上 下
18 / 79
1章 旅立ちの一歩

17話 驚愕の事実とステータス

しおりを挟む
「ほんとに出たわ、ステータス」


【ステータス】

〔名前〕ラリーファファ〔年齢〕1歳
〔種族〕小精霊(フェアリア)
〔職業〕軍師
〔レベル〕150
〔HP〕1500〔MP〕15億
〔攻撃力〕物理150・魔法15億
〔防御力〕物理150・魔法15億
〔俊敏性〕15億
〔スキル〕索敵スキル・鑑定スキル・並列思考
〔魔法〕火・水・風・土・雷(各2レベル)
〔戦闘技術〕狙撃レベル3・身体強化レベル5・格闘レベル4
〔製作スキル〕なし
〔特殊スキル〕無限収納・ナンデモ商品開発・ナンデモ製作工場
〔称号〕
・転生者
・精霊の加護
・神の加護
(!#$%&#”)
・追放者
(里を追放されたものに送られる称号)
・ラフォールの証
(大怪鳥ラフォールを倒した者に与えられる称号)



私は自分の前に出た、20インチくらいの画面を見て絶句しています。だってあれだけ見たかったステータスが、こんなに簡単に見れるなんて信じられないのよ。


「ね、出たでしょラリーファ、僕も自分のを見てみよ『ステータスオープン』」


ペルーロがそう言って同じような画面を出しました、それを見て私はほんとに絶句ですよ。

まさか『ステータス』ではなく『ステータスオープン』と言わないといけないなんて思わないわよ。


「そして念じて出来なかったのは、理解出来てなかったから、魔力も100取られるだなんて普通考えるかしら?」


そう言いながらペルーロのステータスを見ました。


【ステータス】

〔名前〕ペルーロ〔年齢〕13歳
〔種族〕獣人(茶色狼族)
〔職業〕格闘士
〔レベル〕15
〔HP〕3000〔MP〕1500
〔攻撃力〕物理3000・魔法1500
〔防御力〕物理3000・魔法1500
〔俊敏性〕4000
〔スキル〕なし
〔戦闘技術〕格闘レベル2
〔製作スキル〕なし
〔特殊スキル〕なし
〔称号〕なし


「格闘だけしか持ってないのね、ペルーロ元気出して」


震えているペルーロを励ますために言ったんだけど、どうやら震えていたのは喜んでいたから見たいなの、その後ジャンプして喜んだわ。


「すごいよラリーファ!10レベルも上がった、さすがAランクモンスターだね!」


私は喜んでいるペルーロに「そうね」としか言えませんでした、だってAランクのクモを3体倒したのよ、それなのに5レベルだったペルーロが15になったと喜んでる、それなら私の倒したあの鳥はどれだけ強かったのよね。


「よく倒せたわね私、ひょっとして私の作った武器って相当強いのかしら?」


体の中で炸裂するとか、貫通させるとかの発想はあまりないのかもしれないわ、丈夫だったりHPが高いだけなのね。

私はそう結論を出し自室に入りました、そして服を脱ぎある物に入ったの、これは言わなくても分かるわよね。


「はぁ~極楽極楽、やっぱりお風呂は良いわねぇ~」


バシャバシャと顔を洗いながらゆったりと牛乳風呂に入っています、生産スキルで牛乳を生産しておいたんです、そしてお風呂場も設置したの、もちろん使ったお湯(牛乳)はしっかりと処理してタンクに溜まります、飲む事も出来るわよ。


「なんだか、すごく気持ちよさそうな声がするんだけどラリーファ、ズルくないかな?」


家の外でそんな声がしました、ペルーロがステータスを見終わってこっちに気付いたのね。

私は窓を開けて顔を出したの。


「仕方ないでしょペルーロ、さすがに作るのに時間が掛かるのよ、もう少ししたら大きい方も出来上がるから、それまで待っててね」


目を手で隠しているペルーロにそう言いました、私の裸くらい見てもいいのにね、それに窓からは顔だけしか出してないの、だから見えないわよ、窓はそれ程大きくないんだからね。


「そそ、それは良いから!窓を閉めて話してよ!」

「ふふふ、仕方ないわね」


ペルーロ君は初心ね、とか思いながら窓を閉めてのんびりしました、ペルーロたちのサイズの風呂桶は生産に時間が掛かっています、作りは簡単なんだけど処理設備が複雑みたい、大型銃よりも掛かってるわ、半日ってとこね。


「それにしても、獣人のペルーロがあのステータスかぁ~」


お風呂に入っていると、色々考えちゃうわよね、私はさっきのステータスと自分のを思い返しています、15億というのは規格外よね。


「他は弱いとか言われてるだけあるけど、速度を上げたり装備で底上げすれば、他の種族を蹴り飛ばすくらいは出来る・・・もう少し情報を集めてからだけど、PTで揃えても良いわね」


軍隊みたいになっちゃいそうだけど、迷彩色にするとかカッコいいわよね。私はそう言いながら装備を開発して量産し始めましたよ。


「さて、今日は何を狩るのかしら?」


次の日、ペルーロとギルドに来て掲示板を見ています、私的には森で良いと思うのだけど、レベルが上がって試したいみたいなのよ。


「やっぱり平原ウルフかな」

「まぁそうなるわね、でも今のペルーロだとちょっとつまらないかもだわよ」


肩の上でそう言ったら、ペルーロが唸っています、いきなり上がったから実感がないのね、試すって意味でも平原ウルフで良いとは思うのだけど、でもそれは他の強いモンスターと戦っても良いのよねぇ。この子が欲しいのは自信なんだからっと私は良さそうなものを探しています。


「これなんてどうかしら?」


私の指差してる紙を見てペルーロが「げっ」って言ったわ、ここに丁度あるんだから行かないわけないでしょ。


「ダンジョンなら奥に行けば、それだけ強いモンスターもいるんでしょ?それなら丁度いいじゃない」


ここの近くにあるダンジョンは20階まであります、強さも最後らへんで丁度いいと言う、まさに私たちの為にあるダンジョンなのよ、今を逃したらもう丁度良くないわ、これで行かないなんて嘘でしょ。


「そうかなぁ~ちょっと危なくない?逃げるのも道狭いし、迷ったら」


ペルーロが下を向いて、指をツンツンしています、やっぱり自信が無いわよねぇここで何かきっかけがあれば良いのだけど、その為にもダンジョンなのよ。


「道は私がマッピングするし、ペルーロにはバックパックも持って貰うわ、危なくなったら逃げれば良いんだし、迷わなければ平気でしょ」


私はペルーロの心配を1つ1つ解決して行きました、バックパックは服も入るし邪魔にはならないわ、昨日の夜に私一人でちょこっと出かけたのよ、ポーションとか毒消しを買って入れて渡したわ。

そしてやっとペルーロは頷き、行くことになって今はダンジョンの前です、本来は丸一日の道のりですが1時間で着きましたよ。


「洞窟ね」

「そりゃーダンジョンだからね、入り口はこんな物だよ、じゃあ行くよ」


ペルーロが気合を入れたわ、でも最初の敵はモグラっていう小さいモンスターだから、全然歯ごたえはなかったわ、私はしっかりと調べてるから知ってるんですよ。


「たりゃー」


モグラがダンジョンの壁から次々と出現してきて、それをペルーロが格闘で応戦しています、後ろは勿論私の担当よ、道が狭いのでハンドガンとショットガンを使ってるわ、音が響くとペルーロが耳を痛めちゃうので、生産で消音装置を作ったの、おかげで急な指示も聞こえてるわ。


「ペルーロ!右上2時にショットガン」

「了解わん!」


遠くの場所で出現する時はペルーロも見えてるんだけど、直ぐ真上とか横だとさすがに気付かないみたいなの、でも私の指示を聞いて直ぐにショットガンを上に向け撃ちました、その後は他の位置から出たモンスターをアッパーや回し蹴りで倒しているわ、さすがの身体能力よ。


「さて、次の10階からはモンスターも変わるわよペルーロ」

「うん分かってるよラリーファ、たしかアリのモンスターでアントマンだっけ?」


私はそうですって答えたわ、アントマンはペルーロと同じ位の背丈で、二足歩行しているアリ型モンスターです、武器は自分たちの爪でひっかいてくるわ、それがかなり鋭くて結構なダメージを受けるそうよ。ペルーロにそこまで説明すると少し怖がってるわ。


「強化スーツも着てるし、ショットガンも上手く使えてるんだから安心しなさいペルーロ、私たちならやれるわ行きましょう!」

「う、うん」


ペルーロは少し元気なく返事をしたわ、そして階段を下りたんだけど、結果は余裕で倒したわよ、ペルーロが体勢の悪い状態でもショットガンを使い始めたの、その反動を利用した回し蹴りなどを駆使したり、かなり使いこなし始めたわ、ペルーロも段々良い顔をするようになってきたわ、自信が付いてきたようよ。


「ペルーロの真骨頂は足技みたいね、これはグローブ以外もブーツ系を改良しなくちゃだわ」


15階から出る大きなミミズをペルーロが倒しているのを見て、スパイクシューズとか爆発する奴とか色々想像できるわねって思っていると、ペルーロが鼻をクンクンさせ始めたわ。


「どうしたのペルーロ?」

「血の匂いがする、きっと誰かが怪我をしてるんだ」


血の匂いがかなり濃いようで軽傷って事はないそうです、私は急ぐ向かうように言いました、ピンチなら助けないといけません、もしそれが獣人嫌いだったとしても、それは変わらないわ。
しおりを挟む

処理中です...