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2章

29話 王都で極秘の商談

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「めめめメローナ様、ここって」

「メナ、何を驚いてるメル?交渉に行くなら、ここしかないメルよ」


王都サベージュンに着いて、メナがキョロキョロしてるメル。ボートルが敵ならば、あの人に頼るしかないメルよ。
そのお方は、魔王軍の物資を管理してる将軍、ケンタウロスのタケロス様メル。


「でで、でも・・・王都だと見つかってしまうのでは?」

「その為に時間はずらしてるメル、今あいつは他の街に向かってる所メルよ、念の為場所も城ではなく、中心から離れた酒場メル」


丁度そこに着いたメル。メナは建物を見て驚いてるメル、でも中に入って私も驚くことが起きたメル。なんと、待っていたのはタケロス様だけじゃなかったメルよ。


「まま、魔王様!?どどどうしてメル」

「あなたがメローナシープルなのじゃな、そこに座って話しをするのじゃ」


魔王様に向かいに座る様に進められたメル。メナと焦って椅子に座ったメルが、落ち着かないメル。
ほんとにどうして、今の段階で魔王様に知らせた理由が分からないメル。


「ほら、だから言ったじゃないですか魔王様、ジブンに任せてくださいっす」

「なにを言うのじゃタケロス、気になったのじゃから仕方ないじゃろう。それよりも話を進めるのじゃよ、ボートルの事ほんとなのじゃ?」


笑顔で魔王様が話を進めるメル。でも雰囲気は怖くて、既にオーラが怒ってるのが出てるメルよ。
ボートルの裏切りを怒るのは分かるメル。でも私たちに向けないでほしいメルね。


「っと言う事で、6ヶ月前から納品が増えましたメル。おかしいと思って調査を始めたのは3ヶ月前、確信を持ったのは・・・大体1ヶ月前でメル」


おふたりに話すと、かなり前で驚いているメル。ミノーズ殿に報告してその結果と同じだメル。他者に話すと整理が出来て意見も知恵も集める事が出来たメル。ミノーズ殿と予想した、その後あいつが行う事ももちろん話したメル。
ボートルは作戦に失敗した場合、私たちに罪を擦り付ける事をしてくるメル。そして人族の元に逃げるメル。


「まさかそんな前とはのう・・・しかしほんとなのじゃ?」


魔王様の疑問も最もメルと返すと、タケロス様が説明をしてくれたメル。魔王様にその訳をお話をしてくれてるメル、増産されているはずの私たちの毛布を使った装備、それを魔族の兵士が着けていなかった、明らかに変だと話してくれたメル。


「ふむ、それで調べた結果、軍に入荷している数が違ったのじゃな」

「そうですよ魔王様、更にジブンが調べたっすけど、アイツ最悪な事に、敵側に流しているのが分かったっす、裏付けも取りましたっすよ」


さすがタケロス様だと、魔王様が褒めたメル。でも同時に最悪だと頭を抱え、タケロス様も同じく、どうしようって困ってるメル。
ボートルとそれに加担した者たちは、当然処罰をするそうメル。でも秘密裏に行わないと混乱を招くと慎重メル。


「それにボートルがいなくなるのは困るっす、防具や衣服の流通が止まってしまうっすからね、支障が出ないように準備してからっす」

「タケロス様、そこは私に任せてくださいメル、その為に今日ここに来たのでメル」


ミノーズ殿に言われ、事前に作った収納鞄に手を入れ、私たちが作った商品を出したメル。ボートルと同じ服と防具以外も下着や靴などもあるメル。
魔王様たちは、手に取って出来栄えを確かめたメル。そして凄いと褒めてくれたメル、メナが胸を張って嬉しそうメルね。


「このように生産品は私たちだけで作れるメル。問題は他の素材で、タケロス様にはそれらをダンジョンに輸送してほしいメル」


防具には革と金属があるメル、私たちはどちらでも無い、新たな種類の羊毛素材を作ったメル。
今の私たちの毛は、そこら辺の素材には負けないメル、更に改良して二重にする計画メル。
より良い品をと、ミノーズ殿が言っていたメルよ。
量産は済んでいて流通は出来ると伝えると、タケロス様は悩んでいる様子だったメル。


「どうしたのじゃタケロス様?」

「魔王様・・・これは使えますよ、ボートルたちを捕まるだけでなく、敵の流通を使って情報を集めましょう」


タケロス様はすごい案を出してきて、私はビッグリだメル。ボートルを捕まえるだけに留まらず、次の策謀まで導き出すなんてすごいメル。
私はメナと顔を見合って喜んだメル、作戦が順調で良かったメルよ。


「良かろう、タケロス存分にやるのじゃ、今ヒューマンどもは勢いがなくなりつつある、これは好機じゃよ」

「そっすよ魔王様、更にこちらの戦力も上げる事が出来るっす、早速準備に取り掛かるっす」


タケロス様が立ちあがり、元気良く部屋を出て行ってしまったメル。でも魔王様はどことなく不安そうメル、私はそれが気になって聞いたんだメル。
魔王様は静かに立ち上がり、私の問いかけには答えてくれなかったメル。でも私は魔王様の口の形を見て、その呟きを何となく分かったメル。


「魔王様は戦いたくないんだメル、平和を望んでいるんだメルね」

「メローナ様と同じですね・・・メナもそう思います。みんなと笑顔で暮らして行きたいです」


争いは誰かが傷つくメル、それは親しい者が帰って来ない事なんて頻繁に起きるメル。私はメナたちがいなくなるなんて嫌だメルよ。


「さぁ、交渉は終わりメル、買い物に行くメルよメナ」

「やった!早く行きましょうメローナ様」


お仕事を終えた私たちは、王都を堪能したメル。2日間の滞在をしてお土産も沢山買ったメルよ。
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