90 / 95
最終章 平和に向かって
75話 親睦会
しおりを挟む
「どこかの集落の宴会を想像していたんだけど、ファンタジー感がない・・・これは親父の影響だよな」
「ま、まぁそうだな烈男・・・なんかすまん」
施設を見渡しながら俺は親父に聞いてみた、親父は謝っていたよ。
俺たちは今、異世界に来ている、それだけでも胸がドキドキだ、島はリゾート観光地のような場所で、あまり異世界と言う感じはしなかった。だがな!住人が普通と違うんだ、獣人やマーメイドたちが働いている、それを見てワクワクしてしまった、しかしパーティーを開く場所に来てまた冷めちまったよ、異世界って感じがまったくないバイキング会場のような場所で、俺たちの知ってる結婚パーティーが始まってしまったからだ、もう少しなんかないのかよって一気に冷めた。
「いいじゃない兄さん、こっちでも結婚式が出来たんだからさ」
「乙葉はそうかもだが、俺はもっとファンタジー感を出してほしいんだ、何かないのかな」
テーブルで飲み物を飲み乙葉にそう言った、辺りを見回すんだが、参加者だけが変わっている以外は普通だ、料理まで俺たちの知っている物が出ているんだぞ、ドラゴンの姿焼きとか何かないのかよって思うだろ。
「に、兄さん!?あれあれ!」
俺が唸って料理を見ていると乙葉が俺の肩をたたいて呼んだ、コモエも桃花ちゃんもどうやら驚いているようで、俺はみんなが向いている方向を見た。なんと!?巨大なマグロの姿焼きが運ばれてきたんだ、そしてマーメイドたちが興奮したと思ったら、尻尾の部分に水が出現し始め、マグロの周りを飛び回りだした。これだよ!こういったファンタジー感が欲しかった。
「さて、準備が出来たから始めるか、4人とも結婚おめでとう」
俺たちが空を舞っているマーメイドたちを見て感動していると、魚の横から親父が亜生奈を抱っこしてひょっこり登場してきた、あれを用意したのは親父だったんだ、普通の式と見せかけてサプライズを仕掛けて来たって訳だな。
「親父、あの魚ってどうやって釣ったんだ?」
式が始まると席移動が頻繁に行われた、俺たちも二人一組になって移動している、なんだか会社の新人みたいだ、酒を持って全部の席を回るあれだな。
俺は最初に親父がいるテーブルに行って聞いてみた、親父は酒を飲んだ後に笑顔で俺を見たよ。
「俺の専用の竿で釣ったんだ、今度見せてやろう、何なら2人もやってみるか?」
そう言われ、俺とコモエは「いやいや無理でしょ」って声を揃えた、そしてそれを見て親父は笑っていた、こんな無垢そうな笑顔を始めて見たよ。そして俺は言ったんだ。
「あんなの普通の竿では釣れないだろ、質量とかどうなってるんだよ」
俺が質問したら、どうやら親父のスイッチを入れてしまったようで、何だか魔力がどうのと言い始めた、これは長くなりそうだ。
「こりゃこりゃ、わらわたちにも話をさせるのじゃケンゴ」
俺がいやな顔をしていると、助け船を出してくれた人がいた、彼女はマーメイドだ、小さいけどな。
「む!?クイーンか、そう言えば烈男とコモエは最初にこのテーブルに来たんだったな、じゃあ明日はその釣りを見せてやる、楽しみにしているようにな」
そう言って親父は上機嫌に笑っている、あんなに大声で笑っているところを見たのは始めたかもしれない。そう思いながら空に浮いている小さいマーメイドの後に俺たちは続いた、この子は親父を船団長と呼んでいない、もしかしたら親しくしているのかもな。
「ほりゃほりゃお主たちも飲むのじゃ」
小さいマーメイドが自分のテーブルに着くと俺たちに酒を注いでくれた、そして俺たちにも自分の杯に酒を注がせたんだ。どう見ても君は成人してないよねってコモエの心の声が聞こえる。だが酒を一気に飲む姿を見て、歳を聞く衝動は収まったようだ、きっと有名なあれだからな。
「それでロリバ、じゃなかった・・・マーメイドさんは、親父とどういった関係なんだ?」
「むむ!?いきなり本題を聞いてくるんじゃのうケンゴの息子よ、ならば言うてやろうぞ!わらわはケンゴの第一婦人じゃ」
小さいマーメイドの答えを聞いて、俺は杯を落とし固まってしまった、コモエもさすがに同じ感じだよ、こんな小さい容姿の子に手を掛けたってのか!?テレビで美人有名人が迫ってきても顔色一つ変えなかった親父が、信じられない。
「むむ!?信じておらんな・・・良かろう!後で息子と娘を紹介しようぞ」
そう言いながら、俺たちに新しい杯を渡して来て酒を注いでくれた、どうやら本当のようだ、これは乙葉が聞いたら、かなり動揺するんじゃないか?とても不安だ。
「あ、あの・・・第一婦人と言う事は、もしかして他にもいるのでしょうか?」
「娘よ、良い所に気付いたのう、今はお腹の子供が大きくなってしもうたからのう、ここにはおらんが沢山おるぞ」
小さいマーメイドから衝撃の事実を聞いた、俺は親父の方を見たが、乙葉と何やら楽しそうに話している、ほんと楽しそうだ。だがほんとに平気だろうか?とても心配になってきたぞ。
「まぁ・・・平和って事なのか?ラノベでも、一夫多妻制が多いし、そう言った世界って事だよな・・・うん、あまり考えないようにするべきかな」
杯の酒を一気に飲んで、俺は何とか理解することにした、異世界では聞く事だ・・・うん、そう言う事にしておこう。
「その者たちともゆっくり話す機会もあるじゃろうのう、わらわも次に譲るとするか、お主たちはケンゴの家族でわらわたちの家族も同然じゃ、ゆっくりと過ごすと良いぞ」
そう言ってマーメイドが床に尻尾を付けずにすーっと移動していった、あれは魔法か?魔法なのか?と2度思ってしまったよ。そしてまだ疑問に思いながらも次の席に移動した、そこにはマーメイドの女性と人間の男性がイチャイチャしている、そしてそれの向かいに乙葉くらいの女性と亜生奈位の女の子、それと獣人の子供がいる、他種族連合って感じで、種族で固まっている他のテーブルと少し違った。
そしてこの人たちは、乙葉の結婚式に参加していたメンバーだ、名前はハルサーマルさんとネニネイさん、それとイナークさんにメナーサちゃん、最後の獣人はチェミーシャさんだ、ここで親父以外で知っているメンバーだな、山でバーベキューをした時に仲良くなった。
「俺たちの為にご足労頂き有難うございます」
社交辞令のような挨拶をコモエとして、俺は成人している人たちに酒を注いだ、それ以外の子にはジュースだな。
「自分たちはパーティーが出来て嬉しいよ、それに先生の親子となれば絶対に参加します、そうだよねネネ」
ハルサーマルさんがそう言って、手を握っているネニネイさんを見つめている、ネニネイさんの方も同じ感じだ、このふたりは恋人同士なんだろうな。
「当然だな、参加しないなんてありえない、それに私たちもやってみたいよ」
ふたりが親父の事を先生と呼んでいる、ここにいるメンバーはみんなそうみたいだ、そしてみんな同じ気持ちの様で頷いてくれた。
「いいよねぇ・・・僕の方は失敗しちゃったから、次の作戦を立てないとダメだもん、先は長そうだよ」
メナーサちゃんがそう言ってフォークで皿の肉をつついている、何の話か分からないが大変なんだな。話が止まってしまったので、俺が他に何か話題を考えているとして、乙葉たちが小さいマーメイドに捕まっているのが見えた、あそこが一番大変だ、がんばれよ乙葉。
「そう言えば、ネニネイさんたちマーメイドは水をしっぽに纏わせていますよね、俺たちにも出来ますかね?」
小さいマーメイドを見て話題を思いつき聞いてみた、だがそれを聞いてネニネイさんが腕を組んで考え込んでいる、どうやら難しいようだな。そしてその姿を見てハルサーマルさんが先に言ってくれた。
「君たちからは魔力の反応が感じられないから、今は無理だと思うよ」
「そうだな、恐らく循環が出来ていないんだろう、先生に言えば改善されるかもしれないが・・・大変だと思う」
ふたりがそう言って何故か遠い目をしている、大変なのは仕方ない、だがせっかく異世界に来たんだ、魔法を使ってみたいよな。
「後で親父に聞いてみます、あとお願いがあるのですけど、チェミーシャさんいいですか?」
俺は山で見た時から気になっている事がある、どうしてもやってみたいという衝動を抑えられない、だがラノベでもよくある問題を抱えている、恐らくダメだと言われるので念の為に聞いてみた。
「なんにゃ?」
「出来ればでいいんだほんと、この行動が告白になるとか、夫にしかさせないとかだったら断ってくれて全然良い」
俺は念には念を押した、よくあるだろ、獣人は自分の尻尾やミミを触らせるのは好意を持った者だけとか、それは告白に当たるとかさ、もしそうなら俺は諦める、とても触りたいが仕方ない、だがそうでないのなら触っておきたい。
「良く分からにゃいにゃ?何をする気にゃ?」
「いやその・・・獣人の象徴とも言える耳を触らせてもらえないかなぁってお願いだ、そのモフモフを触ってみたいんだよ」
俺はなるべく丁寧にお願いした、そしたらチェミーシャが笑っていたよ、それにハルサーマルさんたちもだ、どうやら普通に触っても良いらしい、いつも亜生奈がしているそうなんだ。それは羨ましいって亜生奈を見たよ、そして俺は堪能したぞ、やはり良い物だった。
「ありがとう、とても良いモフモフだった」
「これくらいにゃらいいにゃ、ケンゴみたいにされたら・・・さすがに困るにゃけどにゃあ」
そう聞いて、俺は親父のネコ好きを思い出した、近所の猫をワシャワシャってしている事がある、しかもそれをすると普通猫の方が嫌がるのに、猫の方も気持ちよさそうにする、まるでマタタビを嗅がせたみたいにな、あれをここでもやったんだろう。
「今度親父に言っておくよ、ほどほどにしろよってさ」
「よろしくにゃ、あれをされるとその日ずっとおかしいにゃ」
体をコキコキ慣らし、チェミーシャが言ってきたので俺は頷いた。そして他のテーブルにも挨拶に行き、一周したところで自分たちのテーブルに戻った、もちろんその前に親父には魔法の練習をさせてもらうように言ったよ、明日は釣り以外で楽しみが増えたよ。
「ま、まぁそうだな烈男・・・なんかすまん」
施設を見渡しながら俺は親父に聞いてみた、親父は謝っていたよ。
俺たちは今、異世界に来ている、それだけでも胸がドキドキだ、島はリゾート観光地のような場所で、あまり異世界と言う感じはしなかった。だがな!住人が普通と違うんだ、獣人やマーメイドたちが働いている、それを見てワクワクしてしまった、しかしパーティーを開く場所に来てまた冷めちまったよ、異世界って感じがまったくないバイキング会場のような場所で、俺たちの知ってる結婚パーティーが始まってしまったからだ、もう少しなんかないのかよって一気に冷めた。
「いいじゃない兄さん、こっちでも結婚式が出来たんだからさ」
「乙葉はそうかもだが、俺はもっとファンタジー感を出してほしいんだ、何かないのかな」
テーブルで飲み物を飲み乙葉にそう言った、辺りを見回すんだが、参加者だけが変わっている以外は普通だ、料理まで俺たちの知っている物が出ているんだぞ、ドラゴンの姿焼きとか何かないのかよって思うだろ。
「に、兄さん!?あれあれ!」
俺が唸って料理を見ていると乙葉が俺の肩をたたいて呼んだ、コモエも桃花ちゃんもどうやら驚いているようで、俺はみんなが向いている方向を見た。なんと!?巨大なマグロの姿焼きが運ばれてきたんだ、そしてマーメイドたちが興奮したと思ったら、尻尾の部分に水が出現し始め、マグロの周りを飛び回りだした。これだよ!こういったファンタジー感が欲しかった。
「さて、準備が出来たから始めるか、4人とも結婚おめでとう」
俺たちが空を舞っているマーメイドたちを見て感動していると、魚の横から親父が亜生奈を抱っこしてひょっこり登場してきた、あれを用意したのは親父だったんだ、普通の式と見せかけてサプライズを仕掛けて来たって訳だな。
「親父、あの魚ってどうやって釣ったんだ?」
式が始まると席移動が頻繁に行われた、俺たちも二人一組になって移動している、なんだか会社の新人みたいだ、酒を持って全部の席を回るあれだな。
俺は最初に親父がいるテーブルに行って聞いてみた、親父は酒を飲んだ後に笑顔で俺を見たよ。
「俺の専用の竿で釣ったんだ、今度見せてやろう、何なら2人もやってみるか?」
そう言われ、俺とコモエは「いやいや無理でしょ」って声を揃えた、そしてそれを見て親父は笑っていた、こんな無垢そうな笑顔を始めて見たよ。そして俺は言ったんだ。
「あんなの普通の竿では釣れないだろ、質量とかどうなってるんだよ」
俺が質問したら、どうやら親父のスイッチを入れてしまったようで、何だか魔力がどうのと言い始めた、これは長くなりそうだ。
「こりゃこりゃ、わらわたちにも話をさせるのじゃケンゴ」
俺がいやな顔をしていると、助け船を出してくれた人がいた、彼女はマーメイドだ、小さいけどな。
「む!?クイーンか、そう言えば烈男とコモエは最初にこのテーブルに来たんだったな、じゃあ明日はその釣りを見せてやる、楽しみにしているようにな」
そう言って親父は上機嫌に笑っている、あんなに大声で笑っているところを見たのは始めたかもしれない。そう思いながら空に浮いている小さいマーメイドの後に俺たちは続いた、この子は親父を船団長と呼んでいない、もしかしたら親しくしているのかもな。
「ほりゃほりゃお主たちも飲むのじゃ」
小さいマーメイドが自分のテーブルに着くと俺たちに酒を注いでくれた、そして俺たちにも自分の杯に酒を注がせたんだ。どう見ても君は成人してないよねってコモエの心の声が聞こえる。だが酒を一気に飲む姿を見て、歳を聞く衝動は収まったようだ、きっと有名なあれだからな。
「それでロリバ、じゃなかった・・・マーメイドさんは、親父とどういった関係なんだ?」
「むむ!?いきなり本題を聞いてくるんじゃのうケンゴの息子よ、ならば言うてやろうぞ!わらわはケンゴの第一婦人じゃ」
小さいマーメイドの答えを聞いて、俺は杯を落とし固まってしまった、コモエもさすがに同じ感じだよ、こんな小さい容姿の子に手を掛けたってのか!?テレビで美人有名人が迫ってきても顔色一つ変えなかった親父が、信じられない。
「むむ!?信じておらんな・・・良かろう!後で息子と娘を紹介しようぞ」
そう言いながら、俺たちに新しい杯を渡して来て酒を注いでくれた、どうやら本当のようだ、これは乙葉が聞いたら、かなり動揺するんじゃないか?とても不安だ。
「あ、あの・・・第一婦人と言う事は、もしかして他にもいるのでしょうか?」
「娘よ、良い所に気付いたのう、今はお腹の子供が大きくなってしもうたからのう、ここにはおらんが沢山おるぞ」
小さいマーメイドから衝撃の事実を聞いた、俺は親父の方を見たが、乙葉と何やら楽しそうに話している、ほんと楽しそうだ。だがほんとに平気だろうか?とても心配になってきたぞ。
「まぁ・・・平和って事なのか?ラノベでも、一夫多妻制が多いし、そう言った世界って事だよな・・・うん、あまり考えないようにするべきかな」
杯の酒を一気に飲んで、俺は何とか理解することにした、異世界では聞く事だ・・・うん、そう言う事にしておこう。
「その者たちともゆっくり話す機会もあるじゃろうのう、わらわも次に譲るとするか、お主たちはケンゴの家族でわらわたちの家族も同然じゃ、ゆっくりと過ごすと良いぞ」
そう言ってマーメイドが床に尻尾を付けずにすーっと移動していった、あれは魔法か?魔法なのか?と2度思ってしまったよ。そしてまだ疑問に思いながらも次の席に移動した、そこにはマーメイドの女性と人間の男性がイチャイチャしている、そしてそれの向かいに乙葉くらいの女性と亜生奈位の女の子、それと獣人の子供がいる、他種族連合って感じで、種族で固まっている他のテーブルと少し違った。
そしてこの人たちは、乙葉の結婚式に参加していたメンバーだ、名前はハルサーマルさんとネニネイさん、それとイナークさんにメナーサちゃん、最後の獣人はチェミーシャさんだ、ここで親父以外で知っているメンバーだな、山でバーベキューをした時に仲良くなった。
「俺たちの為にご足労頂き有難うございます」
社交辞令のような挨拶をコモエとして、俺は成人している人たちに酒を注いだ、それ以外の子にはジュースだな。
「自分たちはパーティーが出来て嬉しいよ、それに先生の親子となれば絶対に参加します、そうだよねネネ」
ハルサーマルさんがそう言って、手を握っているネニネイさんを見つめている、ネニネイさんの方も同じ感じだ、このふたりは恋人同士なんだろうな。
「当然だな、参加しないなんてありえない、それに私たちもやってみたいよ」
ふたりが親父の事を先生と呼んでいる、ここにいるメンバーはみんなそうみたいだ、そしてみんな同じ気持ちの様で頷いてくれた。
「いいよねぇ・・・僕の方は失敗しちゃったから、次の作戦を立てないとダメだもん、先は長そうだよ」
メナーサちゃんがそう言ってフォークで皿の肉をつついている、何の話か分からないが大変なんだな。話が止まってしまったので、俺が他に何か話題を考えているとして、乙葉たちが小さいマーメイドに捕まっているのが見えた、あそこが一番大変だ、がんばれよ乙葉。
「そう言えば、ネニネイさんたちマーメイドは水をしっぽに纏わせていますよね、俺たちにも出来ますかね?」
小さいマーメイドを見て話題を思いつき聞いてみた、だがそれを聞いてネニネイさんが腕を組んで考え込んでいる、どうやら難しいようだな。そしてその姿を見てハルサーマルさんが先に言ってくれた。
「君たちからは魔力の反応が感じられないから、今は無理だと思うよ」
「そうだな、恐らく循環が出来ていないんだろう、先生に言えば改善されるかもしれないが・・・大変だと思う」
ふたりがそう言って何故か遠い目をしている、大変なのは仕方ない、だがせっかく異世界に来たんだ、魔法を使ってみたいよな。
「後で親父に聞いてみます、あとお願いがあるのですけど、チェミーシャさんいいですか?」
俺は山で見た時から気になっている事がある、どうしてもやってみたいという衝動を抑えられない、だがラノベでもよくある問題を抱えている、恐らくダメだと言われるので念の為に聞いてみた。
「なんにゃ?」
「出来ればでいいんだほんと、この行動が告白になるとか、夫にしかさせないとかだったら断ってくれて全然良い」
俺は念には念を押した、よくあるだろ、獣人は自分の尻尾やミミを触らせるのは好意を持った者だけとか、それは告白に当たるとかさ、もしそうなら俺は諦める、とても触りたいが仕方ない、だがそうでないのなら触っておきたい。
「良く分からにゃいにゃ?何をする気にゃ?」
「いやその・・・獣人の象徴とも言える耳を触らせてもらえないかなぁってお願いだ、そのモフモフを触ってみたいんだよ」
俺はなるべく丁寧にお願いした、そしたらチェミーシャが笑っていたよ、それにハルサーマルさんたちもだ、どうやら普通に触っても良いらしい、いつも亜生奈がしているそうなんだ。それは羨ましいって亜生奈を見たよ、そして俺は堪能したぞ、やはり良い物だった。
「ありがとう、とても良いモフモフだった」
「これくらいにゃらいいにゃ、ケンゴみたいにされたら・・・さすがに困るにゃけどにゃあ」
そう聞いて、俺は親父のネコ好きを思い出した、近所の猫をワシャワシャってしている事がある、しかもそれをすると普通猫の方が嫌がるのに、猫の方も気持ちよさそうにする、まるでマタタビを嗅がせたみたいにな、あれをここでもやったんだろう。
「今度親父に言っておくよ、ほどほどにしろよってさ」
「よろしくにゃ、あれをされるとその日ずっとおかしいにゃ」
体をコキコキ慣らし、チェミーシャが言ってきたので俺は頷いた。そして他のテーブルにも挨拶に行き、一周したところで自分たちのテーブルに戻った、もちろんその前に親父には魔法の練習をさせてもらうように言ったよ、明日は釣り以外で楽しみが増えたよ。
0
お気に入りに追加
515
あなたにおすすめの小説
王宮で汚職を告発したら逆に指名手配されて殺されかけたけど、たまたま出会ったメイドロボに転生者の技術力を借りて反撃します
有賀冬馬
ファンタジー
王国貴族ヘンリー・レンは大臣と宰相の汚職を告発したが、逆に濡れ衣を着せられてしまい、追われる身になってしまう。
妻は宰相側に寝返り、ヘンリーは女性不信になってしまう。
さらに差し向けられた追手によって左腕切断、毒、呪い状態という満身創痍で、命からがら雪山に逃げ込む。
そこで力尽き、倒れたヘンリーを助けたのは、奇妙なメイド型アンドロイドだった。
そのアンドロイドは、かつて大賢者と呼ばれた転生者の技術で作られたメイドロボだったのだ。
現代知識チートと魔法の融合技術で作られた義手を与えられたヘンリーが、独立勢力となって王国の悪を蹴散らしていく!
能力値カンストで異世界転生したので…のんびり生きちゃダメですか?
火産霊神
ファンタジー
私の異世界転生、思ってたのとちょっと違う…?
24歳OLの立花由芽は、ある日異世界転生し「ユメ」という名前の16歳の魔女として生きることに。その世界は魔王の脅威に怯え…ているわけでもなく、レベルアップは…能力値がカンストしているのでする必要もなく、能力を持て余した彼女はスローライフをおくることに。そう決めた矢先から何やらイベントが発生し…!?
大工スキルを授かった貧乏貴族の養子の四男だけど、どうやら大工スキルは伝説の全能スキルだったようです
飼猫タマ
ファンタジー
田舎貴族の四男のヨナン・グラスホッパーは、貧乏貴族の養子。義理の兄弟達は、全員戦闘系のレアスキル持ちなのに、ヨナンだけ貴族では有り得ない生産スキルの大工スキル。まあ、養子だから仕方が無いんだけど。
だがしかし、タダの生産スキルだと思ってた大工スキルは、じつは超絶物凄いスキルだったのだ。その物凄スキルで、生産しまくって超絶金持ちに。そして、婚約者も出来て幸せ絶頂の時に嵌められて、人生ドン底に。だが、ヨナンは、有り得ない逆転の一手を持っていたのだ。しかも、その有り得ない一手を、本人が全く覚えてなかったのはお約束。
勿論、ヨナンを嵌めた奴らは、全員、ザマー百裂拳で100倍返し!
そんなお話です。
異世界もふもふ食堂〜僕と爺ちゃんと魔法使い仔カピバラの味噌スローライフ〜
山いい奈
ファンタジー
味噌蔵の跡継ぎで修行中の相葉壱。
息抜きに動物園に行った時、仔カピバラに噛まれ、気付けば見知らぬ場所にいた。
壱を連れて来た仔カピバラに付いて行くと、着いた先は食堂で、そこには10年前に行方不明になった祖父、茂造がいた。
茂造は言う。「ここはいわゆる異世界なのじゃ」と。
そして、「この食堂を継いで欲しいんじゃ」と。
明かされる村の成り立ち。そして村人たちの公然の秘め事。
しかし壱は徐々にそれに慣れ親しんで行く。
仔カピバラのサユリのチート魔法に助けられながら、味噌などの和食などを作る壱。
そして一癖も二癖もある食堂の従業員やコンシャリド村の人たちが繰り広げる、騒がしくもスローな日々のお話です。
【完結】ご都合主義で生きてます。-商売の力で世界を変える。カスタマイズ可能なストレージで世の中を変えていく-
ジェルミ
ファンタジー
28歳でこの世を去った佐藤は、異世界の女神により転移を誘われる。
その条件として女神に『面白楽しく生活でき、苦労をせずお金を稼いで生きていくスキルがほしい』と無理難題を言うのだった。
困った女神が授けたのは、想像した事を実現できる創生魔法だった。
この味気ない世界を、創生魔法とカスタマイズ可能なストレージを使い、美味しくなる調味料や料理を作り世界を変えて行く。
はい、ご注文は?
調味料、それとも武器ですか?
カスタマイズ可能なストレージで世の中を変えていく。
村を開拓し仲間を集め国を巻き込む産業を起こす。
いずれは世界へ通じる道を繋げるために。
※本作はカクヨム様にも掲載しております。
【完結】帝国から追放された最強のチーム、リミッター外して無双する
エース皇命
ファンタジー
【HOTランキング2位獲得作品】
スペイゴール大陸最強の帝国、ユハ帝国。
帝国に仕え、最強の戦力を誇っていたチーム、『デイブレイク』は、突然議会から追放を言い渡される。
しかし帝国は気づいていなかった。彼らの力が帝国を拡大し、恐るべき戦力を誇示していたことに。
自由になった『デイブレイク』のメンバー、エルフのクリス、バランス型のアキラ、強大な魔力を宿すジャック、杖さばきの達人ランラン、絶世の美女シエナは、今まで抑えていた実力を完全開放し、ゼロからユハ帝国を超える国を建国していく。
※この世界では、杖と魔法を使って戦闘を行います。しかし、あの稲妻型の傷を持つメガネの少年のように戦うわけではありません。どうやって戦うのかは、本文を読んでのお楽しみです。杖で戦う戦士のことを、本文では杖士(ブレイカー)と描写しています。
※舞台の雰囲気は中世ヨーロッパ〜近世ヨーロッパに近いです。
〜『デイブレイク』のメンバー紹介〜
・クリス(男・エルフ・570歳)
チームのリーダー。もともとはエルフの貴族の家系だったため、上品で高潔。白く透明感のある肌に、整った顔立ちである。エルフ特有のとがった耳も特徴的。メンバーからも信頼されているが……
・アキラ(男・人間・29歳)
杖術、身体能力、頭脳、魔力など、あらゆる面のバランスが取れたチームの主力。独特なユーモアのセンスがあり、ムードメーカーでもある。唯一の弱点が……
・ジャック(男・人間・34歳)
怪物級の魔力を持つ杖士。その魔力が強大すぎるがゆえに、普段はその魔力を抑え込んでいるため、感情をあまり出さない。チームで唯一の黒人で、ドレッドヘアが特徴的。戦闘で右腕を失って以来義手を装着しているが……
・ランラン(女・人間・25歳)
優れた杖の腕前を持ち、チームを支える杖士。陽気でチャレンジャーな一面もあり、可愛さも武器である。性格の共通点から、アキラと親しく、親友である。しかし実は……
・シエナ(女・人間・28歳)
絶世の美女。とはいっても杖士としての実力も高く、アキラと同じくバランス型である。誰もが羨む美貌をもっているが、本人はあまり自信がないらしく、相手の反応を確認しながら静かに話す。あるメンバーのことが……
完結【真】ご都合主義で生きてます。-創生魔法で思った物を創り、現代知識を使い世界を変える-
ジェルミ
ファンタジー
魔法は5属性、無限収納のストレージ。
自分の望んだものを創れる『創生魔法』が使える者が現れたら。
28歳でこの世を去った佐藤は、異世界の女神により転移を誘われる。
そして女神が授けたのは、想像した事を実現できる創生魔法だった。
安定した収入を得るために創生魔法を使い生産チートを目指す。
いずれは働かず、寝て暮らせる生活を目指して!
この世界は無い物ばかり。
現代知識を使い生産チートを目指します。
※カクヨム様にて1日PV数10,000超え、同時掲載しております。
邪神降臨~言い伝えの最凶の邪神が現れたので世界は終わり。え、その邪神俺なの…?~
きょろ
ファンタジー
村が魔物に襲われ、戦闘力“1”の主人公は最下級のゴブリンに殴られ死亡した。
しかし、地獄で最強の「氣」をマスターした彼は、地獄より現世へと復活。
地獄での十万年の修行は現世での僅か十秒程度。
晴れて伝説の“最凶の邪神”として復活した主人公は、唯一無二の「氣」の力で世界を収める――。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる