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2章 戦争の第一歩
30話 王都到着
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「さすが王都ね、大きな壁だわ」
私は馬車の窓に座って見上げています、私たちは10日の旅を済ませ、やっと王都に着きました、外壁は20mはありますかね、レンガで出来ていて上にも巡回している人がいるそうです。でも大砲などの大きな武器はありません、クロスボウや弓や魔法で攻撃するそうです。
「王都っすからね、でも修繕が行き届いているのは中規模国がある北と西だけっす、南と東はボロボロなんす」
メリーナがそう言って窓から門番に男爵の証が付いた短剣を見せたわ、この国は軍に所属してる人がその短剣を襟に勲章の様に着けるの、それ以外は今みたいに短剣を見せて確認してもらうのよ。
「私たちを見て、門番が嫌そうな顔をするのは同じなのね、まぁ良いけど」
馬車の護衛でペルーロたちがいるのを舌打ちをして門番が見ていました、貴族の護衛をしているのにこれです、ほんとに他種族を嫌ってるんですね。
「前の私はあんな感じだったのですね、申し訳ありませんでしたラリーファファ様」
私のストレスを感じたのか、キャミカルが謝ってきたわ、でも今は違うのだから気にしないように言いました。そしてしばらく王都を西に進むと貴族街に着いたんです、家と庭の広い屋敷が何件も建っています。
「門の近くは4階建てのレンガビルが建ってたのに、ここは別世界ね」
西から北に掛けて屋敷が建っていて、北に行くほど広く大きな屋敷になっています、きっと爵位が違うんでしょう、メリーナの屋敷は一番手前らしくもう着きました、それでもどこかの豪邸並ですよ、100坪はあるんじゃないかな。
「狭くて申し訳ないっすけど、勘弁してくださいっす」
馬車から降りて、メリーナの最初の言葉がそれでした、だから大きいわよってツッコミを入れてやりたかったです。私がペルーロの肩でそんな事を思っていると、屋敷から執事が3人とメイド10人が歩いてきました。
「お帰りなさいませメリーナ様、首尾はどうでしたかな?」
「うまく行ったわよセバチャ、こちらの人達はわたくしの護衛なの、失礼のないようにね」
メリーナが言葉使いを直し、私たちを紹介してくれました、そして執事たちはしっかりと頭を下げて礼をしてきたの、さすが執事さんたちって思ったわ。
「それとセバチャ、王宮に謁見の申請を頼みますわ」
「分かりましたメリーナ様」
先頭の執事さんが礼をして屋敷の方に行ったわ、でもセバチャ、それは悪手だったわ。メリーナが先頭になって私たちは屋敷に歩いたのだけど、残った執事とメイドが私たちの後ろで嫌味を言ってるわ。
「ラリーファ、これって」
「ええそうよペルーロ、しっかりと主のお客として見ているのはセバチャって人だけ、それがどういった意味なのかも分かってないわ、他種族って括りから出れてないのよ」
種族がどうだろうと、メリーナのお客なのは変わらない、それに害をなすと言う事は主の顔に泥を塗ると分かってないの、一緒にいたキャミカルがそんな感じだったからわからないでもないけど、キャミカルとはまた少し違うのよ、主に聞こえない様に嫌味を言ってきてる、こちらの方が対応は悪く感じるわ。
「どうするウサ?まさかキャミカルの様に呪いが」
ミサーラがミミを畳んで頭を押さえ怖がってるわ、私が指導した時の事を思い出しているのね。別に怖い事はしてないわ、ちょっと同じ土俵に立ってもらっただけよ、まぁあれで分からないようなら、心に傷が出来たでしょうね、ふっふっふ。
「それはメリーナの仕事よ、セバチャに言って忠告だけしてもらえば分かってもらえるわ・・・まぁそれでもダメだったら、うふふ」
私の最後の笑みを見てミサーラがブルブル震えてるわ。だからね、怖い事はしてないんだってば、睡眠学習って方法で頭に叩き込む方法だって今はあるの。
「さて、使用人の件は後で言っておくっす、それでこれからどうするっすか?」
応接室でメリーナがお茶を飲んで聞いてきました、もちろんその前にあの人たちの事を話し謝罪してくれたわ、使用人の態度は改善させるってね。
「私たちは傭兵ギルドに行くわ、早速勧誘よ」
「そうっすか、国王の謁見は恐らく3日後になるっすから、それまでは自由行動でお願いするっすよ」
報告をしたら直ぐに戻る予定みたい、その頃にはあの村の罠も出来上がってるだろうし、問題はないと私は答えたの。今カメラで確認したけど、かなりの数森に罠が張られているわ。
「でも、罠が落とし穴ばかりね・・・これじゃ時間稼ぎには向かないわ、スピア罠や二重トラップを作らないとだわね」
メリーナに同意して、私は村の対策を考えていました、王宮には私だけがメリーナの胸元に隠れて付いて行く予定よ、他種族は謁見できないそうなの。
「さて、傭兵ギルドに着いたわけだけど・・・見事に嫌われてるわね」
メリーナの屋敷を出た私たちは、傭兵ギルドに来ました、途中食料も買ったの、お洋服はこの後じっくり見る予定よ。でもギルドの中に入ると、周りが静かになって睨んできてるのよ。
「まぁ最初はこんな物ウサ」
「そうだよラリーファ、それよりも申請を早く済ませよう」
ペルーロたちが少し居心地悪そうにして受付に向かいました、私もこの空気は嫌よ、ここで活動している他種族って、いつもこんな空気をぶつけられてるのかしらね。
そう言えば、今はヒューマンしかいないわね。
「あらあら、他種族の方がこの時間に来るなんて・・・どこの田舎者?」
受付の女性が私たちを見て睨んできてるわ、どうやら時間で入場を制限してるみたい。
「僕たちは今日ここに来ました、ここの事を知りませんが依頼を申請したいんです、これお願いできますか?」
ペルーロがすごく丁寧に話して紙を出したわ、でも受付嬢はかなり嫌そう、依頼の申請はしないといけないようで、紙を乱暴に扱って申請しているわよ。
「はい!これでいいわね、終わったのなら用はないでしょ」
出てってとは言わないみたい、手をヒラヒラさせているだけね、どうやら公には出来ないようよ、こういった空気が他種族の時間制を作ったのね。
これは、ここにいる他種族をみんな連れて行きたくなってきたわ、ここは最悪よ。
「それじゃ僕たちはこれで失礼します」
ペルーロが受付に背を向けると、入り口の手前に並んでいたテーブルで話し合っていた傭兵たちが立ち上がったの、つまりあれよね。
「おいおい、まさかとは思うがこのまま行けると思ってないよな?」
一番遠くの傭兵がそう言ったわ、私たちは顔を見合って、やれやれってため息をついたの。
「傭兵は血の気の多い人が多いですからねぇ、時間も守れない人達は許せないのでしょう」
私たちの後ろからそんな声が聞こえたわ、つまりその声の主である受付嬢は黙認するって事ね。
「ラリーファ、良いよね?」
「仕方ないわペルーロ、私は受付嬢に資金を貰って来るから、あとお願い」
私はそう言って受付のテーブルに乗ったわ、受付嬢がかなり嫌そうよ、でもその後すぐに傭兵たちの悲鳴が聞こえたの、ペルーロとミサーラが暴れてるわ。
「そ、そんな!?どうして」
「傭兵は甘く見られたらお終いだもの、ケンカを売られたら買わないとね」
そう言って私は収納から瓶を出したわ、そこには赤い液体が入っているの。
「これは?」
「王都の受付嬢なんだから鑑定くらいできるでしょ、これを沢山売りたいの」
そう言ってわたしはテーブルを足で踏みつけて2つに割ったの、テーブルを割ったのは威嚇よ、受付嬢はかなり焦っていますね。
「しょ、少々お待ちを『鑑定』・・・嘘!?」
「わかったかしら?私たちはそれほどの実力なの、それにケンカを売った・・・ただで済むと思ってないわよね?」
黒い笑顔で私は言いました、受付嬢が引きつって今にも倒れそうだけど、ギリギリのところで頷いているわ。
「それは良かったわ、じゃあこれを50個買ってね」
収納から同じ瓶を49個出しました、受付嬢もさすがに倒れたわ。
「あらあら居眠りかしら?仕方ないわね・・・そこのあなた!早く処理して頂戴、じゃないと私も暴れるわよ」
「はは、はいっ!」
隣の受付嬢にそう言って睨んでおいたわ、後ろのペルーロが暴れてるから説得力があるわよね。
「さささ、査定額はこのようになっています」
「ふむふむ、ラフォールの血が一瓶100万メリーか・・・あれれ~私の目の錯覚かしら?」
私はまたテーブルを足で踏みつけたわ、今度はもう少し強くよ。その衝撃はテーブルを通りこして床を割ったの、ペルーロたちに立ち向かおうとした傭兵が止まってるわ、これでお終いかしらね。
「私、他の所で300万メリーって聞いてるのよ、王都でそれよりも低いっておかしくないかしら?それともまだ甘く見てるの?」
「い、いえ!そのような事は」
「だったら早く直しなさい、じゃないと本気で怒るわよ」
睨んでそう言ったら受付嬢が涙をためて紙を書き直し始めたの、そして査定額は400万メリー。
「まぁこんな物かしら、明日同じ時間に取りに来るから用意しておいてね。それと壊してしまって悪かったわね、1瓶はその修理費に当ててちょうだい」
私は普通の笑顔になり、査定書を収納にしまってペルーロたちの方に飛びました、傭兵たちが終わったと思って座り込んだけど、まだあるわよ。
「私たちはしばらくここにいるけど、これの腹いせに他種族を虐めたとか私たちが聞いたらどうなるか、あなた達分かるわよね?」
言葉を重くして私は言いました、もちろん魔力で威圧したので本当に重く感じたでしょうね。聞いていた傭兵たちは無言で頷いています。
「よろしい、他の傭兵にも言っておいてね、もし分かっていなかったら・・・次は私が容赦しないわよ」
それだけ言って私たちはギルドを出ました、これで少しは変わってくれると良いのだけど、力で押し付けると反発も大きいわ、ここのギルドマスターと話し合いの時間を取れることを願っているわ。
私は馬車の窓に座って見上げています、私たちは10日の旅を済ませ、やっと王都に着きました、外壁は20mはありますかね、レンガで出来ていて上にも巡回している人がいるそうです。でも大砲などの大きな武器はありません、クロスボウや弓や魔法で攻撃するそうです。
「王都っすからね、でも修繕が行き届いているのは中規模国がある北と西だけっす、南と東はボロボロなんす」
メリーナがそう言って窓から門番に男爵の証が付いた短剣を見せたわ、この国は軍に所属してる人がその短剣を襟に勲章の様に着けるの、それ以外は今みたいに短剣を見せて確認してもらうのよ。
「私たちを見て、門番が嫌そうな顔をするのは同じなのね、まぁ良いけど」
馬車の護衛でペルーロたちがいるのを舌打ちをして門番が見ていました、貴族の護衛をしているのにこれです、ほんとに他種族を嫌ってるんですね。
「前の私はあんな感じだったのですね、申し訳ありませんでしたラリーファファ様」
私のストレスを感じたのか、キャミカルが謝ってきたわ、でも今は違うのだから気にしないように言いました。そしてしばらく王都を西に進むと貴族街に着いたんです、家と庭の広い屋敷が何件も建っています。
「門の近くは4階建てのレンガビルが建ってたのに、ここは別世界ね」
西から北に掛けて屋敷が建っていて、北に行くほど広く大きな屋敷になっています、きっと爵位が違うんでしょう、メリーナの屋敷は一番手前らしくもう着きました、それでもどこかの豪邸並ですよ、100坪はあるんじゃないかな。
「狭くて申し訳ないっすけど、勘弁してくださいっす」
馬車から降りて、メリーナの最初の言葉がそれでした、だから大きいわよってツッコミを入れてやりたかったです。私がペルーロの肩でそんな事を思っていると、屋敷から執事が3人とメイド10人が歩いてきました。
「お帰りなさいませメリーナ様、首尾はどうでしたかな?」
「うまく行ったわよセバチャ、こちらの人達はわたくしの護衛なの、失礼のないようにね」
メリーナが言葉使いを直し、私たちを紹介してくれました、そして執事たちはしっかりと頭を下げて礼をしてきたの、さすが執事さんたちって思ったわ。
「それとセバチャ、王宮に謁見の申請を頼みますわ」
「分かりましたメリーナ様」
先頭の執事さんが礼をして屋敷の方に行ったわ、でもセバチャ、それは悪手だったわ。メリーナが先頭になって私たちは屋敷に歩いたのだけど、残った執事とメイドが私たちの後ろで嫌味を言ってるわ。
「ラリーファ、これって」
「ええそうよペルーロ、しっかりと主のお客として見ているのはセバチャって人だけ、それがどういった意味なのかも分かってないわ、他種族って括りから出れてないのよ」
種族がどうだろうと、メリーナのお客なのは変わらない、それに害をなすと言う事は主の顔に泥を塗ると分かってないの、一緒にいたキャミカルがそんな感じだったからわからないでもないけど、キャミカルとはまた少し違うのよ、主に聞こえない様に嫌味を言ってきてる、こちらの方が対応は悪く感じるわ。
「どうするウサ?まさかキャミカルの様に呪いが」
ミサーラがミミを畳んで頭を押さえ怖がってるわ、私が指導した時の事を思い出しているのね。別に怖い事はしてないわ、ちょっと同じ土俵に立ってもらっただけよ、まぁあれで分からないようなら、心に傷が出来たでしょうね、ふっふっふ。
「それはメリーナの仕事よ、セバチャに言って忠告だけしてもらえば分かってもらえるわ・・・まぁそれでもダメだったら、うふふ」
私の最後の笑みを見てミサーラがブルブル震えてるわ。だからね、怖い事はしてないんだってば、睡眠学習って方法で頭に叩き込む方法だって今はあるの。
「さて、使用人の件は後で言っておくっす、それでこれからどうするっすか?」
応接室でメリーナがお茶を飲んで聞いてきました、もちろんその前にあの人たちの事を話し謝罪してくれたわ、使用人の態度は改善させるってね。
「私たちは傭兵ギルドに行くわ、早速勧誘よ」
「そうっすか、国王の謁見は恐らく3日後になるっすから、それまでは自由行動でお願いするっすよ」
報告をしたら直ぐに戻る予定みたい、その頃にはあの村の罠も出来上がってるだろうし、問題はないと私は答えたの。今カメラで確認したけど、かなりの数森に罠が張られているわ。
「でも、罠が落とし穴ばかりね・・・これじゃ時間稼ぎには向かないわ、スピア罠や二重トラップを作らないとだわね」
メリーナに同意して、私は村の対策を考えていました、王宮には私だけがメリーナの胸元に隠れて付いて行く予定よ、他種族は謁見できないそうなの。
「さて、傭兵ギルドに着いたわけだけど・・・見事に嫌われてるわね」
メリーナの屋敷を出た私たちは、傭兵ギルドに来ました、途中食料も買ったの、お洋服はこの後じっくり見る予定よ。でもギルドの中に入ると、周りが静かになって睨んできてるのよ。
「まぁ最初はこんな物ウサ」
「そうだよラリーファ、それよりも申請を早く済ませよう」
ペルーロたちが少し居心地悪そうにして受付に向かいました、私もこの空気は嫌よ、ここで活動している他種族って、いつもこんな空気をぶつけられてるのかしらね。
そう言えば、今はヒューマンしかいないわね。
「あらあら、他種族の方がこの時間に来るなんて・・・どこの田舎者?」
受付の女性が私たちを見て睨んできてるわ、どうやら時間で入場を制限してるみたい。
「僕たちは今日ここに来ました、ここの事を知りませんが依頼を申請したいんです、これお願いできますか?」
ペルーロがすごく丁寧に話して紙を出したわ、でも受付嬢はかなり嫌そう、依頼の申請はしないといけないようで、紙を乱暴に扱って申請しているわよ。
「はい!これでいいわね、終わったのなら用はないでしょ」
出てってとは言わないみたい、手をヒラヒラさせているだけね、どうやら公には出来ないようよ、こういった空気が他種族の時間制を作ったのね。
これは、ここにいる他種族をみんな連れて行きたくなってきたわ、ここは最悪よ。
「それじゃ僕たちはこれで失礼します」
ペルーロが受付に背を向けると、入り口の手前に並んでいたテーブルで話し合っていた傭兵たちが立ち上がったの、つまりあれよね。
「おいおい、まさかとは思うがこのまま行けると思ってないよな?」
一番遠くの傭兵がそう言ったわ、私たちは顔を見合って、やれやれってため息をついたの。
「傭兵は血の気の多い人が多いですからねぇ、時間も守れない人達は許せないのでしょう」
私たちの後ろからそんな声が聞こえたわ、つまりその声の主である受付嬢は黙認するって事ね。
「ラリーファ、良いよね?」
「仕方ないわペルーロ、私は受付嬢に資金を貰って来るから、あとお願い」
私はそう言って受付のテーブルに乗ったわ、受付嬢がかなり嫌そうよ、でもその後すぐに傭兵たちの悲鳴が聞こえたの、ペルーロとミサーラが暴れてるわ。
「そ、そんな!?どうして」
「傭兵は甘く見られたらお終いだもの、ケンカを売られたら買わないとね」
そう言って私は収納から瓶を出したわ、そこには赤い液体が入っているの。
「これは?」
「王都の受付嬢なんだから鑑定くらいできるでしょ、これを沢山売りたいの」
そう言ってわたしはテーブルを足で踏みつけて2つに割ったの、テーブルを割ったのは威嚇よ、受付嬢はかなり焦っていますね。
「しょ、少々お待ちを『鑑定』・・・嘘!?」
「わかったかしら?私たちはそれほどの実力なの、それにケンカを売った・・・ただで済むと思ってないわよね?」
黒い笑顔で私は言いました、受付嬢が引きつって今にも倒れそうだけど、ギリギリのところで頷いているわ。
「それは良かったわ、じゃあこれを50個買ってね」
収納から同じ瓶を49個出しました、受付嬢もさすがに倒れたわ。
「あらあら居眠りかしら?仕方ないわね・・・そこのあなた!早く処理して頂戴、じゃないと私も暴れるわよ」
「はは、はいっ!」
隣の受付嬢にそう言って睨んでおいたわ、後ろのペルーロが暴れてるから説得力があるわよね。
「さささ、査定額はこのようになっています」
「ふむふむ、ラフォールの血が一瓶100万メリーか・・・あれれ~私の目の錯覚かしら?」
私はまたテーブルを足で踏みつけたわ、今度はもう少し強くよ。その衝撃はテーブルを通りこして床を割ったの、ペルーロたちに立ち向かおうとした傭兵が止まってるわ、これでお終いかしらね。
「私、他の所で300万メリーって聞いてるのよ、王都でそれよりも低いっておかしくないかしら?それともまだ甘く見てるの?」
「い、いえ!そのような事は」
「だったら早く直しなさい、じゃないと本気で怒るわよ」
睨んでそう言ったら受付嬢が涙をためて紙を書き直し始めたの、そして査定額は400万メリー。
「まぁこんな物かしら、明日同じ時間に取りに来るから用意しておいてね。それと壊してしまって悪かったわね、1瓶はその修理費に当ててちょうだい」
私は普通の笑顔になり、査定書を収納にしまってペルーロたちの方に飛びました、傭兵たちが終わったと思って座り込んだけど、まだあるわよ。
「私たちはしばらくここにいるけど、これの腹いせに他種族を虐めたとか私たちが聞いたらどうなるか、あなた達分かるわよね?」
言葉を重くして私は言いました、もちろん魔力で威圧したので本当に重く感じたでしょうね。聞いていた傭兵たちは無言で頷いています。
「よろしい、他の傭兵にも言っておいてね、もし分かっていなかったら・・・次は私が容赦しないわよ」
それだけ言って私たちはギルドを出ました、これで少しは変わってくれると良いのだけど、力で押し付けると反発も大きいわ、ここのギルドマスターと話し合いの時間を取れることを願っているわ。
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