57 / 86
3章 支店
56話 獣人会議
しおりを挟む
「どういうことなのだ猫耳族の長!」
アタシは隣で聞いていてビクッてした、鱗人族の長カカトン殿が大声をあげ反論したからだ、猫耳族の長であるキャキャット殿は腕を組んで落ち着いている、さすが長年獣人族をまとめているだけの事はある。
アタシなんて自慢の長い耳がプルプルと震えてしまっているよ。
「今言った通りだにーよ、今月の奉納は今までの3倍にーよ、これはもう抵抗しないとこちらが滅ぶにーね」
ハイヒューマンに奉納している量は、普通でも多大な量だ、それの3倍を今月から渡さないといけないくなったそうだ、それはアタシたちに死ねと言ってるのと同じだろう、これは反対せざるを得ないと、エルフやヒューマンたちとも密会をして決めたとキャキャット殿は言ったんだ。
カカトン殿は戦争が始まるのかと小さく呟き、他の族長たちもざわついている。
「ハイヒューマンの狙いは、犯行勢力のせん滅にーね、それが始まろうとしているにーよ」
キャキャット殿は続けた、ハイヒューマンにも反対する者はいて、その者に協力して反抗すると、そしてそれはこちらの種族にも同じことが言える、ハイヒューマンに尻尾を振り奉納を免れていた奴らだ、そいつらは賛成派となりアタシたちは反対派だ、同族で別れて戦うことになるだろうと話しているんだ、カカトン殿は同じ様に全大陸で戦争が始まると告げ余計みんなが反対している、そこでアタシの出番だ。
「そこでこの者の出番にーよ」
「長耳族がなんだというのですか?」
「今まで黙っていたにーが、最近の食料支援は全てこの者が用意したモノにー」
族長の言葉にみんなが驚いている、無理もないことだ、アタシが用意したのはかなりの量だ、族長のツテを使い食料を配った、奉納分以外も用意したんだよ、それが一つの集落からなんてありえない、そうみんなは思っているようだ。
「これからアタシがそれを用意します、皆さんに負担は掛けませんので心配ありません」
3倍に食料をアタシが用意する、それを聞いてざわつきが収まらない、しかも生活に必要な分も用意するのだ、既に輸送も準備していて困らないと告げると、歓声のような声を貰った。
「戦争はしたくありません、それはみんな同意見でしょう、なのでアタシがみんなの力になります」
「「「「「おおー!」」」」」
アタシが最後の切り札となりみんなを支える、弱いアタシの種族がみんなを支える立場に立つ、こんなのは考えたこともなかった、これも農夫殿のおかげだよ。
「これで良かったにー?」
族長たちが解散した後、キャキャット殿がアタシに聞いてきまた、アタシは当然頷いて肯定したよ、これは本当の作戦を隠す秘策だからな。
「裏切者がいるかもしれない今の段階ではこれでいいのです、しばらくは様子見に入るでしょう、こちらの動きを見るために着いて来る、そうでない者も出るでしょうが、それだけでは戦争は始まらない、そういった作戦です」
この作戦は戦わないようにする為の作戦だ、族長たちがそれを聞いたら必ず密告する者が出てくるだろう、なのでここは言わずに進めるんだ。
「食料が多すぎても困る事があるにーね、昔なら思わなかったにーが、今でも信じられてないにーよ」
ハイヒューマンたちに食料を大量に渡すとどうなるのか、それは余った食料を分け与えずため込むということだ、どんどんと増え最後にはパンクする、作戦にはそれも含まれている。
「キャキャット殿も知らないでしょうけど、アタシの配っていた食料は腐りません、だから消費しないとどんどん増えます、彼らはそれを知らずどんどんと食べてため込みます、そして限界が来たら他の物に切り替える、その時が攻め時です」
動物は食べなければ死んでしまいます、でも食べ過ぎもいけないだ、ブクブクに太った彼らに戦いなんてできるはずはなく、その間にこちらは味方を増やしタイミングを図るんだよ。
「太り始めた者がいれば、そいつは奴らの仲間にーな」
「必ずしもそうとは限りません、でも派閥は判断できるでしょう、今でも怪しいのがいますけど、まだいるはずです、それが分かれば戦わないで勝てます」
アタシたちを裏切るのは相手の方が強いと思っているからだ、こちらが強いと分かれば必ずこちらに着く事になる、それが判断できる時は、こちらが切り捨てているが秘密にしておかないといけません事だ、アタシが名乗り出たのは、作戦を感づかれないようにする為でもあるし、標的になる事も考慮している。
アタシたちは少数だ、分散されては対処が出来ないんだよ。
「戦争はイヤにー・・・本当に戦わずに済むにー?」
「戦いは起きます、ですがそれは戦いと呼べるものではありません、例えるならブルースライムがレッドドラゴンに突撃するようなものです」
その時には、それだけの差が出来るのかとキャキャット殿は顔を引く付かせています、それほどの差が出来るからこちらに寝返るんだ、それだけの力をアタシたちが見せつける、これはそういった作戦なのだ。
その為にも、今は時間が欲しい、どんなことをしても開戦の時期を遅らせるんだ。
「では、アタシは有力な種族に取引を持ち掛けてきます、養殖を教えて生産性をあげないといけないんですよ」
アタシは、呆然としているキャキャット殿に告げた、まだ茫然としているので時間が惜しいと立ち上がり部屋を出ようとしたんだ、そこでキャキャット殿が止めて来た、アタシが何?と振り返ると、どうしてそこまで頭が回るのかと聞かれたんだ、アタシは今までの苦労を思い返して遠い空を見る事になったよ。
「そうですね・・・勉強したんですよキャキャット殿、それはもう苦労の連続でした」
もうあれはいやだな~と、凄く思いながらアタシは部屋を出た、キャキャット殿の顔を見てはいない、きっとアタシの顔を見て同情してくれているだろうな。
「この後の相手の動きは、絶対にアタシの集落だ、悪手にも程があるのだが、きっとその手を使ってくる、農夫殿が喜びそうでアタシは怖いよ」
集落自体を襲ったり、輸送中などいろいろなところで襲撃が考えられる、それは既に分かっている事なので、農夫殿が準備をして万全だ、いまから相手が可哀そうになって来るよ。
アタシは隣で聞いていてビクッてした、鱗人族の長カカトン殿が大声をあげ反論したからだ、猫耳族の長であるキャキャット殿は腕を組んで落ち着いている、さすが長年獣人族をまとめているだけの事はある。
アタシなんて自慢の長い耳がプルプルと震えてしまっているよ。
「今言った通りだにーよ、今月の奉納は今までの3倍にーよ、これはもう抵抗しないとこちらが滅ぶにーね」
ハイヒューマンに奉納している量は、普通でも多大な量だ、それの3倍を今月から渡さないといけないくなったそうだ、それはアタシたちに死ねと言ってるのと同じだろう、これは反対せざるを得ないと、エルフやヒューマンたちとも密会をして決めたとキャキャット殿は言ったんだ。
カカトン殿は戦争が始まるのかと小さく呟き、他の族長たちもざわついている。
「ハイヒューマンの狙いは、犯行勢力のせん滅にーね、それが始まろうとしているにーよ」
キャキャット殿は続けた、ハイヒューマンにも反対する者はいて、その者に協力して反抗すると、そしてそれはこちらの種族にも同じことが言える、ハイヒューマンに尻尾を振り奉納を免れていた奴らだ、そいつらは賛成派となりアタシたちは反対派だ、同族で別れて戦うことになるだろうと話しているんだ、カカトン殿は同じ様に全大陸で戦争が始まると告げ余計みんなが反対している、そこでアタシの出番だ。
「そこでこの者の出番にーよ」
「長耳族がなんだというのですか?」
「今まで黙っていたにーが、最近の食料支援は全てこの者が用意したモノにー」
族長の言葉にみんなが驚いている、無理もないことだ、アタシが用意したのはかなりの量だ、族長のツテを使い食料を配った、奉納分以外も用意したんだよ、それが一つの集落からなんてありえない、そうみんなは思っているようだ。
「これからアタシがそれを用意します、皆さんに負担は掛けませんので心配ありません」
3倍に食料をアタシが用意する、それを聞いてざわつきが収まらない、しかも生活に必要な分も用意するのだ、既に輸送も準備していて困らないと告げると、歓声のような声を貰った。
「戦争はしたくありません、それはみんな同意見でしょう、なのでアタシがみんなの力になります」
「「「「「おおー!」」」」」
アタシが最後の切り札となりみんなを支える、弱いアタシの種族がみんなを支える立場に立つ、こんなのは考えたこともなかった、これも農夫殿のおかげだよ。
「これで良かったにー?」
族長たちが解散した後、キャキャット殿がアタシに聞いてきまた、アタシは当然頷いて肯定したよ、これは本当の作戦を隠す秘策だからな。
「裏切者がいるかもしれない今の段階ではこれでいいのです、しばらくは様子見に入るでしょう、こちらの動きを見るために着いて来る、そうでない者も出るでしょうが、それだけでは戦争は始まらない、そういった作戦です」
この作戦は戦わないようにする為の作戦だ、族長たちがそれを聞いたら必ず密告する者が出てくるだろう、なのでここは言わずに進めるんだ。
「食料が多すぎても困る事があるにーね、昔なら思わなかったにーが、今でも信じられてないにーよ」
ハイヒューマンたちに食料を大量に渡すとどうなるのか、それは余った食料を分け与えずため込むということだ、どんどんと増え最後にはパンクする、作戦にはそれも含まれている。
「キャキャット殿も知らないでしょうけど、アタシの配っていた食料は腐りません、だから消費しないとどんどん増えます、彼らはそれを知らずどんどんと食べてため込みます、そして限界が来たら他の物に切り替える、その時が攻め時です」
動物は食べなければ死んでしまいます、でも食べ過ぎもいけないだ、ブクブクに太った彼らに戦いなんてできるはずはなく、その間にこちらは味方を増やしタイミングを図るんだよ。
「太り始めた者がいれば、そいつは奴らの仲間にーな」
「必ずしもそうとは限りません、でも派閥は判断できるでしょう、今でも怪しいのがいますけど、まだいるはずです、それが分かれば戦わないで勝てます」
アタシたちを裏切るのは相手の方が強いと思っているからだ、こちらが強いと分かれば必ずこちらに着く事になる、それが判断できる時は、こちらが切り捨てているが秘密にしておかないといけません事だ、アタシが名乗り出たのは、作戦を感づかれないようにする為でもあるし、標的になる事も考慮している。
アタシたちは少数だ、分散されては対処が出来ないんだよ。
「戦争はイヤにー・・・本当に戦わずに済むにー?」
「戦いは起きます、ですがそれは戦いと呼べるものではありません、例えるならブルースライムがレッドドラゴンに突撃するようなものです」
その時には、それだけの差が出来るのかとキャキャット殿は顔を引く付かせています、それほどの差が出来るからこちらに寝返るんだ、それだけの力をアタシたちが見せつける、これはそういった作戦なのだ。
その為にも、今は時間が欲しい、どんなことをしても開戦の時期を遅らせるんだ。
「では、アタシは有力な種族に取引を持ち掛けてきます、養殖を教えて生産性をあげないといけないんですよ」
アタシは、呆然としているキャキャット殿に告げた、まだ茫然としているので時間が惜しいと立ち上がり部屋を出ようとしたんだ、そこでキャキャット殿が止めて来た、アタシが何?と振り返ると、どうしてそこまで頭が回るのかと聞かれたんだ、アタシは今までの苦労を思い返して遠い空を見る事になったよ。
「そうですね・・・勉強したんですよキャキャット殿、それはもう苦労の連続でした」
もうあれはいやだな~と、凄く思いながらアタシは部屋を出た、キャキャット殿の顔を見てはいない、きっとアタシの顔を見て同情してくれているだろうな。
「この後の相手の動きは、絶対にアタシの集落だ、悪手にも程があるのだが、きっとその手を使ってくる、農夫殿が喜びそうでアタシは怖いよ」
集落自体を襲ったり、輸送中などいろいろなところで襲撃が考えられる、それは既に分かっている事なので、農夫殿が準備をして万全だ、いまから相手が可哀そうになって来るよ。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
77
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる