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3章 知名度戦争でもアゲアゲ
51話 ザナルカド戦の前に
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想定外と言うのは起きるモノで、俺はちょっと慌てていたが、好機と思ってある場所に手紙を書く事にした。
「まさか、こんな形で手紙を書く事になるとはな」
本当なら、平和的な戦いを最後にする予定だったのに、それもなくなりそうでちょっと寂しかったが、それでもみんなの活躍の場を作る事は諦めなかった。
手紙を書き終わり、スキルで作った紙飛行機に乗せて飛ばすと、俺はそれを眺めて戦争の行く末を考えていたよ。
「魔族と言っても低級の奴らだから、魔族総出では出てこないだろうが、藪を突いたのは確実だ」
俺が飛ばした紙飛行機は、実は魔王宛に飛ばしていて、教会がしでかした事が書かれていた。
そこで、お互いの事を考えた戦いを決め、平和的な試合をする提案を書き記したんだ。
「四天王も魔王も仕方なく戦っているっていうのに、わざわざ怒りを買うような事をしやがって」
教会は完全に潰すと決め、昔の事を思い出していた。
四天王と一人で戦った勇者時代、魔族が持っている島が悲惨な状況と知り、俺はそれを助けて魔王とも仲良くなったんだ。
「しばらく大人しくしてもらい、本当の平和をもたらす為に頃合いを見て出て来てもらう予定が狂ってしまったな」
こちらでも作った魔力花を魔族の島でも沢山作って救ったが、それを使った政策は違う形で使う事になりそうだった。
それ以外にも食料生産なども助けたが、魔族に対する恐怖心はこの場合取れないから、これで平和的に出来るかと心配は残ったよ。
「ロベリアの様に怯える者はいるからな、果たして上手く行くだろうか」
代表者を出した試合と言うのを俺は考えていて、勝った方が報酬を貰う予定でいた。
報酬はそれぞれ交渉して決めるが、魔族は食料を大量に要求するから、こちらの代表は安心すると思っていたんだ。
「食べ物だけを求める魔族に疑問を持ち、もしかしたらと思ってもらうつもりなんだが、この戦争に参加する事でどちらに傾くのか心配だな」
そんな不安を持っていた俺は、寝ているメメルたちを見て、ある事を閃いてもう1枚手紙を書いたんだ。
その手紙には、容姿の綺麗な魔族を数名戦場に向かわせ、司会をしている船に見える様にして飛ぶよう指示を書いたんだ。
「魔族側の参加理由も話してもらって、こちらには手を出さないと魔族側から言う様にもしてっと」
こんなモノかっと紙飛行機を飛ばし、ザナルカド戦にも参戦する事が楽しみになった。
教会は、やってはいけない事をしてしまった、だから退場してもらうのが落とし前として最適で、もう二度とこんな研究をしてはならないと世界に知らせる必要もあった。
「人体実験なんて、俺が向こうの世界でさんざんやられた事だ、絶対に許せない」
こちらに来てイヤな事もあったが、あれほどじゃなかった。
それなのに、俺に最悪な記憶を思い出させた事、反省以上に後悔させないと許せなかったんだ。
「強くなりたいなら努力すれば良いんだ、それなのに人体実験なんて本当に最悪だよ」
病気などの解明と人体実験は何処でもやられているが、俺はそれを許せなかった。
自分がやられたからでもあるが、それ以上に命をもてあそんでいる感じが嫌だったんだ。
「しかも、今回は子供を使った研究だった、絶対に許せん」
もうそんな事はさせないっと、怒りを抑えて窓の外を睨んだよ。
そして、しばらくして紙飛行機が戻って来て、魔族からの了承の返事を貰えた。
「うん、ザナルカド戦にも間に合いそうだが・・・追伸の方が長いのはちょっと困ったな」
手紙の後半は、会いたいとか四天王との模擬戦の申し出とかがあり、お礼も書かれる中で色々詳細があったんだ。
俺が助かる事も書かれていたんだが、会う時にかなり色々言われそうで頭が痛くなってきたよ。
「とはいえ、これで戦争は終わりそうだな」
今回の戦いで、冒険者に少なからず被害が出てしまい、俺はその人たちの安否が気になっていた。
ベベールドで知り合った、エクスカリバーのキャベサさんが倒れた知らせを受けた時、俺はかなり同様していた。
「彼女は気功術を覚えているし、きっと無事だとは思うんだが、彼女は突出するクセがあるからな」
そのせいで今回大怪我を負ったんだが、ダンジョン探索の約束もあるから死んでほしくなかった。
メメルたちも悲しむし、そんな顔は見たくなかったんだ。
「死んだ者を生き返らせる方法は無いからな」
それだけは絶対に避けたいんだが、戦争はそんなに甘くないと言うのが今回分かったんだ。
だからこそ、俺は次の対策として魔族の参戦を願ったんだが、負傷者の治療もしなくてはならないから、少し早いがメメルたちにも明日は出撃をお願いするつもりだ。
「俺も行くんだが、果たして相手はそのまま黙っているんだろうか」
奥の手はいくつあってもおかしくはなく、魔剣に取り込まれた奴の様に更なる力を使って来るかもしれなかった。
そんな事は無いと思いたいが、戦場では何が起きるか分からないから、俺はもう最後の手段である俺たち主力の出動を取る事にしたんだ。
「まぁ魔族の者たちとの再会もしたいってのもあるんだけどな」
そっちの方が本題ではあり、教会なんて俺が行けば一瞬で終わる戦いだった。
今まで控えていたのは気を溜める為で、準備は十分出来ていたよ。
「今なら、神にも勝てるだろうな、会った事は無いがな」
それに、元の世界に繋がる次元を繋げる事も出来るほどの気が溜まっていて、教会が何をしようと勝てる見込みはなかった。
メメルたちも参加するのを楽しみにしていて、明日は楽しい空の旅が出来そうで嬉しくなってきた。
「弁当も用意しないとだな」
寝ているメメルたちを眺め、やっぱり俺はみんなの幸せが第一と思ったよ。
「まさか、こんな形で手紙を書く事になるとはな」
本当なら、平和的な戦いを最後にする予定だったのに、それもなくなりそうでちょっと寂しかったが、それでもみんなの活躍の場を作る事は諦めなかった。
手紙を書き終わり、スキルで作った紙飛行機に乗せて飛ばすと、俺はそれを眺めて戦争の行く末を考えていたよ。
「魔族と言っても低級の奴らだから、魔族総出では出てこないだろうが、藪を突いたのは確実だ」
俺が飛ばした紙飛行機は、実は魔王宛に飛ばしていて、教会がしでかした事が書かれていた。
そこで、お互いの事を考えた戦いを決め、平和的な試合をする提案を書き記したんだ。
「四天王も魔王も仕方なく戦っているっていうのに、わざわざ怒りを買うような事をしやがって」
教会は完全に潰すと決め、昔の事を思い出していた。
四天王と一人で戦った勇者時代、魔族が持っている島が悲惨な状況と知り、俺はそれを助けて魔王とも仲良くなったんだ。
「しばらく大人しくしてもらい、本当の平和をもたらす為に頃合いを見て出て来てもらう予定が狂ってしまったな」
こちらでも作った魔力花を魔族の島でも沢山作って救ったが、それを使った政策は違う形で使う事になりそうだった。
それ以外にも食料生産なども助けたが、魔族に対する恐怖心はこの場合取れないから、これで平和的に出来るかと心配は残ったよ。
「ロベリアの様に怯える者はいるからな、果たして上手く行くだろうか」
代表者を出した試合と言うのを俺は考えていて、勝った方が報酬を貰う予定でいた。
報酬はそれぞれ交渉して決めるが、魔族は食料を大量に要求するから、こちらの代表は安心すると思っていたんだ。
「食べ物だけを求める魔族に疑問を持ち、もしかしたらと思ってもらうつもりなんだが、この戦争に参加する事でどちらに傾くのか心配だな」
そんな不安を持っていた俺は、寝ているメメルたちを見て、ある事を閃いてもう1枚手紙を書いたんだ。
その手紙には、容姿の綺麗な魔族を数名戦場に向かわせ、司会をしている船に見える様にして飛ぶよう指示を書いたんだ。
「魔族側の参加理由も話してもらって、こちらには手を出さないと魔族側から言う様にもしてっと」
こんなモノかっと紙飛行機を飛ばし、ザナルカド戦にも参戦する事が楽しみになった。
教会は、やってはいけない事をしてしまった、だから退場してもらうのが落とし前として最適で、もう二度とこんな研究をしてはならないと世界に知らせる必要もあった。
「人体実験なんて、俺が向こうの世界でさんざんやられた事だ、絶対に許せない」
こちらに来てイヤな事もあったが、あれほどじゃなかった。
それなのに、俺に最悪な記憶を思い出させた事、反省以上に後悔させないと許せなかったんだ。
「強くなりたいなら努力すれば良いんだ、それなのに人体実験なんて本当に最悪だよ」
病気などの解明と人体実験は何処でもやられているが、俺はそれを許せなかった。
自分がやられたからでもあるが、それ以上に命をもてあそんでいる感じが嫌だったんだ。
「しかも、今回は子供を使った研究だった、絶対に許せん」
もうそんな事はさせないっと、怒りを抑えて窓の外を睨んだよ。
そして、しばらくして紙飛行機が戻って来て、魔族からの了承の返事を貰えた。
「うん、ザナルカド戦にも間に合いそうだが・・・追伸の方が長いのはちょっと困ったな」
手紙の後半は、会いたいとか四天王との模擬戦の申し出とかがあり、お礼も書かれる中で色々詳細があったんだ。
俺が助かる事も書かれていたんだが、会う時にかなり色々言われそうで頭が痛くなってきたよ。
「とはいえ、これで戦争は終わりそうだな」
今回の戦いで、冒険者に少なからず被害が出てしまい、俺はその人たちの安否が気になっていた。
ベベールドで知り合った、エクスカリバーのキャベサさんが倒れた知らせを受けた時、俺はかなり同様していた。
「彼女は気功術を覚えているし、きっと無事だとは思うんだが、彼女は突出するクセがあるからな」
そのせいで今回大怪我を負ったんだが、ダンジョン探索の約束もあるから死んでほしくなかった。
メメルたちも悲しむし、そんな顔は見たくなかったんだ。
「死んだ者を生き返らせる方法は無いからな」
それだけは絶対に避けたいんだが、戦争はそんなに甘くないと言うのが今回分かったんだ。
だからこそ、俺は次の対策として魔族の参戦を願ったんだが、負傷者の治療もしなくてはならないから、少し早いがメメルたちにも明日は出撃をお願いするつもりだ。
「俺も行くんだが、果たして相手はそのまま黙っているんだろうか」
奥の手はいくつあってもおかしくはなく、魔剣に取り込まれた奴の様に更なる力を使って来るかもしれなかった。
そんな事は無いと思いたいが、戦場では何が起きるか分からないから、俺はもう最後の手段である俺たち主力の出動を取る事にしたんだ。
「まぁ魔族の者たちとの再会もしたいってのもあるんだけどな」
そっちの方が本題ではあり、教会なんて俺が行けば一瞬で終わる戦いだった。
今まで控えていたのは気を溜める為で、準備は十分出来ていたよ。
「今なら、神にも勝てるだろうな、会った事は無いがな」
それに、元の世界に繋がる次元を繋げる事も出来るほどの気が溜まっていて、教会が何をしようと勝てる見込みはなかった。
メメルたちも参加するのを楽しみにしていて、明日は楽しい空の旅が出来そうで嬉しくなってきた。
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