ち着いていられるかよ校長!こっちは何日待ったと思ってるんだ、早く進めてくれ」


バリミアがそう言って校長に詰め寄ってるわ、わたくしも忙しいからやっと時間を作れたのよ。

彼女の国アンサンジャバルは獣人の国でもトップの力を持っているわ、まぁ主に戦闘技術だけどね、そこと交渉し超級戦技を覚えるのは戦闘職の夢なの、彼の精と交換っで優秀な者に訓練させるって話なのよ。


「それよりもこっちじゃ!彼の技法があれば次の大会で必ずや採用される、多大な功績が目の前なのじゃぞ!」


ジャジャルが言っているのも分かります、ジャジャルが何年も研究しやっと出来た重層魔法繊維、それを軽く超えた繊維を作って見せたのよ。


「分かった分かった、どうでしょうかマリアンナ様」


「わたくしもバリミア先生の国とは有効な関係を築きたいわ、戦技も魅力よ」


「そうだろ!」


バリミア先生が嬉しそうに尻尾を振ってるわ、今にもユーヤ君に飛びつきそうね、ここにはいないけれど。


「でもね、彼はそっちの方にあまり積極的ではないの、だからもう少し時間を頂戴」


「そ、そんな!?」


バリミア先生がしょんぼりしてるわ、でもこれは重要よ、彼が嫌がることはしたくないもの。


「じゃ、じゃあワシの方は」


「そちらはすでに技法を教えて貰ったのでしょ、それ以上を彼が教えなかったのだもの分かるわよね?」


そう言ったらジャジャルも暗くなり始めたわ、強要してはダメなのが分かるわよね。


「彼は人族を信用してほしいそうですよ、皆その意味が分かりますね」


「「「「「!?」」」」」


みんながすごい顔してますわね、わたくしが押した人族って事で誰も言わなかったけど、やはり警戒していたのね。


「彼と直接接した人は分かるでしょ、だから信用してあげてちょうだい、そうすればきっと・・・ね」


そうなのよ、普通は精も技法も彼が本気になって交渉をしたらこちらが巻き上げられるほどの物よ、でも彼は笑顔でいるだけ、きっと信用してほしいんだわ、エニルアが言ってたもの。


「分かりました、みなもいいな彼は人族だが悪い者ではない、技術を搾り取ろうとするな、誠意をもって接するように」


校長は分かったようね、人族が技術を持っていればそれを出来るだけ取り込まないと危険よ、そう言ったあぶない奴らが人族なの、でも私は最近考えを変えたわ、彼のような人族もいるもの、わたくしの街の騎士にも何人かいるわ、でも心から信じられなかった、それほどの事を人族はしてるの。


「お疲れさまでしたマリアンナ様」


「ディラ、でもこれからよ」


学園側もきっとそこら辺が落としどころと思っていたからあんなに簡単だったのよ、でも次の問題は大変よ、何せ嫌がってる彼に強要するんだからね。


「出来ましたら私がしたかったです」


「ダメよディラ、理由もなくそれは出来ないわ、セバスだって成功するかどうか」


セバスは私たちと違って周期でしか子供を授かりません、時期になったのだけどいい相手がいなかったし、極秘の調査も頼んだから今しかないのよ。


「それはそうですが、私は羨ましくてしかたないですよマリアンナ様」


「わたくしだってそうよ!でも危険な調査だし、優先してあげたいでしょ」


ユーヤ君はどうしてか交配を嫌がってるわ、マリアの話ではユーヤ君の村がそう言った感じだったそうなの、最近は少し良くなったらしいけどまだダメみたい、でも彼の優秀さを考えると絶対に必要な事なのよね。


「少しずつ、そう少しずつ行くわよディラ!」


「はい、その時はよろしくお願いしますマリアンナ様」


こうしてわたくしたちの作戦は進みます、ユーヤ君との子供、そう考えただけでも体が熱くなるわね。
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