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2章 モフモフ同志の為に
34話 砦を取られて小山を取る
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「ほんとに、一夜で作っちまった」
公爵家の男子1人が顔を引くつらせたけど、この砦は落とされる前提で、直ぐにその場から撤退します。
移動しながらどうして?っと、僕たちの隊まで近づいて来たので、お勉強の為に教えてあげます。
「あの砦には時限爆弾を設置していて、数時間後には崩落します」
「ほ、崩落だと!?」
「そうですよ先輩、それで全ての兵を倒せれば良いのだけど、恐らく小山の方に1部隊が残るので、そこを全軍で叩くんです」
そして、山を越えて更に進むんです。
それを聞いて、どうしてそこまで考えられると質問してきたよ。
「相手の気持ちになって、自分がこうされたらいやだと言う作戦を考えるんですよ」
「そ、そうか」
「ええ、せっかく有利な場所を取ったのに、それを取られるんです、相当イヤでしょ?」
確かにっと、2年生の男子は戻って行き、僕たちはせっせと見えない場所まで逃げて行きます。
そして、数時間後にすごい音と地響きを感じて、僕たちは再度前進です。
「どうやら、砦に入った部隊は全滅ですわね」
「う、嘘だろっ!?あんなに深い穴をあの短時間で」
「さぁ先輩、次はミルティーたちの隊の援護ですわ」
戦いはまだ終わっていないと、僕たちは小山に移動したんだけど、そこでは勝利を収めたミルティーたちが待っていて、僕たちの勝利が決まっていたんだ。
それは喜ばしい誤算で、前進する予定だった僕たちに、この小山にしっかりとした砦を作ろうと、ミルティーが提案してきたんだ。
「それはどうしてですのミルティーさん?」
「はい、ここに砦を建てればより遠くまで見張る事が出来ますし、近くに村があれば支援をしたいと思います」
「なるほど、それは良いですわね」
領地の住民を助ける為にも良いと、フォーミが全員に指示を与え、僕たちは砦の建設に入ります。
ハクアたち魔法士に土を固めてもらい、土台を完成させて木材を使って建てて行き、1日目は終わったんだ。
「まだまだ掛かるわね」
「さすがに仮設じゃねぇからな、こんなもんだろファシミア」
「そうねサズラ、しばらくはテント暮らしね」
それは仕方ないと、食事だけはメイドたちが作ってくれて良かったんだ。
更に2年生と3年生も加わったことで、料理を教えるメンバーが増え、より沢山の料理が作られました。
「ど、どうして俺がこんな力仕事を」
「黙って運べよ、この丸太重いんだぞ」
公爵の男子二人が嫌々ながらも仕事をこなしてるけど、動きはノロノロで1年生以外は全員です。
これは、ここで鍛えないとこの先もたないと感じて、フォーミに提案しました。
「やっぱり、グゥガも感じましたわね」
「フォーミも思っていたんだね、あれじゃ剣を10回振ったら動けなくなる」
「そうですわね、丁度ここは敷地があるし、1月くらいやってしまいましょう」
やる事は決まり、その為にも周りの状況を見て村を探します。
そして、砦を作る速度を上げて行き、3日で完成させたんだ。
「で、出来たな」
「立派な砦ね、このままここを拠点にしても良いかもね」
敵国の方角に見張り台と反撃の窓を多めに作り、使った石材も圧縮させた強固な物です。
ちょっとやそっとでは壊れず、初級魔法なら弾くほどの強度に、僕たちはやりきった感を出しました。
「さぁ、次は村の支援ですわ、1班を砦の見張りに残し別れて行きますわよ」
フォーミの指示で、僕たちは西の村、2組の隊が東の村に進軍です。
そこは前の様にボロボロで、人も怪我人が多かったんだ。
「怪我人の手当てと炊き出しの準備ですわ」
畑や建物の修繕を後にして、僕たちはまず人の救助に動きます。
そこで、子供が少ない事が気になり、ポーションを渡している間に聞いてみると、盗賊に攫われたそうです。
「それはいつの事ですか」
「5日前です」
「5日・・・分かりました」
絶対助けるなんて言えず、僕はエリアサーチのスキルを使いました。
盗賊と思わしき反応が、ここから更に西に47個もあって、村ではないのは砦から見て分かっています。
「子供の反応があるとしても、30人はいそうだね」
フォーミに相談する為に、僕は治療を済ませて向かうと、フォーミも感づいていたようです。
助ける事は決定したけど、誰を向かわせるかで悩んでいたよ。
「僕だけでも良いよフォーミ」
「グゥガなら安心ですけど、せっかくなので教育にも使いたいですわね」
「それなら、2年生の指揮をしてる隊を連れて行くよ」
ちょっと心配ではあるけど、ダミシャール君と他4人を連れて移動を始めます。
そして、走りながらメンバーのお名前と得意武器を再確認です。
「戦士でショートソードが武器のジーバン君に、同じ戦士だけど槍が武器のサリサさんだね」
「はい、ボクが魔法士のイミナルで、同じく魔法士のイミダルです」
「双子なんだね、よろしく」
「「「「「はい、よろしくお願いします」」」」」
5人が大きな声で返事をしてきて、軍人らしくなったと褒めたいけど、今は作戦行動中なので大声は無しと指を口の前で立てて注意です。
そして、目的の場所に着くと、洞窟を見張っている2組を発見しました。
「いましたね、どうします?」
「そうだねぇ・・・ダミシャールなら、どうする?」
これは救出作戦で、気づかれない方が良いのは言うまでもなく分かってくれてた。
そこで、見張りが変わるタイミングで、新たな見張りと交代した盗賊を同時に倒し、洞窟を進むことを提案して来た。
「同時に4人を倒すんだね」
「はい、交代したばかりなので、次に来る盗賊はいませんし、人影が洞窟に入って来ても一瞬遅れるはずです」
「うんうん、よく考えてる、さすがフォーミが隊を任せるだけはあるね」
褒めに褒めて、僕たちは交代が来るのを待ち、最高のタイミングで4人の盗賊を倒しました。
洞窟の奥に進むと、出会う盗賊はビックリする前に気付かないで声までかけて来る奴もいて、余裕で進むことが出来ました。
「この分岐、どっちかな?」
「ちょっと待ってください」
ダミシャールは、サリサにスキルを使ってもらい、右には12人がいて左に24人と知らせて来て、右に進むことにしました。
そして、牢屋のある部屋が見え、見張りが2人だったので速攻で倒し、子供たちを救出です。
「だ、だれ?」
「助けに来た兵士だ、歩けるか?」
「た、助かるの?」
子供たちは動けそうもなく、助かる事が嬉しいはずなのにフラフラです。
数は10人もいるので僕は残る事を決め、5人には子供たちを運んでもらいます。
「ひ、一人で24人を相手にするんですか」
「き、危険ですよ」
「平気さ、ダミシャールたちは、早く砦に戻ってその子たちの回復を頼むね」
分岐で別れ僕は先に進むけど、ちょっと僕は怒っています。
子供の中には、足の腱を切られてる子もいて、動けなくして暴力を振るっていたんだ。
「奴隷として売るにしても、歩けないなら高くは売れない、それなのにそんな事をするのは、自分たちが面倒だからだ」
高く売れないと思っているから、安くても売れれば良いとそんな事をして来た。
絶対に許す事は出来ないと、獣化をして盗賊たちの前に姿を見せたよ。
「な、なんだこの化け物は」
「お前ら、生きてここを出られると思うなよ」
全力で壁を飛び、部屋の全てを有効に使って高速で移動をしつつ、盗賊の喉元を噛み切ってやった。
爪でも切り裂くと、腕が吹き飛びまだ生きてる奴はいたけど、次の瞬間には胴体を吹っ飛ばすほどの威力で切り裂いたんだ。
「た、助けて」
「うるさい」
かろうじて生きていた盗賊が命乞いをしてきて、僕は前足で踏みつぶしてやった。
こいつらに命乞いをする資格はないと、聞く気にもなれず、僕は血まみれの身体を川で洗ってから砦に帰りました。
公爵家の男子1人が顔を引くつらせたけど、この砦は落とされる前提で、直ぐにその場から撤退します。
移動しながらどうして?っと、僕たちの隊まで近づいて来たので、お勉強の為に教えてあげます。
「あの砦には時限爆弾を設置していて、数時間後には崩落します」
「ほ、崩落だと!?」
「そうですよ先輩、それで全ての兵を倒せれば良いのだけど、恐らく小山の方に1部隊が残るので、そこを全軍で叩くんです」
そして、山を越えて更に進むんです。
それを聞いて、どうしてそこまで考えられると質問してきたよ。
「相手の気持ちになって、自分がこうされたらいやだと言う作戦を考えるんですよ」
「そ、そうか」
「ええ、せっかく有利な場所を取ったのに、それを取られるんです、相当イヤでしょ?」
確かにっと、2年生の男子は戻って行き、僕たちはせっせと見えない場所まで逃げて行きます。
そして、数時間後にすごい音と地響きを感じて、僕たちは再度前進です。
「どうやら、砦に入った部隊は全滅ですわね」
「う、嘘だろっ!?あんなに深い穴をあの短時間で」
「さぁ先輩、次はミルティーたちの隊の援護ですわ」
戦いはまだ終わっていないと、僕たちは小山に移動したんだけど、そこでは勝利を収めたミルティーたちが待っていて、僕たちの勝利が決まっていたんだ。
それは喜ばしい誤算で、前進する予定だった僕たちに、この小山にしっかりとした砦を作ろうと、ミルティーが提案してきたんだ。
「それはどうしてですのミルティーさん?」
「はい、ここに砦を建てればより遠くまで見張る事が出来ますし、近くに村があれば支援をしたいと思います」
「なるほど、それは良いですわね」
領地の住民を助ける為にも良いと、フォーミが全員に指示を与え、僕たちは砦の建設に入ります。
ハクアたち魔法士に土を固めてもらい、土台を完成させて木材を使って建てて行き、1日目は終わったんだ。
「まだまだ掛かるわね」
「さすがに仮設じゃねぇからな、こんなもんだろファシミア」
「そうねサズラ、しばらくはテント暮らしね」
それは仕方ないと、食事だけはメイドたちが作ってくれて良かったんだ。
更に2年生と3年生も加わったことで、料理を教えるメンバーが増え、より沢山の料理が作られました。
「ど、どうして俺がこんな力仕事を」
「黙って運べよ、この丸太重いんだぞ」
公爵の男子二人が嫌々ながらも仕事をこなしてるけど、動きはノロノロで1年生以外は全員です。
これは、ここで鍛えないとこの先もたないと感じて、フォーミに提案しました。
「やっぱり、グゥガも感じましたわね」
「フォーミも思っていたんだね、あれじゃ剣を10回振ったら動けなくなる」
「そうですわね、丁度ここは敷地があるし、1月くらいやってしまいましょう」
やる事は決まり、その為にも周りの状況を見て村を探します。
そして、砦を作る速度を上げて行き、3日で完成させたんだ。
「で、出来たな」
「立派な砦ね、このままここを拠点にしても良いかもね」
敵国の方角に見張り台と反撃の窓を多めに作り、使った石材も圧縮させた強固な物です。
ちょっとやそっとでは壊れず、初級魔法なら弾くほどの強度に、僕たちはやりきった感を出しました。
「さぁ、次は村の支援ですわ、1班を砦の見張りに残し別れて行きますわよ」
フォーミの指示で、僕たちは西の村、2組の隊が東の村に進軍です。
そこは前の様にボロボロで、人も怪我人が多かったんだ。
「怪我人の手当てと炊き出しの準備ですわ」
畑や建物の修繕を後にして、僕たちはまず人の救助に動きます。
そこで、子供が少ない事が気になり、ポーションを渡している間に聞いてみると、盗賊に攫われたそうです。
「それはいつの事ですか」
「5日前です」
「5日・・・分かりました」
絶対助けるなんて言えず、僕はエリアサーチのスキルを使いました。
盗賊と思わしき反応が、ここから更に西に47個もあって、村ではないのは砦から見て分かっています。
「子供の反応があるとしても、30人はいそうだね」
フォーミに相談する為に、僕は治療を済ませて向かうと、フォーミも感づいていたようです。
助ける事は決定したけど、誰を向かわせるかで悩んでいたよ。
「僕だけでも良いよフォーミ」
「グゥガなら安心ですけど、せっかくなので教育にも使いたいですわね」
「それなら、2年生の指揮をしてる隊を連れて行くよ」
ちょっと心配ではあるけど、ダミシャール君と他4人を連れて移動を始めます。
そして、走りながらメンバーのお名前と得意武器を再確認です。
「戦士でショートソードが武器のジーバン君に、同じ戦士だけど槍が武器のサリサさんだね」
「はい、ボクが魔法士のイミナルで、同じく魔法士のイミダルです」
「双子なんだね、よろしく」
「「「「「はい、よろしくお願いします」」」」」
5人が大きな声で返事をしてきて、軍人らしくなったと褒めたいけど、今は作戦行動中なので大声は無しと指を口の前で立てて注意です。
そして、目的の場所に着くと、洞窟を見張っている2組を発見しました。
「いましたね、どうします?」
「そうだねぇ・・・ダミシャールなら、どうする?」
これは救出作戦で、気づかれない方が良いのは言うまでもなく分かってくれてた。
そこで、見張りが変わるタイミングで、新たな見張りと交代した盗賊を同時に倒し、洞窟を進むことを提案して来た。
「同時に4人を倒すんだね」
「はい、交代したばかりなので、次に来る盗賊はいませんし、人影が洞窟に入って来ても一瞬遅れるはずです」
「うんうん、よく考えてる、さすがフォーミが隊を任せるだけはあるね」
褒めに褒めて、僕たちは交代が来るのを待ち、最高のタイミングで4人の盗賊を倒しました。
洞窟の奥に進むと、出会う盗賊はビックリする前に気付かないで声までかけて来る奴もいて、余裕で進むことが出来ました。
「この分岐、どっちかな?」
「ちょっと待ってください」
ダミシャールは、サリサにスキルを使ってもらい、右には12人がいて左に24人と知らせて来て、右に進むことにしました。
そして、牢屋のある部屋が見え、見張りが2人だったので速攻で倒し、子供たちを救出です。
「だ、だれ?」
「助けに来た兵士だ、歩けるか?」
「た、助かるの?」
子供たちは動けそうもなく、助かる事が嬉しいはずなのにフラフラです。
数は10人もいるので僕は残る事を決め、5人には子供たちを運んでもらいます。
「ひ、一人で24人を相手にするんですか」
「き、危険ですよ」
「平気さ、ダミシャールたちは、早く砦に戻ってその子たちの回復を頼むね」
分岐で別れ僕は先に進むけど、ちょっと僕は怒っています。
子供の中には、足の腱を切られてる子もいて、動けなくして暴力を振るっていたんだ。
「奴隷として売るにしても、歩けないなら高くは売れない、それなのにそんな事をするのは、自分たちが面倒だからだ」
高く売れないと思っているから、安くても売れれば良いとそんな事をして来た。
絶対に許す事は出来ないと、獣化をして盗賊たちの前に姿を見せたよ。
「な、なんだこの化け物は」
「お前ら、生きてここを出られると思うなよ」
全力で壁を飛び、部屋の全てを有効に使って高速で移動をしつつ、盗賊の喉元を噛み切ってやった。
爪でも切り裂くと、腕が吹き飛びまだ生きてる奴はいたけど、次の瞬間には胴体を吹っ飛ばすほどの威力で切り裂いたんだ。
「た、助けて」
「うるさい」
かろうじて生きていた盗賊が命乞いをしてきて、僕は前足で踏みつぶしてやった。
こいつらに命乞いをする資格はないと、聞く気にもなれず、僕は血まみれの身体を川で洗ってから砦に帰りました。
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