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3章 平和への第一歩
60話 パジャマパーティーと謁見?
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「あのぉ~ラリーファ、この衣装はいったい?」
ビクトールがすごく不思議そうにパジャマをつまんでいます、そしてメリーナとキャミカルとメリシアもです、唯一ミサーラだけは何事もないようにして布団に寝転んでいます。
「それはパジャマって言うの、こっちで言うところのネグリジェ?」
「「「「「ああー」」」」」
みんなが納得したようで、顔を見合って笑顔になりました、そして私の服を見てちょっと不思議そうなんです。
「それで、ラリーファの着ているのも同じなんすよね?」
メリーナが聞いてきたように、私のだけはネコさんのパジャマです、向こうにいた時の私のパジャマなのよ。
「同じだから気にしないで、それよりも楽しいお話をしましょ、せっかくベッドを取り払って布団を敷いたんだからさ」
「これも何だか落ち着かないのですわ、どうして床に布団を敷くのです?」
ビクトールの質問はみんなも同じみたい、私は近くで一緒に寝れるようにって説明したわ、くっ付いて寝たいじゃない。
「そ、そうでしたの・・・(そう言った趣味だったのですわねラリーファ)」
ビクトールの声が途中から聞こえませんでしたが、私は話を先に進めました。
「それで、ほんとにみんないないの?これだけ男の兵士がいて、確かにイケメンはそういないけど、いないわけじゃないでしょ」
ミサーラには聞かずに私は言っています、だってミサーラはペルーロ一筋ですもの。
「そう言われても、いないっすよ、ねぇビクトール」
「そうですわね、わたくしは成人してませんし、そもそも王族ですのでお父様に許可が要りますわ」
ふたりの答えを聞いて、私は住む世界が違ったかってガッカリしてしまったわ、これじゃパジャマパーティーを開いた意味が無いわよ。
そう思っていたのだけど、一人だけ黙っている人がいるのに気付いたわ。
「キャミカルはどうなのかしら?」
「ふぇっ!?」
分かりやすく驚いてくれたので、みんなして標的を決めました。
「誰っすかキャミカル、主として聞いておきたいっす」
「そうですわね、わたくしも今後の為に」
ふたりはかなり乗り気でメリシアはモジモジしているわ、さっきまでの話はどこに行ったのよって、私はふたりにツッコミを入れたいわね。
でも私も聞きたいわ。
「それは・・・その」
キャミカルが二人に迫られ言い出せないでいます、そこで私は考えました、あまり言えない人でキャミカルが良く話している男性を頭の中で検索です。
「もしかして、航空部隊の訓練をしてるジャックモースって男性?」
「「え!?」」「ふぇっ!?」
ビクトールとメリーナから驚きの声を貰い、キャミカルからは肯定の返事(驚き)をいただきました、メリシアは納得していて、それを聞いていたミサーラが言ってしまったのよ。
「そう言えば、この前ふたりで出かけていたウサ、あれはデートだったウサ?」
「わあぁー!」
キャミカルがミサーラの口を押えましたが、全部言った後なので意味がありません、そしてメリーナとビクトールは先ほどのニヤニヤした顔ではなく、とても悩んでしまっています。
「彼っすかぁ~」
「キャミカル、それはかなりの茨の道ですわよ」
「それは・・・分かっています、でも私は愛しているんです、今が幸せならそれでいいです」
3人で分かり合っていてメリシアまで頷いてるわ、私は分からないので説明を求めました、そして身分の違いが原因だと知りましたよ。
「彼は航空部隊に入るほどの身分っす、確か伯爵家だったっすかね?」
メリーナがビクトールに聞いて頷きながら長男だと言っています、つまり今のメリーナと同じと言う事です、それはかなり無理があると話しています。
「確かに、主と同じ身分と考えるときついでしょうか?」
「そうっすよメリシア、だから止めた方が無難っす」
「っと言うかですわね、彼は本気なのですか?もしかして遊びとか」
ビクトールの言葉を聞き、キャミカル以外の全員から殺気が出始めました、私もちょっと出したわよ。
「ちょっとそれは、調べる必要が出てきたっすね」
「そうですわね、わたくしも自分で言ってて苛立ちを覚えますわ、親しい者がそんなもてあそばれてるとしたら、ちょっと考え物ですわよ」
私も二人の意見に同意です、ミサーラも頷いていますから、明日にでも調査をしなくちゃですね。
「待って下さい!私はそれでも良いんです、遊びでも今が幸せなら」
キャミカルがなんか乙女の顔をしています、私たちはみんなでキャミカルを抱きしめましたよ。
「キャミカルあなた!いつからそんな感じになったのよ、良いわ私が幸せにして見せるわ」
「そうっすよ!ラリーファの言う通りっす、キャミカルが不幸になるなんて絶対に許されないっすよ!」
「そうですわね、まずはあいつをとっちめますわよ、メリシアもそう思いますわよね」
「勿論です」
「ウサウサ!」
みんなでキャミカルを応援して燃え上がりました、ほんとなら明日は王都に戻って国王と話す事になっていましたが、そんなのは後です、まずはジャックモースの気持ちを聞かないと他の事なんて手が付けられませんよ。
「それで・・・教官殿たちは、どうしてそんな顔して俺を呼びだしたんですか?」
キャミカルには隣の部屋で待ってもらい、ジャックモースを会議室に呼びました、そして4人で睨んで見ています。
「心当たりはありませんかジャックモース、わたくしはそんな風に育てた覚えはなくってよ!」
「ちょ、ちょっと待ってくださいよビクトール教官!どういうことか訳が分かりませんって」
ジャックモースがかなり慌てています、でも私たちは真剣です、これで遊びだったとか普通に言われたら、私はこいつの頭を胴体から引き離すわよ。
「ジャックモース、正直に言うっす、自分の従者であるキャミカルとはどういった関係っすか」
メリーナが率直に言いました、ジャックモースはそれを聞きかなり緊張し始めたわ、これはどっちなのかしら?部隊のトップであるメリーナの従者に、遊びで手を付けた事がばれて焦っているのか、それとも交際自体は本気で、断られると思って焦っているのか。
さぁどっちよ!
「言っておきますが、もし嘘を言ったらその命はないモノと思いなさいジャックモース」
「きょ、教官・・・そうですね、正直に言いますよ・・・俺は彼女を愛しています、もう親にも伝えました」
それを聞いて私以外が驚いているわ、だって身分の違い関係なしにそんな事、ありえないのがこの世界だって思っていたの、でも私はちょっと嬉しいわよ。
「どうして今まで言わなかったっすか」
「メリーナ様、俺は長男ですがまだ成人していません、ビクトール様も知っているでしょう」
ビクトールがそう振られ「あ!?」って声を出して口を押えています、つまり成人前なので言えなかったと言う事です。
「俺はまだ未熟です、そんな俺が婚約をメリーナ様に言っても許して貰えるか分からなかった、だからせめてこの戦争で名声を掴み、自信を持って言えるようにしたかったんです」
「そうだったのね、じゃあ親が許さなかったらどうするの?」
私の質問にジャックモースは家を捨てると即答しました、家は次男が継ぐ様にとも言ってあるそうです。
そこまで本気って事ね、分かったわ。
「じゃあ早く一人前にならなくちゃね」
「そ、そうですがラリーファ殿、これ以上訓練を厳しくされると、俺たち死んでしまいますよ」
ジャックモースが後ろに下がってひるんでいます、みんな私の訓練がどう言ったものか流しているのね、でもそれ位しないとレベルは上がらないし、スキルもすぐに習得できないじゃない、あれくらい当然よね。
「ま、まぁそこはわたくしに任せてくださいラリーファ」
「ビクトールがそう言うなら・・・じゃあジャックモース、これからキャミカルをよろしくね」
そう言って隣の扉を開けました、キャミカルが今までの話を聞いていて、涙でいっぱいです。私たちは二人だけにしてあげる事にして部屋を出ましたよ。
「よかったっす、ほんとによかったっす」
「そうですわね・・・でもメリーナ、次はあなたですわよ、誰か紹介しましょうか?」
ビクトールの憐れんだ目を見て、メリーナは断っていました、でも私もちょっと心配です、戦争をしていたらそんな事も出来ないかもしれませんが、そんな事を言っていたら確実に遅れます。
「そ、そんな事よりも急いで王都に行くっす、もうかなり時間が迫ってるっすよ!」
「話を逸らしたウサ」
「そうですわね、いつでも言ってください、わたくしとあなたの仲です、それにあなたは出世頭ですからきっといい人はいますわ」
メリーナが憐れんだ目をされているのが分かっているので、逃げてしまいました、私たちは追いかけて一番早い輸送機で王都に向かったんです。謁見は滞りなく終わり、私が密かにメリーナを助けていたことを話し、今後も国に尽くすことを約束しました。
ビクトールがすごく不思議そうにパジャマをつまんでいます、そしてメリーナとキャミカルとメリシアもです、唯一ミサーラだけは何事もないようにして布団に寝転んでいます。
「それはパジャマって言うの、こっちで言うところのネグリジェ?」
「「「「「ああー」」」」」
みんなが納得したようで、顔を見合って笑顔になりました、そして私の服を見てちょっと不思議そうなんです。
「それで、ラリーファの着ているのも同じなんすよね?」
メリーナが聞いてきたように、私のだけはネコさんのパジャマです、向こうにいた時の私のパジャマなのよ。
「同じだから気にしないで、それよりも楽しいお話をしましょ、せっかくベッドを取り払って布団を敷いたんだからさ」
「これも何だか落ち着かないのですわ、どうして床に布団を敷くのです?」
ビクトールの質問はみんなも同じみたい、私は近くで一緒に寝れるようにって説明したわ、くっ付いて寝たいじゃない。
「そ、そうでしたの・・・(そう言った趣味だったのですわねラリーファ)」
ビクトールの声が途中から聞こえませんでしたが、私は話を先に進めました。
「それで、ほんとにみんないないの?これだけ男の兵士がいて、確かにイケメンはそういないけど、いないわけじゃないでしょ」
ミサーラには聞かずに私は言っています、だってミサーラはペルーロ一筋ですもの。
「そう言われても、いないっすよ、ねぇビクトール」
「そうですわね、わたくしは成人してませんし、そもそも王族ですのでお父様に許可が要りますわ」
ふたりの答えを聞いて、私は住む世界が違ったかってガッカリしてしまったわ、これじゃパジャマパーティーを開いた意味が無いわよ。
そう思っていたのだけど、一人だけ黙っている人がいるのに気付いたわ。
「キャミカルはどうなのかしら?」
「ふぇっ!?」
分かりやすく驚いてくれたので、みんなして標的を決めました。
「誰っすかキャミカル、主として聞いておきたいっす」
「そうですわね、わたくしも今後の為に」
ふたりはかなり乗り気でメリシアはモジモジしているわ、さっきまでの話はどこに行ったのよって、私はふたりにツッコミを入れたいわね。
でも私も聞きたいわ。
「それは・・・その」
キャミカルが二人に迫られ言い出せないでいます、そこで私は考えました、あまり言えない人でキャミカルが良く話している男性を頭の中で検索です。
「もしかして、航空部隊の訓練をしてるジャックモースって男性?」
「「え!?」」「ふぇっ!?」
ビクトールとメリーナから驚きの声を貰い、キャミカルからは肯定の返事(驚き)をいただきました、メリシアは納得していて、それを聞いていたミサーラが言ってしまったのよ。
「そう言えば、この前ふたりで出かけていたウサ、あれはデートだったウサ?」
「わあぁー!」
キャミカルがミサーラの口を押えましたが、全部言った後なので意味がありません、そしてメリーナとビクトールは先ほどのニヤニヤした顔ではなく、とても悩んでしまっています。
「彼っすかぁ~」
「キャミカル、それはかなりの茨の道ですわよ」
「それは・・・分かっています、でも私は愛しているんです、今が幸せならそれでいいです」
3人で分かり合っていてメリシアまで頷いてるわ、私は分からないので説明を求めました、そして身分の違いが原因だと知りましたよ。
「彼は航空部隊に入るほどの身分っす、確か伯爵家だったっすかね?」
メリーナがビクトールに聞いて頷きながら長男だと言っています、つまり今のメリーナと同じと言う事です、それはかなり無理があると話しています。
「確かに、主と同じ身分と考えるときついでしょうか?」
「そうっすよメリシア、だから止めた方が無難っす」
「っと言うかですわね、彼は本気なのですか?もしかして遊びとか」
ビクトールの言葉を聞き、キャミカル以外の全員から殺気が出始めました、私もちょっと出したわよ。
「ちょっとそれは、調べる必要が出てきたっすね」
「そうですわね、わたくしも自分で言ってて苛立ちを覚えますわ、親しい者がそんなもてあそばれてるとしたら、ちょっと考え物ですわよ」
私も二人の意見に同意です、ミサーラも頷いていますから、明日にでも調査をしなくちゃですね。
「待って下さい!私はそれでも良いんです、遊びでも今が幸せなら」
キャミカルがなんか乙女の顔をしています、私たちはみんなでキャミカルを抱きしめましたよ。
「キャミカルあなた!いつからそんな感じになったのよ、良いわ私が幸せにして見せるわ」
「そうっすよ!ラリーファの言う通りっす、キャミカルが不幸になるなんて絶対に許されないっすよ!」
「そうですわね、まずはあいつをとっちめますわよ、メリシアもそう思いますわよね」
「勿論です」
「ウサウサ!」
みんなでキャミカルを応援して燃え上がりました、ほんとなら明日は王都に戻って国王と話す事になっていましたが、そんなのは後です、まずはジャックモースの気持ちを聞かないと他の事なんて手が付けられませんよ。
「それで・・・教官殿たちは、どうしてそんな顔して俺を呼びだしたんですか?」
キャミカルには隣の部屋で待ってもらい、ジャックモースを会議室に呼びました、そして4人で睨んで見ています。
「心当たりはありませんかジャックモース、わたくしはそんな風に育てた覚えはなくってよ!」
「ちょ、ちょっと待ってくださいよビクトール教官!どういうことか訳が分かりませんって」
ジャックモースがかなり慌てています、でも私たちは真剣です、これで遊びだったとか普通に言われたら、私はこいつの頭を胴体から引き離すわよ。
「ジャックモース、正直に言うっす、自分の従者であるキャミカルとはどういった関係っすか」
メリーナが率直に言いました、ジャックモースはそれを聞きかなり緊張し始めたわ、これはどっちなのかしら?部隊のトップであるメリーナの従者に、遊びで手を付けた事がばれて焦っているのか、それとも交際自体は本気で、断られると思って焦っているのか。
さぁどっちよ!
「言っておきますが、もし嘘を言ったらその命はないモノと思いなさいジャックモース」
「きょ、教官・・・そうですね、正直に言いますよ・・・俺は彼女を愛しています、もう親にも伝えました」
それを聞いて私以外が驚いているわ、だって身分の違い関係なしにそんな事、ありえないのがこの世界だって思っていたの、でも私はちょっと嬉しいわよ。
「どうして今まで言わなかったっすか」
「メリーナ様、俺は長男ですがまだ成人していません、ビクトール様も知っているでしょう」
ビクトールがそう振られ「あ!?」って声を出して口を押えています、つまり成人前なので言えなかったと言う事です。
「俺はまだ未熟です、そんな俺が婚約をメリーナ様に言っても許して貰えるか分からなかった、だからせめてこの戦争で名声を掴み、自信を持って言えるようにしたかったんです」
「そうだったのね、じゃあ親が許さなかったらどうするの?」
私の質問にジャックモースは家を捨てると即答しました、家は次男が継ぐ様にとも言ってあるそうです。
そこまで本気って事ね、分かったわ。
「じゃあ早く一人前にならなくちゃね」
「そ、そうですがラリーファ殿、これ以上訓練を厳しくされると、俺たち死んでしまいますよ」
ジャックモースが後ろに下がってひるんでいます、みんな私の訓練がどう言ったものか流しているのね、でもそれ位しないとレベルは上がらないし、スキルもすぐに習得できないじゃない、あれくらい当然よね。
「ま、まぁそこはわたくしに任せてくださいラリーファ」
「ビクトールがそう言うなら・・・じゃあジャックモース、これからキャミカルをよろしくね」
そう言って隣の扉を開けました、キャミカルが今までの話を聞いていて、涙でいっぱいです。私たちは二人だけにしてあげる事にして部屋を出ましたよ。
「よかったっす、ほんとによかったっす」
「そうですわね・・・でもメリーナ、次はあなたですわよ、誰か紹介しましょうか?」
ビクトールの憐れんだ目を見て、メリーナは断っていました、でも私もちょっと心配です、戦争をしていたらそんな事も出来ないかもしれませんが、そんな事を言っていたら確実に遅れます。
「そ、そんな事よりも急いで王都に行くっす、もうかなり時間が迫ってるっすよ!」
「話を逸らしたウサ」
「そうですわね、いつでも言ってください、わたくしとあなたの仲です、それにあなたは出世頭ですからきっといい人はいますわ」
メリーナが憐れんだ目をされているのが分かっているので、逃げてしまいました、私たちは追いかけて一番早い輸送機で王都に向かったんです。謁見は滞りなく終わり、私が密かにメリーナを助けていたことを話し、今後も国に尽くすことを約束しました。
応援ありがとうございます!
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