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4章
68話 ライバルは他にいる
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わたくしフサーバスは、少しだけガッカリしてため息を付いております。
それと言うのも、この世界で最強と言われた存在が、あまりにも頭が悪く弱かった為ですな。ドラゴンとの戦いを想定した対策はロランが何重にも考えました、なのでドラゴンたちに勝つ道はごさいません。
「しかしお粗末過ぎですな」
ドラゴンたちは、ただの急降下から攻撃を始めて火を吹きだすのみで、散開しているわたくしたちにはダメージはなかったのです。これはリーダーが不在の為ですが、力任せで考えなしの証拠で意外性もなく、こちらが余裕の勝利を納めたのです。
数を揃える為、ランクを下げていたのは輸送などを円滑にする為でもありましたし、戦闘も考えていなかったわけではありません。ある程度の戦いを想定したランクだったのです。
「ある程度・・・そのはずでしたが、ドラゴンを圧倒出来る程ではありません」
それなのに今は圧倒出来たのは、相手の弱さとロランの作戦のおかげでしょう。予定通りの散開と集中攻撃、それを避ける為に空を飛ぶドラゴンもいましたが、それもロランの作戦に折り込み済み、森の木が動きツタを巻き付けに入るのです。
ウサギトレントという果物を実らせる種族を事前に設置して木の選定をしていたおかげで、この為でもあったのかとわたくしは脱帽でした。
「もう勝ったウサね」
「そうですねウサギクイーン・・・彼ならば、きっとあいつにも勝てるんでしょうね、羨ましい限りです」
ロランの戦術あっての完全勝利、本人に言ってもそんな事はないと謙遜をするでしょう。戦争は盤上の戦いと違い戦略通りにならないのは、頭の良いロランなら分かるはず、彼の機転と先読みの指示がどれだけすごいのか、結果が示しています。
ドラゴンたちは倒れ動ける者はいません、それだけダメージを負い疲弊したのです。自らの攻撃は相手に届かず、休みなく攻撃をされるのはとてもつらい事ですよね。
「何度見てもすごいウサ、ロランが仲間で良かったウサ」
「そうですね、もしも彼が勇者側であったなら、恐らく魔族は滅んでいたでしょう」
そんな架空の未来を想像し、わたくしは戦場盤と言うコマを動かして戦うゲームを思い返します。わたくしがそれで勝てない子ネズミの小梅、他の大陸で彼女は無敗の白い悪魔と呼ばれる存在で、ロランが相手ならばそれは変わっていたと、この戦いをみて分かったのです。
こちらにそんな強者が集まっているのだから、ヒューマンたちは負けるのです、早く白旗を上げなくてはいけません。
「それがどうして分からないウサ?」
「それはですねウサギクイーン、彼らのトップが戦場を知らないからです」
負けてはいけない、それしか考えていないのです。戦場で負けている事はお構いなしなので誰も気づく事がない。
ウサギクイーンもそれを聞いて嫌そうな表情ですが、わたくしも同じ顔をしており、戦場で命を落としている者たちは報われませんなと苦笑いですぞ。
つくづくこちらで良かった、ウサギクイーンと意見を合わせました。わたくしたちの様に手心は加えず、向こうは命を奪う戦いを仕掛け慈悲はありません。こちらのの命を奪うか奴隷とするのです。
「食料が不足してる時はそれが普通だったウサ」
「余裕がないのが戦いと言うもので普通はそうですな。ですが今は違いそれをしてしまえば恨みは増すばかり、だからわたくしたちは殺さずを通しております」
ロランの作戦では、身代金という手を使う予定で、戦えばそれだけ増えて行き相手は抵抗できなくなる、話し合いとはそう言う場に持ち込むのです。
ドラゴンとの戦いももうすぐ終わりを迎え、次は本番ですよと手当の指示を出しました。相手は勇者を倒されて士気が下がっているヒューマンで、ここで降伏しなけらば更なるに恐怖が待っているのです。
「いよいよ総力戦ウサね」
「そうですよウサギクイーン、相手は陸戦の前に海での戦いを想定しています。ですがそれはありません」
種類が1つしかない相手は知らないし出来ないのです。わたくしたちには何種類もの種族がいて、その者に乗り時間を掛けずに攻め込めるのですよ。
制圧に進軍、両方を同時に行う作戦が行われる、それは伝令が国に着く頃にはすべてが終わっている速度で、それほどの速度差がこの後の戦いで、相手は何をされたのかも分からず終わるのです。
ウサギクイーンはどれだけすごいのか知りません、これが普通だと思っているので返事は簡素です。のんきな事ですが、それが彼女の良いところで安らぐのですよ。
「この空気を無くしたくありませんね」
のんびりとした空気を占領した領地にも作りたいのです、だから支援物資を途絶えさせず送り続ける、その為の輸送団も準備していた。数こそ力とロランが言っていましたね。
ウサギクイーンのダンジョンだったからそれが可能でしたと、ロランがいつも口癖の様に言っています。ですが他にもダンジョンは存在していて、そこの生産性と資源力をロランが活用してこそです。
「それを採取する為に冒険者を使っている。そんな考えわたくしたちにはありませんでした・・・一度小梅と戦わせたいですね」
ひと段落したら、そんな夢の対面をさせたい、いったいどんな戦いが見れるのか楽しみです。
悔しい顔の小梅の顔が浮かび少し笑いそうですが、その為にもヒューマンには早く降参してほしいと願いました。
「さてウサギクイーン、予定通り服の準備を始めますよ」
「あのヒラヒラしたドレスって服ウサ?」
ヒューマンの王族に会うのですから、こちらもそれなりの服を纏って向かわなければなりません。それは相手がどれだけ警戒していてもです。
降伏勧告はその時に行い条件も告げます、平民たちにとって生活が向上する内容ですが、階級の高い者たちは反対するでしょう、彼らの地位ははく奪ですから当然ですかね。
「はく奪されてもその後の生活は変わらない。統率する者がわたくしたちになるだけ・・・ですが」
それを分からない者は反対するでしょう、その為に完全降伏が必要でした。そして他の種族を例に挙げ孤立化を図ります。
エルフやドワーフや獣人たちは、既に交渉に入り、ある程度の譲歩を受け交易を始めています。それを断っていたのはヒューマンたちで、彼らはかなり待遇わ下げるのですよ。
「それは分かるウサ、でもモンスターのウチが着飾っても意味ないウサ」
ウサギクイーンはわたくしたちの飾りなのですから、着飾るべきなのです。本来の交渉はわたくしかロランが行います。ですが主はウサギクイーンなので立派でなくてはなりません。
それにウサギクイーンは、とても可愛いく綺麗でいらっしゃいます。ロランもそこは否定しないでお勧してきた、だから着てくださいと裁縫ラビットたちを呼び服を作ります。ピンクのドレスはウサギクイーンのピンク毛に合っています。
「ティアラも良いかもしれませんね。細工士ラビットに作らせましょう」
「げっウサ」
いらないウサっ!!と、ウサギクイーンは嫌がりますが、これはまだ序の口です。湯あみをして香水も付け、毛並みの手入れも今から念入りに行い、わたくしたちの着飾りは質を上げるのです。
元が良いのだから是非してほしい、ヒューマンたちが驚く顔が今から楽しみですね。わたくしは楽しみが沢山あってとても嬉しく楽しいのです、早くその時が来ないでしょうかね。
それと言うのも、この世界で最強と言われた存在が、あまりにも頭が悪く弱かった為ですな。ドラゴンとの戦いを想定した対策はロランが何重にも考えました、なのでドラゴンたちに勝つ道はごさいません。
「しかしお粗末過ぎですな」
ドラゴンたちは、ただの急降下から攻撃を始めて火を吹きだすのみで、散開しているわたくしたちにはダメージはなかったのです。これはリーダーが不在の為ですが、力任せで考えなしの証拠で意外性もなく、こちらが余裕の勝利を納めたのです。
数を揃える為、ランクを下げていたのは輸送などを円滑にする為でもありましたし、戦闘も考えていなかったわけではありません。ある程度の戦いを想定したランクだったのです。
「ある程度・・・そのはずでしたが、ドラゴンを圧倒出来る程ではありません」
それなのに今は圧倒出来たのは、相手の弱さとロランの作戦のおかげでしょう。予定通りの散開と集中攻撃、それを避ける為に空を飛ぶドラゴンもいましたが、それもロランの作戦に折り込み済み、森の木が動きツタを巻き付けに入るのです。
ウサギトレントという果物を実らせる種族を事前に設置して木の選定をしていたおかげで、この為でもあったのかとわたくしは脱帽でした。
「もう勝ったウサね」
「そうですねウサギクイーン・・・彼ならば、きっとあいつにも勝てるんでしょうね、羨ましい限りです」
ロランの戦術あっての完全勝利、本人に言ってもそんな事はないと謙遜をするでしょう。戦争は盤上の戦いと違い戦略通りにならないのは、頭の良いロランなら分かるはず、彼の機転と先読みの指示がどれだけすごいのか、結果が示しています。
ドラゴンたちは倒れ動ける者はいません、それだけダメージを負い疲弊したのです。自らの攻撃は相手に届かず、休みなく攻撃をされるのはとてもつらい事ですよね。
「何度見てもすごいウサ、ロランが仲間で良かったウサ」
「そうですね、もしも彼が勇者側であったなら、恐らく魔族は滅んでいたでしょう」
そんな架空の未来を想像し、わたくしは戦場盤と言うコマを動かして戦うゲームを思い返します。わたくしがそれで勝てない子ネズミの小梅、他の大陸で彼女は無敗の白い悪魔と呼ばれる存在で、ロランが相手ならばそれは変わっていたと、この戦いをみて分かったのです。
こちらにそんな強者が集まっているのだから、ヒューマンたちは負けるのです、早く白旗を上げなくてはいけません。
「それがどうして分からないウサ?」
「それはですねウサギクイーン、彼らのトップが戦場を知らないからです」
負けてはいけない、それしか考えていないのです。戦場で負けている事はお構いなしなので誰も気づく事がない。
ウサギクイーンもそれを聞いて嫌そうな表情ですが、わたくしも同じ顔をしており、戦場で命を落としている者たちは報われませんなと苦笑いですぞ。
つくづくこちらで良かった、ウサギクイーンと意見を合わせました。わたくしたちの様に手心は加えず、向こうは命を奪う戦いを仕掛け慈悲はありません。こちらのの命を奪うか奴隷とするのです。
「食料が不足してる時はそれが普通だったウサ」
「余裕がないのが戦いと言うもので普通はそうですな。ですが今は違いそれをしてしまえば恨みは増すばかり、だからわたくしたちは殺さずを通しております」
ロランの作戦では、身代金という手を使う予定で、戦えばそれだけ増えて行き相手は抵抗できなくなる、話し合いとはそう言う場に持ち込むのです。
ドラゴンとの戦いももうすぐ終わりを迎え、次は本番ですよと手当の指示を出しました。相手は勇者を倒されて士気が下がっているヒューマンで、ここで降伏しなけらば更なるに恐怖が待っているのです。
「いよいよ総力戦ウサね」
「そうですよウサギクイーン、相手は陸戦の前に海での戦いを想定しています。ですがそれはありません」
種類が1つしかない相手は知らないし出来ないのです。わたくしたちには何種類もの種族がいて、その者に乗り時間を掛けずに攻め込めるのですよ。
制圧に進軍、両方を同時に行う作戦が行われる、それは伝令が国に着く頃にはすべてが終わっている速度で、それほどの速度差がこの後の戦いで、相手は何をされたのかも分からず終わるのです。
ウサギクイーンはどれだけすごいのか知りません、これが普通だと思っているので返事は簡素です。のんきな事ですが、それが彼女の良いところで安らぐのですよ。
「この空気を無くしたくありませんね」
のんびりとした空気を占領した領地にも作りたいのです、だから支援物資を途絶えさせず送り続ける、その為の輸送団も準備していた。数こそ力とロランが言っていましたね。
ウサギクイーンのダンジョンだったからそれが可能でしたと、ロランがいつも口癖の様に言っています。ですが他にもダンジョンは存在していて、そこの生産性と資源力をロランが活用してこそです。
「それを採取する為に冒険者を使っている。そんな考えわたくしたちにはありませんでした・・・一度小梅と戦わせたいですね」
ひと段落したら、そんな夢の対面をさせたい、いったいどんな戦いが見れるのか楽しみです。
悔しい顔の小梅の顔が浮かび少し笑いそうですが、その為にもヒューマンには早く降参してほしいと願いました。
「さてウサギクイーン、予定通り服の準備を始めますよ」
「あのヒラヒラしたドレスって服ウサ?」
ヒューマンの王族に会うのですから、こちらもそれなりの服を纏って向かわなければなりません。それは相手がどれだけ警戒していてもです。
降伏勧告はその時に行い条件も告げます、平民たちにとって生活が向上する内容ですが、階級の高い者たちは反対するでしょう、彼らの地位ははく奪ですから当然ですかね。
「はく奪されてもその後の生活は変わらない。統率する者がわたくしたちになるだけ・・・ですが」
それを分からない者は反対するでしょう、その為に完全降伏が必要でした。そして他の種族を例に挙げ孤立化を図ります。
エルフやドワーフや獣人たちは、既に交渉に入り、ある程度の譲歩を受け交易を始めています。それを断っていたのはヒューマンたちで、彼らはかなり待遇わ下げるのですよ。
「それは分かるウサ、でもモンスターのウチが着飾っても意味ないウサ」
ウサギクイーンはわたくしたちの飾りなのですから、着飾るべきなのです。本来の交渉はわたくしかロランが行います。ですが主はウサギクイーンなので立派でなくてはなりません。
それにウサギクイーンは、とても可愛いく綺麗でいらっしゃいます。ロランもそこは否定しないでお勧してきた、だから着てくださいと裁縫ラビットたちを呼び服を作ります。ピンクのドレスはウサギクイーンのピンク毛に合っています。
「ティアラも良いかもしれませんね。細工士ラビットに作らせましょう」
「げっウサ」
いらないウサっ!!と、ウサギクイーンは嫌がりますが、これはまだ序の口です。湯あみをして香水も付け、毛並みの手入れも今から念入りに行い、わたくしたちの着飾りは質を上げるのです。
元が良いのだから是非してほしい、ヒューマンたちが驚く顔が今から楽しみですね。わたくしは楽しみが沢山あってとても嬉しく楽しいのです、早くその時が来ないでしょうかね。
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