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1章 知名度アゲアゲ
17話 感謝されたのに
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循環が出来る様になって最終日を迎えたが、今回生徒よりも俺たちが先に会議室に来ていてまず驚かれた。
「どうした?早く布団に座ってくれ、狭いのは我慢してくれよ」
「「「「「いやいやいや」」」」」
全員におかしいだろうっと、会議室にびっしりと敷かれた布団を指摘されたんだ。
しかし、今日の訓練は気絶する前提なので、椅子に座って行うと倒れた時怪我をする可能性があり、成功しても寝込むのでこれが一番効率的と解説した。
「だ、だからって」
「安心しろ、食事やトイレはギルドの職員が手伝ってくれる」
「そういう事じゃなくて・・・ああもう良いわよ」
エクスカリバーのキャベサ殿が諦めて布団に向かって行った事で、他のメンバーは不安を持ちながらも空いている布団に向かってくれた。
全員が布団に座るのを確認し、俺は指先に弾を作る様に指示を出したんだ。
「作るって、どうやるのよ」
「循環させている気を指先の外に出すイメージをしてみてくれ、そうすれば出来る様になる」
「そうなのね、随分簡単そうじゃない」
「説明は簡単だが、出来るかは分からないぞ」
やってみて初めて分かる事もあるんだが、今回それがはっきりと現実になった。
上位のPT6組の誰一人として起きている者は現れず、全員が布団に倒れたんだ。
「まだ5分も経ってないのに、こんなに辛いモノなんですねリューブさん」
「そうだぞマリューナ、それだけ無理をさせている」
「だから、リューブ師匠は寝ていても気の循環が出来る様に訓練してくれたんですね」
「そういう事だメメル、あれで体が慣れ放出しても直ぐに対応できるようになるんだ」
2段階くらいをすっ飛ばしているから仕方ないんだが、これで諦める者が出ない事を祈ったよ。
しかし、気絶から復活した者たちは、俺の不安を物ともせず放出を続けてくれた。
「すごい、みんな諦めないのね」
「これが上位のPTと言う事さ、みんなの勉強にもなるだろう?」
「確かに、あんな必死な感じはないかもしれないわ」
珍しくブラヌが褒めていて、復活しては倒れてしまう冒険者の意志は、子供たちに熱く伝わったんだ。
これなら行けるかと希望を持ったんだが、習得はそう簡単ではなく、その日は徹夜となった。
「うぅ~もうダメ~」
「キャベサ殿、まだ時間はあるから休憩しよう」
「うん、ありがとうおじさん」
「おじさんではなく名前で呼んでほしいな」
おじさんはちょっと傷つくので訂正してもらったが、他の者も挫ける寸前だった。
それも仕方のない事で、誰一人として成功していなかったからだ。
「まずいな、このままじゃ明日まで持たないぞ」
「どうするのよリューブ師匠、何とかしないとまずいじゃない」
「仕方ない、ちょっと空気を変える為の食べ物を作って来る、みんなは見ててくれ」
疲れた時は甘い物と言う事で、俺は隣の部屋に移動して紙を出したんだ。
現物生産紙と言う紙で、作りたい品の名を書けば魔力に応じて品物が出来上がる。
「170人分だからちょっと大変だが、収納紙にしまえば運べるし、成功させるにはこれしかないよな」
気を消費している中、更に魔力まで使い果たしてしまうが、紙作成スキルを見せる訳にはいかないから仕方なかった。
コツを教える為の【訓練紙】が使えれば楽なんだが、楽しみも必要と言う事で、プリンを持って部屋に戻り起きている者に渡して行ったんだ。
「良いのかしら?」
「これを食べて少し休憩すると良い、根を詰め過ぎてもダメだからな」
「それもそうね・・・いただくわ」
パクリと一口食べたキャベサは、疲労してる顔で笑顔を作ってくれて、俺も釣られてニコリとした。
感謝の言葉を貰ったが、美味しいの一言の方が嬉しくなり、他の人たちからも貰えて訓練をして良かったと思えたんだ。
「まだ終わってはいないが、みんなが元気になって良かった、少し仮眠しても良いんだぞ」
「そうもいかないわ、早く覚えないと今夜までしかないんでしょ」
「それはそうだが、休む事も時には必要だ、横になるだけでもしておくと良いキャベサ殿」
「ありがとう、あなたって優しいのね」
プリンを食べながら言われた言葉は、俺がここに来たばかりの頃に出会った仲間に良く言われたが、日本人なら当然の心遣いだった。
勧誘されそうな空気を断ち切る為、プリンを食べたそうにしてたメメルたちに何も言わずに渡したんだが、マリューナだけはプリンが普通ではない事に気づいたよ。
「これ、気が安定しますよね」
「そうなんだ、疲れているから失敗も多くなるからな、ここで一度回復させたかった」
「そういう事ですか、さすがですね」
「さすがと言うか、これしか出来なかったんだ」
スキルを隠して成功させる方法がそれしかなかっただけで、辛い事をさせてしまった事は申し訳ないと思っていた。
しかし、これで最終日は何とかなると確信を持てたので、無理をしているのを見ても止めずに見ていた。
「もう少し、あと少しなんだけど」
「まだ時間はあります、焦らずに行きましょうアマンサ様」
「そうね、ちょっと休憩しましょうか」
気の回復のおかげで気絶する事が少なくなり、余裕も生まれたみんなは順調に進めていて、その日の朝日を見る頃には出来る者が現れた。
出来る者が出て来ると後は早いモノで、朝食前に全員が覚える事が出来たんだ。
「これで俺の訓練は終わりだ、みんなよく頑張ったな」
「ありがとうリューブ殿、これで俺たちも先に進めるよ」
「一つ言っておくがマゼラン殿、今回初歩を習得しただけで、精進すればさらに強くなれるんだが、無理は禁物だからな」
「そうなのか、それは楽しみでもあるが気をつけるよ」
今後の訓練はしないと言いたかったんだが、強くなるために独身で訓練すると決めてくれたから、俺も出来る限りの事を手伝う提案をした。
そして、朝食は訓練の成功を祝う為の場になり、みんなと成功を祝って乾杯したんだが、そんな空気を壊す奴が会議室に入ってきたんだ。
「朝からこれは何の騒ぎだ、誰が許可した」
「誰だあんた?ギルドにはちゃんと許可を貰ってるぞ」
「お前が責任者か、何の騒ぎなんだこれは」
ここにいるのだからギルドの関係者だろうから、何で知らないのかと言いたかったが、気功術の訓練と説明したよ。
男は、祝いをするのが訓練かと怒ってきて、今すぐ止める様に言ってきたが、それに意見したのは俺ではなく訓練を受けた上位の冒険者たちだった。
「おいおいオッサン、楽しんでるのにやめてくれよ」
「なんだお前は、ワシを誰だと思っている」
「お前こそ俺たちを知らないのかよ、10つ星のフェニックスだぞ」
「な、何だとっ!」
驚く男は、他のメンバーにも視線を向け、自分が場違いなのを今理解した様で冷や汗を流し始めたよ。
しかし、退散する訳にもいかないのか、俺のせいだと責任を押し付けて来た。
「俺が何をしたんだよ、あんたが勝手に来て勝手を言ってるだけだろう」
「黙れ、ワシはギルドマスターだぞ、お前が悪いんだ、謝罪しろ」
「あんたギルドマスターなのか・・・謝罪って、俺は何もしてないぞ」
「だまれっ!冒険者なら資格をはく奪するぞ、早く謝罪しろ」
かなり強引な言い様で俺は困ってしまったが、それをまた止めてくれたのは訓練に参加していた人たちだった。
俺の前に出てくれて、男に出て行けと怒ってくれた。
「な、なぜワシが」
「当たり前だろう、彼は俺たちの為に訓練してくれた恩人だぞ」
「そうよ、無事訓練が終わって楽しんでいたのに、良い迷惑よ」
「さっさと出て行ってくださる、じゃないとあなたが困る事になりますわよ」
上位のPTから警告され、さすがにまずいと思ったのか、男は歯ぎしりして部屋を出て行ったよ。
変な奴がいなくなり、改めてお祝いが再開され、終わったのはその日の夜遅くだったよ。
「じゃあリューブさん、遠征の参加良い返事を待ってるぜ」
「楽しみにしているわね」
「ああ、出来るだけ前向きに考えるよ」
助けて貰い今回の事で仲良くなったから、子供たちの為にも人脈を持つことは大切と考えを改め、俺は上位冒険者たちの遠征に参加する約束を交わした。
メメルたちも参加するから、応用が出来てからとなるが、きっとそれまでには間に合うと、新たな期待をみんなに求めたんだ。
「それは楽しみだ、期待してるぜ」
訓練者と別れ俺たちも宿に戻ったんだが、子供たちが訓練をしたいとお願いしてきて、その目は徹夜して寝てない者の目ではなかった。
今回の事で火が付いたんだろうと、良い傾向なので俺は次の日に行う事を約束し、今日はゆっくり休むように伝えたよ。
「本当にお願いよリューブ師匠」
「ああ約束するよブラヌ、負けないくらい強くする」
「やったわ、楽しみにしてるわね」
子供たちは喜んでくれたが、ギルドから付けて来ている奴が数名いて、夜中に相手をする事が決定してた。
いつもの子供たちなら気付いても良いのだが、疲れていたようで部屋に入ってすぐに寝てしまった。
「疲れてたんだろうな」
訓練をしたいと言ったのも、そんなテンションだったのだろうっと、俺はコッソリと部屋を出てそいつらと対面することになったんだ。
「どうした?早く布団に座ってくれ、狭いのは我慢してくれよ」
「「「「「いやいやいや」」」」」
全員におかしいだろうっと、会議室にびっしりと敷かれた布団を指摘されたんだ。
しかし、今日の訓練は気絶する前提なので、椅子に座って行うと倒れた時怪我をする可能性があり、成功しても寝込むのでこれが一番効率的と解説した。
「だ、だからって」
「安心しろ、食事やトイレはギルドの職員が手伝ってくれる」
「そういう事じゃなくて・・・ああもう良いわよ」
エクスカリバーのキャベサ殿が諦めて布団に向かって行った事で、他のメンバーは不安を持ちながらも空いている布団に向かってくれた。
全員が布団に座るのを確認し、俺は指先に弾を作る様に指示を出したんだ。
「作るって、どうやるのよ」
「循環させている気を指先の外に出すイメージをしてみてくれ、そうすれば出来る様になる」
「そうなのね、随分簡単そうじゃない」
「説明は簡単だが、出来るかは分からないぞ」
やってみて初めて分かる事もあるんだが、今回それがはっきりと現実になった。
上位のPT6組の誰一人として起きている者は現れず、全員が布団に倒れたんだ。
「まだ5分も経ってないのに、こんなに辛いモノなんですねリューブさん」
「そうだぞマリューナ、それだけ無理をさせている」
「だから、リューブ師匠は寝ていても気の循環が出来る様に訓練してくれたんですね」
「そういう事だメメル、あれで体が慣れ放出しても直ぐに対応できるようになるんだ」
2段階くらいをすっ飛ばしているから仕方ないんだが、これで諦める者が出ない事を祈ったよ。
しかし、気絶から復活した者たちは、俺の不安を物ともせず放出を続けてくれた。
「すごい、みんな諦めないのね」
「これが上位のPTと言う事さ、みんなの勉強にもなるだろう?」
「確かに、あんな必死な感じはないかもしれないわ」
珍しくブラヌが褒めていて、復活しては倒れてしまう冒険者の意志は、子供たちに熱く伝わったんだ。
これなら行けるかと希望を持ったんだが、習得はそう簡単ではなく、その日は徹夜となった。
「うぅ~もうダメ~」
「キャベサ殿、まだ時間はあるから休憩しよう」
「うん、ありがとうおじさん」
「おじさんではなく名前で呼んでほしいな」
おじさんはちょっと傷つくので訂正してもらったが、他の者も挫ける寸前だった。
それも仕方のない事で、誰一人として成功していなかったからだ。
「まずいな、このままじゃ明日まで持たないぞ」
「どうするのよリューブ師匠、何とかしないとまずいじゃない」
「仕方ない、ちょっと空気を変える為の食べ物を作って来る、みんなは見ててくれ」
疲れた時は甘い物と言う事で、俺は隣の部屋に移動して紙を出したんだ。
現物生産紙と言う紙で、作りたい品の名を書けば魔力に応じて品物が出来上がる。
「170人分だからちょっと大変だが、収納紙にしまえば運べるし、成功させるにはこれしかないよな」
気を消費している中、更に魔力まで使い果たしてしまうが、紙作成スキルを見せる訳にはいかないから仕方なかった。
コツを教える為の【訓練紙】が使えれば楽なんだが、楽しみも必要と言う事で、プリンを持って部屋に戻り起きている者に渡して行ったんだ。
「良いのかしら?」
「これを食べて少し休憩すると良い、根を詰め過ぎてもダメだからな」
「それもそうね・・・いただくわ」
パクリと一口食べたキャベサは、疲労してる顔で笑顔を作ってくれて、俺も釣られてニコリとした。
感謝の言葉を貰ったが、美味しいの一言の方が嬉しくなり、他の人たちからも貰えて訓練をして良かったと思えたんだ。
「まだ終わってはいないが、みんなが元気になって良かった、少し仮眠しても良いんだぞ」
「そうもいかないわ、早く覚えないと今夜までしかないんでしょ」
「それはそうだが、休む事も時には必要だ、横になるだけでもしておくと良いキャベサ殿」
「ありがとう、あなたって優しいのね」
プリンを食べながら言われた言葉は、俺がここに来たばかりの頃に出会った仲間に良く言われたが、日本人なら当然の心遣いだった。
勧誘されそうな空気を断ち切る為、プリンを食べたそうにしてたメメルたちに何も言わずに渡したんだが、マリューナだけはプリンが普通ではない事に気づいたよ。
「これ、気が安定しますよね」
「そうなんだ、疲れているから失敗も多くなるからな、ここで一度回復させたかった」
「そういう事ですか、さすがですね」
「さすがと言うか、これしか出来なかったんだ」
スキルを隠して成功させる方法がそれしかなかっただけで、辛い事をさせてしまった事は申し訳ないと思っていた。
しかし、これで最終日は何とかなると確信を持てたので、無理をしているのを見ても止めずに見ていた。
「もう少し、あと少しなんだけど」
「まだ時間はあります、焦らずに行きましょうアマンサ様」
「そうね、ちょっと休憩しましょうか」
気の回復のおかげで気絶する事が少なくなり、余裕も生まれたみんなは順調に進めていて、その日の朝日を見る頃には出来る者が現れた。
出来る者が出て来ると後は早いモノで、朝食前に全員が覚える事が出来たんだ。
「これで俺の訓練は終わりだ、みんなよく頑張ったな」
「ありがとうリューブ殿、これで俺たちも先に進めるよ」
「一つ言っておくがマゼラン殿、今回初歩を習得しただけで、精進すればさらに強くなれるんだが、無理は禁物だからな」
「そうなのか、それは楽しみでもあるが気をつけるよ」
今後の訓練はしないと言いたかったんだが、強くなるために独身で訓練すると決めてくれたから、俺も出来る限りの事を手伝う提案をした。
そして、朝食は訓練の成功を祝う為の場になり、みんなと成功を祝って乾杯したんだが、そんな空気を壊す奴が会議室に入ってきたんだ。
「朝からこれは何の騒ぎだ、誰が許可した」
「誰だあんた?ギルドにはちゃんと許可を貰ってるぞ」
「お前が責任者か、何の騒ぎなんだこれは」
ここにいるのだからギルドの関係者だろうから、何で知らないのかと言いたかったが、気功術の訓練と説明したよ。
男は、祝いをするのが訓練かと怒ってきて、今すぐ止める様に言ってきたが、それに意見したのは俺ではなく訓練を受けた上位の冒険者たちだった。
「おいおいオッサン、楽しんでるのにやめてくれよ」
「なんだお前は、ワシを誰だと思っている」
「お前こそ俺たちを知らないのかよ、10つ星のフェニックスだぞ」
「な、何だとっ!」
驚く男は、他のメンバーにも視線を向け、自分が場違いなのを今理解した様で冷や汗を流し始めたよ。
しかし、退散する訳にもいかないのか、俺のせいだと責任を押し付けて来た。
「俺が何をしたんだよ、あんたが勝手に来て勝手を言ってるだけだろう」
「黙れ、ワシはギルドマスターだぞ、お前が悪いんだ、謝罪しろ」
「あんたギルドマスターなのか・・・謝罪って、俺は何もしてないぞ」
「だまれっ!冒険者なら資格をはく奪するぞ、早く謝罪しろ」
かなり強引な言い様で俺は困ってしまったが、それをまた止めてくれたのは訓練に参加していた人たちだった。
俺の前に出てくれて、男に出て行けと怒ってくれた。
「な、なぜワシが」
「当たり前だろう、彼は俺たちの為に訓練してくれた恩人だぞ」
「そうよ、無事訓練が終わって楽しんでいたのに、良い迷惑よ」
「さっさと出て行ってくださる、じゃないとあなたが困る事になりますわよ」
上位のPTから警告され、さすがにまずいと思ったのか、男は歯ぎしりして部屋を出て行ったよ。
変な奴がいなくなり、改めてお祝いが再開され、終わったのはその日の夜遅くだったよ。
「じゃあリューブさん、遠征の参加良い返事を待ってるぜ」
「楽しみにしているわね」
「ああ、出来るだけ前向きに考えるよ」
助けて貰い今回の事で仲良くなったから、子供たちの為にも人脈を持つことは大切と考えを改め、俺は上位冒険者たちの遠征に参加する約束を交わした。
メメルたちも参加するから、応用が出来てからとなるが、きっとそれまでには間に合うと、新たな期待をみんなに求めたんだ。
「それは楽しみだ、期待してるぜ」
訓練者と別れ俺たちも宿に戻ったんだが、子供たちが訓練をしたいとお願いしてきて、その目は徹夜して寝てない者の目ではなかった。
今回の事で火が付いたんだろうと、良い傾向なので俺は次の日に行う事を約束し、今日はゆっくり休むように伝えたよ。
「本当にお願いよリューブ師匠」
「ああ約束するよブラヌ、負けないくらい強くする」
「やったわ、楽しみにしてるわね」
子供たちは喜んでくれたが、ギルドから付けて来ている奴が数名いて、夜中に相手をする事が決定してた。
いつもの子供たちなら気付いても良いのだが、疲れていたようで部屋に入ってすぐに寝てしまった。
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