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3章 1年1学期後半

54話 マンネリ化解消

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「ふぅ~今日も快勝だね」


あれだけ苦戦していたエンシェントとの戦いも、今の僕たちは余裕でクリアできるようになり、今は人数も減らして戦っています。


「次はニャンコマジシャンたち、頑張れ」
「「「「「ニャー!」」」」」


遠くからのニャンコたちほ魔法は、あの大きなマウンテンを消滅させた。
麒麟の時も、防御魔法を纏い雷をものともせずに倒したんだ。


「あるじぃ~持って来たにゃよぉ~」
「ありがとミィミ」


何キロもある肉をしまっている時、10mの核を持ち上げているネコたちを撫で、核を収納した僕は最近ちょっとつまらないと感じています。


「あの時残してたエンシェントたちも討伐したし、ちょっと緊張感がないかな」


ただ戦うだけの作業になっていると感じてて、訓練のおかげだけど、このままじゃいけないと僕は思うんだよ。


「よしっ!ここはもっと難易度を上げないとね」
「「「「「にゃにゃ!?」」」」」


僕のその言葉を聞き、猫たちは尻尾をボサッと膨らませてしまった。
またあの怖い戦いが始まると震えだし、嫌がってくる。でも、僕はそこまでの戦いを求めてなくて、緊張感のある戦いがしたいだけです。


「さて、それの為の会議をしようか」
「「「「「ナァ~ゴ」」」」」


嫌そうな鳴き声を発して来たネコたちと、久しぶりの全員参加になって怪しんでるみんな、もっと喜んで欲しいと僕は先に伝えたよ。


「そんな顔しないでよみんな、これは挑戦だよ」
「しかし主、エンシェントの2頭討伐は流石に拙者たちでも」
「そうにゃよますたぁ~怖いにゃ~」


みんな意見を言うようになったと、僕は嬉しくて泣きそうだけど、しっかりとした対策をみんなに説明したんだ。
まずは相対してるモンスターを選び、麒麟と氷のドラゴン【ネルブリザード】です。


「2体と言ってもね、相対してるから逆に遭遇すんだよみんな」


ニヤニヤしてダンジョンに入って行き、最初に遭遇したのは麒麟でした。
急いで倒そうとスライム騎士達は剣を抜いたけど、そこに雪が降って来て、あっといつ間に吹雪になったんだ。


「こんな事今までなかったニャ」
「まずいニャよ」


みんなは慌て出したから、僕は一喝して落ち着かせた。
こんな緊張感が欲しかったと、僕は嬉しくて仕方ないよ。


「良いかいみんな、ます落ち着く事が大切だ、相手の動きを見て戦うよ」


敵は1体じゃないから、正面ばかりに気を取られてもいられない。
いつもの様に闘気を溜めて倒すには、それなりに集中する必要があるけど、それをしないで倒すのが今回の目的です。


「みんな、特技は初級だけたからね」
「「「「「うえっ!?」」」」」


領域も集中も使わず倒す、前の僕たちに戻っての戦いは、みんな嫌がった様に苦戦してます。


「でも、誰も脱落しない、僕たちは確実に強くなってるよ」


それも確認したかった事で、初級のスキルだけでどこまで出来るのかを見たかった。
充分な結果が出て、僕はとても嬉しくなり、刀を抜いて麒麟に近づきます。


「主っ!!」


みんなの心配する声が聞こえたけど、今の僕には雷は遅く感じて避ける事が出来た。
スキルを使ってないのに、僕は領域に入り集中してる。


「向かって来る雷も怖くないや」


雷を斬り麒麟の目の前まで来た僕は、すれ違う時に刀を麒麟に優しく当てた。
麒麟はそれを受け倒れて消滅して行き、みんなはそれを見て声にならないくらい驚き動く事を忘れてた。


「みんな、まだ敵はいるよ、油断しないで」


吹雪はまだ収まらず、麒麟が居なくなった事で激しさを増して来た、みんなもそれには気付いてて、武器を構える姿勢に力が入ってた。
みんなはまだ分かってないんだと、精神修行を考えたね。


「その前にアイツを倒す事が先だけど、1体なら余裕なんだよね」


既にみんなは押し始め、相手はボロボロになっていき、刺激にはなったと次の相手を決めたんだ。
次はゴールドドラゴンとプラチナドラゴン、どちらも手強い相手で、連戦にみんなは反対したよ。


「ダメージはそうでもないし、まだ時間も早い。みんなは訓練と挑戦どっちが良い?」


究極の選択っと誰かが口にしたけど、僕たちに必要なのはそれなんだ。
時間の凝縮したダンジョンで鍛えた僕たちだからこその悩みで、もう強敵と呼べる存在はいないんだ。


「そ、その二つなら、挑戦でお願いいたす」
「流石ピエール、他の意見はあるかな?」


誰も反対はしないので、僕たちは挑戦に向かう。みんなの足取りは重く、楽しくなさそうなので、ここで僕は提案します。
この戦いが終わったら、みんなで好きな物を食べて休もうと提案した。一気にみんなの足取りが軽くなり、今日は祭りだっと掛け声が上がります。


「まだ始まってもいないのに、そんなに楽しみなの?」
「それはそうにゃ」
「主の手料理は格別ですからな」


みんながうんうん頷くけど、僕はそんなに変わった料理は出してないんだ。
きっと素材が良いんだと、みんなには言うけど、誰も信じてくれません。


「まぁやる気が上がるのは良い事だよ」


仕方ないので、僕は今回頑張る事にした。
みんなに美味しい料理を提供するぞっと、目的のモンスターと対峙した。



「金と銀の飛竜、やっぱり迫力が違うね」


銅の剣を持つ手が震えて来る程の存在感で、さぁ行くよっとみんなに声をかけたんだ。
だけど、みんなの視線は僕の手に集まっていて、誰も戦いの準備を始めない。


「何してるのみんな、行くよ」
「「「「「は、はい」」」」」


覇気のない返事が返って来る中、僕は銅の剣を金色の翼を斬り落とした。
みんなから嘘っ!!と声を貰ったね。


「これくらいで驚かないでよ、みんなにもやって貰うからな」
「「「「「げっ!?」」」」」


その訓練が待っていると、みんな嫌がったね。
強度のかなり劣る装備でこれが出来るから、僕は装備を下げたんだ。


「今のは流石に上手く行きすぎたけど、このっ!」


ドラゴンの皮膚の中で、翼は柔らかな部位だったから斬れた。
次に頭を狙ったけど、体勢を崩す程度だったんだ。


「強度がないから仕方けど、まだまだって事かな」


銅の剣も折れてしまったし、僕もまだまだ精進が足りないと、次は訓練優先だとみんなに声を掛けた。


「嫌にゃー」
「そうだな、あれは地獄だ」


訓練はきついモノで、決して僕が厳しいと言う訳じゃないよ。
みんなのやる気は、そこから更に上がったけど、僕をチラチラと見て来て僕は落ち着かない。


「ギャオー!」
「やばっ!」


そのせいでもあるけど、僕はプラチナドラゴンの尻尾攻撃を受け岩に激突したよ。


「いてて、久しぶりのダメージだね」


油断禁物と汚れをはたいて立ち上がり、みんなは無事かと見上げた。
そこには頑張って戦うみんなの姿があった。何だかみんなは、攻撃に当たらない様に必死に見えた。


「やっぱりみんな強くなった」


訓練の内容がそんなに嫌なのか、みんな必死です。
そんなになの?と、僕はちょっと引いたね。


「僕の訓練、もう少し考えないといけないね」


僕の弱点でもあったのかもしれないと反省した僕は、盾を取り出し皆の援護に回り守っていった。
みんなは死んでも戻って来るけど、それでも僕は皆を守りたいと思った。


「マンネリとか思ったけど、強くなるのにそんな考えじゃダメだね」


強くなるために必死過ぎたのかもしれません。
これからは伸び伸びと訓練をして行き、みんなとももっと仲良くなっていきます。


「その為には、まずはどんな料理を作るかだね」


金と銀の飛龍はとても美味しいと、肉に見えて来た飛龍だけど、丸焼きは芸がないと考えに考えて、トロトロに煮込むビーフシチューを作る事にしました。
本来は堅い肉が良いのだけど、飛龍の肉は使いたいので頑張って作ろうと、みんなに作るモノを宣言したんだ。


「やった!」
「美味しそうだニャ~」


みんなは雄叫びの様に嬉しさを叫び、それを聞いた飛龍たちが怯えだした。
食べ物を見る目で見られれば誰でもそうなると、僕も張り切って盾を使った。


「「「「「ニャニャ~ン、ニャンニャン」」」」」


倒す頃には喜ぶみんなが変わったダンスを踊っていて、そんなに楽しみなのかとちょっと戸惑ったね。


「でも、みんなが喜んでくれるなら、僕も頑張るよ」


ドロップ品を回収し、僕たちはその日お祭りの様な食事会を行った。ここにシャンティたちも招きたいと、今後の楽しみを計画します。
そう言えば、まだ協力する冒険者と会ってないと、その時はまだまだ先だとガッカリです。
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