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2章
25話 八つ当たりの先は
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「マスターお帰りなさいでガス」
ボクの第一声は「お帰りなさいじゃないよっ!」でした。道しるベーはボクの戦闘が終わると、甲冑を回収しに部屋に来ていた。
ボクはそこでダンジョンの説明を聞いたんだけど、簡単にしかしてくれないで、直ぐに壁を通っていなくなるんだ、ひどいよね。
「まぁまぁ、マスターの願いは叶ったのでガスよ、良かったではないでガス?」
そう言われてちょっと黙っちゃったよ。確かに地獄の1丁目を7番地までクリアして強くはなった、だけど戻って来れた事の方が嬉しいんだ。
もうあんな地獄には行きたくないよ、ほんとに勘弁してほしい。
「それで、彼女たちがそうなの?」
道しるベーの後ろに、甲冑を着た人たちが並んでいて、かなりの迫力を受けています、僕の倒した甲冑だから恐怖がよみがえったのかもね。
3番地までは良かったんだ、剣豪君の動きも単調だったし、でも4番地からは剣技を使って来て何度も倒された。
ボクはそこで死んじゃったんだよ⁉︎気づいたら、訓練部屋の横にある休憩室のベッドで寝てた。
そこからがボクの本当の試練だった、同じ剣技を覚え倒すまで、ボクは何度も死んだんだ。そして強くなって進み、最後の7番地ではスキルまで使ってきた、何とか勝てたけど、ほんとに地獄だった。
「マスターのおかげで戦う体を手に入れた7人ガス、これからどんどんと増やすガス」
道しるべーが甲冑を手に入れる為、またボクに訓練場に入れと、無言の圧力をかけて来たよ。だからボクは、もうあそこには入らないからねと先に言っておきます。
他にも訓練通路があり、色々な種族が訓練できるんだ、だから道しるベーは彼女たちにも訓練をさせると言って来た。そこで新たな剣豪君を倒し、どんどん増やすんだそうですよ。
甲冑の後ろには、霊魂のままの女性たちが立っています、やる気満々ですよ。
「転生したんじゃないの?」
「実態を持った霊魂モンスターでガス、甲冑はマスターの印ガス、剣は恨みを晴らす為の道具ガス、今こそ戦うガス」
女性たちは片手を上げ奮起しました。武器を持ってない人もやる気で、ボクは盗賊たちと戦うのが怖い事を言わずにいだよ。
「マスター何を怖がるガス、これを招いたのは奴らガス、マスターが怖い思いをしたのもそいつらがいたからガス、今こそ倒すガス」
「そうだよね、あいつらがここに来るようになってからめちゃくちゃだ、分かったよみんな行こう」
アイツらが来る前は、小さな骨のモンスターを召喚して、ボクなりの平和な暮らしをしていました。だけどその子たちは倒され、女性たちの処理先になったんだ。
ボクもみんなと一緒に奮起した、そして憎っくき盗賊の本拠地に向かったんだよ。
「まさか、こんなに近くだったとはね」
ダンジョンの入り口を出て、歩いて5分の場所にそれはあったんだ、そこには小屋が建てられ、見張りが3人であくびをしてるよ。
「行くわよマスター」
「ちょっと、ボクが君たちのマスターなの?」
甲冑を着ている女性にマスターと言われました。転生したんだから当然と言って突撃していきます。
それでいいのかと、ボクも剣を抜いて突撃です。
「て、敵襲だぁー!」
「遅いのよ!」
強気な甲冑女性が、見張りの男を剣で両断していきます。一人で3人を倒すとかすごいとゾクってとしたよ。他の女性たちは倒れた男たちをめった刺しです。
「一人だけ楽しんでズルいわ~ワタシたちも行くわよぉ~」
ボクに詰め寄って来たふたりが先導して、小屋の中に入って行きました。ボクは出遅れたんだけど、外に逃げる男が見えたのでそいつを追いかけます。
別に女性たちの勢いに乗れないわけじゃないからね、逃がすと後が大変だと思っただけだよ。
「そこまでだ盗賊!」
訓練のおかげで盗賊よりも早く走れて先回り出来たボクは、剣を構えて男の前に出たんだ、男は驚いてるよ。
「な!?・・・なんだよ、スケルトンじゃねぇか、脅かしやがって」
弱いと思ってかホッとし始めた男は、剣を抜いて笑ってます。ボクは本番が来たって震えが止まらないよ。
「へっ震えてやがるのか、これは楽勝だな!」
剣を振りかぶって来た男は、ボクにとって2番地クラスのレベルでした。受け流しスキルを使い、剣をいなしてそのまま男のお腹を横に斬ります。
身体の向きを変え男を見て構えたけど、男はお腹を押さえて倒れたよ。
「そ、そんなバカな、疾風のタカと言われた俺が」
自分で二つ名を言いながら動かなくなった、ボクは震える手を見て実感したんだ。
こいつの強さなんてどうだっていい、ボクは強くなってるのが嬉しかったんだよ。
「あの地獄も無駄じゃなかったかも・・・でも、嫌なんだよなぁ~」
スケルトンのボクが何度も死ぬなんて嫌だ、心の底からそう思ったね。
男を引きずって女性たちの所に戻ると、女性たちは盗賊を全員倒していました。
そんなに強くなってるんだと、ボクはさっきまでの自信が揺らぎましたよ。
「み、みんな良かったね」
ボクが到着すると、みんなが笑顔を見せてくれた、甲冑の人も兜を取って良い笑顔です。
「じゃあみんな戻るガス」
「「「「「は~い」」」」」
女性陣は道しるベーに返事をしたけど、ボクは「え?」って答えたんだ。みんなは恨みを晴らしたんだから、他に行って良いと思うんだけど、みんなボクのダンジョンに戻るようです。
「ど、どうしてなのかな?」
「マスター何言ってるのよ、アタシたちはもうあなたの部下なのよ、もっと強くなって盗賊を根絶やしにしてやるわ」
女性たちの復讐に、ボクも付き合わないといけないみたいです。訓練も積んでみたいとかキャッキャッと話してるよ。
楽しそうに話す内容ではないんだよ、ボクは絶対に地獄の特訓には入らないからね。
ボクの第一声は「お帰りなさいじゃないよっ!」でした。道しるベーはボクの戦闘が終わると、甲冑を回収しに部屋に来ていた。
ボクはそこでダンジョンの説明を聞いたんだけど、簡単にしかしてくれないで、直ぐに壁を通っていなくなるんだ、ひどいよね。
「まぁまぁ、マスターの願いは叶ったのでガスよ、良かったではないでガス?」
そう言われてちょっと黙っちゃったよ。確かに地獄の1丁目を7番地までクリアして強くはなった、だけど戻って来れた事の方が嬉しいんだ。
もうあんな地獄には行きたくないよ、ほんとに勘弁してほしい。
「それで、彼女たちがそうなの?」
道しるベーの後ろに、甲冑を着た人たちが並んでいて、かなりの迫力を受けています、僕の倒した甲冑だから恐怖がよみがえったのかもね。
3番地までは良かったんだ、剣豪君の動きも単調だったし、でも4番地からは剣技を使って来て何度も倒された。
ボクはそこで死んじゃったんだよ⁉︎気づいたら、訓練部屋の横にある休憩室のベッドで寝てた。
そこからがボクの本当の試練だった、同じ剣技を覚え倒すまで、ボクは何度も死んだんだ。そして強くなって進み、最後の7番地ではスキルまで使ってきた、何とか勝てたけど、ほんとに地獄だった。
「マスターのおかげで戦う体を手に入れた7人ガス、これからどんどんと増やすガス」
道しるべーが甲冑を手に入れる為、またボクに訓練場に入れと、無言の圧力をかけて来たよ。だからボクは、もうあそこには入らないからねと先に言っておきます。
他にも訓練通路があり、色々な種族が訓練できるんだ、だから道しるベーは彼女たちにも訓練をさせると言って来た。そこで新たな剣豪君を倒し、どんどん増やすんだそうですよ。
甲冑の後ろには、霊魂のままの女性たちが立っています、やる気満々ですよ。
「転生したんじゃないの?」
「実態を持った霊魂モンスターでガス、甲冑はマスターの印ガス、剣は恨みを晴らす為の道具ガス、今こそ戦うガス」
女性たちは片手を上げ奮起しました。武器を持ってない人もやる気で、ボクは盗賊たちと戦うのが怖い事を言わずにいだよ。
「マスター何を怖がるガス、これを招いたのは奴らガス、マスターが怖い思いをしたのもそいつらがいたからガス、今こそ倒すガス」
「そうだよね、あいつらがここに来るようになってからめちゃくちゃだ、分かったよみんな行こう」
アイツらが来る前は、小さな骨のモンスターを召喚して、ボクなりの平和な暮らしをしていました。だけどその子たちは倒され、女性たちの処理先になったんだ。
ボクもみんなと一緒に奮起した、そして憎っくき盗賊の本拠地に向かったんだよ。
「まさか、こんなに近くだったとはね」
ダンジョンの入り口を出て、歩いて5分の場所にそれはあったんだ、そこには小屋が建てられ、見張りが3人であくびをしてるよ。
「行くわよマスター」
「ちょっと、ボクが君たちのマスターなの?」
甲冑を着ている女性にマスターと言われました。転生したんだから当然と言って突撃していきます。
それでいいのかと、ボクも剣を抜いて突撃です。
「て、敵襲だぁー!」
「遅いのよ!」
強気な甲冑女性が、見張りの男を剣で両断していきます。一人で3人を倒すとかすごいとゾクってとしたよ。他の女性たちは倒れた男たちをめった刺しです。
「一人だけ楽しんでズルいわ~ワタシたちも行くわよぉ~」
ボクに詰め寄って来たふたりが先導して、小屋の中に入って行きました。ボクは出遅れたんだけど、外に逃げる男が見えたのでそいつを追いかけます。
別に女性たちの勢いに乗れないわけじゃないからね、逃がすと後が大変だと思っただけだよ。
「そこまでだ盗賊!」
訓練のおかげで盗賊よりも早く走れて先回り出来たボクは、剣を構えて男の前に出たんだ、男は驚いてるよ。
「な!?・・・なんだよ、スケルトンじゃねぇか、脅かしやがって」
弱いと思ってかホッとし始めた男は、剣を抜いて笑ってます。ボクは本番が来たって震えが止まらないよ。
「へっ震えてやがるのか、これは楽勝だな!」
剣を振りかぶって来た男は、ボクにとって2番地クラスのレベルでした。受け流しスキルを使い、剣をいなしてそのまま男のお腹を横に斬ります。
身体の向きを変え男を見て構えたけど、男はお腹を押さえて倒れたよ。
「そ、そんなバカな、疾風のタカと言われた俺が」
自分で二つ名を言いながら動かなくなった、ボクは震える手を見て実感したんだ。
こいつの強さなんてどうだっていい、ボクは強くなってるのが嬉しかったんだよ。
「あの地獄も無駄じゃなかったかも・・・でも、嫌なんだよなぁ~」
スケルトンのボクが何度も死ぬなんて嫌だ、心の底からそう思ったね。
男を引きずって女性たちの所に戻ると、女性たちは盗賊を全員倒していました。
そんなに強くなってるんだと、ボクはさっきまでの自信が揺らぎましたよ。
「み、みんな良かったね」
ボクが到着すると、みんなが笑顔を見せてくれた、甲冑の人も兜を取って良い笑顔です。
「じゃあみんな戻るガス」
「「「「「は~い」」」」」
女性陣は道しるベーに返事をしたけど、ボクは「え?」って答えたんだ。みんなは恨みを晴らしたんだから、他に行って良いと思うんだけど、みんなボクのダンジョンに戻るようです。
「ど、どうしてなのかな?」
「マスター何言ってるのよ、アタシたちはもうあなたの部下なのよ、もっと強くなって盗賊を根絶やしにしてやるわ」
女性たちの復讐に、ボクも付き合わないといけないみたいです。訓練も積んでみたいとかキャッキャッと話してるよ。
楽しそうに話す内容ではないんだよ、ボクは絶対に地獄の特訓には入らないからね。
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