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1章 天職が不遇
16話 捕虜の扱い
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「さっさと入れ!!」っと、敵の兵士に背中を押され、私は牢屋の奥に突き飛ばされた。それを見てミーシュが声を上げ、あろうことか敵兵にタックルした。
敵兵は外に飛ばされ地面に倒れたが、ミーシュは他の兵士に殴られ倒れてしまう。そのまま踏みつけられるミーシュを私は身を身を挺して庇った、数回は踏みつけられたが、その状態で謝罪の言葉を何度も叫ぶと、兵士たちの踏みつけはなんとか止まった。
「サンセット様!!ご無事ですかサンセット様!!」
牢にいた部下が叫び、他の牢からも私を心配する声が響いた。牢内の敵兵は黙れと部下に言い放ち、外の奴らは怒鳴りながら鉄格子を棒で叩いて黙らせようとした。部下たちはそれでも止めず、牢屋に入って止めて見ろと煽り始める。手を縛られた状態では勝てるわけないが、それでも皆は叫んだんだ、だから私はまずいと焦って部下に止めるように叫んだ。
部下たちは私の声を聞くと直ぐに静かになり、敵兵も静かになった事で暴力には移らず、牢から出て鍵を掛けその場を離れていく。ホッとした私は、ミーシュが無事なのか声を掛けたんだ。
「いたたた、何とか無事ですよサンセット様」
「まったく、あなたは無茶をして、私の身を案じてくれるのは護衛として正しいのだろうが、あれしきで死なれては困るぞミーシュ」
「勿体ないお言葉有難うございます。ですが自分の命はサンセット様に捧げています」
命を賭けるにしても、今はその時じゃないと言いたいが、ミーシュはボロボロでフラフラしていた。手を縛られていなければ支える事が出来たんだが、今の私にはそれも出来ない。
折角砦の情報を話したのにこれでは意味がない。どうにかならないのかと思った時、私はあの少年の顔を思い浮かべた。
「彼なら話を聞いてくれるかもしれない、そうは思わないかミーシュ」
私たちの強襲に待ち構えていた部隊にいた彼は、あの時たった1人で私たちの所に来た、あれはとても勇気のいる行いだ。ミーシュはそれを聞いても無理だと言うが、捕虜の扱いはどこも同じだと、冷たい床に座り部下たちに何やら話している。
私を守れと部下に言っているのは聞こえずとも分かった。これだから私は急ぎ話をした、見習いの少年に言っても意味はないかもしれない、しかし責任者とはまだ話せていないのだ。
上層部と話せなければ、私たちはこのまま暴力を受けるだろう。もう一度彼に頼みたいと、牢の外に視線を向け願ったよ。
「ここに来てくれないだろうか?」
遠くに視線を向けることで、私は誰よりも早く気付くことが出来た。ほんとは遠くの人影を彼かもしれないと期待したんだ、しかしそれは無かった。
歩いて来るのは少年ではなく、嫌な目をした男たちだった。どんどんと増えて来るそいつらの目的は分かっている。
捕虜には良くある事だと、そいつらから離れる様に牢の反対側に移動する。自分たちはこれから違う暴力を受けようとしているんだ。
「良い女がいるじゃないか、オレはこいつにするぜ」
「まてまて、順番だぞ」
鉄格子の向こう側で、男たちが舌なめずりをして見てきて、私は背中がゾクっとしたよ。ミーシュが私の前に来て守ってくれるが、男たちは喜ぶだけだ。
牢屋の入り口に回り始めるそいつらを見て、他の牢屋の部下たちは止めろと叫んだ。自分たちが相手だと煽り自分たちが犠牲になろうと考えているんだ。しかし男たちは私を標的にして変えなかったよ。
「く、来るなら来いクソヤローども」
「そそそ、そうよ!!サンセット様に触れる前に噛みついてやる」
ミーシュが前に出ると、部下たち4人も私を守ってくれた。さっきの話し合いが生きているんだろうが、男たちも引くことはないようで、余裕で笑って近づいて来る。
こちらが腕を縛られてるせいもあるだろうが、それでもミーシュたちは蹴りを入れたり必至で抵抗した。しかし男たちは蹴り受け止めるか躱してきた、更に悪い事にミーシュたちを押し倒した。私よりも先に味見とか言い出したんだ。
「止めろ!!お前たちの相手は私だろう」
男たちはこちらを振り向いて来たが、待ってろと言って標的をミーシュたちから変えない。もうみんなが襲われるのを止められない、こうなったら実力で止めてやると、私はミーシュを抑えてる男の1人に突撃した。
注目させる為だから誰でも良かったが、私の突撃を受けたにも関わらず、男は先ほどの兵士のように吹き飛ばず動かなかった。こんなにも無力なのかと泣きそうだ。
「自分から来るなんてな、おいザルト!こっちの女を押させておけ」
「ズルいぞローソン、オイもそいつとやりてぇぞ」
4人で1人を抑えていた男たちが1人ずつ私に近づいて来る。ミーシュたちは抵抗するが、1人減った程度では動けない様で私を呼ぶ事しかできないでいた。
だがしかし、私の作戦は成功している、1人減った事と私が注目されたから、ミーシュたちが暴力を振るわれず、男たちもただこちらを見ているだけだ。
さて、私の純潔はここで散ってしまうだろうが、私に悔いはない。ミーシュたちまで純潔を失う事はないんだと覚悟した。
「私が全員を相手する、だから部下たちには手を出すな」
「言うじゃないか、気に入ったぜ。だがなぁ~それはまず無理だ」
ここにいるのは20人だから、1人では無理だと言って来た。やって見なければ分からないっ!!私は大声で否定した。しかし言い終わると同時に男が私の服を掴み力の限り引っ張ったんだ、服は破かれ私は裸になってしまう。男はもう一度言ってみろと睨んできて、私は男の顔を見て声が出なくなってしまった。
私が情けないばかりに、ミーシュたちも同じ様に服を破かれ始める。私たちはもうおしまいだと、足に力が入らなくなり冷たい床に座り込んでしまった。もうダメだと私は涙が出て止まらなかったよ。
「ほらな、これしきでそうなるんだ、20人とか相手になんて出来ないぜ。まぁせいぜい楽しませてくれよ」
男の手で顎を上げられ、抵抗も出来ないで泣き顔をさらした。悔しいがこいつが正しいと、私は力が出ない。もうなにもかもお終いだ。
ミーシュたちが私の名を叫んでいるが、それもどこか遠くのモノに聞こえた。
「っち、諦めやがったなこいつ、それじゃ楽しめないだろうが?」
目の前の男はシラけた顔をして私から視線を外した。しかし男の最後の言葉は、つまらないと感じているモノではなく、疑問を浮かべているモノだったんだ。
私の後ろにその疑問の答えはあるのかも知れないが、今の私に振り向く力はない。
男の手が顎から離れると、私は下を向き前のめりに倒れるだけだった。何やら騒がしくなっているが、私にそれを確認する力は残っていなかったよ。
「お前らっ!!誰の許しでこんな事している!!」
何処かで聞いた男性の声が聞こえた。それと同時に鉄がきしむ音もして来て、それから男たちが騒ぎだした。顔を上げなくても何かが起きているのが分かった。
ウルグスがどうとか、イヤルド様の隊だとか聞こえ、男性の声は「ふざけるな!!」と余計怒っている男性の声は私の直ぐ横で聞こえ、暖かな布が私を包んだんだ。
そこで私は顔を上げる事が出来た、そして希望の光を見たんだ。私の前に彼が立って守ってくれた。
「彼女たちを管理するのはササージュだっ!!こんな事ササージュは許してないぞ」
「何を怒ってるのか知らないが、これは尋問の延長だ。捕虜の口を軽くするのはこれに限るんだよ、そんな事も知らないのかガキ」
男の言葉を聞き、彼は最後通告だと男たちに立ち去る様に命令したんだ。それが気に入らなかったのか、男たちは笑いながら彼を取り囲んだ、そして全員で殴り掛かったんだ。
ミーシュたちは目を手で隠し、私も同じ様にして見る事が出来なかった。私たちのせいで彼にまで被害が出てしまったと、後悔が押し寄せ怖くて見れなかった。
「あぁ~あ、素直に立ち去ってれば、この後の地獄を受けなかったのにねぇ~」
急な女性の声に手を外すと、そこには赤い髪の男性が立っていた。聞き間違いだったと、男性に言葉の意味を聞こうとしたが、男たちの声に遮られたよ。
どうして当たらねぇーんだっと男たちは叫ぶが、その光景を見ればだれもが男たちと同じ意見になる事だろう。
男たちの拳が当たるはずなのに、彼の身体をすり抜け空振りに終わる。どうしてそうなるのか、見てても分からない。
「ど、どうしてなんだ!?君なら分かるか?」
「あれはな、ジルベルトの本体じゃないんだ、そう見えてるだけの残像なんだ」
彼の動きが早すぎで残像が残ると、赤髪の男性が説明してくれた。それほどの速さで動いているのかと、この目で見ていても信じられなかった。
赤髪の男性に手を貸して貰い、私は彼の戦いを立ち上がりながら観戦した。そんな私を赤毛の男性は、曲がった鉄格子の間から外に出る様に肩を押してくる。その間も彼に対する攻撃は続き、私は後ろを振り返って心配した。彼は男たちを無視して移動を始め、ミーシュに布を着せてくれたのだ。
ミーシュの視線は彼に釘付けになり、他の者たちに布を渡そうと移動しても目は離さなかった。その間も男たちは攻撃を止めない、背中から攻撃をしてるのに当たらないんだ。
「はぁっはぁっはぁっ」
「おいおいどうしたよ?チビの俺に当てたいんだろ、ほらここだぞ?」
男たちは疲れて攻撃を止めたんだが、彼はそんな男たちの前に立ち、ザワと自分の頬を指差して見せる。当てて見ろと挑発をされ、男たちは怒りの拳を振るった。しかしそれが彼に当たる事はなく空を切ったよ。
敵兵は外に飛ばされ地面に倒れたが、ミーシュは他の兵士に殴られ倒れてしまう。そのまま踏みつけられるミーシュを私は身を身を挺して庇った、数回は踏みつけられたが、その状態で謝罪の言葉を何度も叫ぶと、兵士たちの踏みつけはなんとか止まった。
「サンセット様!!ご無事ですかサンセット様!!」
牢にいた部下が叫び、他の牢からも私を心配する声が響いた。牢内の敵兵は黙れと部下に言い放ち、外の奴らは怒鳴りながら鉄格子を棒で叩いて黙らせようとした。部下たちはそれでも止めず、牢屋に入って止めて見ろと煽り始める。手を縛られた状態では勝てるわけないが、それでも皆は叫んだんだ、だから私はまずいと焦って部下に止めるように叫んだ。
部下たちは私の声を聞くと直ぐに静かになり、敵兵も静かになった事で暴力には移らず、牢から出て鍵を掛けその場を離れていく。ホッとした私は、ミーシュが無事なのか声を掛けたんだ。
「いたたた、何とか無事ですよサンセット様」
「まったく、あなたは無茶をして、私の身を案じてくれるのは護衛として正しいのだろうが、あれしきで死なれては困るぞミーシュ」
「勿体ないお言葉有難うございます。ですが自分の命はサンセット様に捧げています」
命を賭けるにしても、今はその時じゃないと言いたいが、ミーシュはボロボロでフラフラしていた。手を縛られていなければ支える事が出来たんだが、今の私にはそれも出来ない。
折角砦の情報を話したのにこれでは意味がない。どうにかならないのかと思った時、私はあの少年の顔を思い浮かべた。
「彼なら話を聞いてくれるかもしれない、そうは思わないかミーシュ」
私たちの強襲に待ち構えていた部隊にいた彼は、あの時たった1人で私たちの所に来た、あれはとても勇気のいる行いだ。ミーシュはそれを聞いても無理だと言うが、捕虜の扱いはどこも同じだと、冷たい床に座り部下たちに何やら話している。
私を守れと部下に言っているのは聞こえずとも分かった。これだから私は急ぎ話をした、見習いの少年に言っても意味はないかもしれない、しかし責任者とはまだ話せていないのだ。
上層部と話せなければ、私たちはこのまま暴力を受けるだろう。もう一度彼に頼みたいと、牢の外に視線を向け願ったよ。
「ここに来てくれないだろうか?」
遠くに視線を向けることで、私は誰よりも早く気付くことが出来た。ほんとは遠くの人影を彼かもしれないと期待したんだ、しかしそれは無かった。
歩いて来るのは少年ではなく、嫌な目をした男たちだった。どんどんと増えて来るそいつらの目的は分かっている。
捕虜には良くある事だと、そいつらから離れる様に牢の反対側に移動する。自分たちはこれから違う暴力を受けようとしているんだ。
「良い女がいるじゃないか、オレはこいつにするぜ」
「まてまて、順番だぞ」
鉄格子の向こう側で、男たちが舌なめずりをして見てきて、私は背中がゾクっとしたよ。ミーシュが私の前に来て守ってくれるが、男たちは喜ぶだけだ。
牢屋の入り口に回り始めるそいつらを見て、他の牢屋の部下たちは止めろと叫んだ。自分たちが相手だと煽り自分たちが犠牲になろうと考えているんだ。しかし男たちは私を標的にして変えなかったよ。
「く、来るなら来いクソヤローども」
「そそそ、そうよ!!サンセット様に触れる前に噛みついてやる」
ミーシュが前に出ると、部下たち4人も私を守ってくれた。さっきの話し合いが生きているんだろうが、男たちも引くことはないようで、余裕で笑って近づいて来る。
こちらが腕を縛られてるせいもあるだろうが、それでもミーシュたちは蹴りを入れたり必至で抵抗した。しかし男たちは蹴り受け止めるか躱してきた、更に悪い事にミーシュたちを押し倒した。私よりも先に味見とか言い出したんだ。
「止めろ!!お前たちの相手は私だろう」
男たちはこちらを振り向いて来たが、待ってろと言って標的をミーシュたちから変えない。もうみんなが襲われるのを止められない、こうなったら実力で止めてやると、私はミーシュを抑えてる男の1人に突撃した。
注目させる為だから誰でも良かったが、私の突撃を受けたにも関わらず、男は先ほどの兵士のように吹き飛ばず動かなかった。こんなにも無力なのかと泣きそうだ。
「自分から来るなんてな、おいザルト!こっちの女を押させておけ」
「ズルいぞローソン、オイもそいつとやりてぇぞ」
4人で1人を抑えていた男たちが1人ずつ私に近づいて来る。ミーシュたちは抵抗するが、1人減った程度では動けない様で私を呼ぶ事しかできないでいた。
だがしかし、私の作戦は成功している、1人減った事と私が注目されたから、ミーシュたちが暴力を振るわれず、男たちもただこちらを見ているだけだ。
さて、私の純潔はここで散ってしまうだろうが、私に悔いはない。ミーシュたちまで純潔を失う事はないんだと覚悟した。
「私が全員を相手する、だから部下たちには手を出すな」
「言うじゃないか、気に入ったぜ。だがなぁ~それはまず無理だ」
ここにいるのは20人だから、1人では無理だと言って来た。やって見なければ分からないっ!!私は大声で否定した。しかし言い終わると同時に男が私の服を掴み力の限り引っ張ったんだ、服は破かれ私は裸になってしまう。男はもう一度言ってみろと睨んできて、私は男の顔を見て声が出なくなってしまった。
私が情けないばかりに、ミーシュたちも同じ様に服を破かれ始める。私たちはもうおしまいだと、足に力が入らなくなり冷たい床に座り込んでしまった。もうダメだと私は涙が出て止まらなかったよ。
「ほらな、これしきでそうなるんだ、20人とか相手になんて出来ないぜ。まぁせいぜい楽しませてくれよ」
男の手で顎を上げられ、抵抗も出来ないで泣き顔をさらした。悔しいがこいつが正しいと、私は力が出ない。もうなにもかもお終いだ。
ミーシュたちが私の名を叫んでいるが、それもどこか遠くのモノに聞こえた。
「っち、諦めやがったなこいつ、それじゃ楽しめないだろうが?」
目の前の男はシラけた顔をして私から視線を外した。しかし男の最後の言葉は、つまらないと感じているモノではなく、疑問を浮かべているモノだったんだ。
私の後ろにその疑問の答えはあるのかも知れないが、今の私に振り向く力はない。
男の手が顎から離れると、私は下を向き前のめりに倒れるだけだった。何やら騒がしくなっているが、私にそれを確認する力は残っていなかったよ。
「お前らっ!!誰の許しでこんな事している!!」
何処かで聞いた男性の声が聞こえた。それと同時に鉄がきしむ音もして来て、それから男たちが騒ぎだした。顔を上げなくても何かが起きているのが分かった。
ウルグスがどうとか、イヤルド様の隊だとか聞こえ、男性の声は「ふざけるな!!」と余計怒っている男性の声は私の直ぐ横で聞こえ、暖かな布が私を包んだんだ。
そこで私は顔を上げる事が出来た、そして希望の光を見たんだ。私の前に彼が立って守ってくれた。
「彼女たちを管理するのはササージュだっ!!こんな事ササージュは許してないぞ」
「何を怒ってるのか知らないが、これは尋問の延長だ。捕虜の口を軽くするのはこれに限るんだよ、そんな事も知らないのかガキ」
男の言葉を聞き、彼は最後通告だと男たちに立ち去る様に命令したんだ。それが気に入らなかったのか、男たちは笑いながら彼を取り囲んだ、そして全員で殴り掛かったんだ。
ミーシュたちは目を手で隠し、私も同じ様にして見る事が出来なかった。私たちのせいで彼にまで被害が出てしまったと、後悔が押し寄せ怖くて見れなかった。
「あぁ~あ、素直に立ち去ってれば、この後の地獄を受けなかったのにねぇ~」
急な女性の声に手を外すと、そこには赤い髪の男性が立っていた。聞き間違いだったと、男性に言葉の意味を聞こうとしたが、男たちの声に遮られたよ。
どうして当たらねぇーんだっと男たちは叫ぶが、その光景を見ればだれもが男たちと同じ意見になる事だろう。
男たちの拳が当たるはずなのに、彼の身体をすり抜け空振りに終わる。どうしてそうなるのか、見てても分からない。
「ど、どうしてなんだ!?君なら分かるか?」
「あれはな、ジルベルトの本体じゃないんだ、そう見えてるだけの残像なんだ」
彼の動きが早すぎで残像が残ると、赤髪の男性が説明してくれた。それほどの速さで動いているのかと、この目で見ていても信じられなかった。
赤髪の男性に手を貸して貰い、私は彼の戦いを立ち上がりながら観戦した。そんな私を赤毛の男性は、曲がった鉄格子の間から外に出る様に肩を押してくる。その間も彼に対する攻撃は続き、私は後ろを振り返って心配した。彼は男たちを無視して移動を始め、ミーシュに布を着せてくれたのだ。
ミーシュの視線は彼に釘付けになり、他の者たちに布を渡そうと移動しても目は離さなかった。その間も男たちは攻撃を止めない、背中から攻撃をしてるのに当たらないんだ。
「はぁっはぁっはぁっ」
「おいおいどうしたよ?チビの俺に当てたいんだろ、ほらここだぞ?」
男たちは疲れて攻撃を止めたんだが、彼はそんな男たちの前に立ち、ザワと自分の頬を指差して見せる。当てて見ろと挑発をされ、男たちは怒りの拳を振るった。しかしそれが彼に当たる事はなく空を切ったよ。
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