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1章 開店
3杯目 匂いに釣られたお客様
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「岩に木材にレンガ、ラーメン屋なら木材か?」
「他にも、大理石とクリスタルがありますわマスター」
「ありがとうオーロラ・・・だが、どれもポイントが掛かるな」
岩通路と違い、1つ作るのに10Pから50Pが掛かるらしく、今は出来ないが部屋も色々あるのが確認できた。
ポイントが必要だから、当分はダンジョン玉のある部屋からラーメンを作るとして、スキルでお客用のテーブルを置いていった。
「周りが岩で、ちょっと合わないが仕方ない」
「ほんとにお店を開くのですねマスター」
「当然だ、俺は戦いなんかよりも、ラーメンが食べたい」
ポイントの稼ぎ方では、侵入者の命を奪う方が高かったが、それは考え方次第で、何度も来てもらった方が良い事もある。
俺のダンジョンはそれを目指すとオーロラに宣言し、その直後にダンジョンの入り口に人影が見えたんだ。
「マスター敵襲ですわ」
「いやいやオーロラ、お客だからな」
「そうは言いますが、相手は違うかもしれませんわ」
ワタクシの後ろにとか言って来るが、近づいて来る人影は明らかに子供で、見えてくるとテンションが少し上がって興奮して来た。
入って来た人物は、俺でも知ってる獣人と言う種族で、顔が可愛い系の少女な上、頭にネコ耳が乗ってて長い尻尾が振られていたんだ。
「お兄さんはだれにゃ?」
「俺はここに店を作った、強靭メンヤと言う者だ、メンヤで良いぞ」
「そうなのにゃ?ウチは、三毛猫族のニャースラというにゃ」
普通に自己紹介を貰い、俺がダンジョンマスターと聞くと、ニャースラは驚いて長い尻尾をぼっさりさせたよ。
まさかここがダンジョンとは思っていなかったんだろうが、俺もダンジョンとは思っていない。
「こっちのお姉さんがモンスターだが、危険はないぞ」
「そ、そうなのにゃ?」
「ああ、店員と思ってくれていい、何なら食べてくか?」
「良いのにゃ?」
勿論と返事をした俺は、オーロラに新たに塩ラーメンを作ってもらう様に指示を出した。
生麺をオーロラに渡し、どんぶりにダシと塩のタレペーストを注いで、前回見なかったオーロラの調理を見学だ。
「ま、マスター見られると緊張しますわ」
「そうか、じゃあ見ない様にするよ」
ごめんなっと、俺はニャースラの方に話を振る事にした。
ラーメンを知っているのかをまず聞いたんだが、どうやら知らないらしい。
「パスタとかソバは分かるか?」
「んんにゃ」
知らないと言うニャースラは、語尾のにゃがとても可愛いし、獣ミミと尻尾がピョコピョコ動くから、俺は触りたくて仕方なかった。
しかし、それ以上に彼女がラーメンに興味を持ってくれたようで、部屋の中の匂いの事を聞いて来たんだ。
「煮干しダシの匂いだな」
「ニボシにゃ?」
「ああ、魚を乾燥させた食べ物だな」
「そうなのにゃね・・・でも、ウチお金持ってにゃいし、交換できる物もないにゃよ?」
店と言ったからだろうか、ニャースラは対価が無いと言って来たので、話し相手になってもらう事が代わりと伝えたら、喜んで了承してくれた。
何処から来たのかを聞いたら近くの集落と教えて来て、ここは森の中なのが分かったな。
「近くに他の集落か村とか無いのか?」
「森には他の獣人の集落があるにゃね、集落は沢山あるのにゃ」
「そうか、もし美味かったら、他の人を誘ってくれるか?」
「それは味によるにゃね」
ごもっともな意見に俺はちょっと心配になったが、獣人ならあれが好きだろうと、チャーシューのトッピングを増やす事をオーロラに提案したんだ。
そして、出来上がった塩ラーメンはチャーシュの沢山乗った品になり、ニャースラはそれを見て嬉しそうにしてくれたよ。
「さぁ食ってくれ」
「いただきますにゃ~」
「ちょっとまて!箸を使ってくれ」
手づかみで食べそうな勢いを見て、俺は焦って箸置きに入った箸を指差したんだが、どうやらニャースラは使えない様で、フォークを新たに出して使ってもらったよ。
ニャースラは、何とか麺をすくって食べた途端に「うみゃ~」の一言を発して、その後は止まることなく食べてくれたよ。
「マスター出来ましたら、ワタクシも食して見たいのですが」
「ああ良いぞ、作るにあたってそれも必要だな」
そういう事で、オーロラの分も準備したんだが、そこでMPが気になってステータスを見て減っていなかったのを不思議に思ったんだ。
いったいどうしてなんだと首を傾げていたら、オーロラがダンジョンから吸収していると教えてくれたよ。
「しかし、食材と機材一式で結構使ったぞ」
「恐らく、マスターは回復がお早いのでしょう、マスターの特性だと思いますわ」
そう言うのもあるのかと、説明書には無い内容もあるのが分かりちょっと不安になったが、回復が早いのならラーメンは作り放題なのが確定した。
それなら良いかと、ニャースラにチャーシューの追加を乗せてあげながら、オーロラが食べ終わるのを待ったんだ。
「テーブルに置ける品も出せるが、獣人がお客なら出さない方が良いかもな」
「マスター食べましたが・・・これで普通とは、マスターの舌は相当に手強いですわね」
「そうなのか?」
自分でもラーメンに関して言えば、それは相当厳しい点数を付けるが、そうでなくても普通と思ったんだ。
しかしオーロラは、ニャースラの食べる勢いを見てくれと言って来て、もう止まらない止められないと言った感じだ。
「もしかしてだが、この世界って、それほど食の探求はされてないのか?」
「どうでしょうか?」
オーロラもそれほど知らないようなので、ニャースラと同じ様にここに来た人にはこの世界の事を聞く事にした。
報酬が情報とニャースラには教え、追加でお土産のチャーシューを山盛りで渡す事を提案したんだ。
「い、良いのにゃ!!」
「勿論だ、俺たちにとって情報は何よりも大切だ、そうだよなオーロラ」
「はい、食べられない品も獣人にはありますでしょうから、とても大切ですわ」
塩ラーメンを食べていたオーロラも返事をしてくれるほどで、金よりもまず情報と言う事だ。
「他にも、大理石とクリスタルがありますわマスター」
「ありがとうオーロラ・・・だが、どれもポイントが掛かるな」
岩通路と違い、1つ作るのに10Pから50Pが掛かるらしく、今は出来ないが部屋も色々あるのが確認できた。
ポイントが必要だから、当分はダンジョン玉のある部屋からラーメンを作るとして、スキルでお客用のテーブルを置いていった。
「周りが岩で、ちょっと合わないが仕方ない」
「ほんとにお店を開くのですねマスター」
「当然だ、俺は戦いなんかよりも、ラーメンが食べたい」
ポイントの稼ぎ方では、侵入者の命を奪う方が高かったが、それは考え方次第で、何度も来てもらった方が良い事もある。
俺のダンジョンはそれを目指すとオーロラに宣言し、その直後にダンジョンの入り口に人影が見えたんだ。
「マスター敵襲ですわ」
「いやいやオーロラ、お客だからな」
「そうは言いますが、相手は違うかもしれませんわ」
ワタクシの後ろにとか言って来るが、近づいて来る人影は明らかに子供で、見えてくるとテンションが少し上がって興奮して来た。
入って来た人物は、俺でも知ってる獣人と言う種族で、顔が可愛い系の少女な上、頭にネコ耳が乗ってて長い尻尾が振られていたんだ。
「お兄さんはだれにゃ?」
「俺はここに店を作った、強靭メンヤと言う者だ、メンヤで良いぞ」
「そうなのにゃ?ウチは、三毛猫族のニャースラというにゃ」
普通に自己紹介を貰い、俺がダンジョンマスターと聞くと、ニャースラは驚いて長い尻尾をぼっさりさせたよ。
まさかここがダンジョンとは思っていなかったんだろうが、俺もダンジョンとは思っていない。
「こっちのお姉さんがモンスターだが、危険はないぞ」
「そ、そうなのにゃ?」
「ああ、店員と思ってくれていい、何なら食べてくか?」
「良いのにゃ?」
勿論と返事をした俺は、オーロラに新たに塩ラーメンを作ってもらう様に指示を出した。
生麺をオーロラに渡し、どんぶりにダシと塩のタレペーストを注いで、前回見なかったオーロラの調理を見学だ。
「ま、マスター見られると緊張しますわ」
「そうか、じゃあ見ない様にするよ」
ごめんなっと、俺はニャースラの方に話を振る事にした。
ラーメンを知っているのかをまず聞いたんだが、どうやら知らないらしい。
「パスタとかソバは分かるか?」
「んんにゃ」
知らないと言うニャースラは、語尾のにゃがとても可愛いし、獣ミミと尻尾がピョコピョコ動くから、俺は触りたくて仕方なかった。
しかし、それ以上に彼女がラーメンに興味を持ってくれたようで、部屋の中の匂いの事を聞いて来たんだ。
「煮干しダシの匂いだな」
「ニボシにゃ?」
「ああ、魚を乾燥させた食べ物だな」
「そうなのにゃね・・・でも、ウチお金持ってにゃいし、交換できる物もないにゃよ?」
店と言ったからだろうか、ニャースラは対価が無いと言って来たので、話し相手になってもらう事が代わりと伝えたら、喜んで了承してくれた。
何処から来たのかを聞いたら近くの集落と教えて来て、ここは森の中なのが分かったな。
「近くに他の集落か村とか無いのか?」
「森には他の獣人の集落があるにゃね、集落は沢山あるのにゃ」
「そうか、もし美味かったら、他の人を誘ってくれるか?」
「それは味によるにゃね」
ごもっともな意見に俺はちょっと心配になったが、獣人ならあれが好きだろうと、チャーシューのトッピングを増やす事をオーロラに提案したんだ。
そして、出来上がった塩ラーメンはチャーシュの沢山乗った品になり、ニャースラはそれを見て嬉しそうにしてくれたよ。
「さぁ食ってくれ」
「いただきますにゃ~」
「ちょっとまて!箸を使ってくれ」
手づかみで食べそうな勢いを見て、俺は焦って箸置きに入った箸を指差したんだが、どうやらニャースラは使えない様で、フォークを新たに出して使ってもらったよ。
ニャースラは、何とか麺をすくって食べた途端に「うみゃ~」の一言を発して、その後は止まることなく食べてくれたよ。
「マスター出来ましたら、ワタクシも食して見たいのですが」
「ああ良いぞ、作るにあたってそれも必要だな」
そういう事で、オーロラの分も準備したんだが、そこでMPが気になってステータスを見て減っていなかったのを不思議に思ったんだ。
いったいどうしてなんだと首を傾げていたら、オーロラがダンジョンから吸収していると教えてくれたよ。
「しかし、食材と機材一式で結構使ったぞ」
「恐らく、マスターは回復がお早いのでしょう、マスターの特性だと思いますわ」
そう言うのもあるのかと、説明書には無い内容もあるのが分かりちょっと不安になったが、回復が早いのならラーメンは作り放題なのが確定した。
それなら良いかと、ニャースラにチャーシューの追加を乗せてあげながら、オーロラが食べ終わるのを待ったんだ。
「テーブルに置ける品も出せるが、獣人がお客なら出さない方が良いかもな」
「マスター食べましたが・・・これで普通とは、マスターの舌は相当に手強いですわね」
「そうなのか?」
自分でもラーメンに関して言えば、それは相当厳しい点数を付けるが、そうでなくても普通と思ったんだ。
しかしオーロラは、ニャースラの食べる勢いを見てくれと言って来て、もう止まらない止められないと言った感じだ。
「もしかしてだが、この世界って、それほど食の探求はされてないのか?」
「どうでしょうか?」
オーロラもそれほど知らないようなので、ニャースラと同じ様にここに来た人にはこの世界の事を聞く事にした。
報酬が情報とニャースラには教え、追加でお土産のチャーシューを山盛りで渡す事を提案したんだ。
「い、良いのにゃ!!」
「勿論だ、俺たちにとって情報は何よりも大切だ、そうだよなオーロラ」
「はい、食べられない品も獣人にはありますでしょうから、とても大切ですわ」
塩ラーメンを食べていたオーロラも返事をしてくれるほどで、金よりもまず情報と言う事だ。
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