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2章 発展競争
25話 山の国フェリトス
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1月かけて、俺たちは目的の国の国境に着いたが、切り立った山の間に門があり、兵士が守るだけの簡単な国境で、見張り台も駐屯地もなくて不安になっよ。
これで平気なのかと思って傭兵証を見せて通ったが、馬車に見えない車なのに、そいつらは中さえも見ないで素通り同然だった、ほんとに警戒心がないと心配になって来る。
「まあ、楽だからいいんだけど、もう少し何かあるだろう」
「良いじゃないジルベルト、楽なのは良い事だよ」
頭に乗ってるシャルーが、髪を引っ張り俺のマネをしてくる。運転席でハンドルを握っているからシャルーに止めさせることが出来ないで耐えていた。
ここに来るまでの国では、領地の所々で馬車の中を見せる必要があった。その為1階は見た目通りの大きさに調整され、上に続く階段を隠していたんだ。
どうせ見つからないのだからいいじゃんっとシャルーは言ってくるが、ここでの発展方法は他と違う、とても考える必要があると頭を抱えてしまった。
「いつものシャルーなら怒るところだろう、このままじゃ外に流出し放題だぞ」
「まあそうなるね、でもジルベルトだって準備してたじゃん」
それは当然だとシャルーに言い返した。その為に途中の国でも色々していて、食料の生産を増やす事が出来る様になっていて、世間では旅商人の様な変わった傭兵団として有名になったんだ。
襲ってくる良からぬ奴らは、こちらが馬車1台の少数と思っていたわけだが、本当は300人以上の傭兵隊で瞬殺してやった。
途中で雇った子供たちもいたが、それもあって変わった馬車が有名にもなった。そのせいだと思いたいが、それでも中は確認しないとダメだろうと、狭い山道を運転しながらダメ出しを口にしたよ。
「ちょっちょっとジルベルト、崖が!!」
通っている山道は車間ギリギリの崖もあり、頭の上のシャルーが怖がって髪を引っ張る。お前は飛べるだろうと突っ込みながらもゆっくりと前進させていく。
俺の腕に馬車の中にいるみんなの命が掛かっているが、戦争でもそうだとかなり重くのしかかって来るのを感じているよ。
断崖絶壁の山ばかりだと感想を口にしつつ進んで行くと、やっと開けた場所に出る、そこには都市が建設されていてとても綺麗だった、石を使った作りの建物がとても味を出していたよ。
「山に囲まれた場所なだけはあるな」
「海も近いのに、漁に力を注げないのは、それのせいね」
シャルーが言いたいのは森が無いから木材が足りないと言う事で、シャルーがそれならばと設計図を書きに飛んで行く。それと交代してミーシュが隣に来たが、モジモジとして落ち着かずにいた、さすがの俺も気付いているよ。
だが俺もどうすれば良いのか分からず重い空気が流れる、話掛ける事が出来ればいいんだが、シャルーと違い話題がない。その空気のままに俺は都市の横を通り過ぎる。
「ジルベルト、どうして王都に入らないの?」
「簡単だよミーシュ、あそこでやる事は俺たちには無い、俺たちの目的は海にあるんだ」
この国には木材が不足している、それは生活で使うくらいで精いっぱいなほどで、船を作ったり家を建てたり出来ないくらいだ。
王都を横切ると、その先に見えていた山に差し掛かり森が広がっていた。足りないと言ってもないわけではないとミーシュに説明した。しかし全部を切り倒したらお終いなのは言うまでもなく、ミーシュはそこに行き着いた。
だから俺は山を登らず、海岸沿いを進む道を選んだ、山のふもとには村や街が見え海岸沿いにはそれはない、まったく勿体ないと思ってしまう。
「でも、1つはあるのよね?」
「さすがミーシュだな、となりの国との交易都市が俺たちの目的地だ」
鳥の足が3本に別れる位置、そこに海上交易都市のミューランがある。色とりどりの石を使った建物が海と良い感じで合っていて、竜宮城とか言われても疑わないかもしれないと、よく分かってないミーシュに感想を伝えた。
都市の入り口で並びながら景色を楽しむが、海はとても澄んでいて太陽の光を反射してキラキラと輝き飽きる事はない。建物をとても綺麗で素晴らしいんだが船は見えず、海岸には誰もいない状態だ。
「観光地にはうってつけじゃないか、勿体ないな」
「ジルベルト、このご時世では誰も観光なんてしませんよ」
なんて勿体ないんだと、ミーシュの目をジッと見て突っ込んでしまった。彼女は真っ赤になってしまうが俺はそれを考えず、どうしてなんだと肩を掴んで揺するほど興奮してしまった。ミーシュがフラフラになるまでそれは続き、門番の声が窓の外で聞こえて俺は我に返ったんだ、傭兵証を見せて通ったがしばらく視線が痛かったぞ。
「すまないミーシュ」
「いえ、自分はあなたと一緒で嬉しいです」
助手席からミーシュは俺の肩に頭を乗せて来る、恋人ならここでキスでもするんだろうが、俺にそんな度胸はない。数名からアピールを受けているが、いまだに誰ともそう言った関係にはなっていない、どうすれば良いのか分からないんだ。
誰か教えてくれと、ミーシュの頭をなでるだけにとどまっている俺は、目的の傭兵ギルドに馬車を止めた。降りるのは俺とミーシュだけで、他のメンバーは中で待機となる。
「何度も思いますけどジルベルト、どうして全員で出ないのですか?」
「手続きが面倒だし、大人数の傭兵が入ったと分かると、ろくでもない奴らが近づいて来るだろ」
戦争の準備をしているとか言われる可能性もあるし、ギルドの資金が不足してしまう可能性もある。それにここにいる傭兵たちの仕事を取ってしまう事にもなるんだ。
人数が多いと世間体も考えないといけなくなり、ギルドに入っても説明をしなくてはいけないが、俺は入り口で驚き止まってしまう。中は職員以外いなかったんだ、今は昼時で混んでない時間なのかと受付に向かう。
受付には露出の多い服を着た女性たちが座っていた、ミーシュが俺の腰を抓って来るが、別に見てはいないぞ。
「どうでしょうね、鼻の下が伸びてるみたいに見えましたよ」
そんな事はないと俺は反論だ、チャンミーに比べればそれほどでもないし、あいつは下着で俺にくっ付いて来る、それに負けじと他のメンバーも頑張ったりしてくる、だから受付の女性たち位なら普通に見えるぞ。
耐性が付き過ぎていると、ミーシュのそんなつぶやきをスルーして女性に仕事の要望を始めた。
「海の開拓ですか?」
何を言ってるんだと受付の女性たちに見られてしまうが説得にはいる。魚介を獲ったり船を作ったりと、全部をひっくるめた要望をすると、どうやら分かってもらえないらしい。
海系で何かないかと聞き直してみるが、職員さんは荷物運びの依頼を出してくる、定期便の船が来た時の仕事だ。
俺とミーシュはそっちじゃないと突っ込んでしまった。そもそもミンミントウとの交易で、何を運搬してるんだと疑問を持って聞いてしまったよ、海の物を取ってないとか信じられないぞ。
「山ばかりなので、主に鉱石を運んでいます、重いので人手は欲しいんですよ」
「それは分かりますけど、鉱石が取れる山よりも海の方が近いじゃないか」
「そう言われましても、木材はミンミントウ国でも高いですし、我が国では暖炉などの燃料でギリギリです」
山の木を伐りつくさないだけ考えられてはいるが、それ以上に研究を進めなさすぎだと言い返した、鉱石だって石炭も取れるだろう。
もしかしたらそっちも捨てているのかもしれないと不安要素が増えたぞ。これはほんとに勿体ないと違う作戦に出る事にする、ギルドを出て選手交代だ。
「頼んだぞキョーカ」
「サンセット様、よろしくお願いします」
「「ジィ~~」」
ふたりには、ギルドに海系の仕事を斡旋してもらう為に、馬車で交代してもらった。しかしふたりは俺とミーシュをジッと見て来る、何だと思って聞いてみると、随分仲が良いとか言って来たぞ。
確かに要請の内容を二人で考えてはいた、しかしそれだけで他は何もしていない、最近みんなが敏感過ぎると注意したぞ。
「だけどなぁ~」
「そうですよジルベルト、あなたは皆の愛しの方なのです、そこを自覚してください」
ギルドに入って行くサンセットにそこまで言われてしまう。しかし俺だって気付いていないわけじゃない、どうすれば良いのか分からないんだ。
女性陣に聞いたのなら、分かりきった答えが待っているし、唯一の男性仲間のキョーカに聞いた事はあったが、答えは同じだった。
ここに来るまでにも、雇っている傭兵は増えたが、全員が女性で頭が痛くなってしまったぞ。男がろくでもない奴らすぎて声すら掛けられなかったのも痛い。
「あぁ~誰か良い男はいないのかよ」
「ジルベルト、その発言は危ないですよ」
知らない人が聞いたら男好きだと思われると指摘され、それはかなりあぶない人だと注意された。そんなに困ってるのなら自分をとか言ってくるミーシュの手を引っ張り、要請が受理されるまでの間に街の散策に向かう。
デートだとミーシュは嬉しそうだが、これも調査の為で、ミーシュを特別扱いしているわけではない。きっと帰ったらみんなに言われるだろうが、そのせいで誰にも手を出せないんだ。
これで平気なのかと思って傭兵証を見せて通ったが、馬車に見えない車なのに、そいつらは中さえも見ないで素通り同然だった、ほんとに警戒心がないと心配になって来る。
「まあ、楽だからいいんだけど、もう少し何かあるだろう」
「良いじゃないジルベルト、楽なのは良い事だよ」
頭に乗ってるシャルーが、髪を引っ張り俺のマネをしてくる。運転席でハンドルを握っているからシャルーに止めさせることが出来ないで耐えていた。
ここに来るまでの国では、領地の所々で馬車の中を見せる必要があった。その為1階は見た目通りの大きさに調整され、上に続く階段を隠していたんだ。
どうせ見つからないのだからいいじゃんっとシャルーは言ってくるが、ここでの発展方法は他と違う、とても考える必要があると頭を抱えてしまった。
「いつものシャルーなら怒るところだろう、このままじゃ外に流出し放題だぞ」
「まあそうなるね、でもジルベルトだって準備してたじゃん」
それは当然だとシャルーに言い返した。その為に途中の国でも色々していて、食料の生産を増やす事が出来る様になっていて、世間では旅商人の様な変わった傭兵団として有名になったんだ。
襲ってくる良からぬ奴らは、こちらが馬車1台の少数と思っていたわけだが、本当は300人以上の傭兵隊で瞬殺してやった。
途中で雇った子供たちもいたが、それもあって変わった馬車が有名にもなった。そのせいだと思いたいが、それでも中は確認しないとダメだろうと、狭い山道を運転しながらダメ出しを口にしたよ。
「ちょっちょっとジルベルト、崖が!!」
通っている山道は車間ギリギリの崖もあり、頭の上のシャルーが怖がって髪を引っ張る。お前は飛べるだろうと突っ込みながらもゆっくりと前進させていく。
俺の腕に馬車の中にいるみんなの命が掛かっているが、戦争でもそうだとかなり重くのしかかって来るのを感じているよ。
断崖絶壁の山ばかりだと感想を口にしつつ進んで行くと、やっと開けた場所に出る、そこには都市が建設されていてとても綺麗だった、石を使った作りの建物がとても味を出していたよ。
「山に囲まれた場所なだけはあるな」
「海も近いのに、漁に力を注げないのは、それのせいね」
シャルーが言いたいのは森が無いから木材が足りないと言う事で、シャルーがそれならばと設計図を書きに飛んで行く。それと交代してミーシュが隣に来たが、モジモジとして落ち着かずにいた、さすがの俺も気付いているよ。
だが俺もどうすれば良いのか分からず重い空気が流れる、話掛ける事が出来ればいいんだが、シャルーと違い話題がない。その空気のままに俺は都市の横を通り過ぎる。
「ジルベルト、どうして王都に入らないの?」
「簡単だよミーシュ、あそこでやる事は俺たちには無い、俺たちの目的は海にあるんだ」
この国には木材が不足している、それは生活で使うくらいで精いっぱいなほどで、船を作ったり家を建てたり出来ないくらいだ。
王都を横切ると、その先に見えていた山に差し掛かり森が広がっていた。足りないと言ってもないわけではないとミーシュに説明した。しかし全部を切り倒したらお終いなのは言うまでもなく、ミーシュはそこに行き着いた。
だから俺は山を登らず、海岸沿いを進む道を選んだ、山のふもとには村や街が見え海岸沿いにはそれはない、まったく勿体ないと思ってしまう。
「でも、1つはあるのよね?」
「さすがミーシュだな、となりの国との交易都市が俺たちの目的地だ」
鳥の足が3本に別れる位置、そこに海上交易都市のミューランがある。色とりどりの石を使った建物が海と良い感じで合っていて、竜宮城とか言われても疑わないかもしれないと、よく分かってないミーシュに感想を伝えた。
都市の入り口で並びながら景色を楽しむが、海はとても澄んでいて太陽の光を反射してキラキラと輝き飽きる事はない。建物をとても綺麗で素晴らしいんだが船は見えず、海岸には誰もいない状態だ。
「観光地にはうってつけじゃないか、勿体ないな」
「ジルベルト、このご時世では誰も観光なんてしませんよ」
なんて勿体ないんだと、ミーシュの目をジッと見て突っ込んでしまった。彼女は真っ赤になってしまうが俺はそれを考えず、どうしてなんだと肩を掴んで揺するほど興奮してしまった。ミーシュがフラフラになるまでそれは続き、門番の声が窓の外で聞こえて俺は我に返ったんだ、傭兵証を見せて通ったがしばらく視線が痛かったぞ。
「すまないミーシュ」
「いえ、自分はあなたと一緒で嬉しいです」
助手席からミーシュは俺の肩に頭を乗せて来る、恋人ならここでキスでもするんだろうが、俺にそんな度胸はない。数名からアピールを受けているが、いまだに誰ともそう言った関係にはなっていない、どうすれば良いのか分からないんだ。
誰か教えてくれと、ミーシュの頭をなでるだけにとどまっている俺は、目的の傭兵ギルドに馬車を止めた。降りるのは俺とミーシュだけで、他のメンバーは中で待機となる。
「何度も思いますけどジルベルト、どうして全員で出ないのですか?」
「手続きが面倒だし、大人数の傭兵が入ったと分かると、ろくでもない奴らが近づいて来るだろ」
戦争の準備をしているとか言われる可能性もあるし、ギルドの資金が不足してしまう可能性もある。それにここにいる傭兵たちの仕事を取ってしまう事にもなるんだ。
人数が多いと世間体も考えないといけなくなり、ギルドに入っても説明をしなくてはいけないが、俺は入り口で驚き止まってしまう。中は職員以外いなかったんだ、今は昼時で混んでない時間なのかと受付に向かう。
受付には露出の多い服を着た女性たちが座っていた、ミーシュが俺の腰を抓って来るが、別に見てはいないぞ。
「どうでしょうね、鼻の下が伸びてるみたいに見えましたよ」
そんな事はないと俺は反論だ、チャンミーに比べればそれほどでもないし、あいつは下着で俺にくっ付いて来る、それに負けじと他のメンバーも頑張ったりしてくる、だから受付の女性たち位なら普通に見えるぞ。
耐性が付き過ぎていると、ミーシュのそんなつぶやきをスルーして女性に仕事の要望を始めた。
「海の開拓ですか?」
何を言ってるんだと受付の女性たちに見られてしまうが説得にはいる。魚介を獲ったり船を作ったりと、全部をひっくるめた要望をすると、どうやら分かってもらえないらしい。
海系で何かないかと聞き直してみるが、職員さんは荷物運びの依頼を出してくる、定期便の船が来た時の仕事だ。
俺とミーシュはそっちじゃないと突っ込んでしまった。そもそもミンミントウとの交易で、何を運搬してるんだと疑問を持って聞いてしまったよ、海の物を取ってないとか信じられないぞ。
「山ばかりなので、主に鉱石を運んでいます、重いので人手は欲しいんですよ」
「それは分かりますけど、鉱石が取れる山よりも海の方が近いじゃないか」
「そう言われましても、木材はミンミントウ国でも高いですし、我が国では暖炉などの燃料でギリギリです」
山の木を伐りつくさないだけ考えられてはいるが、それ以上に研究を進めなさすぎだと言い返した、鉱石だって石炭も取れるだろう。
もしかしたらそっちも捨てているのかもしれないと不安要素が増えたぞ。これはほんとに勿体ないと違う作戦に出る事にする、ギルドを出て選手交代だ。
「頼んだぞキョーカ」
「サンセット様、よろしくお願いします」
「「ジィ~~」」
ふたりには、ギルドに海系の仕事を斡旋してもらう為に、馬車で交代してもらった。しかしふたりは俺とミーシュをジッと見て来る、何だと思って聞いてみると、随分仲が良いとか言って来たぞ。
確かに要請の内容を二人で考えてはいた、しかしそれだけで他は何もしていない、最近みんなが敏感過ぎると注意したぞ。
「だけどなぁ~」
「そうですよジルベルト、あなたは皆の愛しの方なのです、そこを自覚してください」
ギルドに入って行くサンセットにそこまで言われてしまう。しかし俺だって気付いていないわけじゃない、どうすれば良いのか分からないんだ。
女性陣に聞いたのなら、分かりきった答えが待っているし、唯一の男性仲間のキョーカに聞いた事はあったが、答えは同じだった。
ここに来るまでにも、雇っている傭兵は増えたが、全員が女性で頭が痛くなってしまったぞ。男がろくでもない奴らすぎて声すら掛けられなかったのも痛い。
「あぁ~誰か良い男はいないのかよ」
「ジルベルト、その発言は危ないですよ」
知らない人が聞いたら男好きだと思われると指摘され、それはかなりあぶない人だと注意された。そんなに困ってるのなら自分をとか言ってくるミーシュの手を引っ張り、要請が受理されるまでの間に街の散策に向かう。
デートだとミーシュは嬉しそうだが、これも調査の為で、ミーシュを特別扱いしているわけではない。きっと帰ったらみんなに言われるだろうが、そのせいで誰にも手を出せないんだ。
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