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1章 旅立ちの一歩
14話 装備変更と宿修繕
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「さてお腹も膨れたし、ペルーロこの装備を着てほしいのだけど」
私の着ている強化スーツを出して渡しました、ペルーロには見た目で分からないように、その上からは今まで着ていた革の軽鎧を着て貰います。
私は小さいからそのまま着ていても注目はされないの、今後私たちが有名になったらお披露目をしても良いわね。
「何だか、着ても変わった感じがないわん、これでどう変わるわん?」
部屋で二人だけなので、ペルーロも方言が出ています、この方が可愛いわ、装備を着て違和感がないようだけど、今は分かりません、腕立てとかをすれば楽になってるのが分かるんだけど、獣人のペルーロは元から力とかが強いみたいだから、変化を感じるまで時間がかかるでしょうね。
「明日その状態で走ってみれば分かるわ、今は違和感がないか確認して、どこか変じゃない?」
「それは平気わん、窮屈かと思ったわんがそうでもないわん、今までよりも涼しく感じるかもしれないわんね」
そうなのよ、私の強化スーツは通気性を良くしてるし冷暖房機能付きなの、それ位じゃないと外がどんなとこか分からなかった世界で使えないわよ、やり過ぎとか言わないでね。
「後は武器ね、ペルーロは素手が基本だけど、ナイフとかソードも持ってた方が良いと思うの、これを使ってくれないかしら」
私はナイフと片手剣を渡しました、ナイフはこっちのではなく、向こうのサバイバルナイフなのでかなりの切れ味ね、そして片手剣はこっちのでショートソードって安い奴です、耐久性に難ありで、しばらくしたら折れるでしょうけど、そこは十分説明してサブ的な物だと言いました。
「何だか急に色々な装備を着けたわん、これって必要わん?」
「今は要らないわね、格闘だけでここら辺のモンスターは倒せるわ、でも上の傭兵になりたいなら手数は増やしておいた方が良いのよ、そして外でクエストを終わらせた後には、こっちの練習もします」
ハンドガンを床に出して見せました、私的にはこっちが本命よ、ハンドガンを運動能力の高い獣人が使えば、接近戦でも有効だものね。
「ラリーファが使ってた物よりも小さいわんね、これも同じ感じわん?」
ハンドガンを持って銃口の方を覗いて聞いてきたわ、今は安全装置が入ってるから危険はないの、もう失敗はしないわよ。
「そうね、ちょっと威力は落ちるんだけど、接近戦でも使えるものよ、ペルーロならそっちの方が良いでしょ、これから練習して使えるようになってね」
「わ、わかったわん・・・それにしても、ラリーファは色々な物を持っててすごいわんね、僕とは偉い違いわん」
ペルーロが少し不安そうね、きっと自分にない物を持ってるから羨ましいんだわ、でもそれは誰もが思う事よ、隣の庭は青く見えるものよね。
「ペルーロはまだ新人だからそう思うのよ、それに私は持ってるだけ知らないことも多いわ、2人で頑張って行きましょ」
ペルーロの頭を撫でながらそう言いました、不安は誰にでもあります、そしてそれがもし嫉妬に変わったら、私はペルーロの元から離れないといけないかもしれません、新人で上を目指してる子だから、そこら辺は考えないかもしれないけど、いつかその日が来るかもしれないのよ。
「じゃあ、私は宿の修理をしてから寝るわね、ペルーロは先に寝てて」
「分かったわん、明日はクエストに行くわん、ラリーファもほどほどにして寝るわんよ」
「分かってるわ、おやすみペルーロ」
私は部屋を直しながら返事をして、部屋を出て外も修復して行きました、そしてそれから1時間後に眠りにつき、朝にペルーロの悲鳴のような声で起きる事になったんですよ。
「な、なんだわん!?ここはどこわん!」
「何よペルーロ、大声を出して」
私の自信作、コテージ風個室の窓から、あくびをして聞いちゃったわ。
「ら、ラリーファ!?ここは何処わん!それは何わん!」
「何を寝ぼけてるの?ここはメーリリさんの宿屋でしょ、私が直したから少ぉ~し綺麗だけど」
メーリリさんの宿屋は、内側だけ新築みたいな状態です、ほんとは他の部屋のベッドとかも直したかったけど、私の補修材は直したい物の近くに行き、対象に補修材を接触させないといけません、そうすると補修材は対象に吸い込まれ直って行くんです、まるで魔法ですよ。でも触れさせないとダメなので、他の部屋は入れないので直せませんでした、なので宿屋の内部しか出来てません、ペルーロのベッドは直したからビックリしてるんです。
「少しどころじゃないわん!まるで別物わんよ!それにラリーファのいる小さな家はなにわん!昨日まで無かったわんよね」
私のコテージを見て驚いてるわ、ペルーロが使ってたベッドの少し上に棚を作って、そこに家を建てたの、お人形の家みたいにね、コテージ風にしたのは私がフェアリアだからかな。
「これがないとお着替えできないでしょ、それとも私の着替え見たい?」
「ふぇっ!?」
私がパジャマを少しずらして肩を見せたら、ペルーロが赤くなっちゃったわ、可愛いわねペルーロ君。
「でしょ、だから必要だと思ったのよ、もしここから出る時は収納にしまうから安心して」
「わ、分かったわん、じゃあさっそく仕事に行くわん」
赤くなりながらそう言ってきました、でもペルーロ君、私の前で自分の服を脱いでしまうのは、ちょっと違うんじゃないかな。
「さて食事食事、今日は何が出るのかしらね」
着替えを済ませて食堂に行きました、朝だからか獣人のお客さんが結構いましたよ、そして宿を見回してるわ。
「メーリリさん、今日のお勧めをお願いします、後水を二つ」
「あいよペルーロ、ちょっと待ってな」
料理を作りながらメーリリさんが返事をしてくれました、ペルーロもあまり気にしてない風ですけど、メーリリさんは私を見てウインクしてくれたわ、きっとお礼ね。
「ほんとに宿が綺麗になったね、凄いねラリーファ」
「私は直しただけよ、これがこの宿のほんとの姿だっただけなのよ」
他種族の人たちの安息の宿、とても良いわよね、それにさっきは分からなかったけど、数人耳の長い人がいるわ、きっとあの有名なエルフさんよ、遠くから見てもすごくきれいな人たちだもの。
「ペルーロ兄ちゃん、料理持って来たよ」
「水もな~」
ふたりが私たちの料理を持ってきてくれました、そしてその髪を見て私はウットリよ。
「ふ、二人ともすごくフワフワだね」
ペルーロも驚いているわね、でもほんとにフワフワだわ、さすが羊って感じ、メーリリさは頭にナプキンを着けてて分からなかったわ、でも使ってるでしょうね。
「そうなんだ、その子に貰った石鹸がすごいかった」
「すごくフワフワな~」
使ってくれて良かったわ、それに嬉しそうだしね、今度その頭でお昼寝させてもらいましょう。
「気に入ってもらえたみたいで良かったわ、今後もよろしくね」
ふたりはすごく笑顔でしたよ、もちろん私は二人の頭に飛んで行って撫でました、そしてどさくさに紛れてモフったわよ、この体だともうやりたい放題ね。
「大盛りだね」
ふたりが離れて行って、私たちは食事を始めたんですけど、料理が明らかに多かったです、これはきっとお礼よね。
「良いじゃない、たくさん食べて大きくなりなさいペルーロ」
「子供扱いは止めてよラリーファ、僕は立派な成人者だよ」
そう言って目玉焼きとソーセージを食べ始めたわ、昨日聞いたけど、獣人の成人って13歳なのよ、そしてペルーロはなったばかりで13歳、私から見たらまだまだ子供よね。まぁ1歳の私が言うのもあれだけどさ。
「じゃあ行ってきますメーリリさん」
「おう!頑張んなふたりとも、怪我して帰って来るんじゃないよ」
食事を済ませ、食堂を出る時にメーリリさんに挨拶をしました、丁度近くだったからなのもあるんだけど、何だか良いわねこういうの、母様と父様を思い出しちゃうわ。
「さて、今日はいよいよクエストだよラリーファ、覚悟はいいかな?」
「もちろんよペルーロ、それでどんなモンスターを狩るの?」
私は正直、モンスターの討伐ってあまり怖くないわ、昨日のヒューマンを蹴り飛ばしたのだってそうだったの、あの鷹よりましよね。
「今日は、西にある森の中で薬草を取りながら、他の獲物も狩る予定だよ、対象は多分ラビットとか一角鹿になると思う」
「ラビットに鹿ね、了解したわ」
森の中だと銃の射程が気になるけど、昨日のヒューマンとの戦いを思い出してもきっと対処は出来るわ、近接用の銃も試せそうで良いわね。
「じゃあ行こう」
街の門を出てペルーロが手を挙げて張り切ってます、大物を倒すんじゃないんだから、そこまで張り切らなくてもいいと思うけどね。
私の着ている強化スーツを出して渡しました、ペルーロには見た目で分からないように、その上からは今まで着ていた革の軽鎧を着て貰います。
私は小さいからそのまま着ていても注目はされないの、今後私たちが有名になったらお披露目をしても良いわね。
「何だか、着ても変わった感じがないわん、これでどう変わるわん?」
部屋で二人だけなので、ペルーロも方言が出ています、この方が可愛いわ、装備を着て違和感がないようだけど、今は分かりません、腕立てとかをすれば楽になってるのが分かるんだけど、獣人のペルーロは元から力とかが強いみたいだから、変化を感じるまで時間がかかるでしょうね。
「明日その状態で走ってみれば分かるわ、今は違和感がないか確認して、どこか変じゃない?」
「それは平気わん、窮屈かと思ったわんがそうでもないわん、今までよりも涼しく感じるかもしれないわんね」
そうなのよ、私の強化スーツは通気性を良くしてるし冷暖房機能付きなの、それ位じゃないと外がどんなとこか分からなかった世界で使えないわよ、やり過ぎとか言わないでね。
「後は武器ね、ペルーロは素手が基本だけど、ナイフとかソードも持ってた方が良いと思うの、これを使ってくれないかしら」
私はナイフと片手剣を渡しました、ナイフはこっちのではなく、向こうのサバイバルナイフなのでかなりの切れ味ね、そして片手剣はこっちのでショートソードって安い奴です、耐久性に難ありで、しばらくしたら折れるでしょうけど、そこは十分説明してサブ的な物だと言いました。
「何だか急に色々な装備を着けたわん、これって必要わん?」
「今は要らないわね、格闘だけでここら辺のモンスターは倒せるわ、でも上の傭兵になりたいなら手数は増やしておいた方が良いのよ、そして外でクエストを終わらせた後には、こっちの練習もします」
ハンドガンを床に出して見せました、私的にはこっちが本命よ、ハンドガンを運動能力の高い獣人が使えば、接近戦でも有効だものね。
「ラリーファが使ってた物よりも小さいわんね、これも同じ感じわん?」
ハンドガンを持って銃口の方を覗いて聞いてきたわ、今は安全装置が入ってるから危険はないの、もう失敗はしないわよ。
「そうね、ちょっと威力は落ちるんだけど、接近戦でも使えるものよ、ペルーロならそっちの方が良いでしょ、これから練習して使えるようになってね」
「わ、わかったわん・・・それにしても、ラリーファは色々な物を持っててすごいわんね、僕とは偉い違いわん」
ペルーロが少し不安そうね、きっと自分にない物を持ってるから羨ましいんだわ、でもそれは誰もが思う事よ、隣の庭は青く見えるものよね。
「ペルーロはまだ新人だからそう思うのよ、それに私は持ってるだけ知らないことも多いわ、2人で頑張って行きましょ」
ペルーロの頭を撫でながらそう言いました、不安は誰にでもあります、そしてそれがもし嫉妬に変わったら、私はペルーロの元から離れないといけないかもしれません、新人で上を目指してる子だから、そこら辺は考えないかもしれないけど、いつかその日が来るかもしれないのよ。
「じゃあ、私は宿の修理をしてから寝るわね、ペルーロは先に寝てて」
「分かったわん、明日はクエストに行くわん、ラリーファもほどほどにして寝るわんよ」
「分かってるわ、おやすみペルーロ」
私は部屋を直しながら返事をして、部屋を出て外も修復して行きました、そしてそれから1時間後に眠りにつき、朝にペルーロの悲鳴のような声で起きる事になったんですよ。
「な、なんだわん!?ここはどこわん!」
「何よペルーロ、大声を出して」
私の自信作、コテージ風個室の窓から、あくびをして聞いちゃったわ。
「ら、ラリーファ!?ここは何処わん!それは何わん!」
「何を寝ぼけてるの?ここはメーリリさんの宿屋でしょ、私が直したから少ぉ~し綺麗だけど」
メーリリさんの宿屋は、内側だけ新築みたいな状態です、ほんとは他の部屋のベッドとかも直したかったけど、私の補修材は直したい物の近くに行き、対象に補修材を接触させないといけません、そうすると補修材は対象に吸い込まれ直って行くんです、まるで魔法ですよ。でも触れさせないとダメなので、他の部屋は入れないので直せませんでした、なので宿屋の内部しか出来てません、ペルーロのベッドは直したからビックリしてるんです。
「少しどころじゃないわん!まるで別物わんよ!それにラリーファのいる小さな家はなにわん!昨日まで無かったわんよね」
私のコテージを見て驚いてるわ、ペルーロが使ってたベッドの少し上に棚を作って、そこに家を建てたの、お人形の家みたいにね、コテージ風にしたのは私がフェアリアだからかな。
「これがないとお着替えできないでしょ、それとも私の着替え見たい?」
「ふぇっ!?」
私がパジャマを少しずらして肩を見せたら、ペルーロが赤くなっちゃったわ、可愛いわねペルーロ君。
「でしょ、だから必要だと思ったのよ、もしここから出る時は収納にしまうから安心して」
「わ、分かったわん、じゃあさっそく仕事に行くわん」
赤くなりながらそう言ってきました、でもペルーロ君、私の前で自分の服を脱いでしまうのは、ちょっと違うんじゃないかな。
「さて食事食事、今日は何が出るのかしらね」
着替えを済ませて食堂に行きました、朝だからか獣人のお客さんが結構いましたよ、そして宿を見回してるわ。
「メーリリさん、今日のお勧めをお願いします、後水を二つ」
「あいよペルーロ、ちょっと待ってな」
料理を作りながらメーリリさんが返事をしてくれました、ペルーロもあまり気にしてない風ですけど、メーリリさんは私を見てウインクしてくれたわ、きっとお礼ね。
「ほんとに宿が綺麗になったね、凄いねラリーファ」
「私は直しただけよ、これがこの宿のほんとの姿だっただけなのよ」
他種族の人たちの安息の宿、とても良いわよね、それにさっきは分からなかったけど、数人耳の長い人がいるわ、きっとあの有名なエルフさんよ、遠くから見てもすごくきれいな人たちだもの。
「ペルーロ兄ちゃん、料理持って来たよ」
「水もな~」
ふたりが私たちの料理を持ってきてくれました、そしてその髪を見て私はウットリよ。
「ふ、二人ともすごくフワフワだね」
ペルーロも驚いているわね、でもほんとにフワフワだわ、さすが羊って感じ、メーリリさは頭にナプキンを着けてて分からなかったわ、でも使ってるでしょうね。
「そうなんだ、その子に貰った石鹸がすごいかった」
「すごくフワフワな~」
使ってくれて良かったわ、それに嬉しそうだしね、今度その頭でお昼寝させてもらいましょう。
「気に入ってもらえたみたいで良かったわ、今後もよろしくね」
ふたりはすごく笑顔でしたよ、もちろん私は二人の頭に飛んで行って撫でました、そしてどさくさに紛れてモフったわよ、この体だともうやりたい放題ね。
「大盛りだね」
ふたりが離れて行って、私たちは食事を始めたんですけど、料理が明らかに多かったです、これはきっとお礼よね。
「良いじゃない、たくさん食べて大きくなりなさいペルーロ」
「子供扱いは止めてよラリーファ、僕は立派な成人者だよ」
そう言って目玉焼きとソーセージを食べ始めたわ、昨日聞いたけど、獣人の成人って13歳なのよ、そしてペルーロはなったばかりで13歳、私から見たらまだまだ子供よね。まぁ1歳の私が言うのもあれだけどさ。
「じゃあ行ってきますメーリリさん」
「おう!頑張んなふたりとも、怪我して帰って来るんじゃないよ」
食事を済ませ、食堂を出る時にメーリリさんに挨拶をしました、丁度近くだったからなのもあるんだけど、何だか良いわねこういうの、母様と父様を思い出しちゃうわ。
「さて、今日はいよいよクエストだよラリーファ、覚悟はいいかな?」
「もちろんよペルーロ、それでどんなモンスターを狩るの?」
私は正直、モンスターの討伐ってあまり怖くないわ、昨日のヒューマンを蹴り飛ばしたのだってそうだったの、あの鷹よりましよね。
「今日は、西にある森の中で薬草を取りながら、他の獲物も狩る予定だよ、対象は多分ラビットとか一角鹿になると思う」
「ラビットに鹿ね、了解したわ」
森の中だと銃の射程が気になるけど、昨日のヒューマンとの戦いを思い出してもきっと対処は出来るわ、近接用の銃も試せそうで良いわね。
「じゃあ行こう」
街の門を出てペルーロが手を挙げて張り切ってます、大物を倒すんじゃないんだから、そこまで張り切らなくてもいいと思うけどね。
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