99 / 132
3章 1年2学期
99話 いつもと違う休みの風景
しおりを挟む
「ケリーお嬢様、いかがですか?」
朝食の味を聞いて来るブランネ、わたくしはとても美味しいと返してベーコンを一口食べましたわ。
「このベーコンも美味しいですわ、いつもと違う気がしますわね」
「さすがケリーお嬢様、今日は特別な物なんですよ」
ブランネが少し興奮して説明してきますが、どうやらアレシャスからの贈り物だそうですわよ。
それを聞き、料理に視線が向かない人はいませんわ。
「ね、ねぇブランネ、これってなんの肉ですの?」
「普通に猛牛の肉ですよお嬢様」
「そ、そうですのね」
意外にも普通の答えにホッとしたわたくしでしたが、それは大間違いでしたのよ。
味が良かったのはそれのせいで、なんと塩が特殊なモノが使われていたのですわ。
「カブト岩塩・・・ほんとですの?」
「嘘なんてつきませんよお嬢様、塩が良く染み込み、味がとても良くなっています」
「そ、そうですわね、とても美味しいですわ」
朝から疲れたくないわたくしは、もう考えるのを止めて食事を進めたのですわ。
それが例え、カブトムカデという5つ星モンスターの背中で取れる、高級な岩塩であってもです。
「それは良かったです、この卵もすごく濃厚で、これがまた凄い素材で」
「そそそ、それよりもブランネ、今日の予定を教えてくださいまし」
朝からこれ以上驚きたくなかったわたくしは、話を逸らす事にしましたの。
ブランネは予定を話てくれましたけど、いったい何の卵だったのか、美味しいスクランブルエッグを食べて唸ってしまいます。
「今日はイサベラ様たちとお買い物です」
「この味の濃さ、確実にコッコウではありませんわよね」
「ケリーお嬢様?」
そう言えば、今日はお買い物の予定だったと、悩んでいた気持ちが吹き飛びましたわ。
楽しいお買い物の為にも食事を進め、イサベラたちが来るまでお茶を飲みます。
「このお茶、いつもと違いますわね」
「さすがケリーお嬢様ですね、これは品種改良をしたダンジョン産の茶葉です」
止める間もなかったですが、それほど驚く事ではなかったので、ホッとしたわたくしですわ。
お茶請けもアレシャスに貰った品で、クッキーと言うそうですわ。
「なんにしても、美味しいですし良いですわ」
「そうですね、アレシャス様と仲良くなったおかげで、秘密の品が貰い放題です」
「秘密と言いますと、あの使用人たちの中で話題のあれですわね」
1学期の最初の頃から起きた謎で、何処からか使用人の部屋に届けられる美味な品です。
あれもアレシャスだったのかと思いましたけど、考えれば分かる事でしたわね。
「ケリー様、お待たせしました」
「買い物に行きましょ~う」
「マリアルははしゃぎすぎ。アタシは・・・出来ればアレシャスの装備が見たいかな」
アレシャスを誘うのは良い案だったので、わたくしたちは男子寮に向かい、寮長にアレシャスを呼んでもらいましたわ。
少しして現れた彼は、笑顔がとても生き生きしていましたわ。
「おはよう、どうしたのかな?」
「アレシャス買い物行こうよ」
「そ、それと装備を見せて」
遅れてしまったわたくしは、暇ならと付け足してお誘いしましたわ。
アレシャスにも用事があるはずなので、無理しない様にと遠慮したのですわ。
「今日は予定が無いから行けるよ、シャンティも一緒だけど良いのかな?」
「全然気にしませんわよ、むしろいてもらった方が良いですわ。じゃ、じゃあ行きますわよ」
正門の馬車に乗り、わたくしたちは王都の貴族区にあるお店に向かいましたの。
言うまでもなく、馬車の中ではライラに装備を見せて、マリアルにはクレープを渡してくれましたわ。
「これもすごい、ブルードラゴンの鱗だわ」
「こっちも美味しいよ、アレシャスお代わり」
「ちょっとふたりとも、もう少し遠慮しなさいよ」
イサベラが止めて来れますが、わたくしはお茶を飲み微笑ましいと思って見ていましたの。
そう言っているイサベラも、お茶がとても気に入っていて、それ以上は言わずひ楽しんでいますわ。
「このお茶も美味しい。この茶はどこで売ってるんだアレシャス」
「それはねイザベラ、まだどこにもないよ。淹れるのが上手くなったねシャンティ」
「ありがとうございます」
メイドを褒めるのは、わたくしもする事ですけど、アレシャスはメイドを撫でてしまっています。
これがまた嬉しそうな笑顔をしてて、撫でる側も撫でられてる方もですから、わたくしもイサベラも止められないのですわ。
「茶葉の出所を聞きたいんだが」
「あれは入れないわよイサベラ」
「そうですね」
とても落ち込むイサベラですが、それはクレープを食べれないマリアルや、装備を変えられ落ち込むライラと同じに見えましたわ。
わたくしだけ無いのですけど、アレシャスに求めるのはさすがにまずいのですわ。
「わたくしは宝石が好きなのです。流石に宝石を求めるなんて、結婚相手くらいですわよね」
わたくしの求めている物は、それだけ取得できないモノなのですわ。
服を見て、イサベラたちに合う宝石を想像するだけでも、わたくしは楽しいのですわよ。
「ケリーは服は見ないの?」
「わたくしは良いのです。あなたこそ、メイドは良いのですかアレシャス」
離れた席で見ていたわたくしに声を掛け、隣に座ってきましたが、アレシャスもメイドに服を選んでいたのですわ。
「そうだけど、僕とは違ってケリーは女性でしょ?」
「そうですけど、わたくしは見てる方が好きなのですわよ」
「そうなんだね、まぁ楽しいなら良いけどさ」
アレシャスはメイドに視線を動かしたのですが、どことなく暗い顔をします。
何か理由があるのかとジッと見てしまい、アレシャスの呟きを聞いてしまったのですわ。
「い、今なんて言いましたのアレシャス」
「え?」
「あなた今、あのドレスには青い宝石の付いたネックレスが合うと言いましたわよね?」
わたくしも思っていた事で、アレシャスは頷いてきましたわ。
他にもイサベラたちには何が合うのかと聞いてみると、アレシャスはしっかりと答えてきました。
「やっぱり赤ですわよねぇ~」
「そうだね、イサベラには赤が合うだろうね。他には紫とかかな?」
「そうですわねぇ~」
「ちょっと付けてもらう?」
えっ!?っと、わたくしは振り向き、立ち上がるアレシャスを追うように視線を動かしたのです。
イサベラは一言二言アレシャスと話すと、ネックレスを受け取り首に付けましたの。そして、わたくしの前に立ち見せてくれましたわ。
「け、ケリー様・・・どうでしょうか?」
「え、ええ・・・とても綺麗で、似合っていますわ」
「ほ、ほんとですか!?」
イサベラは驚いている感じで、アレシャスの方を振り向いて走って行きます。
どうしてそんなに急ぐのかと、わたくしは不思議でしたが、それは次に来たマリアルがサークレットを頭に乗せて来て分かったのですわ。
「ケリー様、どうですかね」
「ええ、似合っていますわよマリアル」
「えへへ~じゃあ次も付けてきますね」
「え!?」
どういう事?っと思う前に、ライラが黄色い宝石の付いたネックレスを付けてきましたの。
流石のわたくしも状況が分かりました。アレシャスは、わたくしを楽しませてくれているのですわ。
「ちょっと待ってくださいまし」
「どうしましたケリー様?」
「イサベラが似合い過ぎてるからじゃない?・・・もしかして、マリアル似合わなかったですか?」
「ジッとしてれば似合ってるわよマリアル。あなたは素材は良いからね」
ライラが指摘した事で、マリアルはニッコリしていますけど、わたくしが言いたいのはそんな事ではありませんわよ。
今、少し離れて3人と同じ様に宝石を付けているメイドの傍で、ニコニコ~っとしている男が問題なのですわ。
「そのアクセサリーはアレシャスが用意したのですわよね?」
「そうですね、ケリー様に見せる様にと、まだまだこの鞄に入っています」
「収納鞄なのは分かりますわ。でも、そちらのアクセサリーの造形は見た事がありませんのよ」
わたくしが知らない造りのアクセサリーがあるはずないのです。
わたくしは、趣味で沢山のモノを見てきましたから断言できますわ。
「ちょっと、あの男を呼んで来てください」
「「「わ、わかりました!」」」
3人は飛び上がって急いでアレシャスの元に走ります。ですがわたくしは怒っているわけではありませんのよ。
何処にあの素晴らしい品が売っているのか、それが知りたいのですわ。
「ケリー様、連れてきました」
「ケリーどうしたの?もしかしてつまらなかった?」
「アレシャス、とても楽しかったですわ。ですけど、先ほどの品は一体どこで手に入りますの」
「ああ~それは売ってないんだよ」
どうして!!っと思う前に、わたくしは馬車での事を思い出したのです。
つまりはアレシャスが作ったという事で、わたくしの欲しい物が出来た瞬間でしたわ。
帰りの馬車では、わたくしも楽しくアクセサリーを見る事が出来て、更にわたくしに似合いそうなネックレスをプレゼントされましたの。
「い、良いのですかアレシャス」
「今日誘ってくれたから、そのお礼だよケリー」
また誘ってと言ってくれたのも嬉しかったですけど、わたくしはネックレスに夢中でしたわ。
朝食の味を聞いて来るブランネ、わたくしはとても美味しいと返してベーコンを一口食べましたわ。
「このベーコンも美味しいですわ、いつもと違う気がしますわね」
「さすがケリーお嬢様、今日は特別な物なんですよ」
ブランネが少し興奮して説明してきますが、どうやらアレシャスからの贈り物だそうですわよ。
それを聞き、料理に視線が向かない人はいませんわ。
「ね、ねぇブランネ、これってなんの肉ですの?」
「普通に猛牛の肉ですよお嬢様」
「そ、そうですのね」
意外にも普通の答えにホッとしたわたくしでしたが、それは大間違いでしたのよ。
味が良かったのはそれのせいで、なんと塩が特殊なモノが使われていたのですわ。
「カブト岩塩・・・ほんとですの?」
「嘘なんてつきませんよお嬢様、塩が良く染み込み、味がとても良くなっています」
「そ、そうですわね、とても美味しいですわ」
朝から疲れたくないわたくしは、もう考えるのを止めて食事を進めたのですわ。
それが例え、カブトムカデという5つ星モンスターの背中で取れる、高級な岩塩であってもです。
「それは良かったです、この卵もすごく濃厚で、これがまた凄い素材で」
「そそそ、それよりもブランネ、今日の予定を教えてくださいまし」
朝からこれ以上驚きたくなかったわたくしは、話を逸らす事にしましたの。
ブランネは予定を話てくれましたけど、いったい何の卵だったのか、美味しいスクランブルエッグを食べて唸ってしまいます。
「今日はイサベラ様たちとお買い物です」
「この味の濃さ、確実にコッコウではありませんわよね」
「ケリーお嬢様?」
そう言えば、今日はお買い物の予定だったと、悩んでいた気持ちが吹き飛びましたわ。
楽しいお買い物の為にも食事を進め、イサベラたちが来るまでお茶を飲みます。
「このお茶、いつもと違いますわね」
「さすがケリーお嬢様ですね、これは品種改良をしたダンジョン産の茶葉です」
止める間もなかったですが、それほど驚く事ではなかったので、ホッとしたわたくしですわ。
お茶請けもアレシャスに貰った品で、クッキーと言うそうですわ。
「なんにしても、美味しいですし良いですわ」
「そうですね、アレシャス様と仲良くなったおかげで、秘密の品が貰い放題です」
「秘密と言いますと、あの使用人たちの中で話題のあれですわね」
1学期の最初の頃から起きた謎で、何処からか使用人の部屋に届けられる美味な品です。
あれもアレシャスだったのかと思いましたけど、考えれば分かる事でしたわね。
「ケリー様、お待たせしました」
「買い物に行きましょ~う」
「マリアルははしゃぎすぎ。アタシは・・・出来ればアレシャスの装備が見たいかな」
アレシャスを誘うのは良い案だったので、わたくしたちは男子寮に向かい、寮長にアレシャスを呼んでもらいましたわ。
少しして現れた彼は、笑顔がとても生き生きしていましたわ。
「おはよう、どうしたのかな?」
「アレシャス買い物行こうよ」
「そ、それと装備を見せて」
遅れてしまったわたくしは、暇ならと付け足してお誘いしましたわ。
アレシャスにも用事があるはずなので、無理しない様にと遠慮したのですわ。
「今日は予定が無いから行けるよ、シャンティも一緒だけど良いのかな?」
「全然気にしませんわよ、むしろいてもらった方が良いですわ。じゃ、じゃあ行きますわよ」
正門の馬車に乗り、わたくしたちは王都の貴族区にあるお店に向かいましたの。
言うまでもなく、馬車の中ではライラに装備を見せて、マリアルにはクレープを渡してくれましたわ。
「これもすごい、ブルードラゴンの鱗だわ」
「こっちも美味しいよ、アレシャスお代わり」
「ちょっとふたりとも、もう少し遠慮しなさいよ」
イサベラが止めて来れますが、わたくしはお茶を飲み微笑ましいと思って見ていましたの。
そう言っているイサベラも、お茶がとても気に入っていて、それ以上は言わずひ楽しんでいますわ。
「このお茶も美味しい。この茶はどこで売ってるんだアレシャス」
「それはねイザベラ、まだどこにもないよ。淹れるのが上手くなったねシャンティ」
「ありがとうございます」
メイドを褒めるのは、わたくしもする事ですけど、アレシャスはメイドを撫でてしまっています。
これがまた嬉しそうな笑顔をしてて、撫でる側も撫でられてる方もですから、わたくしもイサベラも止められないのですわ。
「茶葉の出所を聞きたいんだが」
「あれは入れないわよイサベラ」
「そうですね」
とても落ち込むイサベラですが、それはクレープを食べれないマリアルや、装備を変えられ落ち込むライラと同じに見えましたわ。
わたくしだけ無いのですけど、アレシャスに求めるのはさすがにまずいのですわ。
「わたくしは宝石が好きなのです。流石に宝石を求めるなんて、結婚相手くらいですわよね」
わたくしの求めている物は、それだけ取得できないモノなのですわ。
服を見て、イサベラたちに合う宝石を想像するだけでも、わたくしは楽しいのですわよ。
「ケリーは服は見ないの?」
「わたくしは良いのです。あなたこそ、メイドは良いのですかアレシャス」
離れた席で見ていたわたくしに声を掛け、隣に座ってきましたが、アレシャスもメイドに服を選んでいたのですわ。
「そうだけど、僕とは違ってケリーは女性でしょ?」
「そうですけど、わたくしは見てる方が好きなのですわよ」
「そうなんだね、まぁ楽しいなら良いけどさ」
アレシャスはメイドに視線を動かしたのですが、どことなく暗い顔をします。
何か理由があるのかとジッと見てしまい、アレシャスの呟きを聞いてしまったのですわ。
「い、今なんて言いましたのアレシャス」
「え?」
「あなた今、あのドレスには青い宝石の付いたネックレスが合うと言いましたわよね?」
わたくしも思っていた事で、アレシャスは頷いてきましたわ。
他にもイサベラたちには何が合うのかと聞いてみると、アレシャスはしっかりと答えてきました。
「やっぱり赤ですわよねぇ~」
「そうだね、イサベラには赤が合うだろうね。他には紫とかかな?」
「そうですわねぇ~」
「ちょっと付けてもらう?」
えっ!?っと、わたくしは振り向き、立ち上がるアレシャスを追うように視線を動かしたのです。
イサベラは一言二言アレシャスと話すと、ネックレスを受け取り首に付けましたの。そして、わたくしの前に立ち見せてくれましたわ。
「け、ケリー様・・・どうでしょうか?」
「え、ええ・・・とても綺麗で、似合っていますわ」
「ほ、ほんとですか!?」
イサベラは驚いている感じで、アレシャスの方を振り向いて走って行きます。
どうしてそんなに急ぐのかと、わたくしは不思議でしたが、それは次に来たマリアルがサークレットを頭に乗せて来て分かったのですわ。
「ケリー様、どうですかね」
「ええ、似合っていますわよマリアル」
「えへへ~じゃあ次も付けてきますね」
「え!?」
どういう事?っと思う前に、ライラが黄色い宝石の付いたネックレスを付けてきましたの。
流石のわたくしも状況が分かりました。アレシャスは、わたくしを楽しませてくれているのですわ。
「ちょっと待ってくださいまし」
「どうしましたケリー様?」
「イサベラが似合い過ぎてるからじゃない?・・・もしかして、マリアル似合わなかったですか?」
「ジッとしてれば似合ってるわよマリアル。あなたは素材は良いからね」
ライラが指摘した事で、マリアルはニッコリしていますけど、わたくしが言いたいのはそんな事ではありませんわよ。
今、少し離れて3人と同じ様に宝石を付けているメイドの傍で、ニコニコ~っとしている男が問題なのですわ。
「そのアクセサリーはアレシャスが用意したのですわよね?」
「そうですね、ケリー様に見せる様にと、まだまだこの鞄に入っています」
「収納鞄なのは分かりますわ。でも、そちらのアクセサリーの造形は見た事がありませんのよ」
わたくしが知らない造りのアクセサリーがあるはずないのです。
わたくしは、趣味で沢山のモノを見てきましたから断言できますわ。
「ちょっと、あの男を呼んで来てください」
「「「わ、わかりました!」」」
3人は飛び上がって急いでアレシャスの元に走ります。ですがわたくしは怒っているわけではありませんのよ。
何処にあの素晴らしい品が売っているのか、それが知りたいのですわ。
「ケリー様、連れてきました」
「ケリーどうしたの?もしかしてつまらなかった?」
「アレシャス、とても楽しかったですわ。ですけど、先ほどの品は一体どこで手に入りますの」
「ああ~それは売ってないんだよ」
どうして!!っと思う前に、わたくしは馬車での事を思い出したのです。
つまりはアレシャスが作ったという事で、わたくしの欲しい物が出来た瞬間でしたわ。
帰りの馬車では、わたくしも楽しくアクセサリーを見る事が出来て、更にわたくしに似合いそうなネックレスをプレゼントされましたの。
「い、良いのですかアレシャス」
「今日誘ってくれたから、そのお礼だよケリー」
また誘ってと言ってくれたのも嬉しかったですけど、わたくしはネックレスに夢中でしたわ。
0
お気に入りに追加
125
あなたにおすすめの小説
異世界で穴掘ってます!
KeyBow
ファンタジー
修学旅行中のバスにいた筈が、異世界召喚にバスの全員が突如されてしまう。主人公の聡太が得たスキルは穴掘り。外れスキルとされ、屑の外れ者として抹殺されそうになるもしぶとく生き残り、救ってくれた少女と成り上がって行く。不遇といわれるギフトを駆使して日の目を見ようとする物語
スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活
昼寝部
ファンタジー
この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。
しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。
そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。
しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。
そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。
これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。
転生弁護士のクエスト同行記 ~冒険者用の契約書を作ることにしたらクエストの成功率が爆上がりしました~
昼から山猫
ファンタジー
異世界に降り立った元日本の弁護士が、冒険者ギルドの依頼で「クエスト契約書」を作成することに。出発前に役割分担を明文化し、報酬の配分や責任範囲を細かく決めると、パーティ同士の内輪揉めは激減し、クエスト成功率が劇的に上がる。そんな噂が広がり、冒険者は誰もが法律事務所に相談してから旅立つように。魔王討伐の最強パーティにも声をかけられ、彼の“契約書”は世界の運命を左右する重要要素となっていく。
前世で八十年。今世で二十年。合わせて百年分の人生経験を基に二週目の人生を頑張ります
京衛武百十
ファンタジー
俺の名前は阿久津安斗仁王(あくつあんとにお)。いわゆるキラキラした名前のおかげで散々苦労もしたが、それでも人並みに幸せな家庭を築こうと仕事に精を出して精を出して精を出して頑張ってまあそんなに経済的に困るようなことはなかったはずだった。なのに、女房も娘も俺のことなんかちっとも敬ってくれなくて、俺が出張中に娘は結婚式を上げるわ、定年を迎えたら離婚を切り出されれるわで、一人寂しく老後を過ごし、2086年4月、俺は施設で職員だけに看取られながら人生を終えた。本当に空しい人生だった。
なのに俺は、気付いたら五歳の子供になっていた。いや、正確に言うと、五歳の時に危うく死に掛けて、その弾みで思い出したんだ。<前世の記憶>ってやつを。
今世の名前も<アントニオ>だったものの、幸い、そこは中世ヨーロッパ風の世界だったこともあって、アントニオという名もそんなに突拍子もないものじゃなかったことで、俺は今度こそ<普通の幸せ>を掴もうと心に決めたんだ。
しかし、二週目の人生も取り敢えず平穏無事に二十歳になるまで過ごせたものの、何の因果か俺の暮らしていた村が戦争に巻き込まれて家族とは離れ離れ。俺は難民として流浪の身に。しかも、俺と同じ難民として戦火を逃れてきた八歳の女の子<リーネ>と行動を共にすることに。
今世では結婚はまだだったものの、一応、前世では結婚もして子供もいたから何とかなるかと思ったら、俺は育児を女房に任せっきりでほとんど何も知らなかったことに愕然とする。
とは言え、前世で八十年。今世で二十年。合わせて百年分の人生経験を基に、何とかしようと思ったのだった。
ステータスブレイク〜レベル1でも勇者と真実の旅へ〜
緑川 つきあかり
ファンタジー
この世界には周期的に魔王が誕生する。
初代勇者が存在した古から遍く人々に畏怖の象徴として君臨し続ける怪物。
それは無数の魔物が巣食う、世界の中心地に忽然と出現し、クライスター星全土に史上、最も甚大な魔力災害を齎したとされている。
そんな異世界に不可解に召喚されてから激動の数年間を終え、辺境の村に身を潜めていた青年、国枝京介ことレグルス・アイオライトは突然、謎の来訪者を迎えることとなった。
失踪した先代と当代の過去と現在が交差し、次第に虚偽と真実が明らかになるにつれて、暗雲が立ち込めていった京介たち。
遂に刃に火花を散らした末、満身創痍の双方の間に望まぬ襲来者の影が忍び寄っていた。
そして、今まで京介に纏わりついていた最高値に達していたステータスが消失し、新たなる初期化ステータスのシーフが付与される。
剣と魔法の世界に存在し得ない銃器類。それらを用いて戦意喪失した当代勇者らを圧倒。最後の一撃で塵も残さず抹消される筈が、取り乱す京介の一言によって武器の解体と共に襲来者は泡沫に霧散し、姿を消してしまう。
互いの利害が一致した水と油はステータスと襲来者の謎を求めて、夜明けと新たな仲間と出逢い、魔王城へと旅をすることとなった。
元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。
王宮で汚職を告発したら逆に指名手配されて殺されかけたけど、たまたま出会ったメイドロボに転生者の技術力を借りて反撃します
有賀冬馬
ファンタジー
王国貴族ヘンリー・レンは大臣と宰相の汚職を告発したが、逆に濡れ衣を着せられてしまい、追われる身になってしまう。
妻は宰相側に寝返り、ヘンリーは女性不信になってしまう。
さらに差し向けられた追手によって左腕切断、毒、呪い状態という満身創痍で、命からがら雪山に逃げ込む。
そこで力尽き、倒れたヘンリーを助けたのは、奇妙なメイド型アンドロイドだった。
そのアンドロイドは、かつて大賢者と呼ばれた転生者の技術で作られたメイドロボだったのだ。
現代知識チートと魔法の融合技術で作られた義手を与えられたヘンリーが、独立勢力となって王国の悪を蹴散らしていく!
俺だけ✨宝箱✨で殴るダンジョン生活
双葉 鳴|◉〻◉)
ファンタジー
俺、“飯狗頼忠(めしく よりただ)”は世間一般で【大ハズレ】と呼ばれるスキル【+1】を持つ男だ。
幸運こそ100と高いが、代わりに全てのステータスが1と、何をするにもダメダメで、ダンジョンとの相性はすこぶる悪かった。
しかし世の中には天から二物も三物ももらう存在がいる。
それが幼馴染の“漆戸慎(うるしどしん)”だ。
成績優秀、スポーツ万能、そして“ダンジョンタレント”としてクラスカースト上位に君臨する俺にとって目の上のたんこぶ。
そんな幼馴染からの誘いで俺は“宝箱を開ける係”兼“荷物持ち”として誘われ、同調圧力に屈して渋々承認する事に。
他にも【ハズレ】スキルを持つ女子3人を引き連れ、俺たちは最寄りのランクEダンジョンに。
そこで目の当たりにしたのは慎による俺TUEEEEE無双。
寄生上等の養殖で女子達は一足早くレベルアップ。
しかし俺の筋力は1でカスダメも与えられず……
パーティは俺を置いてズンズンと前に進んでしまった。
そんな俺に訪れた更なる不運。
レベルが上がって得意になった女子が踏んだトラップによる幼馴染とのパーティ断絶だった。
一切悪びれずにレベル1で荷物持ちの俺に盾になれと言った女子と折り合いがつくはずもなく、俺たちは別行動をとる事に……
一撃もらっただけで死ぬ場所で、ビクビクしながらの行軍は悪夢のようだった。そんな中響き渡る悲鳴、先程喧嘩別れした女子がモンスターに襲われていたのだ。
俺は彼女を囮に背後からモンスターに襲いかかる!
戦闘は泥沼だったがそれでも勝利を収めた。
手にしたのはレベルアップの余韻と新たなスキル。そしてアイアンボックスと呼ばれる鉄等級の宝箱を手に入れて、俺は内心興奮を抑えきれなかった。
宝箱。それはアイテムとの出会いの場所。モンスタードロップと違い装備やアイテムが低い確率で出てくるが、同時に入手アイテムのグレードが上がるたびに設置されるトラップが凶悪になる事で有名である。
極限まで追い詰められた俺は、ここで天才的な閃きを見せた。
もしかしてこのトラップ、モンスターにも向けられるんじゃね?
やってみたら案の定効果を発揮し、そして嬉しい事に俺のスキルがさらに追加効果を発揮する。
女子を囮にしながらの快進撃。
ステータスが貧弱すぎるが故に自分一人じゃ何もできない俺は、宝箱から出したアイテムで女子を買収し、囮役を引き受けてもらった。
そして迎えたボス戦で、俺たちは再び苦戦を強いられる。
何度削っても回復する無尽蔵のライフ、しかし激戦を制したのは俺たちで、命からがら抜け出したダンジョンの先で待っていたのは……複数の記者のフラッシュだった。
クラスメイトとの別れ、そして耳を疑う顛末。
俺ができるのは宝箱を開けることくらい。
けどその中に、全てを解決できる『鍵』が隠されていた。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる