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4章 繁盛
83話 勝利の宴
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ハイヒューマンのお城では、ワインを掲げて勝利の乾杯がされていました、それは中庭で光の柱を見ての事です。
「さすがの威力ですな、ここからでも煙が見えますぞ」
遠くの空にはキノコのような煙が上がっています、それは究極魔法の発動を意味しています、あの威力を受け味方である軍も跡形もなくなったと言うのに喜んでいるんです。
「しかしあなたも人が悪い、あれを使うのはこの後と言いながら使えたとは、恐れいったよ」
「これも作戦の内です、魔王軍はまだいますが、主力である部隊は消えました、対してこちらは無傷の十騎士が控えています、これで我らの勝利ですぞ」
大笑いをしてワインを掲げ喜びます、でもそれはそんなに続きませんでした、兵士が焦って宴に飛び込んできて、敵軍が城に迫っていると報告を聞いたからです。
笑っていた人たちは全員が兵士を見て黙ります、兵士は指示を待ちますが、誰も声が出ないでいます。
「そ、そんなバカな・・・先ほどまで遠くの砦で戦っていたではないか、他の部隊が進軍していたとでもいうのか」
「それは分かりません、ですが山も荒野もすべてが敵軍で溢れています、どうかご指示をお願いします」
信じられないと思いつつ、十騎士の出陣を命じます、究極魔法は使ったばかりなので使えません、でも神器を持った十騎士ならばと少し安心していました。
「き、きっと主力を無くした有象無象でしょう」
「そ、そうですな・・・ははは」
誰もが不安を抱きながらも口にせず引きつった顔で笑います、そしてそれは直ぐに間違いだと分かります、近くで戦いの衝撃が響いたからです、それは神器を使ったであろう衝撃でした。
ハイヒューマンたちは、こんなに近くで戦いが起きているのかと、バルコニーに出て観戦します、近くの荒野から光が走り戦っているのが見えました。
「さ、さすが神器ですな、ここからでもすさまじい威力なのが分かります」
1人のハイヒューマンが呟きます、でもそれが十騎士の放ったモノなのかは分かりません、戦いの凄まじさを感じて誰もが不安になっていました、そこに兵士が報告に来たんです。
ハイヒューマンたちは唾を飲み緊張します。
「ほ、報告します・・・敵軍に十騎士様たちは攻撃をしていますが、まったく効果がありません、敵は十騎士様の攻撃を受けながらも無傷なのです」
その報告は誰もが耳を疑いました、今も外では戦いの音が響いています、あの威力を受けても無傷の者がいるとは思えなかったからです。
そして一人のハイヒューマンが呟きます「自分たちは誰と戦っているのか」と聞いたんです、その答えに兵士は答えます。
「相手はスライムです!スライムの大軍が包囲してきているのです」
「「「「「スライムだと!?」」」」」
ハイヒューマン全員が驚きの声を放ちました、世界で一番弱いと言われるスライムを相手に、自分たちは負けそうなのかと信じられなかったんです、そして兵士は頷き詳細を話します、攻撃は吸収され意味をなさず、魔法も効いていないと話します。
「た、確かにスライムにはそう言った者もいる、しかし威力が勝れば倒せるはずだ」
「しかし、今戦っているスライムたちには効いていません、一定の位置から動きませんので、十騎士様たちもその場で攻撃をしていますが、全く歯が立ちません」
どうなってるんだと、誰もが不思議に思っています、襲ってくると思っていたのにそれ以降は近づいてこない、どう考えてもおかしいんです、そして別の兵士が部屋に入って来て報告をします。
「究極魔法の着弾地点を捜索した部隊からの報告です、辺り一面森になっていたそうです」
「「「「「は?」」」」」
全員が疑問の一言しか言えませんでした、報告した兵士は真顔で立っていました、そしてどうしてなのかと聞かれると、兵士の周りに風が起きて姿が変わります。
「それはにゃん、わたいたちがそのエネルギーを使ったからにゃん、お前たちのやる事は全てお見通しにゃん!」
変身した者は風のロープをハイヒューマンたちに巻きつけ倒します、そして更に告げます、このまま城には手を出さないと、そして世界を豊かにするから指をくわえていろと宣言しました、倒れているハイヒューマンたちは兵士を叫んで呼びます。
「無駄にゃんよ、ここの奴らは全員眠ってもらったにゃん、お前たちは間抜けな国王に報告するだけの存在にゃん」
もう戦争は終わったと最後に告げ、その者は部屋をゆっくり出て行きました、誰も喋らず外の戦いの音だけが響きます。
「我らは負けたのか?」
「そ、そんなことは無い、あるはずがないんだ」
訳が分からず叫ぶ声は部屋に響きました、それは他のハイヒューマンたちに負けを感じさせるのに十分な表情と声でした。
その後、他の城や街も包囲されたと報告を受け、外では緑が広がり始めていました。
「さすがの威力ですな、ここからでも煙が見えますぞ」
遠くの空にはキノコのような煙が上がっています、それは究極魔法の発動を意味しています、あの威力を受け味方である軍も跡形もなくなったと言うのに喜んでいるんです。
「しかしあなたも人が悪い、あれを使うのはこの後と言いながら使えたとは、恐れいったよ」
「これも作戦の内です、魔王軍はまだいますが、主力である部隊は消えました、対してこちらは無傷の十騎士が控えています、これで我らの勝利ですぞ」
大笑いをしてワインを掲げ喜びます、でもそれはそんなに続きませんでした、兵士が焦って宴に飛び込んできて、敵軍が城に迫っていると報告を聞いたからです。
笑っていた人たちは全員が兵士を見て黙ります、兵士は指示を待ちますが、誰も声が出ないでいます。
「そ、そんなバカな・・・先ほどまで遠くの砦で戦っていたではないか、他の部隊が進軍していたとでもいうのか」
「それは分かりません、ですが山も荒野もすべてが敵軍で溢れています、どうかご指示をお願いします」
信じられないと思いつつ、十騎士の出陣を命じます、究極魔法は使ったばかりなので使えません、でも神器を持った十騎士ならばと少し安心していました。
「き、きっと主力を無くした有象無象でしょう」
「そ、そうですな・・・ははは」
誰もが不安を抱きながらも口にせず引きつった顔で笑います、そしてそれは直ぐに間違いだと分かります、近くで戦いの衝撃が響いたからです、それは神器を使ったであろう衝撃でした。
ハイヒューマンたちは、こんなに近くで戦いが起きているのかと、バルコニーに出て観戦します、近くの荒野から光が走り戦っているのが見えました。
「さ、さすが神器ですな、ここからでもすさまじい威力なのが分かります」
1人のハイヒューマンが呟きます、でもそれが十騎士の放ったモノなのかは分かりません、戦いの凄まじさを感じて誰もが不安になっていました、そこに兵士が報告に来たんです。
ハイヒューマンたちは唾を飲み緊張します。
「ほ、報告します・・・敵軍に十騎士様たちは攻撃をしていますが、まったく効果がありません、敵は十騎士様の攻撃を受けながらも無傷なのです」
その報告は誰もが耳を疑いました、今も外では戦いの音が響いています、あの威力を受けても無傷の者がいるとは思えなかったからです。
そして一人のハイヒューマンが呟きます「自分たちは誰と戦っているのか」と聞いたんです、その答えに兵士は答えます。
「相手はスライムです!スライムの大軍が包囲してきているのです」
「「「「「スライムだと!?」」」」」
ハイヒューマン全員が驚きの声を放ちました、世界で一番弱いと言われるスライムを相手に、自分たちは負けそうなのかと信じられなかったんです、そして兵士は頷き詳細を話します、攻撃は吸収され意味をなさず、魔法も効いていないと話します。
「た、確かにスライムにはそう言った者もいる、しかし威力が勝れば倒せるはずだ」
「しかし、今戦っているスライムたちには効いていません、一定の位置から動きませんので、十騎士様たちもその場で攻撃をしていますが、全く歯が立ちません」
どうなってるんだと、誰もが不思議に思っています、襲ってくると思っていたのにそれ以降は近づいてこない、どう考えてもおかしいんです、そして別の兵士が部屋に入って来て報告をします。
「究極魔法の着弾地点を捜索した部隊からの報告です、辺り一面森になっていたそうです」
「「「「「は?」」」」」
全員が疑問の一言しか言えませんでした、報告した兵士は真顔で立っていました、そしてどうしてなのかと聞かれると、兵士の周りに風が起きて姿が変わります。
「それはにゃん、わたいたちがそのエネルギーを使ったからにゃん、お前たちのやる事は全てお見通しにゃん!」
変身した者は風のロープをハイヒューマンたちに巻きつけ倒します、そして更に告げます、このまま城には手を出さないと、そして世界を豊かにするから指をくわえていろと宣言しました、倒れているハイヒューマンたちは兵士を叫んで呼びます。
「無駄にゃんよ、ここの奴らは全員眠ってもらったにゃん、お前たちは間抜けな国王に報告するだけの存在にゃん」
もう戦争は終わったと最後に告げ、その者は部屋をゆっくり出て行きました、誰も喋らず外の戦いの音だけが響きます。
「我らは負けたのか?」
「そ、そんなことは無い、あるはずがないんだ」
訳が分からず叫ぶ声は部屋に響きました、それは他のハイヒューマンたちに負けを感じさせるのに十分な表情と声でした。
その後、他の城や街も包囲されたと報告を受け、外では緑が広がり始めていました。
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