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希望のファーストステップ
2歩目 歩いてみて
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階段を一歩降りると『ピンポン』って頭の中で音がなり、メニュー画面のクエスト欄が光だしました、僕は直ぐに指で操作しようとしたんだけど、勝手に画面が開かれ見れる様になりましたよ。
「もしかして!?これって、念じただけで出来るって事?」
画面の操作をしていないのに画面が出た事で、僕は携帯とスキルの違いを見つけました、そして試しに念じて操作をしてみます、見事に画面が動き僕は嬉しくなって両手を空に上げました。
「おお出来る!最高に最強じゃん!」
テンションを上げながら空に映っている画面を操作しました、クエスト欄はメインクエストとサブクエストに分かれていて、メインクエストの一番上には【チュートリアル・異世界の第一歩】という文字が光っています、他にもチュートリアルがあり【住民と話そう】や【アイテムを買おう】といった、ゲームで定番の操作説明的なクエストが並んでいます。
文字を押すように念じると、クエストが達成されたとログが表示されました。
「最初の第一歩、報酬はウォークポイント1000とガチャをする時に必要なジェム500個だね」
最初のクエストなので、よくあるボーナスだと思ったよ、ゲーム時のガチャはキャラの強化に使う種や装備が手に入ります、僕はそれを見てかなり嬉しくなり、長い階段を走って降りて行きました。
「あるくぅあるくぅ、あるくぅあるくぅ~僕は~ひたすらぁ~あるくぅ~、世界を~回るぞぉ~冒険の~始まりだー」
ウォークゲームの主題歌を歌いながら、僕は長い階段を休憩なしで降り切って王都に到着しました、歩数は315歩となっています。
王都の建物はシックな感じでよくある異世界の街です、レンガ造りでなかなか良いと僕は眺めています。携帯ゲームに描かれている街並みもそうだったから、僕は今ウォークゲームの中にいるんだって勘違いしちゃうよ。
「いや、これはそう思った方が楽しいかも・・・アイテム玉も壺玉も、モンスター玉だって沢山あるしね、幸いモンスター玉は広い道から離れてる、これは小道は危険って事かな?」
歩きながら画面を操作すると玉の出現位置に規則性を発見しました、これはゲームの時と同じです、大通りではアイテム玉が多くあったりしていました、そしてここからが僕の本領発揮です、ここでは日本にあったマナーは関係ありません、画面を操作していても文句は言われませんよ、アイテム玉と壺玉を取りながら進み、いつの間にか王都の出口です。
「さすがに1レベルで外は怖いね」
門の前に立って画面を見ますが、モンスター玉が沢山あるのが見えます、そして外で戦えるかとポイントを確認です。
「ポイントは3650あるからスキルは上げれるけど、僕の基本レベルは1だしまだ早いかな。お金やジェム、モンスターカードはなくなったけど装備は残ってる、制服の上から着て戦う事は出来そうかな・・・ってあれ?充電器とかがない」
ウォークスキルレベルを上げるのにウォークポイントが100みたいだよ、きっとこれはゲーム時と同じなので、次は500と上がるんだと思う、キャラのレベルとはまた違うから、やり込み要素があって良いと思っているよ。
画面の操作をしながら制服の隠しポケットを触ると、制服の裏に隠していた、バッテリーやソーラーパネルなどが無くなっていることを今知り、体のあちこちを触って確認します、肝心な携帯もなくなっていましたよ、もう使わないから良いと思い冷静に探します、どこに行ったのか気になりますよね。
「あ!?あったよ、なんかアイテム欄の見知らぬ装備になってる、バッテリー銃(サンダーハンドガン)?・・・なにこれ?」
服を探ってないのならっと、アイテム欄を探し見つけたはいいのですが、ちょっと変わった物になってたんだ、小型のバッテリーはハンドガンのサンダーハンドガンに変わっていて、説明を見ると弾が電気の様です、ちょっと長めのバッテリーは長距離ライフルのジュウライホウになり、色がそのまま紫でしたね、充電器は剣と盾、それとブーツとグローブになっています。
「足で踏んで充電する充電器がブーツになってて、グローブはコンセントに差し込むのだね、ソーラーパネルは盾で模様がまんまだよ、剣が手動で巻く奴でちょっとデカそうかな、鎧は・・・携帯だこれ!?ケイタイスロットメイルとか名前にある」
鎧に変わった携帯を選択して詳細を画面に出すと、鎧の絵とアイテム使用をショートカット出来ますって書かれていました、ゲームでも戦闘で使う事の出来た省略スロット機能ですね。
どういった仕組みか分からないけど、装備はこれで良さそうだよ、守備力や攻撃力がそれぞれ1000と出ていて、城で見たステータスを考えるとまだまだ低いかもしれません、装備にはレベル1と数値があるので、ゲームと同じで強化が可能だと思います。
「まぁ勇者装備よりは目立たないから装備はこれでいこうかな・・・でも、外のモンスターがどれだけ強いか分からない、まずは王都の中を制覇しよう、さてさてどぉ~こに行こうかなぁ~」
門を回れ右して引き返します、定番である酒場やギルドを見つけるのが良いよね、でもまずはこの目立つ制服を何とかしないとです、装備を上から着ても目立つのは変わらないと全取っ替え希望ですよ、今も周りの人たちが見てきて落ち着かないんだよ。
「っと言う事で、僕は今服屋さんの前です、やっぱりメニュー画面がマップ代わりになるから分かりやすいや、すみませ~ん」
服屋さんに入って、僕はまず平民の人たちが着ていた白と紺色の布の服を数種類買いました、お金は僕の制服を売ったお金で足りましたよ、おかげでお金の単価を知る事が出来たんだ。
単価(メロー)
銅貨・10メロー
穴あき銅貨・100メロー
銀貨・1000メロー
金貨・1万メロー
メローン金貨・10万メロー
僕の制服は30万メローで売れて硬貨を全部調べる為に、細かくしてお釣りをもらいました、アイテム欄に硬貨をしまうと単価が表示され、硬貨の価値が全て分かたんだ、ホント便利ですね。
制服はかなり高価だったと数値で分かります、ちなみに僕が買った服一式(4セット)は4000メローです。
「ありがとうございました~」
店員の嬉しそうな声を聞いて僕は店を出ました、服も着替え立派な異世界人ですよ。
「まぁ髪は周りにいない黒だし、眼の色も黒だから少し目立ってるね・・・そこは仕方ない、次は何処に行こうかなぁ~」
周りの人は、まだ僕を見て来ています、僕はその目線を気にしながらもマップを全部うめる為、フラフラと王都を歩くことにしました、おかげでマップは全部載りましたよ。ここでいくつかのチュートリアルが達成できているけど、僕はこういったのは落ち着いて見から派です、座ってゆったりと出来る場所を探します。
「定番は宿だよね、でも時間的に昼ごはんを食べないとだよ、何処かに入ろう」
アイテム欄から玉で手に入れたパンを出し、それをつまみながら食事屋を目指します、今いる南門の入り口から遠くて目立たない場所が目標です、看板には猫の肉球が書かれていて、いかにもあれが居そうだと思うお店です、名前はニャンダル亭となっていますよ。
「スキルの確認をしたかったから、マップに人のいない店を選んだけど・・・ちょっと危険な香りだね」
ちょっとワクワクしながら僕はお店を見ています、外見がボロボロで看板が傾いています、でも僕は入りますよ、ウォークゲームで田舎を歩くとこういった店はよくあるし、あの種族がいるかもって好奇心は拭えません。
「まぁ・・・味の失敗率はかなりの物ですけど、お腹に入ってしまえば無いよりはマシだよね、すみませ~ん」
ニャンダル亭に入った僕は、入り口でビタッと止まります、他のお店は青点がテーブルを囲んでいました、この店以外はスキルを使っていると、きょろきょろしている変な客と思われるから避けたんだ、店の中は予想よりとても綺麗でちょっと拍子抜けです、テーブルは拭かれてピカピカ、床も掃除がきちんとされています。
「予想よりも綺麗過ぎて、それがまた怖いね」
僕はどうして外はボロボロなんだろう?っと、席に着かずに周りを見ています、そこで可愛いウエイトレスさんが走ってきたんですよ。
「いらっしゃいにゃ、にゃにゃ!?人種族にゃ!」
顔が人間の子供でネコミミと尻尾を付けた、僕の胸位のウエイトレスさん驚いた体勢で止まっています、僕はジッと見てしまいましたよ、それがダメだったのかウエイトレスさんはかなりお怒りです「人種族がなんの用にゃ」っと身構えています、もしかしなくても人種族は獣人さんと仲が悪いのかもしれません。
「食事をしに来たんですけど、まずかったですか?」
店を出た方が良いのかと思って出た言葉は、ウエイトレスさんをビックリさせてしまった様です、尻尾がピーンって伸びました、そして段々と髪は逆立ち、尻尾は振られボサボサになって行きました。
「ま、まずいとはなんにゃ!?ニャンダル亭の味は絶品にゃよ!」
三毛色の髪と尻尾がボサボサで可愛いなぁって思って見ています、本人は本気で怒り始めていますけどその気持ちは変われません、少し腰を落とし両手の爪をこちらに向け戦闘態勢です、僕はその体勢を見て、さすがに後ろに下がって逃げる準備ですよ。
いくら小さい子と言っても、あの爪でひっかかれたら相当なダメージを受けます、もう少し僕の話をしっかり聞きいてと叫んだけどダメです、ネコさんは手を床に付け、いつでもとびかかる体勢変わっています。
「こらミケーラ!お客になんて態度みゃ!」
「アイタッ!?」
後ろに一歩下がって『もう逃げるしかないかも』っと思っていると、店の奥からもう一人小さなウエイトレスさんが飛び出してきて、攻撃態勢の三毛猫さんの後頭部をすぱーんっと叩きました、その子は白と黒の尻尾と髪をしています、年齢は同じ位でどちらもほんと小さいです、154センチの僕の胸くらいが頭の先ですから、8歳くらいかな?何より助かったとホッとしています、これでスキル確認と食事が出来るとふたりの動向を見守っていますよ。
「にゃ、にゃってぇミミ~こいつが~」
「何を言われても入って来たみゃ、それなら出来るだけふんだくるみゃよ!」
腰に手を置き僕を指差して、かなり危険な事を白黒猫さんが言いだしました、僕は前言撤回と思い、また逃げる体勢です。
少し後ろに下がっていると、獲物を狩る目になってふたり(二匹?)がこちらを見ました、眼が本気です!一難去ってまた一難って勘弁してほしいです、僕は食事をしに来ただけなのに、汗だくだくですよ。
「こらっあんたたち!いい加減にしなさい!」
「にゃっ!?」「みゃっ!?」
今度こそ逃げよう、そう思って構えていると、またまた後ろからネコさんが現れました、今度は大人のネコ獣人さんで恰幅の良い女性です、マップで確認すると名前はミケサってなっていました、ここの女将さんなのでしょう。
ちなみに二人の攻撃的な少女ネコさんの名前は、三毛猫さんがミケーラで白黒猫さんがミミです、二人はげんこつを食らった頭を抱えてしゃがんでいますよ、そしてミケサさんに説教をされています、僕はやっと助かったかもと話の動向を見守っています、黒い尻尾を強めに振っているミケサ女将はかなり怖いです。
「まったくあんたたちは、お客が来たなら接客をするのがあんたたちの仕事だろ!もしこいつが暴れたら、その時は対処すればいいのさ、なぁそうだろあんた?」
ミケサ女将が料理に使うおタマで肩をトントンっとして、今度は僕の方に視線を向けました、僕は今までで一番危険を感じ取り、咄嗟に頷きました、それを見てミケサ女将は笑顔です、でもかなりの威圧感があり凄く怖いです。
「もしかして!?これって、念じただけで出来るって事?」
画面の操作をしていないのに画面が出た事で、僕は携帯とスキルの違いを見つけました、そして試しに念じて操作をしてみます、見事に画面が動き僕は嬉しくなって両手を空に上げました。
「おお出来る!最高に最強じゃん!」
テンションを上げながら空に映っている画面を操作しました、クエスト欄はメインクエストとサブクエストに分かれていて、メインクエストの一番上には【チュートリアル・異世界の第一歩】という文字が光っています、他にもチュートリアルがあり【住民と話そう】や【アイテムを買おう】といった、ゲームで定番の操作説明的なクエストが並んでいます。
文字を押すように念じると、クエストが達成されたとログが表示されました。
「最初の第一歩、報酬はウォークポイント1000とガチャをする時に必要なジェム500個だね」
最初のクエストなので、よくあるボーナスだと思ったよ、ゲーム時のガチャはキャラの強化に使う種や装備が手に入ります、僕はそれを見てかなり嬉しくなり、長い階段を走って降りて行きました。
「あるくぅあるくぅ、あるくぅあるくぅ~僕は~ひたすらぁ~あるくぅ~、世界を~回るぞぉ~冒険の~始まりだー」
ウォークゲームの主題歌を歌いながら、僕は長い階段を休憩なしで降り切って王都に到着しました、歩数は315歩となっています。
王都の建物はシックな感じでよくある異世界の街です、レンガ造りでなかなか良いと僕は眺めています。携帯ゲームに描かれている街並みもそうだったから、僕は今ウォークゲームの中にいるんだって勘違いしちゃうよ。
「いや、これはそう思った方が楽しいかも・・・アイテム玉も壺玉も、モンスター玉だって沢山あるしね、幸いモンスター玉は広い道から離れてる、これは小道は危険って事かな?」
歩きながら画面を操作すると玉の出現位置に規則性を発見しました、これはゲームの時と同じです、大通りではアイテム玉が多くあったりしていました、そしてここからが僕の本領発揮です、ここでは日本にあったマナーは関係ありません、画面を操作していても文句は言われませんよ、アイテム玉と壺玉を取りながら進み、いつの間にか王都の出口です。
「さすがに1レベルで外は怖いね」
門の前に立って画面を見ますが、モンスター玉が沢山あるのが見えます、そして外で戦えるかとポイントを確認です。
「ポイントは3650あるからスキルは上げれるけど、僕の基本レベルは1だしまだ早いかな。お金やジェム、モンスターカードはなくなったけど装備は残ってる、制服の上から着て戦う事は出来そうかな・・・ってあれ?充電器とかがない」
ウォークスキルレベルを上げるのにウォークポイントが100みたいだよ、きっとこれはゲーム時と同じなので、次は500と上がるんだと思う、キャラのレベルとはまた違うから、やり込み要素があって良いと思っているよ。
画面の操作をしながら制服の隠しポケットを触ると、制服の裏に隠していた、バッテリーやソーラーパネルなどが無くなっていることを今知り、体のあちこちを触って確認します、肝心な携帯もなくなっていましたよ、もう使わないから良いと思い冷静に探します、どこに行ったのか気になりますよね。
「あ!?あったよ、なんかアイテム欄の見知らぬ装備になってる、バッテリー銃(サンダーハンドガン)?・・・なにこれ?」
服を探ってないのならっと、アイテム欄を探し見つけたはいいのですが、ちょっと変わった物になってたんだ、小型のバッテリーはハンドガンのサンダーハンドガンに変わっていて、説明を見ると弾が電気の様です、ちょっと長めのバッテリーは長距離ライフルのジュウライホウになり、色がそのまま紫でしたね、充電器は剣と盾、それとブーツとグローブになっています。
「足で踏んで充電する充電器がブーツになってて、グローブはコンセントに差し込むのだね、ソーラーパネルは盾で模様がまんまだよ、剣が手動で巻く奴でちょっとデカそうかな、鎧は・・・携帯だこれ!?ケイタイスロットメイルとか名前にある」
鎧に変わった携帯を選択して詳細を画面に出すと、鎧の絵とアイテム使用をショートカット出来ますって書かれていました、ゲームでも戦闘で使う事の出来た省略スロット機能ですね。
どういった仕組みか分からないけど、装備はこれで良さそうだよ、守備力や攻撃力がそれぞれ1000と出ていて、城で見たステータスを考えるとまだまだ低いかもしれません、装備にはレベル1と数値があるので、ゲームと同じで強化が可能だと思います。
「まぁ勇者装備よりは目立たないから装備はこれでいこうかな・・・でも、外のモンスターがどれだけ強いか分からない、まずは王都の中を制覇しよう、さてさてどぉ~こに行こうかなぁ~」
門を回れ右して引き返します、定番である酒場やギルドを見つけるのが良いよね、でもまずはこの目立つ制服を何とかしないとです、装備を上から着ても目立つのは変わらないと全取っ替え希望ですよ、今も周りの人たちが見てきて落ち着かないんだよ。
「っと言う事で、僕は今服屋さんの前です、やっぱりメニュー画面がマップ代わりになるから分かりやすいや、すみませ~ん」
服屋さんに入って、僕はまず平民の人たちが着ていた白と紺色の布の服を数種類買いました、お金は僕の制服を売ったお金で足りましたよ、おかげでお金の単価を知る事が出来たんだ。
単価(メロー)
銅貨・10メロー
穴あき銅貨・100メロー
銀貨・1000メロー
金貨・1万メロー
メローン金貨・10万メロー
僕の制服は30万メローで売れて硬貨を全部調べる為に、細かくしてお釣りをもらいました、アイテム欄に硬貨をしまうと単価が表示され、硬貨の価値が全て分かたんだ、ホント便利ですね。
制服はかなり高価だったと数値で分かります、ちなみに僕が買った服一式(4セット)は4000メローです。
「ありがとうございました~」
店員の嬉しそうな声を聞いて僕は店を出ました、服も着替え立派な異世界人ですよ。
「まぁ髪は周りにいない黒だし、眼の色も黒だから少し目立ってるね・・・そこは仕方ない、次は何処に行こうかなぁ~」
周りの人は、まだ僕を見て来ています、僕はその目線を気にしながらもマップを全部うめる為、フラフラと王都を歩くことにしました、おかげでマップは全部載りましたよ。ここでいくつかのチュートリアルが達成できているけど、僕はこういったのは落ち着いて見から派です、座ってゆったりと出来る場所を探します。
「定番は宿だよね、でも時間的に昼ごはんを食べないとだよ、何処かに入ろう」
アイテム欄から玉で手に入れたパンを出し、それをつまみながら食事屋を目指します、今いる南門の入り口から遠くて目立たない場所が目標です、看板には猫の肉球が書かれていて、いかにもあれが居そうだと思うお店です、名前はニャンダル亭となっていますよ。
「スキルの確認をしたかったから、マップに人のいない店を選んだけど・・・ちょっと危険な香りだね」
ちょっとワクワクしながら僕はお店を見ています、外見がボロボロで看板が傾いています、でも僕は入りますよ、ウォークゲームで田舎を歩くとこういった店はよくあるし、あの種族がいるかもって好奇心は拭えません。
「まぁ・・・味の失敗率はかなりの物ですけど、お腹に入ってしまえば無いよりはマシだよね、すみませ~ん」
ニャンダル亭に入った僕は、入り口でビタッと止まります、他のお店は青点がテーブルを囲んでいました、この店以外はスキルを使っていると、きょろきょろしている変な客と思われるから避けたんだ、店の中は予想よりとても綺麗でちょっと拍子抜けです、テーブルは拭かれてピカピカ、床も掃除がきちんとされています。
「予想よりも綺麗過ぎて、それがまた怖いね」
僕はどうして外はボロボロなんだろう?っと、席に着かずに周りを見ています、そこで可愛いウエイトレスさんが走ってきたんですよ。
「いらっしゃいにゃ、にゃにゃ!?人種族にゃ!」
顔が人間の子供でネコミミと尻尾を付けた、僕の胸位のウエイトレスさん驚いた体勢で止まっています、僕はジッと見てしまいましたよ、それがダメだったのかウエイトレスさんはかなりお怒りです「人種族がなんの用にゃ」っと身構えています、もしかしなくても人種族は獣人さんと仲が悪いのかもしれません。
「食事をしに来たんですけど、まずかったですか?」
店を出た方が良いのかと思って出た言葉は、ウエイトレスさんをビックリさせてしまった様です、尻尾がピーンって伸びました、そして段々と髪は逆立ち、尻尾は振られボサボサになって行きました。
「ま、まずいとはなんにゃ!?ニャンダル亭の味は絶品にゃよ!」
三毛色の髪と尻尾がボサボサで可愛いなぁって思って見ています、本人は本気で怒り始めていますけどその気持ちは変われません、少し腰を落とし両手の爪をこちらに向け戦闘態勢です、僕はその体勢を見て、さすがに後ろに下がって逃げる準備ですよ。
いくら小さい子と言っても、あの爪でひっかかれたら相当なダメージを受けます、もう少し僕の話をしっかり聞きいてと叫んだけどダメです、ネコさんは手を床に付け、いつでもとびかかる体勢変わっています。
「こらミケーラ!お客になんて態度みゃ!」
「アイタッ!?」
後ろに一歩下がって『もう逃げるしかないかも』っと思っていると、店の奥からもう一人小さなウエイトレスさんが飛び出してきて、攻撃態勢の三毛猫さんの後頭部をすぱーんっと叩きました、その子は白と黒の尻尾と髪をしています、年齢は同じ位でどちらもほんと小さいです、154センチの僕の胸くらいが頭の先ですから、8歳くらいかな?何より助かったとホッとしています、これでスキル確認と食事が出来るとふたりの動向を見守っていますよ。
「にゃ、にゃってぇミミ~こいつが~」
「何を言われても入って来たみゃ、それなら出来るだけふんだくるみゃよ!」
腰に手を置き僕を指差して、かなり危険な事を白黒猫さんが言いだしました、僕は前言撤回と思い、また逃げる体勢です。
少し後ろに下がっていると、獲物を狩る目になってふたり(二匹?)がこちらを見ました、眼が本気です!一難去ってまた一難って勘弁してほしいです、僕は食事をしに来ただけなのに、汗だくだくですよ。
「こらっあんたたち!いい加減にしなさい!」
「にゃっ!?」「みゃっ!?」
今度こそ逃げよう、そう思って構えていると、またまた後ろからネコさんが現れました、今度は大人のネコ獣人さんで恰幅の良い女性です、マップで確認すると名前はミケサってなっていました、ここの女将さんなのでしょう。
ちなみに二人の攻撃的な少女ネコさんの名前は、三毛猫さんがミケーラで白黒猫さんがミミです、二人はげんこつを食らった頭を抱えてしゃがんでいますよ、そしてミケサさんに説教をされています、僕はやっと助かったかもと話の動向を見守っています、黒い尻尾を強めに振っているミケサ女将はかなり怖いです。
「まったくあんたたちは、お客が来たなら接客をするのがあんたたちの仕事だろ!もしこいつが暴れたら、その時は対処すればいいのさ、なぁそうだろあんた?」
ミケサ女将が料理に使うおタマで肩をトントンっとして、今度は僕の方に視線を向けました、僕は今までで一番危険を感じ取り、咄嗟に頷きました、それを見てミケサ女将は笑顔です、でもかなりの威圧感があり凄く怖いです。
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