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3章 平和への第一歩
58話 羽化
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「今、どれくらい経ったのかな?外の戦いがとても心配だわ、主にやり過ぎの方で」
繭の中で私は唸っています、普通に戦っても余裕なのにこっちは砦で狙撃するだけ、どう考えても負けるはずないんです、もしあの伯爵たちが敵であってもそれは変わらないわ、何せ今使っているシルフィートス銃は初期の物、連射も出来ないし射程だってほどほどよ、本当のシルフィートス銃を使えば一瞬で勝負がつくわ、だからその存在を知っているメリーナには本気を出すなって言ったの。
「あの子は冷静に見えて、ちょっと頭に血が上ると周りが見えなくなるからねぇ、しっかり伝えたし平気だと思うけど、心配だわ」
こんなことなら、敵が集まる前に爆撃して力を見せつけてやればよかったわ、そうすれば撤退したでしょう。
「さて、そろそろ液体が無くなるわ、前みたいに繭を壊してみましょ」
私は繭に触り、ボロボロと壊していきました、すると外が見えてきたので頭を出し、場所を確認したの、繭を作った廊下ではなく倉庫だったわ、それに何か変なの。
「倉庫ってこんなに狭くなかったわよね?それに物がとても小さい・・・ってもしかして!?私大きくなってる!」
服は自分と同じ大きさになる強化スーツなので分かりません、でも周りに置いてある剣や盾は、明らかに私サイズではなかったはずなんです、それが普通に持てます、これは確実に大きくなっています。
「もしかして!?これがフェアリアの進化版フェーリアなのかしら?」
そう思い私はまず、絶対に確認したい場所を触ったわ、ちょっと膨らんでるのよ。
「ぬぬぅ~まぁ前よりはある・・・いや、結構ある」
胸を触って確かめると確実に大きくなっています、それも結構大きいです、メロンとまではいかないけど、リンゴって感じね。
「さて、おふざけはこれくらいにして、みんなの所に行かなくちゃ」
扉を開けて、私はメリーナの部屋に向かいました、周りが静かなので戦いは終わっているのだと思います。そしてメリーナの部屋に着き扉を開けると、メリーナが静かに座っていました。
「良かったわメリーナ、しっかりとやってるようね」
「あなたは・・・もしかしてラリーファっすか!?」
メリーナがすぐに分かってくれて私は頷いたの、そして戦況を聞いたわ、相手は持久戦の姿勢でもう前進してこないらしいわ。
「そう、あれから1か月も経ってたの・・・よくやってくれたわメリーナ、これならきっと説得できる、戦争はここで終わりね」
「そうっすか、良かったっす」
メリーナがとても短く返事をしました、そしてどことなく暗い感じで静かです、どうしたのかしらね?
「じゃあ裏工作のオティレ班を突撃させましょう、私はペルーロとミサーラを連れて、アルスアイツ大国の王都に向かうわ、2人はどこかしら?」
「そ、それがその・・・なんと言ったらいいっすかね・・・二人はかなり深刻な状態というっすか?」
そう言われ、私はどんな攻撃をされたのよって驚き、メリーナの案内でペルーロの部屋に行きました、途中あの伯爵のした事を聞いてです。
「そんなことをしてきたの」
「はいっす、味方を道具をして使うなんて許せないっす、兵士たちに知られたら、それこそ激怒して殲滅させてしまうっすから、何とか秘密にしたっすよ、逃げた方向の部隊はビクトールを向かわせ、撃滅したので情報は漏れてないっす」
メリーナがかなり怒っているわ、後ろのキャミカルもだから全滅させたのは仕方ないわね、話が終わると部屋の前に着き、私はノックをしたの、中から二人の声が重なって聞こえたわ。
爆発をまともに食らったにしては元気な声よ、強化スーツがあるので私は心配してなかったけどね。
「こ、これって!?」
部屋に入り私はかなり動揺しました、それは爆発をまともに食らってボロボロの二人がいる!?って訳じゃないの、2人は無傷だもの当然ね。
私が驚いているのは、二人がソファーに座って見つめ合い、楽しそうに話しながらイチャイチャしているからです、いつもより更にすごいわ。
「あの爆発から、暇さえあればこれっす、もう四六時中っすよ」
「そ、そうなのね・・・きっと『死んだ』っと思うほどの攻撃を食らって、二人の思いが高まってしまったのね」
「そうかもしれないっすけど、もうあれから1か月っす、戦闘になると動いてくれるっすけど、食事の時もずっとくっ付いていて、正直見ていてイラっとするっす」
メリーナとキャミカルがげっそりして頷いています、それは他の兵士たちも同じことが言えるそうで、みんな迷惑しているんだという話です。私は仕方ないので、冷たい水の入ったバケツを出し二人に掛けました、2人は飛び上がって驚きこっちを見たの。
「目が覚めたかしらふたりとも?」
「「その声はラリーファ?」」
私は重なった二人の言葉に頷いて肯定したわ、そして説教を始めたの、別に好き同士なんだからイチャイチャするなとは言ってないのよ、その爆発だって私のスーツを着てなかったら、五体満足ではいられなかったとも思うの、でもね、モノには限度があるわ、節度を持ちなさいって事よ。
「分かったわん」
「ごめんなさいウサ」
「分かれば良いのよ、さぁ旅の準備をしてちょうだい、アルスアイツ大国に向かうわよ」
2人には門で集合と告げて私たちは部屋を出たわ、これで遅かったらまた説教です。
「助かったっすラリーファ、これで二人も戻るっす」
「良いのよこれくらい・・・それでキャミカル、どうして一言も話さないでちょっと離れているの?」
私はずっと気になっていました、メリーナの後ろに待機しているのはいつもの事なんだけど、ちょっと遠いのよ、メリーナが話を振っても一言だったりしてるわ、これは何かあると思うのが妥当よね。
「そ、それはですね、ラリーファの姿が変わったからで・・・その、神々しいのです」
「え?・・・はい?」
私は何度も聞き返してしまったわ、キャミカルはそれでも頷くだけだったり、私が近づこうとすると離れるんです、どうしてなのかメリーナに聞いたら、私の成長した姿は伝承などにある神の使いに見えるそうです。
「フェーリア様たちは、神の使いと言われているっす、自分もちょっと抵抗があるっすけど、見た目がラリーファなので何とかなってるっす」
メリーナの言葉にキャミカルは頷いています、そして大国の一つで今、様子見をしている国がその国だとも言っています、その大国は他の国を統べるほどでビクトールの仇でもあるわ。
つまり、そこを倒すか味方に付ければ平和が待ってるのね。
「フェアリアだった私は、確かに進化するとフェーリアになるけど、それで態度は変えないでよキャミカル、今まで通り仲良くやりましょ」
キャミカルはまだ緊張していますが、その内慣れるわ、だって私の性格は変わらないもの、そんなに畏まられても困るわ。
私は二人にそう言って先に門に行くと告げて別れたの、そして倉庫に戻ってきたわ。
「これはまずいわ、フェアリアだったら隠れて作戦を指示出来たけど、今度からはそれが出来ない、フェーリアの私はどうしても目立ってしまうから、その国が黙ってないわ・・・まずはステータスを確認してフェーリアかどうかを見てみましょ」
私の計画では、この後アルスアイツ大国を味方につけ、中小国とフェンドール大国を制圧、その勢いで他の国と交渉して平和を築く予定だったわ、でも私の村の様子やビクトールの件から考えても、向こうは一方的に要求をしてくる可能性があるわ、技術提供を迫られ断れば戦いになる、相手は神の使いと言われているから、こちらの士気は最初からどん底に落ちるわ、これは最悪ね。
そんな事を頭で考えながら、私はステータスを確認し予想通りでガッカリしました。
【ステータス】
〔名前〕ラリーファファ〔年齢〕3歳
〔種族〕大精霊(フェーリア)
〔職業〕軍師
〔レベル〕200
〔HP〕2000〔MP〕20億
〔攻撃力〕物理200・魔法20億
〔防御力〕物理200・魔法20億
〔俊敏性〕20億
〔スキル〕索敵スキル・鑑定スキル・並列思考・魔力倍化
〔魔法〕火・水・風・土・雷(各5レベル)
〔戦闘技術〕狙撃レベル10・身体強化レベル10・格闘レベル10
〔製作スキル〕なし
〔特殊スキル〕無限収納・ナンデモ商品開発・ナンデモ製作工場
〔称号〕
・転生者
・精霊の加護
・神の加護
(神の申し子としてステータスが高く、所持者に適したスキルを付与する)
・追放者
・ラフォールの証
「文字化けしていたのが見れたのは良かったけど、種族はフェーリア確定ね・・・このままだと、向こうがしゃしゃり出て来るのは確実、それならやっちゃおうかしら」
私はある事を思いつき、倉庫を出て空に飛び上がりました、そして雲の高さになるとある準備をしたの。
繭の中で私は唸っています、普通に戦っても余裕なのにこっちは砦で狙撃するだけ、どう考えても負けるはずないんです、もしあの伯爵たちが敵であってもそれは変わらないわ、何せ今使っているシルフィートス銃は初期の物、連射も出来ないし射程だってほどほどよ、本当のシルフィートス銃を使えば一瞬で勝負がつくわ、だからその存在を知っているメリーナには本気を出すなって言ったの。
「あの子は冷静に見えて、ちょっと頭に血が上ると周りが見えなくなるからねぇ、しっかり伝えたし平気だと思うけど、心配だわ」
こんなことなら、敵が集まる前に爆撃して力を見せつけてやればよかったわ、そうすれば撤退したでしょう。
「さて、そろそろ液体が無くなるわ、前みたいに繭を壊してみましょ」
私は繭に触り、ボロボロと壊していきました、すると外が見えてきたので頭を出し、場所を確認したの、繭を作った廊下ではなく倉庫だったわ、それに何か変なの。
「倉庫ってこんなに狭くなかったわよね?それに物がとても小さい・・・ってもしかして!?私大きくなってる!」
服は自分と同じ大きさになる強化スーツなので分かりません、でも周りに置いてある剣や盾は、明らかに私サイズではなかったはずなんです、それが普通に持てます、これは確実に大きくなっています。
「もしかして!?これがフェアリアの進化版フェーリアなのかしら?」
そう思い私はまず、絶対に確認したい場所を触ったわ、ちょっと膨らんでるのよ。
「ぬぬぅ~まぁ前よりはある・・・いや、結構ある」
胸を触って確かめると確実に大きくなっています、それも結構大きいです、メロンとまではいかないけど、リンゴって感じね。
「さて、おふざけはこれくらいにして、みんなの所に行かなくちゃ」
扉を開けて、私はメリーナの部屋に向かいました、周りが静かなので戦いは終わっているのだと思います。そしてメリーナの部屋に着き扉を開けると、メリーナが静かに座っていました。
「良かったわメリーナ、しっかりとやってるようね」
「あなたは・・・もしかしてラリーファっすか!?」
メリーナがすぐに分かってくれて私は頷いたの、そして戦況を聞いたわ、相手は持久戦の姿勢でもう前進してこないらしいわ。
「そう、あれから1か月も経ってたの・・・よくやってくれたわメリーナ、これならきっと説得できる、戦争はここで終わりね」
「そうっすか、良かったっす」
メリーナがとても短く返事をしました、そしてどことなく暗い感じで静かです、どうしたのかしらね?
「じゃあ裏工作のオティレ班を突撃させましょう、私はペルーロとミサーラを連れて、アルスアイツ大国の王都に向かうわ、2人はどこかしら?」
「そ、それがその・・・なんと言ったらいいっすかね・・・二人はかなり深刻な状態というっすか?」
そう言われ、私はどんな攻撃をされたのよって驚き、メリーナの案内でペルーロの部屋に行きました、途中あの伯爵のした事を聞いてです。
「そんなことをしてきたの」
「はいっす、味方を道具をして使うなんて許せないっす、兵士たちに知られたら、それこそ激怒して殲滅させてしまうっすから、何とか秘密にしたっすよ、逃げた方向の部隊はビクトールを向かわせ、撃滅したので情報は漏れてないっす」
メリーナがかなり怒っているわ、後ろのキャミカルもだから全滅させたのは仕方ないわね、話が終わると部屋の前に着き、私はノックをしたの、中から二人の声が重なって聞こえたわ。
爆発をまともに食らったにしては元気な声よ、強化スーツがあるので私は心配してなかったけどね。
「こ、これって!?」
部屋に入り私はかなり動揺しました、それは爆発をまともに食らってボロボロの二人がいる!?って訳じゃないの、2人は無傷だもの当然ね。
私が驚いているのは、二人がソファーに座って見つめ合い、楽しそうに話しながらイチャイチャしているからです、いつもより更にすごいわ。
「あの爆発から、暇さえあればこれっす、もう四六時中っすよ」
「そ、そうなのね・・・きっと『死んだ』っと思うほどの攻撃を食らって、二人の思いが高まってしまったのね」
「そうかもしれないっすけど、もうあれから1か月っす、戦闘になると動いてくれるっすけど、食事の時もずっとくっ付いていて、正直見ていてイラっとするっす」
メリーナとキャミカルがげっそりして頷いています、それは他の兵士たちも同じことが言えるそうで、みんな迷惑しているんだという話です。私は仕方ないので、冷たい水の入ったバケツを出し二人に掛けました、2人は飛び上がって驚きこっちを見たの。
「目が覚めたかしらふたりとも?」
「「その声はラリーファ?」」
私は重なった二人の言葉に頷いて肯定したわ、そして説教を始めたの、別に好き同士なんだからイチャイチャするなとは言ってないのよ、その爆発だって私のスーツを着てなかったら、五体満足ではいられなかったとも思うの、でもね、モノには限度があるわ、節度を持ちなさいって事よ。
「分かったわん」
「ごめんなさいウサ」
「分かれば良いのよ、さぁ旅の準備をしてちょうだい、アルスアイツ大国に向かうわよ」
2人には門で集合と告げて私たちは部屋を出たわ、これで遅かったらまた説教です。
「助かったっすラリーファ、これで二人も戻るっす」
「良いのよこれくらい・・・それでキャミカル、どうして一言も話さないでちょっと離れているの?」
私はずっと気になっていました、メリーナの後ろに待機しているのはいつもの事なんだけど、ちょっと遠いのよ、メリーナが話を振っても一言だったりしてるわ、これは何かあると思うのが妥当よね。
「そ、それはですね、ラリーファの姿が変わったからで・・・その、神々しいのです」
「え?・・・はい?」
私は何度も聞き返してしまったわ、キャミカルはそれでも頷くだけだったり、私が近づこうとすると離れるんです、どうしてなのかメリーナに聞いたら、私の成長した姿は伝承などにある神の使いに見えるそうです。
「フェーリア様たちは、神の使いと言われているっす、自分もちょっと抵抗があるっすけど、見た目がラリーファなので何とかなってるっす」
メリーナの言葉にキャミカルは頷いています、そして大国の一つで今、様子見をしている国がその国だとも言っています、その大国は他の国を統べるほどでビクトールの仇でもあるわ。
つまり、そこを倒すか味方に付ければ平和が待ってるのね。
「フェアリアだった私は、確かに進化するとフェーリアになるけど、それで態度は変えないでよキャミカル、今まで通り仲良くやりましょ」
キャミカルはまだ緊張していますが、その内慣れるわ、だって私の性格は変わらないもの、そんなに畏まられても困るわ。
私は二人にそう言って先に門に行くと告げて別れたの、そして倉庫に戻ってきたわ。
「これはまずいわ、フェアリアだったら隠れて作戦を指示出来たけど、今度からはそれが出来ない、フェーリアの私はどうしても目立ってしまうから、その国が黙ってないわ・・・まずはステータスを確認してフェーリアかどうかを見てみましょ」
私の計画では、この後アルスアイツ大国を味方につけ、中小国とフェンドール大国を制圧、その勢いで他の国と交渉して平和を築く予定だったわ、でも私の村の様子やビクトールの件から考えても、向こうは一方的に要求をしてくる可能性があるわ、技術提供を迫られ断れば戦いになる、相手は神の使いと言われているから、こちらの士気は最初からどん底に落ちるわ、これは最悪ね。
そんな事を頭で考えながら、私はステータスを確認し予想通りでガッカリしました。
【ステータス】
〔名前〕ラリーファファ〔年齢〕3歳
〔種族〕大精霊(フェーリア)
〔職業〕軍師
〔レベル〕200
〔HP〕2000〔MP〕20億
〔攻撃力〕物理200・魔法20億
〔防御力〕物理200・魔法20億
〔俊敏性〕20億
〔スキル〕索敵スキル・鑑定スキル・並列思考・魔力倍化
〔魔法〕火・水・風・土・雷(各5レベル)
〔戦闘技術〕狙撃レベル10・身体強化レベル10・格闘レベル10
〔製作スキル〕なし
〔特殊スキル〕無限収納・ナンデモ商品開発・ナンデモ製作工場
〔称号〕
・転生者
・精霊の加護
・神の加護
(神の申し子としてステータスが高く、所持者に適したスキルを付与する)
・追放者
・ラフォールの証
「文字化けしていたのが見れたのは良かったけど、種族はフェーリア確定ね・・・このままだと、向こうがしゃしゃり出て来るのは確実、それならやっちゃおうかしら」
私はある事を思いつき、倉庫を出て空に飛び上がりました、そして雲の高さになるとある準備をしたの。
応援ありがとうございます!
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