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2章 成長チート

25話 とある思いのあつまる女子会

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「それで、どうして皆さんがここに?」


私の部屋に、どうしてか女性PTの5人と、リケイルの奴隷のクラーシュちゃんとアリュシュちゃんとアルエルちゃんが来訪しました。
他にも奴隷はいるみたいだけど、3人は最初に奴隷になったメンバーで、何やら険しい顔をしていますよ。


「ちょっとあんたに聞きたいんだ」
「な、何をかしらカリーナちゃん」
「あのな・・・リイルとはどんな出会いだったんだ?」
「はい?」


カリーナちゃんの質問は、ここにいる全員が頷いて聞きたいみたいで、私に近づいて早く教えてと顔に書いてありました。
昔話しをするなんて今まで無かったけど、振り返るのも良い機会と思って、みんなに出会いを話す事にしたの。


「私はね、小さな村で育った貧相な子供で、他に3人の友達が一緒だったの」
「もしかして」
「そうよカリーナちゃん、そいつらがリケイル・・・リイルを裏切った奴らなの」


アモスにリゼにシューリと名指ししたけど、それはドラゴンの翼の最強PTだったと教えたのよ。
女かも分からないボサボサの髪をした私たちは、近くの街の冒険者ギルドに入って登録した後、直ぐに彼に出会ったと話したわ。


「偶然だったんですね」
「そうねクラーシュちゃん、たまたま他の冒険者の指導をリイルはしていたの」
「じゃあ、そのままPTを組んだのか?」
「そうね、それから10年ずっと一緒だったわ」


冒険者として生きる術を教わり、身だしなみとかも教わったわ。
指導をしてもらう時に、お手製のネックレスを貰い、私たちの証みたいになっていたの。


「それが奴隷紋だった」
「そうよアミラちゃん、みんなが貰ったペンダントと同じで、クラーシュちゃんたちが胸に刻んでる本物とは違う物ね」
「でも、カーリーさんは信じていたんですね」


そもそも疑う必要は何処にもなくて、リケイルは誠実な優しい先輩だったの。
アモスたちがどうして疑っていたのか、私はそっちの方が疑問と話したの。


「確かに、リイルの話を聞かなくても、普通の奴隷紋とは違うじゃんね」
「ジェシルの言う通りね、本契約をするのに薬を使ったりするけど、胸に刻むのは絶対だから直ぐにバレるわ」
「そもそもよ、リイルの奴隷ならなってもいいよな?」


カリーナちゃんの質問に、ここにいる全員が頷きました。
普通奴隷になる事は拒絶するけど、それだけリケイルが堅実に奴隷を扱っているのが分かる答えだったわ。


「あたしたち、幸せ」
「そうなのです、普通に生活が出来てるですし、アリュシュなんて最初酷い状態だったのです」
「アルエル、それは言っちゃダメな奴よ」


口を抑えるアルエルちゃんだったけど、既に言ってしまったので紋章の処罰が来ると思って焦ったけど、アルエルちゃんは苦しむことはなく、何も起こりませんでした。
どうやら、奴隷紋を持っている者同士なら問題ない様で、みんなでホッとしたわ。


「そもそも、口にも出せないはずなのよね」
「そうなんですかカーリーさん」
「ええ、紋章が反応して途中で苦しくなるのよ」


それが無かったから平気だったようだけど、もしそれでも言っていたら命はありませんでした。
でも、もしかしたらリケイルがそこも軽減しているかもしれません。


「話しが脱線したけどよ、リイルを好きになったのはいつからなんだ?」
「どうだったかしら?」
「んだよぉ~分かんねぇのか」


いつも一緒で、いつの間にかそんな気持ちに変わっていて、いつかなんて覚えてません。
そんな私に、クラーシュちゃんが最初からとか言って来て、そんなバカなと思ってしまって笑ったのよ。


「だって、気持ちは変わってないんですよね?」
「そ、そうかもだけど、さすがに最初からとか無いわよ」


そう言い切ったけど、教えてもらっていた頃から彼の笑顔が好きだった事を思い出し、自分の気持ちに気付いちゃったのよ。
最初から私はリケイルが好きで、それは一目ぼれだったのよ。


「そうかぁ~それは良いなぁ~」
「ちょっとカリーナちゃん、そんな顔しないでよ」
「だってなぁ~」


カリーナちゃんたちがリケイルと出会ったのはダンジョンの中だったそうで、同い年くらいの男に助けられてガッカリしたそうです。
彼女たちは学校を退学していて、その理由が男子に負けた事だったとお話してくれたわ。


「だからな、ここでもそうなのかと思って認めたくなかったんだ」
「分かるわ、誰しもそんな時あるわよね」
「ああ・・・でもその後に、リイルはギルドでも助けてくれてよ、あんな態度を取ったオレたちに優しかったから、ちょっと気になったんだ」


そこから、リケイルと一緒に探索や訓練をする様になったと、何だかウットリした感じだったんだけど、私に視線を急に向けて来て誤解をしない様に言って来たの。
カリーナちゃんたちは、あくまでも尊敬しているだけと言って来て、結婚とかは考えてないそうです。


「私は別に良いけど、嫌なの?」
「そうじゃねぇけどよ、リイルは目標なんだよ」
「ああ~そういう事ね」


これは、みんな私と同じ道に行きそうと思ったけど、それが実るのは先の話で、もしかしたら他の人に向くかもしれないわ。
それだけリケイルに向ける気持ちは変化して来るので、私も気付かなったのよ。


「もしかして、ここにみんなが来たのって」
「ああそうだ、その確認だよ、オレたちは二人の邪魔をしないで祝福したいんだよ」
「邪魔だなんて、そんな事無いのに」
「いいや、オレたちには到達できない絆が二人にはあった、ここまで来たあんただから線引きをしたかったんだ」


それだってリケイルを困らせない為で、みんなの愛が伝わって来たけど、そういう事なら私も遠慮はしません。
一足先にリケイルと結ばれて、その後みんなの気持ちが固まったら誘えば良いと決めたのよ。


「じゃあ、もう解散かしら?」
「そうだな、悪かったな」
「良いのよ、話せてよかったわ」


皆が部屋を出て行き、私は一人になったけど、リーダンにいた時とは違う気持ちになりました。
これが本当の仲間なのかもっと、今までの自分たちが間違っていたのが良く分かったわ。


「まぁアモスがダメダメ過ぎたのもあったけど、リケイルに頼り過ぎだったのよね」


いつも助けてくれて支えてくれたのが彼だったし、それが当たり前になっていました。
次からは、私が彼を支えるんだと、ちょっと張り切ってベッドに飛び込みましたけど、直ぐに眠ってしまったわ。
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