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2章 知名度広がる
34話 王族との旅その2
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村に到着して、まず最初にワタクシたちがやったのは、モンスターの討伐でも炊き出しでもなかったのである。
「この紙を折って、一体なのが起きるのである?」
「カエルとあの男は言ってましたけど、見えないですよね」
「マリネル、口は良いから手を動かしてよ、紙はまだこんなにあるのよ」
「分かってるけどピューミ、こんな事してるより、倒れてる人を運んだ方が良いわよ」
ワタクシたちがここに来て、村人が倒れているから助けようとしたのであるが、それをリューブ殿が止めて来て今に至るのである。
リューブ殿の紙が特殊なのは分かっていたのであるが、折っても何も起きないから疑問を持ったままで、ワタクシたちは今もひたすらに折り紙を折っていたのである。
「二人とも、リューブ殿を信じて折り続けるのである」
「「ですけど」」
「彼は不必要な事はさせないのである」
倒れている村人よりも優先する何かがあり、ワタクシは二人に厳命したのである。
執事のセバサスとラキンは、黙々と折り紙を折っているから良いが、理由くらい伝えてから別行動に動いてほしかったのである。
「村にも入らずにいるから、何かの理由はあるのであろうが、何が村で起きてるのであるかな」
「サリーヌ様、もしかしたら彼らが倒れているのは、食糧難だからではないのかもしれませんぞ」
「セバサス、それはどういう事である」
「よく考えてくださいサリーヌ様、倒れているのは村人全員です」
食糧難ならば、数名は動けるギリギリの者はいて、先に命を落として腐敗の匂いがするとセバサスは教えてくれたである。
その匂いはしないから、セバサスは他に理由があると考え、それは病気と断定して来たから、ワタクシたちは手を止めて顔を青くしたのである。
「そんな、じゃあ村は」
「おそらく全滅でしょうな」
「じゃ、じゃあこのカエルは」
「それは分かりません、ただこれ以上近づくとこちらも危険なのでしょうな」
そう言われ、ワタクシたちは村の中が見えるギリギリの位置から離れ始め、丁度そこに森から戻ったリューブ殿たちが合流したのである。
何で離れるのかと質問をされ、セバサスの予想を話して危険と伝えたのであるが、リューブ殿たちはその心配はないと安心させてくれたのである。
「でも、それならどうして村人が倒れているのであるか?」
「それはなサリーヌ様、魔素に当てられたんだよ」
「魔素って、ダンジョンに溜まっている魔力の事であるか?」
「そうだ、つまりこの村人たちは病気ではないんだよ」
そして、解決する為に折り紙が必要で、リューブ殿は折ったばかりの紙に手をかざしたのである。
手をかざした紙は勝手に村の方に歩いて行き、何が起きるのかと聞かないわけにはいかなかったのである。
「魔王を倒した勇者の話であっただろう、紫のお花畑を作るのさ」
「それって、ガリデル国でしか取れない魔力花を咲かせるのであるか」
「そういう事だサリーヌ様、そしてもう一つ良い事があって、俺たちはそれを探しに森に入っていた」
魔素が集まっていると言う事は、近くにダンジョンが出現したと言う事であり、森を少し入った場所にそれはあったそうである。
カエルたちは、村の至る所でゲコゲコと鳴き始め、そのカエルは紫の花に変わったである。
「凄い、あれが全て魔力花ですかサリーヌ様」
「その様よマリネル・・・そして、新たなダンジョンが見つかったである」
「それは、凄い朗報ですねサリーヌ様」
「王都のある島にダンジョンが出来るなんて、これだけ幸運はないである」
魔力花も手に入り、ワタクシ主導で動けるのはとても幸運だったである。
莫大な資金を産むから、鑑定紙で起きる争いは抑えられると確信したのである。
「そういう事だから、ギルド職員を派遣してほしいんだが、直ぐに出来るかなサリーヌ様」
「戻ったらすぐに申請するであるが、その様子だとまだ戻らないであるか?」
「ああ、採取は森で行ったんだが、生まれたばかりのダンジョンは何かと便利だからな」
「ま、まさかとは思うけど、リューブ殿はダンジョンを探索する気であるか?」
ワタクシの質問は肯定で返されたのであるが、そもそも危険すぎるから誰もしない事であるから、ワタクシたちは止めたのである。
しかし、リューブ殿たちは行く事を諦めてくれない様で、今から行くとか言ってきたのである。
「サリーヌ様たちは村で待っててください、ほんの4日で戻ってきます」
「ワタクシたちも行くである」
「「「「サリーヌ様!」」」」
「ダンジョンには行ってみたいと思っていたであるが、ワタクシは冒険者になれないであるから諦めていたである」
こんな機会は二度と起きないし、リューブ殿たちがいれば頼もしいと皆を説得したである。
ワタクシの安全を最優先するのが条件であったが、リューブ殿の弟子たちが張り切ってくれたである。
「ふむ、護衛の練習にもなるから連れて行くのは良いんだが、紙の塔よりも言えない事もあるから、絶対に口外しないでくれ」
「それは当然であるが、これ以上まだあるのであるなリューブ殿」
「映像にも残さないし、快適な旅を約束しているからな」
驚きっぱなしなので、もう驚かないと思ってダンジョンに向かったのであるが、野営の時に驚かされたのである。
リューブ殿は、大きめの紙をダンジョンの壁に貼ると、そこに手を掛けて絵であるはずの扉が下から上に開いたのである。
「さぁ入ってくれ」
「ななな、何であるかそれは」
「ああ、これは壁紙ハウスと言ってな、中は宿泊施設になってるんだよ」
「絵の中に入れるであるか?」
「そう言う紙だからな」
簡素に答えてリューブ殿は絵の中に入って行ったである。
子供たちの後にワタクシたちも続き、塔の様な広場に出たのである。
「こ、ここは普通ね」
「マリネル、これが普通と思ってる時点で、もうワタクシたちはおかしいである」
「そ、そうでした」
常識と言うモノが崩れてしまい、もうワタクシたちは戻れないのかもと部屋を選んで寛いだである。
今ダンジョンの5階で、後3日で何処まで行けるか楽しみであるよ。
「ですがサリーヌ様、そんなに深くはいけませんよ」
「リューブ殿たちは優秀である、きっと想像よりもいけるであるよ」
「そう願いたいのも分かりますが、村に残ったケンスダさんも心配ですし、早くダンジョンの報告もしなくては」
「それは分かっているけど、ピューミこれはワタクシの最初で最後の好機なのである」
他国と交渉はしてきたであるが、冒険と言うモノをした事がなく憧れていたである。
だから今は楽しくて、これがいつまでも続いてほしいと思っていたである。
「ですが、時間をかける訳にはいきませんよサリーヌ様」
「だから、出来るだけと言ってるである」
ダンジョンの探索はその時間をより楽しいモノにしてくれて、5階までの探索もとても楽しかったである。
メメルちゃんたちの連携を間近で見れたのも嬉しかったし、冒険をしていると実感できたである。
「ですけど、宿はこんなですよ」
「そうですよ、普通はこんな家で休めません」
「そこは良いのであるよ二人とも、要は楽しめれば良いである」
楽しい時間は早く過ぎると言うであるが、次の日からその時間を体験できたである。
「この紙を折って、一体なのが起きるのである?」
「カエルとあの男は言ってましたけど、見えないですよね」
「マリネル、口は良いから手を動かしてよ、紙はまだこんなにあるのよ」
「分かってるけどピューミ、こんな事してるより、倒れてる人を運んだ方が良いわよ」
ワタクシたちがここに来て、村人が倒れているから助けようとしたのであるが、それをリューブ殿が止めて来て今に至るのである。
リューブ殿の紙が特殊なのは分かっていたのであるが、折っても何も起きないから疑問を持ったままで、ワタクシたちは今もひたすらに折り紙を折っていたのである。
「二人とも、リューブ殿を信じて折り続けるのである」
「「ですけど」」
「彼は不必要な事はさせないのである」
倒れている村人よりも優先する何かがあり、ワタクシは二人に厳命したのである。
執事のセバサスとラキンは、黙々と折り紙を折っているから良いが、理由くらい伝えてから別行動に動いてほしかったのである。
「村にも入らずにいるから、何かの理由はあるのであろうが、何が村で起きてるのであるかな」
「サリーヌ様、もしかしたら彼らが倒れているのは、食糧難だからではないのかもしれませんぞ」
「セバサス、それはどういう事である」
「よく考えてくださいサリーヌ様、倒れているのは村人全員です」
食糧難ならば、数名は動けるギリギリの者はいて、先に命を落として腐敗の匂いがするとセバサスは教えてくれたである。
その匂いはしないから、セバサスは他に理由があると考え、それは病気と断定して来たから、ワタクシたちは手を止めて顔を青くしたのである。
「そんな、じゃあ村は」
「おそらく全滅でしょうな」
「じゃ、じゃあこのカエルは」
「それは分かりません、ただこれ以上近づくとこちらも危険なのでしょうな」
そう言われ、ワタクシたちは村の中が見えるギリギリの位置から離れ始め、丁度そこに森から戻ったリューブ殿たちが合流したのである。
何で離れるのかと質問をされ、セバサスの予想を話して危険と伝えたのであるが、リューブ殿たちはその心配はないと安心させてくれたのである。
「でも、それならどうして村人が倒れているのであるか?」
「それはなサリーヌ様、魔素に当てられたんだよ」
「魔素って、ダンジョンに溜まっている魔力の事であるか?」
「そうだ、つまりこの村人たちは病気ではないんだよ」
そして、解決する為に折り紙が必要で、リューブ殿は折ったばかりの紙に手をかざしたのである。
手をかざした紙は勝手に村の方に歩いて行き、何が起きるのかと聞かないわけにはいかなかったのである。
「魔王を倒した勇者の話であっただろう、紫のお花畑を作るのさ」
「それって、ガリデル国でしか取れない魔力花を咲かせるのであるか」
「そういう事だサリーヌ様、そしてもう一つ良い事があって、俺たちはそれを探しに森に入っていた」
魔素が集まっていると言う事は、近くにダンジョンが出現したと言う事であり、森を少し入った場所にそれはあったそうである。
カエルたちは、村の至る所でゲコゲコと鳴き始め、そのカエルは紫の花に変わったである。
「凄い、あれが全て魔力花ですかサリーヌ様」
「その様よマリネル・・・そして、新たなダンジョンが見つかったである」
「それは、凄い朗報ですねサリーヌ様」
「王都のある島にダンジョンが出来るなんて、これだけ幸運はないである」
魔力花も手に入り、ワタクシ主導で動けるのはとても幸運だったである。
莫大な資金を産むから、鑑定紙で起きる争いは抑えられると確信したのである。
「そういう事だから、ギルド職員を派遣してほしいんだが、直ぐに出来るかなサリーヌ様」
「戻ったらすぐに申請するであるが、その様子だとまだ戻らないであるか?」
「ああ、採取は森で行ったんだが、生まれたばかりのダンジョンは何かと便利だからな」
「ま、まさかとは思うけど、リューブ殿はダンジョンを探索する気であるか?」
ワタクシの質問は肯定で返されたのであるが、そもそも危険すぎるから誰もしない事であるから、ワタクシたちは止めたのである。
しかし、リューブ殿たちは行く事を諦めてくれない様で、今から行くとか言ってきたのである。
「サリーヌ様たちは村で待っててください、ほんの4日で戻ってきます」
「ワタクシたちも行くである」
「「「「サリーヌ様!」」」」
「ダンジョンには行ってみたいと思っていたであるが、ワタクシは冒険者になれないであるから諦めていたである」
こんな機会は二度と起きないし、リューブ殿たちがいれば頼もしいと皆を説得したである。
ワタクシの安全を最優先するのが条件であったが、リューブ殿の弟子たちが張り切ってくれたである。
「ふむ、護衛の練習にもなるから連れて行くのは良いんだが、紙の塔よりも言えない事もあるから、絶対に口外しないでくれ」
「それは当然であるが、これ以上まだあるのであるなリューブ殿」
「映像にも残さないし、快適な旅を約束しているからな」
驚きっぱなしなので、もう驚かないと思ってダンジョンに向かったのであるが、野営の時に驚かされたのである。
リューブ殿は、大きめの紙をダンジョンの壁に貼ると、そこに手を掛けて絵であるはずの扉が下から上に開いたのである。
「さぁ入ってくれ」
「ななな、何であるかそれは」
「ああ、これは壁紙ハウスと言ってな、中は宿泊施設になってるんだよ」
「絵の中に入れるであるか?」
「そう言う紙だからな」
簡素に答えてリューブ殿は絵の中に入って行ったである。
子供たちの後にワタクシたちも続き、塔の様な広場に出たのである。
「こ、ここは普通ね」
「マリネル、これが普通と思ってる時点で、もうワタクシたちはおかしいである」
「そ、そうでした」
常識と言うモノが崩れてしまい、もうワタクシたちは戻れないのかもと部屋を選んで寛いだである。
今ダンジョンの5階で、後3日で何処まで行けるか楽しみであるよ。
「ですがサリーヌ様、そんなに深くはいけませんよ」
「リューブ殿たちは優秀である、きっと想像よりもいけるであるよ」
「そう願いたいのも分かりますが、村に残ったケンスダさんも心配ですし、早くダンジョンの報告もしなくては」
「それは分かっているけど、ピューミこれはワタクシの最初で最後の好機なのである」
他国と交渉はしてきたであるが、冒険と言うモノをした事がなく憧れていたである。
だから今は楽しくて、これがいつまでも続いてほしいと思っていたである。
「ですが、時間をかける訳にはいきませんよサリーヌ様」
「だから、出来るだけと言ってるである」
ダンジョンの探索はその時間をより楽しいモノにしてくれて、5階までの探索もとても楽しかったである。
メメルちゃんたちの連携を間近で見れたのも嬉しかったし、冒険をしていると実感できたである。
「ですけど、宿はこんなですよ」
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